ウィッチブレイド -Shadow Gazer-
第22話「奪」
影路を追い求めて、アークレイヴ本部を後にした葉月と魅兎。魅兎を後ろに乗せて、葉月はバイクで市街の郊外を回っていた。
「デュールくん、浮遊艇はこの先の沿岸でいいんですね?」
“はい。そちらの今のスピードで、あと5分ほどで見えてくるはずです。”
魅兎の問いかけに、連絡先のデュールが答える。それを受けて、葉月もバイクのスピードを上げる。
そしてしばらく沿岸の道を走ると、葉月と魅兎の視線の先に、雲に潜んで浮遊している物体があった。
「もしかして、あれ!?」
「おそらく・・ですが、あれと見て間違いないでしょう・・・!」
葉月の問いかけに魅兎が頷く。葉月は海岸に出られる場所を探して、さらにバイクを走らせる。
そのとき、葉月はその海岸に浮かんでいる何かを発見し、眼を凝らす。そしてそれは、うつ伏せに海を漂っている影路の姿だった。
「影路!?」
「えっ!?」
葉月が発した声に魅兎も驚きの声を上げる。魅兎も影路の姿を確認して、緊迫の面持ちを浮かべる。
「魅兎ちゃん、すぐにそっちに行くから・・・!」
「葉月さん・・・行きましょう、影路さんを助けに!」
こうして葉月と魅兎はすぐに海岸に出てバイクを止める。そして間髪置かずに葉月は海に飛び込み、葉月を抱えて岸に戻る。
「影路!しっかりして、影路!」
葉月が呼びかけながら軌道確保と心臓マッサージ、人工呼吸を行う。これはシエルが万が一のためにもと教えてくれたものだ。
彼女の懸命の救護によって、影路は息を吹き返した。水を吐き出し、咳き込みながら呼吸を整えようとする。
「影路!・・・よかった、眼が覚めて・・・」
「ここは・・・葉月・・・!?」
安堵の笑みを見せる葉月を眼にして、影路が驚きを覚える。たまらず体を起こすが、体中が悲鳴を上げて彼は顔を歪める。
「ぐっ!・・・オレは、いったい・・・」
「影路、何があったの・・フェイツと、ヴォルドーと何があったの・・・?」
記憶を巡らせる影路に、葉月は深刻な面持ちを浮かべて問いかける。
「フェイツ、ヴォルドー・・・そうだ!エリナはどうした!?」
「エリナ、さん・・・?」
問い詰めてくる影路に、葉月が戸惑いを見せる。その問いかけに答えたのは魅兎だった。
「本部からここまで来るまでに、エリナさんの姿は見かけませんでしたけど・・・」
「・・・まさか、ホントにアイツ・・・!?」
影路は愕然となり、砂地に拳を叩きつけた。やるせない気持ちに駆り立てられる彼を見て、葉月が困惑を見せる。
「影路、まさかエリナさん・・・!?」
「・・・死んだんだよ、エリナは・・・オレを逃がす代わりに、ヴォルドーにやられて・・・!」
影路が口にした言葉に、葉月と魅兎が驚愕する。エリナは影路を守るために単身フェイツに挑み、その命を閉じた。
「そんな・・・エリナさんが・・・彼女がやられたなんて・・・」
魅兎が愕然となり、葉月が涙をこらえることができなくなる。その場にひざを着いた葉月を、影路が歯がゆさを噛み締めて抱きしめる。
「葉月、オレはどうしたらいいんだ・・・このままお前と一緒にいていいのか・・シャドウとして、フェイツにいたほうがいいのかよ・・・!」
「何言ってるの、影路・・影路は影路・・シャドウなんかじゃないよ・・・!」
苦悩する影路に必死の思いで呼びかける葉月。
「フェイツやヴォルドーの仲間の・・シャドウのはずがないよ!」
「葉月・・そう思っちまってもいいのか・・オレでも、いいのかよ・・・」
影路の言葉を受けて、葉月は彼を強く抱きしめた。
「いいよ・・・私は構わないし、みんなだって・・・」
葉月のこの言葉に影路は戸惑いを覚えた。彼の中で重く沈んでいた迷いが徐々に払拭されようとしていた。
「あらあら、ずい分なラブシーンなことね。」
そこへ声がかかり、葉月、影路、魅兎が緊迫を覚える。3人が振り返った先には、悠然としている凛の姿があった。
「あなた・・・そ、それは!?」
魅兎は驚愕して眼を見開いた。彼女が見つめる先、凛が手にしている中型銃砲は、アークレイヴが追い求めていたブレイドリムーバーだった。
「それはブレイドリムーバー・・どうしてあなたがそれを・・!?」
「これは私たちフェイツが奪ったもの。それを私が個人で持ち出したってわけ・・そう・・」
問い詰めてくる魅兎に悠然さを崩さずに答える凛の身に付けている腕輪が蠢き始める。
「咲野葉月、あなたを倒すために!」
いきり立った凛の体を漆黒の鎧が包み込む。右手から刃を突き出して、彼女は左手にブレイドリムーバーを持ったまま、葉月に向けて飛びかかる。
「魅兎ちゃん、影路をお願い!」
「葉月さん!」
葉月の呼びかけに魅兎が声を荒げる。葉月もブレイドを起動させて、迫る凛を迎え撃つ。
2本の刃がぶつかり合い、激しく火花を散らす。その中で葉月も凛も、歓喜の笑みをこぼして互いを見つめていた。
「その左手にあるの、いったん放したら?こんなんじゃやりにくいでしょ?」
「その必要はないわ。だってこれは・・」
凛が葉月に言いかけると、手にしていたブレイドリムーバーの銃口を葉月に向ける。
「葉月さん!」
そこへブレイドを起動させた魅兎が飛びかかり、凛を突き飛ばす。そして間髪入れずに刃を突き出すが、凛が刃を振りかざして、その突きを受け止めていた。
「あなたもシャドウゲイザーだったわね。丁度いいわ。これの格好の相手よね。」
(まさか!?)
妖しく微笑む凛の言葉に魅兎が驚愕する。その瞬間、凛がブレイドリムーバーの引き金を引いた。
銃砲の銃口から神々しいばかりの光が放射され、魅兎を包み込む。その瞬間、魅兎は全身の激痛を覚えてたまらず悲鳴を上げる。
「魅兎ちゃん!?」
葉月が魅兎に起こっている異変に眼を見開く。魅兎がまとっている漆黒の鎧が、彼女から引き剥がされていたのだ。
鎧は元の腕輪の形状へと戻る。しかしそれは魅兎の腕からも離れていた。
これがブレイドリムーバーの効力だった。自力でも外すことのできないブレイドを唯一外すことができる道具。ただしブレイドによって消耗した肉体の疲弊は蓄積されたままである。
凛はこのブレイドリムーバーを使って、魅兎からブレイドを引き剥がし、奪い取ったのだ。
「しまった・・・ブレイドが、彼女に・・・!」
武器を奪われたことに毒づく魅兎。彼女から奪ったブレイドを見つめて、凛が歓喜の笑みをこぼす。
「これで私は強くなれる・・このブレイドを装備して、私は彼女を上回れるのよ・・・」
凛は笑みを強めて、当惑を見せている葉月に眼を向ける。自分が今装着しているブレイドをひとまず解除して、凛は左腕に奪ったブレイドをはめようとする。
「やめるんだ!ブレイドはひとつだけでもかなりの負担を与える!2つも付けたら、体の崩壊が一気に早まる!自殺行為よ!」
「それでもいいわ。私は彼女と思う存分やってみたいのよ・・・!」
魅兎の忠告を聞かずに、凛が奪ったブレイドを左腕に付ける。2つのブレイドが起動し、漆黒の鎧となって彼女を包み込む。
「すごい・・こんなに力が湧き上がるって感じたのは、生まれて初めて・・・!」
自分の体の中から驚異的な力が湧き上がってくるのを感じて、凛が哄笑を上げる。彼女は両腕から刃を突き出して、葉月に眼を向ける。
「さて、続きを始めようね・・今の私の力、存分に味あわせてあげるから!」
いきり立った凛が飛びかかり、2本の刃を振りかざす。葉月も刃を構えて受け止めるが、凛の力は大幅に強化しており、その勢いに押されて突き飛ばされる。
横転する葉月に向かって、凛がさらに飛びかかる。葉月は身を翻して、追撃の一閃をかわす。
「パワー、スピード・・全ての能力が桁違いに上がってる・・・これが2つのブレイドの力ってヤツね・・・!」
葉月は高まった凛の力に脅威を覚える。みなぎってくる力に感嘆を覚えて、凛が哄笑を上げている。
「ホントにたまんないわね・・これで誰が相手でも、怖いものなしよ!」
歓喜をあらわにして、凛がさらに飛びかかる。
「そっちがその気なら、こっちも本気にならなくちゃ悪いわね!」
いきり立った葉月のまとう鎧に変化が起こる。鎧の黒に白銀が体色に織り込まれ、髪も白髪になる。
ブレイドのバージョンアップを行った葉月が、凛が繰り出した刃を受け止める。本領を発揮したことにより、葉月は凛の力に押されずに踏みとどまっている。
「そうよ!私はそれを待っていたのよ!」
満面の笑みを浮かべて、凛が葉月に飛びかかる。振り下ろされた2本の刃を、葉月も刃を振りかざして受け止める。
2人の力は拮抗し、つばぜり合いに持ち込まれる。その中で葉月も凛も、戦いの喜びを堪能して笑みをこぼしていた。
「最高の気分ね!このままずっとあなたとやり合っていたいわね!」
「アンタもなかなか面白いじゃないの!力も考え方も!」
互いに言い放って、凛と葉月が刃に力を込める。刃が弾かれ、2人がすれ違って、距離を取ったところで振り返る。
葉月と凛が笑みを消さずに、互いの出方を伺う。そこへ魅兎が凛に向けて再び呼びかける。
「もうやめなさい!これ以上使い続けたら、あなたの体が・・!」
「もう遅いのよ・・この瞬間を最高だと思ってるから、もう私は止まれないのよ!」
魅兎の制止を振り切って、凛が葉月に飛び掛ろうとする。葉月も身構えて、一閃に対して迎撃を図る。
そのとき、凛が全身に激痛を覚えて足を止める。自身の体とともに彼女が悲鳴を上げる。
その異変に葉月と魅兎が眼を見開く。必死に自身を制御しようとする凛だが、思うように体を動かせないでいた。
「ど、どういうことなの・・・こんな・・・!?」
声を振り絞ってうめく凛。やがて全身から生気が煙のように消失して、彼女は動かなくなる。
これはブレイドによる彼女の死の表れだった。2つのブレイドの同時行使によって彼女の肉体の崩壊は一気に加速し、ついに命の炎が燃え尽きたのである。
結晶化した凛の体が海の風に流されて崩れていった。ブレイドの装着者、力に溺れた者の末路を目の当たりにして、魅兎が歯がゆさをあらわにする。
「どうして・・こうなるまで戦い続けるのでしょう・・私たち、ブレイド装着者は、この運命から・・・」
魅兎が口にした言葉に、葉月と影路も歯がゆさを募らせる。
そのとき、葉月が体に違和感を感じて当惑を見せる。ブレイドの負荷が彼女にも及んでいたのだ。
無意識のうちに鎧を解除した葉月が、おもむろに影路に振り返る。
「影路、私・・・」
「葉月・・・そんなに思いつめるなよ・・・」
戸惑いを見せる葉月に、影路が何とか言葉を切り出そうとする。
そのとき、魅兎が苦悶の表情を浮かべてその場に倒れ込んだ。
「魅兎ちゃん!?」
葉月と影路が慌てて魅兎に駆け寄り、必死に呼びかける。魅兎はブレイドを奪われたときの激しい痛みと膨大な体力の消費で疲弊しきっていた。
「魅兎ちゃん・・・あ・・・」
悲痛の面持ちを浮かべた直後、葉月も突然その場に倒れ込んだ。
「お、おい、葉月!」
影路が葉月の体を起こして呼びかける。しかし葉月も魅兎もすぐには眼を覚まさなかった。
影路はルイと澪士に連絡を入れると、葉月と魅兎を抱えて海岸を後にした。
ブレイドリムーバーが凛に持ち出されたことを、影路が脱出した後に知ったヴォルドー。だがさほど気にした様子もなく、彼は影路の行方を追っていた。
(シャドウと邂逅したものの、凛は咲野葉月に敗れた。結果ブレイドリムーバーは彼女たちの手に渡ったか・・だがそれは些細なこと。問題なのはこれからのことなのだからな。)
ヴォルドーが不敵な笑みを浮かべて、自身の野心を思い返す。
(シャドウ、お前は我が同士。どんなに拒もうとも、お前は私から、フェイツから逃れることはできない・・逃れること、それはお前の・・・)
影路に向けて胸中で呼びかけ、ヴォルドーが彼がこの大広間に赴くことを心待ちにしていた。
葉月と魅兎を抱えてアークレイヴ本部に向かっていた影路。彼からの連絡を受けて駆けつけた澪士の車に乗り、彼らは本部にたどり着いた。
葉月と魅兎はすぐに医務室に運ばれ、手当ての後に身体検査を受けることとなった。ブレイドの影響を示唆してのことだった。
検査中の間、検査室の前で深刻な面持ちでずっと待っていた影路。そこへルイとデュールがやってきて、影路は椅子から立ち上がった。
「どうなんだよ、2人の様子は?」
影路が問いかけると、ルイは深刻さを浮かべて答える。
「2人ともよくない状態だよ・・魅兎ちゃんは急所が外れたのが不幸中の幸いだけどね・・・」
「それで、葉月はどうなんだよ・・・!?」
ルイに問い詰める影路の語気が強まる。
「・・ブレイドの使いすぎのせいで、葉月ちゃんの体はボロボロになってる・・しかもブレイドをバージョンアップさせたことで、負担が増してるんだ・・これ以上ブレイドを使ったら、葉月ちゃんもエリナちゃんみたいに・・・」
ルイのこの言葉に影路が愕然となる。葉月が死と隣り合わせの状況に陥っていることを、素直に受け入れられないでいたのだ。
「葉月も、このまま生きられねぇってことなのかよ・・・冗談じゃねぇ・・冗談じゃねぇぞ!」
影路が憤りを抑え切れなくなり、壁に拳を打ち付ける。そして悲痛さを押し殺して、彼はルイたちに向けて言葉を切り出した。
「お前たちにも、言っておかないといけねぇかもな・・・」
「ど、どうしちゃったのよ、急に改まっちゃって・・?」
低い声音で言いかける影路に、ルイが思わず苦笑を浮かべる。
「前に鷹山たちに体を検査してもらったとき、オレの体が普通じゃねぇって言われたんだ・・それで、これはヴォルドーに言われたことなんだけど・・」
「何よ?もったいぶらないでちゃんと言ってくれないと・・」
「あぁ・・オレの体もボロボロで、このままだと近いうちに死ぬってさ・・」
影路が口にした言葉に、ルイとデュールが驚愕を覚える。
「影路さんが死ぬ・・・どういうことなんですか・・・!?」
「オレはヴォルドーと同じで、特殊な改造が施された、いわば改造人間なんだ。その修復をするには、フェイツの技術しかねぇって・・・」
影路の体に秘められた真実に、ルイとデュールは固唾を呑んだ。彼も葉月と同じように、死と隣り合わせになっていたのだ。
「それで、影路くんはこれからどうするつもりなの・・・?」
ルイが深刻な面持ちで影路に問いかける。
「・・分からねぇ・・けど、アイツの言いなりになるのだけは真っ平ゴメンだ・・」
「そう・・それで、葉月ちゃんはこのことを知ってるの?」
「いや、知らないはずだ・・・オレから話すつもりだけどな・・・」
ルイたちに答えて、影路は葉月たちの回復を待った。その後、葉月と魅兎は意識を取り戻し、影路は葉月とともに「シエル」に戻ることにした。
魅兎は体の疲弊のため、アークレイヴが頼りにしている総合病院に入院することとなった。
葉月と影路の帰宅に、シエルときぬがいつもの態度で2人を迎えた。だが影路に支えられた葉月の様子を見て、シエルもきぬも深刻さを隠せなかった。
「どうしたのですか、葉月さん・・・!?」
「シエルさん・・いえ、大丈夫です・・ちょっと、張り切りすぎちゃっただけですから・・」
心配の声をかけるシエルに、葉月が作り笑顔を見せる。しかしシエルもきぬも彼女の様子を見て、安心できないでいた。
「本当に大丈夫ですよ。何か食べればまた元気になれると思いますよ・・」
「葉月ちゃん・・・分かりました。私が腕によりをかけて、自慢のカレーを作ってあげますね。」
「アハハハ、相変わらずのカレーですね。」
微笑んで頷くシエルに、葉月が苦笑いを浮かべ、影路が呆れてため息をついていた。しばらくしてシエルの特性のカレーがテーブルの上に置かれた。
「ホントに相変わらずって感じだな・・けど、悪くねぇ・・」
影路が苦笑を浮かべて呟きかける。彼らは落ち着いてテーブルに着き、食事を楽しもうとする。
「それではいただきます。」
「いただきまーす♪」
シエルが優しく、きぬが明るく挨拶をして、カレーを口にする。影路もカレーを口に運ぼうとするが、葉月が呆然としていることに気付いてスプーンを持つ手を止める。
「どうしたんだ、葉月?」
「えっ?・・う、ううん、何でもないよ・・・」
影路に声をかけられて、我に返った葉月が慌てて笑顔を繕う。そして彼女もカレーを口にして、この団らんを楽しもうとした。
(えっ・・・?)
カレーを口にした瞬間、葉月は違和感を覚えた。あまりのことに彼女は再び呆然となっていた。
「どうしたんだよ、葉月!手が止まってるぞ!」
きぬが呼びかけるが、葉月は呆然としたままだった。
「もしかして、味付けを間違えてしまいましたか・・・?」
シエルも不安の面持ちで葉月に訊ねてくる。影路に方を捕まれたところで、葉月は声を振り絞った。
「味が、しない・・・!?」
「えっ・・・?」
その言葉にシエルが当惑を覚え、きぬがしかめっ面を見せる。
「何言ってんだよ、葉月。今日のシエルの姉ちゃんのカレーは格別だろうが。」
「そうなんだけど・・・あれ・・・?」
きぬの文句に答えようとしたときだった。葉月は突然視界が揺らぐのを感じた。その直後、彼女が意識を失い、倒れた。
「おい、葉月・・・どうしたんだよ、葉月!?」
影路がたまらず葉月に呼びかける。しかし葉月は眼を覚まさない。
「救急車!救急車を!」
「いや、ルイに連絡だ!アイツのほうがコイツのことに詳しい!」
声を荒げるきぬ。必死に呼びかける影路。シエルは影路の呼びかけを受けて、ルイに向けて電話をかけた。
シャドウブレイドを使い続けてきた葉月の体は、崩壊に向かって拍車をかけていた。
次回
何で、こんなことになっちまったんだろうな・・
思いたくねぇけど、これが運命ってヤツなのか・・・
このまま何もできないまま終わりたくねぇ!
葉月、オレはお前が好きだ・・・
もう、離れたくねぇ・・・