魔法少女リリカルなのは -Light&Dark-
第9話「かけがえのない大切なものなの」
それは、平凡な小学三年生だったはずの私、高町なのはに訪れた小さな事件。
信じたのは勇気の心。手にしたのは魔法の力。
今まで気付かなかった本当の気持ち。
見つめなおして初めて気付いたみんなの気持ち。
大切なものは、あなたのすぐそばにあるから。
悲しさも寂しさも、みんなで分け合っていけばいいから・・・
魔法少女リリカルなのは -Light&Dark-、始まります。
眼を覚ましてしばらくは、ライムは今までのことが夢のように思えて、不安に感じていた。
彼女が眼を覚ましたのは高町家、なのはの私室のベットだった。意識を取り戻した彼女が眼にしたのは、穏やかな雰囲気の漂うなのはの部屋の天井だった。
「ここは・・・?」
意識をはっきりさせながら、ライムは記憶を思い返していく。
(そうか・・・僕はフェイトを倒せないまま・・・あれから僕は・・・)
フェイトとの勝負の一場面一場面を思い出し、ライムはその後のことを思い返していく。
その後、ライムとラークはなのはに連れられて、高町家の自宅に来た。そこでなのはは母、桃子にライムたちの事情を話し、家に泊めてほしいとお願いした。もちろん魔法や次元世界に関することは告げず、母親が入院していて2人だけでマンションで暮らしていることだけを話した。
その事情説明には、普段着を身にまとったリンディも立ち会っていた。彼女も事情説明を行っていたが、やはりその一部に嘘が混じっていた。
まるで疲れきっているような沈痛な面持ちを浮かべているライムと、人間の少女の姿のラークを見て、桃子は2人を泊めることを了承した。するとなのはが満面の笑みを見せて、ライムとラークの手を取って喜んだ。
それからライムはなのはのベットで横になると、そのまま眠ってしまっていた。フェイトとの戦いで、魔力を使い果たしたからだった。
自分が望み、自分が挑戦し、全身全霊を賭けた戦いと決着。全てを出し尽くしたライムが微笑んでいたことを、なのは、ラーク、フェレット姿のユーノは見ていた。
(僕は、いつの間にか寝ちゃってたんだね・・・)
ライムは思わず苦笑いを浮かべて、部屋の中を見回す。しかし部屋には彼女以外誰もいない。
とりあえず部屋を出て誰か人がいないか確かめようとするライム。階段を下りてすぐのドアを開ける。
その先はリビングだった。一瞬唖然となるライムを、朝食の支度をしている高町家の人々が笑顔で迎える。
「あ、ライムちゃん、眼が覚めたんだね。」
なのはが笑顔で駆け寄り、ライムを出迎える。ライムは当惑したまま、どう声をかけたらいいのか分からずにいた。
「おはよう、ライムちゃん。ライムちゃんも朝早いのね。」
桃子もライムを笑顔で迎えてくれた。士郎、恭也、美由希も彼女に笑顔を見せていた。
「あっ!お姉ちゃん、遅いよー!」
ラークが満面の笑顔を見せながらも文句を言ってみせる。高町家に違和感なく解け込んでいる妹の姿に、ライムはさらに戸惑いを見せていた。
「ライムちゃん、パンでよかったかな?和食派だったらどうしようかなって思ってたんだけど・・」
「あ、いえ、僕は大丈夫です・・」
桃子が訊ねてくると、ライムは我に返って答える。なかなか前に足が出ないでいるライムに、桃子は再び声をかけた。
「そこで立ち止まっていないで、みんなで食べましょう。食事はみんなでするのが1番楽しいから。」
「そ、そうですね・・・」
桃子の誘いにライムは照れ笑いを浮かべる。すると美由希とラークが駆け寄ってきて、ライムの腕を取る。
「さぁ、早く行こう。」
「そうだよ、お姉ちゃん♪」
2人に促されながら、ライムは席についた。なのはたちの誘いに、彼女は甘えることにした。
家族がそろって団らんを楽しむ食事が、ライムは懐かしく思えた。父親を亡くし、母親が入院してから、彼女はこういった食事をしていなかった。
「どうしたの、ライムちゃん?」
次第に戸惑いを浮かべていたところへなのはに声をかけられ、ライムは我に返る。
「あ、ゴメン、ゴメン。ちょっと・・・こういう“家族の食事”っていうのが、久しぶりな感じがして・・・」
「ここを自分の家だと思って、甘えてもいいわよ。“翠屋(みどりや)”にも来てね。おいしいケーキを用意してるから。」
「えっ?ケーキ?」
桃子が優しく語りかけると、ライムは疑問符を浮かべる。
「そういえばまだ話してなかったね。お父さんは翠屋の店長さん。お母さんはパティシエなんだよ。」
なのはが付け加えると、ライムは驚きを見せて桃子と士郎を見つめていた。
「す、すごいんですね、おじさんもおばさんも。僕、絶対行きますから!」
「“おじさん”“おばさん”はないんじゃないかな。私たちまだまだなんだから。」
喜びを見せるライムに微笑んで弁解を入れる桃子。
「もう母さんったら。ライムちゃんに何て呼ばせるつもりなんだい?」
「ダメだよ、からかったりしちゃ。」
恭也が苦笑気味に口を挟むと、美由希も微笑んで答える。このような高町家の団らんを目の当たりにして、ライムは安らぎを感じていた。
微笑みあって熱愛振りを見せている士郎と桃子。その2人を見て苦笑いを浮かべている恭也。フェレット姿のユーノをかわいがっている美由希。当惑しているユーノを見て笑みをこぼしているなのはとラーク。
にぎやかで安らぐ雰囲気の団らん。ライムが久しく忘れていた「失われた食卓」だった。
高町家にライムとラークに関する事情の説明を終えたリンディは、アースラの私室でつかの間の休息を取っていた。和室に彩られた私室で、彼女は静かに茶の湯を堪能していた。
静寂が漂うこの部屋にクロノが入室し、リンディは湯飲みを置いて振り向いた。
「ライムとラーク、なのはたちに任せてよかったのですか・・・?」
クロノは困惑の面持ちでリンディに訊ねる。するとリンディは迷うことなく、微笑んで答える。
「ライムさんもラークさんも心優しい子たちです。しかもライムさんは、フェイトさんと酷似する点が多いですから・・」
クロノの母親であるリンディは、ライムの心境が痛いほどに分かっていた。
ライムもフェイトも心優しいが、人一倍に責任感が強く、失敗や挫折を前にすると誰よりも深く思いつめたり悩んだりしてしまう。その中で2人の相違点は、フェイトはその気持ちを自分の中に背負い込んでしまい、ライムはその気持ちを周りに破壊や衝突という形でぶつけてしまうことである。
その弱さと強さを心に同居させている2人に手を差し伸べてくれたのがなのはだった。彼女の力と思いがあったから、2人は気持ちを理解し合うことができた。リンディはそう確信していた。
「もちろん2人は私たちや本局の管理下に置かれることは免れません。いずれは2人はフェイトさん、アルフさんとともに本局に連れて行くことになります。ですが今は、ライムさんを心身ともに休ませることが先決です。少しだけ様子を見ましょう。」
リンディの言葉に納得のいかない部分を感じながらも、クロノはそれに従うことにした。
「ところで、アンナの捜索はどうなっていますか?」
「はい。全力を上げて捜索を続け、徐々に絞り込めていますが、まだ特定には至っていません。」
リンディの質問に答えるクロノ。その報告に彼女は戸惑いを浮かべる。
「アンナは今回の事件の重要参考人です。決して見逃すわけにはいきません。」
「はい!」
真剣なリンディの言葉に、クロノも真剣に答える。
「ところで、フェイトとアルフの姿が見えませんが?部屋にも見当たらないのですが・・」
クロノが問いかけると、リンディは満面の微笑みを見せて答えた。
「2人なら行くところがあると言って出て行きましたよ。事情を聞いて私が許可しました。」
リンディの言葉にクロノは不満を覚えたが、彼女から詳細を聞いて渋々納得した。
リンディからの許可をもらい、フェイトとアルフは病院を訪れていた。ライムの母親が入院している病院である。
フェイトはこの病院のことを、なのはからではなくリンディから聞いた。第三者に対して個人情報を公開することは認められていないことだが、フェイトの心境を聞いたリンディは了承したのだった。
フェイトがこの病院を訪れたのは、ライムの母親に会いに行くためだった。記憶を失わせてしまったことを詫びるため、また失われた記憶とライムの家族の絆を取り戻したかったからだった。
人間の姿のアルフを連れて、病室にたどり着くフェイト。軽くノックをしてから、ゆっくりとドアを開ける。
病室のベットにいた女性は、おぼろげな面持ちで窓越しに外を眺めていた。何を見つめているのか分からないような雰囲気を彼女から感じながら、フェイトは一歩前に進んで微笑みかける。
すると女性、ライムの母親はフェイトに気付き、振り向く。
「あら。お嬢さん、どうしたの?」
女性が声をかけると、フェイトは小さく頭を下げた。
「はじめまして。私、フェイトって言います。」
「こんにちは、フェイトちゃん。フェイトちゃんは何しにここへ?」
女性が訊ねると、フェイトは笑顔を見せた。
「特には・・お話がしたくなったから・・・」
うまく言葉にできなくて一瞬困り顔を見せたフェイトを、女性も微笑みかけて迎えた。その笑顔にフェイトは喜びを感じ、病室の中に入った。
従来の母親の愛情を受けたことがないフェイト。母・プレシアは偽りの娘であるフェイトには愛を示さず、実の娘であるアリシアにだけ愛情を注いでいた。そのため、フェイトは母親が本当はどういうものなのか実感が湧かないでいるのだ。
少なくとも、自分が過ごした親子の日々は悲しみに満ちあふれている。そして自分と同じ悲しみを背負った子を放っておくことができない。
ライムと分かり合いたい。救ってあげたい。一途な気持ちを胸に秘めて、フェイトは彼女の母親に語りかけようとしていた。
フェイトは病院に来る前に買っておいたりんごを取り出し、引き出しから見えていた果物ナイフを手にして皮をむき始めた。
少し中身を削っていびつな形となってしまったが、世話をかけてもらったと感じて、女性は笑みをこぼした。
「ありがとうね。こんなことまで・・・」
「いいですよ。私が好きでしていることですから・・」
少ない言葉ながらも、互いに語り合うフェイトたち。何とか切りそろえたりんごのひとつを、女性は口にする。
「本当にありがとう、フェイトちゃん・・・」
女性の満面の笑顔に、フェイトも笑みをこぼしていた。ライムの顔を見るなり、不安を覚えて怖がると聞かされていたため、彼女は女性が笑顔を見せてきてくれたことが嬉しかった。
談話を終えて病室を出たフェイトを、廊下で待っていたアルフが迎えた。
「2人とも楽しそうだったから。水を差すと悪いから、入らずに待ってたよ。」
「ありがとう、アルフ・・」
アルフの気遣いにフェイトが感謝する。まるで母親と接している娘の姿を見ているようで、アルフは喜びを覚えていたのだ。
「ライムを救いたい。ライムの気持ちを知って、分かり合いたいから・・・」
「フェイト・・・」
フェイトの心境を察してアルフが戸惑いを見せる。しかしその心境の中に揺るぎない決意があるのを感じて、アルフは微笑んだ。
海鳴市商店街にある喫茶店兼洋菓子店「翠屋」。士郎と桃子が経営するこの店に、ライムとラークは来ていた。
そこで彼女たちは手伝いをしていた。泊めてもらっただけでなく食事までいただいてもらったことに対して、彼女たちは何かお礼がしたいと言い出したのだ。
士郎と桃子はこの気持ちを聞き入れ、ライムたちは手伝いをすることとなった。
元気のある小さな店員が頑張っている姿は、噂となって一気に広まっていった。ライムとラークの働き振りをひと目見ようと、客が集まってきていた。時折失敗を見せたりもしたが、それもかわいらしい一面だと客は見てくれていた。
繁盛していた店内が落ち着きを取り戻しつつあった時間帯となり、ライムとラークは大きく息をついた。
「ご苦労様、ライムちゃん、ひばりちゃん。大変だったようだね。」
士郎が微笑みながら声をかけると、ライムは気さくな笑顔を見せた。
「まさかここまでお客さんが来るなんて思わなかったでしたよ。」
「今日は特別よ。かわいい店員さんが頑張ってくれたからよ。」
桃子がライムに弁解を入れる。そこへなのはがアリサ、すずかと一緒に店内に入ってきた。
「もう、ライムったら、あたしたちも手伝ったのに。」
アリサが不満そうに振舞ってライムに声をかける。
「お疲れ様、ライムちゃん。ひばりちゃんも大変だったでしょう。」
「でも楽しかったよ。ひばり、こういうのはいつでも大歓迎だよ♪」
すずかの言葉に明るく答えるラーク。
「ライムちゃん、これからお出かけしよう。」
「えっ?」
なのはの言葉に一瞬きょとんとなるライム。
「まだ藤見町を詳しく案内してなかったと思うんだけど・・だから、私たちがいろいろ紹介して見て回ろうと思ったの。」
「そういうことか。分かった。一緒に行くよ。ひばり、行くよね?」
「もちろんだよ。ひばりもみんなと一緒に行くよ♪」
なのはの誘いに笑顔で頷くライムとラーク。
「それじゃ士郎さん、桃子さん、行ってきます!」
「いってらっしゃい。でも、あんまり遅くなっちゃダメよ。」
ライムが挨拶をすると、桃子は笑顔で彼女たちを見送った。
それからライムとラークの、藤見町での1日が始まった。
街の店や公園を訪れ、楽しい団らんの時間を過ごした。そのひと時が、ライムとラークの心を癒していた。
母親と過ごした幼い時間もそうだが、この瞬間の1つ1つも彼女たちにとってかけがえのないものだと実感していた。
そして海鳴臨海公園で休憩を取ることとなったなのはたち。そこで彼女たちはバニングス家の運転手、鮫島(さめじま)を待つことにした。
「ふう。何だか時間を忘れるくらい楽しくて、疲れちゃったよ。」
ライムは笑みをこぼしながら大きく深呼吸をする。
「でもお楽しみはまだまだこれからよ。これからすずかの家で歓迎パーティーをやるから。」
「えっ・・・?」
「わーい!パーティーなのー♪」
アリサの言葉にライムは唖然となり、ラークが喜びを見せる。
「いいのかな・・僕なんかが押しかけちゃっても・・」
「いいのよ。今日は大船に乗ったつもりでいいんだから。」
照れ笑いを見せるライムに、アリサが満面の笑みを見せて答える。ライムは素直にアリサたちの誘いを受けることにした。
鮫島の迎えの車に送られて、なのはたちは月村家に到着した。すずかの姉、忍(しのぶ)とメイド姉妹、ノエル・K・エーアリヒカイトとファリン・K・エーアリヒカイトに迎えられて、ライムとラークは始めは当惑していた。
しかし忍とノエルの微笑み、ファリンの笑顔を垣間見て、ライムは笑みを取り戻した。
月村家の庭ではすでにパーティーの準備が整えられていた。歓迎会のためだけにここまでしてくれた人々に、ライムは戸惑いを感じていた。
「みんな・・・ホントに・・ホントに・・・」
感謝の言葉をかけたかったが、喜びと嬉しさが一気に押し寄せるあまり、言葉にならない。
「ねぇ、食事が終わったら花火でもやろうよ。丁度残ってたのがあったから。」
するとファリンが1袋の花火を持ってきた。
「まぁ、ファリンったら。」
忍とノエルが満面の笑みを浮かべているファリンを見て、笑みをこぼす。
「ひばり、花火だーいすき♪」
ラークが笑顔を振る舞い、それを見てライムも笑みをこぼした。
会食と談話を楽しみ、なのはたちは花火を楽しんだ。多種多様の花火を堪能し、一同は線香花火を始める。
線香花火をすると、誰が1番長く灯を保っていられるか比べたくなるものである。なのはたちも囲んで、自分の灯をじっと見つめていた。
「こういうのって、けっこう根気がいるんだよね。」
「そんなことないわよ。こういうのは先にどれを選ぶのかが勝負のカギなのよ。」
じっと灯を見つめるライムに、アリサが自信のある態度で答える。だが最初に灯が落ちたのはアリサの花火だった。
「あ・・・」
灯の落ちた花火を見て、アリサが唖然となる。その様子に一同が笑みをこぼす。
そしてライム、ファリン、なのはと、次々と灯が落ちていき、残るはすずかとラークだけとなった。2人の灯をなのはたちがじっと見つめる。
その2つの灯が、
「あっ・・・」
同時に落ちた。
「テヘへへ、今回は引き分けだね♪」
照れ笑いを浮かべるラークに、なのはたちが笑顔を浮かべた。その中で、ライムは今までにないほどの喜びを感じていた。
家族としての血のつながりはないが、それ以上の絆を実感していた。そのことが彼女にとってとても嬉しく感じられたのだ。
楽しさ、喜び、にぎわいがあふれた夜の庭。
そこへ1匹の黒猫が庭に入り込んできた。
「あれ?お姉ちゃん、猫だよ。」
「えっ?」
ラークの呼びかけにライムたちが振り向く。その直後、猫がフェレット姿のユーノに眼を向ける。眼光を光らせる猫に、ユーノが焦りの色を浮かべる。
そして猫が飛びかかり、ユーノが慌てて逃げ出す。逃げ惑ううち、彼は庭を飛び出してしまう。
「あっ!ユーノくん!」
「な、なのはちゃん!」
なのはがライムの呼びかけを聞かずに、ユーノを追って駆け出した。街灯が淡く光る道の真ん中で、ユーノが生きを絶え絶えにしていた。
「ユ、ユーノくん、大丈夫!?」
「う、うん・・ゴメン、なのは。いきなり飛び掛ってきたからビックリしちゃったよ・・」
駆け寄ってきたなのはに、ユーノが笑みを作って答える。
「やっぱり。思ったとおりにやってきたよ、なのはちゃん。」
そのとき、2人の前に広がる暗闇から声が聞こえてきた。なのはは恐る恐る、声のしたほうへ歩き出す。
その途中、彼女は何かが当たったような感覚を覚えて足を止める。何が当たったのか気になり、おもむろに手を伸ばす。
それは板の切れ端だった。だがその板が落ちることなく宙に浮いていることに、なのはもユーノも疑問に感じた。
板に触れている手に力を入れるなのはだが、板はその場所に完全に定着しているかのように微動だにしない。
「そんなことをしても動かないよ。」
そのとき、幼い子供の声がかかり、なのはとユーノが振り向く。広がる暗闇から、1人の少女が姿を現した。
黒装束をまとった白くふわりとした長髪。うっすらと開けている紅い瞳は冷たく、生きた心地がしない。
「あ、あなたは・・・?」
なのはが戸惑いを見せながら少女に声をかける。すると少女は微笑みかけて答える。
「私はジャンヌ・・よろしくね、なのは・・・」
挨拶をする少女、ジャンヌ・フォルシアに、なのはは言葉を返すことができなかった。ジャンヌの肩に、ユーノを追い掛け回していた黒猫が乗りかかっていた。
次回予告
突然現れた少女。
冷たい心が、周りのみんなを凍らせていく。
大切なものまで・・・
そんなのダメだよ!
喜んだり悲しんだりする時間が1番大事なんだよ!
リリカルマジカル、守っていきたい・・・!