月姫 -白夜の月紅-
Episode08「妹の想い」
秋葉が発動させた紅赤朱の力。その炎の力により、彼女は襲いかかってきた吸血鬼たちを撃退した。
その脅威を目の当たりにした志貴とアルクエイドが、動揺の色を隠せないでいた。
「人間と、人間でないものの間に生まれた存在である私。その私の力は、熱を奪い、相手を炎に包むものです。」
秋葉が落ち着きを見せながら、志貴に説明する。その言葉を耳にしながら、志貴は何とか気持ちを整理しようとする。
「ここでは気が休まらないでしょう。場所を変えましょう。」
「あ、あぁ・・」
秋葉の言葉に志貴が同意する。
「あなたも来てください。いろいろとお話をしたいと思っていましたので。」
「そうね。私もいろいろ聞いてみたいと思ってたところよ、妹さん。アンタの力のことも、アンタ自身のことも。」
秋葉がアルクエイドに呼びかけると、アルクエイドは妖しい笑みを浮かべて頷く。秋葉と志貴を追って、アルクエイドも歩き出そうとした。
そのとき、アルクエイドの眼に自分の手についている血が飛び込んでくる。それを見た彼女は、再び内から込み上げてくる狂気に駆り立てられる。
(ダメ・・こんなところでおかしくなったら、志貴が・・・!)
薄れていく理性を保ちながら、アルクエイドが胸中で呼びかける。そして込み上げてくる衝動とともに、てについた血を振り払う。
「どうしたんだ、アルクエイド・・・?」
彼女の異変に気づいた志貴が振り向き声をかける。アルクエイドは呼吸を整えてから、笑みを見せて答える。
「ううん、何でもないよ、志貴・・・」
心配かけまいと弁解するアルクエイド。志貴は彼女の様子を伺いつつ、秋葉とともに場所を移動していった。
志貴、秋葉、アルクエイドは遠野家の家にたどり着いた。その正門前で、翡翠と琥珀が心配の面持ちで彼らを迎えた。
「ご無事でしたか、秋葉様・・・!」
「どこにいらしてたのですか・・私たち、どれほど心配していたことか・・・!」
琥珀と翡翠が秋葉に駆け寄り、秋葉の無事を改めて確かめる。
「琥珀、翡翠・・申し訳ありません。どんな理由があっても、あなたたちに辛い思いをさせてしまったことは事実ですから・・・」
秋葉が微笑みかけて、琥珀と翡翠に謝罪する。3人の様子を見つめて、志貴は笑みをこぼしていた。
「秋葉様、中に入りましょう。軽く口にできるものを用意しますね。」
琥珀が笑顔を取り戻し、秋葉とともに家に戻る。翡翠は志貴に歩み寄るが、彼の隣にいるアルクエイドに気づく。
「やっほー♪この前はどうもー♪」
気さくな笑みを見せるアルクエイドだが、翡翠は顔色を変えない。
「あなたですか。また志貴様や秋葉様に迷惑をかけるというのでしたら、お引取り願いますか?」
「いや、いいんだ、翡翠。今回は秋葉が招いた形になるんだ・・」
ねめつける翡翠に、志貴が弁解を入れる。
「秋葉様が・・そうですか。ではご案内いたします。」
翡翠は淡々と言いかけながら、志貴とアルクエイドを案内する。事なきを得た心境に陥って、志貴は安堵を覚えていた。
翡翠の案内で、秋葉と琥珀のいる大広間にやってきた志貴とアルクエイド。秋葉も琥珀も落ち着きを取り戻している様子で、いつもとさほど変わらない態度で2人を迎えた。
「志貴さん、来ましたね。どうぞ腰を下ろしてください。えっと、あなたは・・」
志貴を笑顔で迎える琥珀が、アルクエイドに対して疑問を投げかける。
「アルクエイドよ。アルクエイド・ブリュンスタッド。」
「あっ、アルクエイドさんでしたね。すぐにお茶を用意しますね。」
アルクエイドの言葉に琥珀が笑顔で返す。着席したアルクエイドの前に、琥珀が運んできた紅茶を置く。
「それでは私と翡翠は失礼します。秋葉様、何かありましたがすぐにお声をおかけください。」
「分かったわ。ありがとう、琥珀、翡翠。」
「いいえ。私たちは秋葉様や志貴さんの身の回りのお手伝いすることが仕事ですから。」
秋葉の感謝に答えて、琥珀は翡翠とともに大広間を出た。しばしの沈黙の後、言葉を切り出したのはアルクエイドだった。
「もう1度聞くけど、その力、いったい何なの?眼を合わせただけで燃やせるほどの炎の力、普通じゃないわね。」
アルクエイドの指摘に、秋葉は当惑を見せてから口を開く。
「アルクエイドさん、あなたのことは薄々感づいていました。あなたも人間でない。しかもかなりの力を持っている。違いますか?」
問い返してくる秋葉に、アルクエイドは苦笑を浮かべた。
「勘の鋭さも侮れないわね。さすが妹さんと言うべきか、何というか・・」
「私のこの力は我が家に代々受け継がれている血筋によるものです。宿命、というのでしょうか。」
笑みを崩さないアルクエイドと、淡々と言いかける秋葉。2人の対話に固唾を呑んでいた志貴だが、彼も気を落ち着けて言葉を切り出す。
「そういえば秋葉、琥珀さんのこと・・・」
言いかけて気まずくなると思い、言葉を詰まらせる志貴。だが秋葉に動揺の色は見られなかった。
「このことは琥珀も翡翠も知っています。そして私は琥珀の血をもらっています。」
「なるほど。その力は血の消費を伴ってる。だから人の血を吸ってる。そうなると吸血鬼の一種になってくるわね。」
秋葉の説明も交えて、アルクエイドは彼女について理解しようとする。人間と人間でないものの混血である遠野家は紅赤朱のような特異の能力を備えた人が少なくない。志貴の直死の魔眼もそれに該当するとアルクエイドは思った。
「否定はしません。遠野家は人でないものと交わっているので、吸血鬼と呼ばれる人が存在しても否定はできません。」
「何を言ってるんだ、秋葉・・確かに人の力に見えないけど、お前はちゃんと人の心を持ってる!アルクエイドだって・・・!」
秋葉が言いかけたところで志貴が口を挟む。するとアルクエイドが志貴に微笑みかける。
「妹さんは分かんないけど、私は正真正銘の吸血鬼。しかも真祖よ。」
この言葉の意味を飲み込めず、秋葉が眉をひそめる。
「何ていうのかな・・吸血鬼に血を吸われて吸血鬼になったのが死徒とするなら、真祖はいわばオリジナルになるのかな・・」
そこへ志貴が説明を入れるが、彼自身も曖昧な説明をしていると内心苦笑した。だが秋葉は渋々受け入れたようだった。
「なるほど。少なくとも素質の上では、あなたのほうが濃厚というわけですね。」
「まぁね。」
秋葉の言葉にアルクエイドが頷く。その中で志貴は、未だに困惑を拭えずにいた。
これから秋葉とどう接していけばいいのか。彼は未だに答えを見出せないでいた。
それから小休止を済ませて、アルクエイドは遠野家を後にした。
街に隣接しているマンション団地。その一角の1室にシエルはいた。
彼女も遠野家と秋葉の素性について大まかながら知っていた。人間でないものとの交わりがあることで、教会の意向が働いたのだ。
(本当なら処罰の対象になるのですが、彼女は遠野くんの妹だから・・・)
教会の意向に忠実でありながらも、シエルは志貴が気がかりになっていた。志貴は異質の力を備えている。その矛先が自分に向けられれば、たとえ不死の体でも軽視できなくなる。
(ここは冷静かつ慎重に行動しないと・・・)
シエルはあえて志貴と秋葉の動向を監視することにした。肩の力を抜き、彼女は大きく背伸びをする。
「さて、そろそろ夜ご飯にしましょう。このひと時が楽しみのひとつなんですよね。」
シエルは笑顔で1人呟き、キッチンに向かう。炊飯器にてあらかじめ炊いていたご飯の炊き具合を確かめてから、彼女は戸棚の戸を開ける。その中には大量のレトルトカレーが置かれており、彼女はそこから1つを取り出した。
「作ったほうがおいしい気もするけど、今夜は気分転換の意味を込めて・・」
カレーに対する喜びに胸を躍らせながら、シエルは1人きりの夕食を楽しんだ。
その翌日、志貴は普段の態度を保とうとしながら登校した。教室に入り、席に着いたところでさつきが歩み寄ってきた。
「おはよう、遠野くん・・昨日はありがとう。私に付き合ってくれて・・」
「弓塚さん・・・いいよ。約束してたからね。」
微笑みかけるさつきに、志貴が笑みを作って答える。そこへ有彦が教室に入ってきて、2人を眼にする。
「どうしたんだよ、お前ら?朝っぱらから2人だけで・・」
「いや、ちょっと一緒に帰っただけだよ。約束してたのが先延ばしになってたから・・」
「何っ!?一緒に帰った!?・・遠野、興味ないような顔して、お前ってヤツは・・!」
志貴の言葉に驚きをあらわにする有彦。不満をぶつけるかのごとく、有彦が志貴にヘッドロックをかける。
「何するんだ、有彦!お前が考えてるようなやましいことじゃない!」
「ほ、本当だよ!遠野くんは私のお願いを聞いてくれただけで、本当におかしなことはなかったから・・!」
志貴だけでなくさつきも有彦に弁解する。2人の話を聞いて、有彦はようやく志貴を解放する。
「ホントにそうなのか?・・・ホントにそれなら、それでいいんだけど・・・」
「お前も早とちりして・・それでお前に大目玉食らわされたら先が思いやられるぞ。」
唖然となっている有彦に志貴が呆れる。だが内心安らげたと思い、志貴は胸中で安堵していた。
「ところで志貴、今日はオレと一緒に帰らねぇか?」
「悪いな、有彦。今日は秋葉に一緒に帰ってほしいって言われてしまって・・」
有彦の誘いを志貴は苦笑いを浮かべて断る。
「何だよ、志貴。お前もけっこう人気者じゃねぇかよ・・ハァ・・オレも女の人からお誘いを受けたいなぁ・・・」
すると有彦が落胆し、その様子を見て志貴とさつきが笑みをこぼした。
その放課後、志貴が学校を後にしようとしたとき、その正門で待っている秋葉を目撃する。
「秋葉・・・」
「兄さんと一緒に帰りたいと思いまして・・・よろしいですか?」
戸惑いを見せる志貴に、秋葉が微笑みかける。別の学校の女子の登場に、周囲の生徒たちがいろいろな様子を見せていた。
「ここまで来られてよろしいも何もないだろ・・・!」
志貴はため息をつきながら、秋葉を連れてそそくさに学校を後にした。そして人気が少なくなったところで、彼は言葉を切り出した。
「どういうつもりなんだ・・いきなりオレの学校に来て・・お前の学校は違うはずだろ・・・」
「分かってますわ・・今日は早く授業が終わりまして、せっかくなので寄らせてもらいました。」
「あのなぁ・・・」
淡々と告げる秋葉に、志貴はますます落胆を見せる。
そのとき、志貴は自分がいつもと変わらない態度で秋葉に接していることに気づく。常軌を逸した力を備えている彼女に対して、どう対応していけばいいのか分からなかったというのに。
「兄さん、私はこれからも遠野家当主として、遠野志貴の妹として、そして何よりも、遠野秋葉として接していこうと思います。なので兄さんも、以前と変わらずによろしくお願いしますね。」
「秋葉・・・それでお前はいいのか・・オレが普通に接したら、お前に迷惑をかけることになるんじゃ・・・」
志貴が口ごもると、今度は秋葉がため息をつく。
「そんなことはありませんよ。もし迷惑がかかっているというなら、それは今回以前のことですよ。」
「お前ってヤツは、全く・・・」
秋葉のこの言葉に励まされながらも、志貴はさらに落胆を見せる。その反応に秋葉は微笑みかけてきていた。
「私は遠野家当主として、その権限によって兄さんを家に呼び戻しました。ですがその気持ちは、あくまで私自身としてです。そのことは、分かっていただけますか・・・?」
秋葉が自分の想いを正直に伝えようとしたときだった。
日の光が突如黒雲でさえぎられ、夜のような暗闇が押し寄せた。その闇の中から、1つの影が姿を現した。
「死徒に堕ちた者たちを食らうのは飽きてきた。貴様らを餌に、食事の時間としよう。」
影から実態を表してきた男、ネロに、志貴が緊迫を覚える。
「お前は・・・!?」
「真祖の姫君を殺め、その力を弱らせた大罪。この私の手で償わせてくれる。」
驚愕を見せる志貴に、ネロが不敵な笑みを浮かべて歩み寄ってくる。
(こんなヤツを相手にしたくない・・秋葉に戦わせるわけにもいかない・・・!)
「秋葉、こっちだ!」
危機感を覚えた志貴が、秋葉を連れてこの場を離れる。だが逃げようとしていた2人の前に、ネロが姿を現した。
「そんな・・・!」
「出口などない。漆黒に彩られた虚無の地平・・そう。ここが貴様らの終焉だ。」
再び驚愕する志貴に、ネロが笑みを崩さずに言いかける。その黒のコートから、漆黒の獣たちが牙を光らせていた。
「わたしたちは、ここで終わるわけにはいきません!」
そこへ秋葉が言い放ち、紅赤朱の力を発動する。彼女の髪が紅く染まり、漆黒の闇を紅の炎が照らし出していく。
「炎を使う力か・・人間にしては大したものだ・・」
その炎に包まれながらも、ネロは平然としていた。彼は漆黒の獣たちを解き放ち、秋葉に差し向ける。
とっさに炎の障壁を作り出すものの、秋葉は獣の突進に押されて突き飛ばされる。
「秋葉!」
志貴が倒れた秋葉に駆け寄り、笑みを向けているネロを見据える。
「だが所詮人間。私を脅かすには力不足のようだな。いや、人間と人間でないものの混血などという半端者か。」
気絶している秋葉を眼にして、ネロがあざ笑う。彼の脅威を前にして、志貴がメガネを外す。
「姫を殺めた力が、人間などに備わっていることなど実に滑稽だ。ここで貴様を始末してくれる。」
ネロが志貴を見据えて、ゆっくりと歩を進める。志貴も携帯していたナイフを取り出して身構える。
「貴様はどういう原理かは知らんが、私の、いや、見ているものの“死”が見えているようだな。貴様の認識できる形で・・だが闇に紛れた私に死を与えることができるか・・・」
言いかけたところで、ネロの姿が漆黒の中に溶け込む。同時に志貴の見ていたネロの死の線が見えなくなる。
(どこに隠れたんだ・・どこから来る・・・!?)
周囲を警戒しながら、志貴が胸中で呟く。死の概念を捉えなければ、直死の魔眼はその殺傷力を発揮できない。
そのとき、彼の足を何かがつかみ、彼が足元に眼を向ける。その足元の影から1つの手が伸び、彼の足首をつかんでいた。
そこからネロが姿を現し、志貴をつかみ上げる。その拍子で志貴は持っていたナイフを落としてしまう。
「し、しまった・・!」
唯一の攻撃の手立てを失い、志貴が毒づく。焦りを見せる彼を眼にして、ネロが笑みを見せる。
「不様だな。どれほどのものか期待をしていたのだが・・これでは腹ごしらえにもならぬわ!」
ネロは失笑すると、志貴を叩きつけようとする。
そのとき、ネロの懐に飛び込み、彼の腹部を突くものがあった。体から黒い鮮血を飛び散らす彼が視線を下ろすと、そこにはアルクエイドの姿があった。
「真祖の、姫君・・・!?」
「アンタに志貴は手を出させないわ・・・」
眼を見開くネロを、アルクエイドが突き飛ばす。彼から解放された志貴を、アルクエイドが受け止める。
「大丈夫、志貴・・・?」
「ア、アルクエイド・・・」
アルクエイドの呼びかけに志貴が声を振り絞る。2人を見据えるネロの受けた傷が、闇に溶け込むように治癒されていく。
「貴様も堕ちたものだな、姫よ。異質の力を持っているとはいえ、人間に肩入れするとは。」
「勘違いしないで。志貴には責任を取ってもらうんだから。だから周りに手を出されちゃ困るのよ。」
あざ笑うネロに対してアルクエイドが言い放つ。
「まぁいい。いずれ貴様とも決着をつけたいものだな、真祖の姫よ。それまでそこの人間も生かしておいてやる。」
ネロは哄笑を上げながら、漆黒の闇の中へと姿を消した。その気配と同時に、周囲を覆っていた闇も消えていった。
「助かった、のか・・・」
「ネロ・・まさか私じゃなく、志貴を狙ってくるなんてね・・・」
戦慄が消え去ったのを悟って安堵する志貴と、ネロの行動に呆れるアルクエイド。すると秋葉が意識を取り戻し、2人を眼にする。
「アルクエイドさん・・いらしてたのですか・・・」
「やっほー♪気がついたようね、妹さん。」
意識を覚醒させながら声をかける秋葉に、アルクエイドが気さくな笑みを見せる。その態度に不満を感じながらも、秋葉は志貴に眼を向けて微笑みかける。
「ごめんなさい、兄さん。私が弱いばかりに、兄さんを危険にさらすことに・・」
「し、しょうがないわよ。相手はあのネロ・カオス。相性のせいもあるけど、私でもなかなか倒せない相手で・・」
謝意を見せる秋葉に、アルクエイドが弁解を入れる。それを手で制して、志貴が秋葉に微笑みかける。
「いや・・謝るのはオレのほうだ。オレが秋葉を危険にさらしたんだ・・・」
志貴が自分を責めると、秋葉が彼の頬に優しく手を差し伸べる。
「兄さんはひどいです・・いつもムリばかりして、私たちに心配させて・・・」
「秋葉・・・」
「でも、私も兄さんのことは言えませんね。兄さんを助けたかったためとはいえ、それなりにムリをしてしまいましたから・・・」
戸惑いを見せる志貴に、秋葉はため息混じりに笑顔を見せる。妹の純粋な笑顔を見たのは久しぶりだと、志貴は胸中で囁いていた。
「さて、いい加減家に戻りましょう。琥珀と翡翠が心配してるでしょう。」
秋葉が言いかけると、志貴も笑みを見せたまま頷いた。
「あのー、私もお邪魔しても・・」
「あなたは来なくていいです。あなたは我が家の居候ではないのですから。」
言いかけたところで秋葉に言いとがめられ、アルクエイドが顔を引きつらせる。しかし秋葉はこれを無視して、志貴を連れてこの場を後にした。志貴はアルクエイドを放っておくことに後ろめたさを感じていた。
(兄さん、私のために・・・ありがとう、兄さん・・・)
岐路に着く中で、秋葉は心の中に志貴に感謝の言葉を告げていた。