欲望の森
森林の奥地にある、人が立ち入らない地帯。昼夜問わず漆黒に包まれた場所である。
そこに足を踏み入れた人は、誰も戻ってきていない。
その地帯の周辺に、立ち入り禁止のための柵が建てられたほどである。
しかしそれでも間違って入ってしまう人も少なからずいた。
肩の近くまでの長さの髪と、ふくらみのある胸の少女、アカリもその1人である。
「すっかり道に迷っちゃった・・早く森の外に出なくちゃ・・・!」
森を抜けようと考え、アカリは森の中を進んでいく。彼女は逆に森の奥へと入ってしまった。
「もしかして、森の奥に入っちゃった!?・・方向が全然分かんないよ~・・・」
すっかり方向が分からなくなり、アカリは怖さを増していく。
「もう下手に歩かない方がいいのかな?・・でもじっとしててもお腹がすいちゃうし・・・」
どうしたらいいのか分からないまま、彼女は無意識に歩いていく。
「あれ?あの辺り、少し広くなっていない・・?」
そのとき、アカリは明るく広い場所を見つけて、そこを目指して足早になる。
「そこに何かあるかな!?・・せめて、電波が通じて連絡ができれば・・・!」
アカリがその場所に向かって急ぐ。
「えっ!?・・これ、一体何・・・!?」
その広場にある光景を目の当たりにして、アカリが驚く。広場には多数の全裸の女性の石像が置かれていた。
「何、これ!?・・こんなところに石像・・・!?」
アカリがこの異様な光景に驚きを隠せなくなる。
「何でこんなところにこんなものが!?・・どこかに誰か人がいるの・・・!?」
彼女が広場の中を進んで、人がいるものだと思って捜す。
「確かに石の像・・でも顔が何だか生々しい感じが・・・」
アカリが石像の1体を調べて、疑問と不安を感じていく。
「誰かいませんかー!?いたら返事してくださーい!」
彼女がたまらず叫んで、近くに人がいることを望む。
「ここには人がいないのかな?・・怖いから早く離れよう・・・」
アカリが体を震わせて、広場から離れようとした。
そのとき、広場の周辺の木々が揺れて、アカリがそれを聞いて驚いた。
「な、何っ!?・・風・・!?」
彼女が周りを見回すが、風が流れた感じがしない。
「でも、確かに木や草が揺れたのに・・・!」
アカリが違和感を感じると共に恐怖を大きくしていく。
「やっぱり早くここから離れたほうがいいよね・・・!」
彼女は慌てて広場から離れようとした。
次の瞬間、アカリの周りの地面からたくさんの触手が飛び出してきた。
「えっ!?」
突然のことにアカリが驚く。
「キャッ!」
触手に体を締め付けられて、アカリが悲鳴を上げる。
「く、苦しい・・何なの、コレ・・!?」
触手に捕まったアカリがうめく。触手が彼女を締め付けたまま、不気味に揺さぶってくる。
その衝動でアカリの着ていた服が破られて、素肌があらわになった。
「ちょっと!やめて!やめてったら!」
裸にされて赤面して、アカリが悲鳴を上げる。
「あぁぁ・・どこに巻き付いてるの・・・!?」
彼女が胸を触手に巻き付かれて、さらに恥ずかしさを感じていく。
「あ・・あぁぁ・・・ダ・・ダメ・・・!」
触手に乳房も弄ばれて、アカリが恍惚を覚えてあえぐ。
さらに触手が彼女の秘所に入り込んできた。
「イ、イヤアッ!」
体の仲間でも弄ばれ、アカリが悲鳴を上げる。彼女は触手によって衣服を全て引き剥がされ、全裸にされていた。
「やめてよ・・・私の体を・・ムチャクチャにしないで・・・!」
触手が秘所を通じて体の中に侵入して、アカリが目を見開く。
(これ以上、中で何かされたら・・私・・・!)
さらに体を弄ばれて、アカリは恍惚を止められず、目から涙をあふれさせる。
(えっ・・・!?)
次の瞬間、体内に違和感を覚えてアカリが動揺を膨らませた。触手から液体が噴き出されて、彼女の秘所からあふれ出す。
(何なの!?・・・私の中に、何を出しているの・・・!?)
違和感と恐怖を覚えて、アカリが震えるような悪寒を募らせる。
「う、うあぁぁ・・ぁぁぁ・・・!」
さらに液体を送り込まれて、アカリがあえぐ。悶絶したい気分に陥り、彼女は体を小刻みに震わせる。
アカリの秘所から触手が引き抜かれ、彼女がゆっくりと降ろされた。
「何なのよ、もう・・ものすごく変態なつるじゃない・・・!」
アカリが困惑しながら、触手に対して不満を感じた。
そのとき、アカリは体にさらなる違和感を覚えた。体が彼女の思うように動かせなくなった。
「あれ?・・体がおかしい・・思うように動かせない・・・」
疑問を覚えたアカリが自分の体に視線を移した。
触手によって液体を注がれたアカリの体が石に変わり出した。その質は、広場にある石像と同じものだった。
「体が石になっている!?・・な・・何なのよ、コレ・・!?」
自分の石化を目の当たりにして、アカリが驚愕する。石化は彼女の下腹部から広がって、徐々に体を固めていく。
「もしかして、あの石像も、元々本物の人間だったんじゃ・・!?」
アカリが広場にある石像の正体に気付いて、恐怖を募らせる。
「ここはとんでもないところだったんじゃ!?・・この場所自体が、みんなを石にして・・・!」
広場に来た人を触手が石化していったのだと理解し、彼女は愕然となる。
「イ、イヤ・・助けて・・私、石になんてなりたくない・・!」
アカリがもがくが、石化は彼女の体に徐々に広がっていき、手足の先まで行き渡る。
「動かない・・体が言うことを聞かない・・こんなのって・・現実にあるはずがないのに・・・!」
体に力を入れられなくなり、アカリが愕然となる。
「誰か助けて・・・夢なら・・覚めて・・・」
声を振り絞る彼女だが、口も石に変わって声を出せなくなり、目から流れる涙が石になった頬を伝う。
ついに瞳まで石になり、アカリは物言わぬ石像と化した。
森の奥の広場で出た触手によって、アカリも全裸にされて石像にされてしまった。
森の奥にある広場。
踏み入った人は誰もそこから外へ出ていない。
そこで石化された人々は、他の人に気付かれないまま佇んでいた。