仮面ライダーオメガ Legend of Riders
第6章
スカルライダーたちに苦戦する光輝。そこへ現れたのはG、BLACK、電王、そして仮面ライダー1号だった。
新たなる仮面ライダーたちの救援に、スカルライダーが動揺を見せる。だが彼らに降りかかる驚愕はこれで終わらなかった。
「ここにもいるぞ!」
さらに声がかかり、スカルライダーたちが振り返る。その先には仮面を身に付けた戦士が12人並んでいた。
「こっちにもいるぞ!」
別方向からも声がかかる。そこには仮面の戦士が8人並んでいた。彼ら全員、平和と自由を守るために戦い続けた歴代の仮面ライダーたちである。
「すごい・・仮面ライダーが、こんなに・・・!」
この光景に光輝が驚きをあらわにする。ライダーたちがスカルライダーたちの前に降り立ち、立ちはだかる。
「まさか、仮面ライダーたちがこんなにやってくるとは・・・!?」
「次元が歪んで、トンネルがいたるところに発生している・・そこを通ってきたのか・・!」
仮面ライダーたちの登場にスカルライダーたちが動揺を見せる。それぞれの世界から次元を超えて、仮面ライダーたちが駆けつけてきたのである。
「みなさんも来ていたんですね・・・!?」
「空間の歪みをキャッチして、この世界にたどり着いたのだ・・他のライダーたちも、私と同じように駆けつけてきてくれるとは、私も正直驚きだった・・」
喜びの声を上げる光輝に、1号が答える。
太陽の大黒点と同時に発生した空間の歪み。しかし大介やスカルライダーたちだけでなく、歴代の仮面ライダーさえも呼び寄せる結果となった。
「さすがにこれだけ出てこられるとまずいぞ・・・!」
「こうなったら、全員まとめて始末してやるぞ!」
いきり立ったスカルライダーたちが、光輝たちに向かって飛びかかる。
「行くぞ、みんな!この世界にいる首謀者を止めなければ、全ての世界が滅びることになる!」
1号の呼びかけを受けて、ライダーたちがスカルライダーを迎え撃つ。1万人のスカルライダーと歴代の仮面ライダー。善悪のライダーたちが入り乱れての大激闘が開始された。
「オメガ、君は先に行け!スカルライダーたちは我々が引き受ける!」
「先輩!」
呼びかけてくる1号に、光輝が声を荒げる。
「この世界を救えるのは君だけだ!早く行け!」
RXも続けて光輝に呼びかける。ライダーたちの声援を背に受けて、光輝は頷いた。
「分かりました、みなさん・・・行ってきます!」
先輩のライダーたちに答えると、光輝がスカルライダーを突き放す。
「メガブレイバー!」
光輝の呼びかけを受けて、メガブレイバーが駆けつける。ジャンプした光輝がメガブレイバーに乗る。
「お前も早く行け、太一!コイツらは、オレたちだけで十分だ!」
巧も太一に向けて呼びかける。
「分かったよ・・僕もこんなぐちゃぐちゃしたのは気分がよくないから・・・クリスレイダー!」
巧に答えると、太一はクリスレイダーを呼ぶ。フライヤーフォームのクリスレイダーが、スカルライダーを蹴散らして駆けつける。
「アルファのところに行くのだろう?どこまでも付き合うぞ、太一どの!」
「ありがとう、クリスレイダー・・・一緒に行こう!」
声をかけてくるクリスレイダーがスピードフォームに戻り、太一が乗り込んで走り出す。
「一矢も早く行け!お前は足手まといだ!」
「同じセリフを返そう。君のような身の程知らずに周りをウロウロされると迷惑だ・・」
呼びかける士だが、一矢は悠然とした態度で言葉を返す。
「だがここは君の言うとおりになりそうだ。あの男はオレが倒すことになるのだからな・・・ギガブレイバー!」
一矢はスカルライダーを突き放して、ギガブレイバーを呼び寄せる。駆けつけたギガブレイバーが、一矢の前で止まる。
「アルファユニットの装着者の元へ行くのだろう?」
「そうだ。早く行くぞ、ギガブレイバー・・」
訊ねてくるギガブレイバーに答えて、一矢が乗り込む。走り出した彼は、迫ってきたスカルライダーたちを蹴散らして前進していった。
光輝、一矢、太一が先行し、大介を追って疾走するのだった。
迫り来るスカルライダーたちの前に、歴代の仮面ライダーたちが完全と立ちはだかった。
仮面ライダー1号。本郷猛。科学者、オートレーサーだったが、秘密組織「ショッカー」によって改造人間にされてしまう。しかし脳改造を施される直前に脱出し、仮面ライダーとしてショッカーをはじめとした悪の怪人たちと戦った。
仮面ライダー2号。一文字隼人。フリーのカメラマンだったが、ショッカーによって第2の仮面ライダーとして改造される。だが仮面ライダー1号によって救出され、悪との戦いに身を投じていった。ショッカーとの戦いで海外に渡った1号に代わって日本の護りを託され、一時期1号との共闘をしたこともあった。
仮面ライダーV3。風見志郎。オートレーサーを志していたが、謎の秘密組織「デストロン」によって家族を殺され、自身も瀕死の重傷を負ってしまう。だが仮面ライダー1号、2号による改造手術で、彼は3人目のライダーとして復活した。
ライダーマン。結城丈二。デストロンの科学者だったが、組織の策謀によって裏切り者として処刑されそうになり、右腕を失ってしまう。脱出に成功した彼は右腕の改造手術を行い、組織への復讐を誓う。しかし次第に正義の心が芽生え、V3と共闘することとなった。
「エックスライダー!」
仮面ライダーX。神敬介。船員を志していたが、秘密結社「GOD」に襲われて死亡してしまう。しかし父によって改造人間「カイゾーグ」に改造されて復活し、仮面ライダーとして悪と戦う道を選ぶ。
仮面ライダーアマゾン。山本大介。生後間もなくして南米アマゾンに遭難した日本人で、インカ超古代文明の改造手術を施されている。野性味あふれる戦法を得意とする。
「天が呼ぶ!地が呼ぶ!人が呼ぶ!悪を倒せとオレを呼ぶ!聞け、悪人ども!!オレは正義の戦士、仮面ライダーストロンガー!」
仮面ライダーストロンガー。城茂。暗黒組織「ブラックサタン」によって電気人間に改造されるが、7人目のライダーとして悪と戦う決意を固めた。
スカイライダー。筑波洋。秘密組織「ネオショッカー」に襲われて死亡するが、改造手術により復活。飛行能力「セイリングジャンプ」を駆使して、悪と戦い続けた。
「仮面ライダースーパー1!」
仮面ライダースーパー1。沖一也。アメリカ国際宇宙開発研究所の科学者で、惑星開発用改造人間として改造された。5種の能力を持つ「ファイブハンド」と拳法を駆使して、悪に立ち向かう。
「ゼクロス!」
仮面ライダーZX。村雨良。秘密結社「バダン」によって改造人間にされ、その尖兵として活動していた。しかし事故によって自我を取り戻し、バダンへの復讐を誓った。先輩ライダーとの交流を経て、正義の戦士として敵と戦うことを決意した。
仮面ライダーシン。風祭真。オートバイレーサーとして活躍していたが、バッタの遺伝子を組み込む改造手術を施され、改造兵士レベル3となってしまう。バイオテクノロジーによる常人離れした能力を備えており、その姿は怪人と呼べるものとなっている。
仮面ライダーZO。麻生勝。完全生物の研究開発の助手を務めていたが、その最中にネオ生命体のプロトタイプへの改造を施されてしまう。研究の想定以上の能力を発揮し、仮面ライダーとして戦いへと身を投じていった。
「仮面ライダーJ!」
仮面ライダーJ。瀬川耕司。環境破壊に関する取材を行うフリーカメラマンだったが、怪人集団「フォッグ」によって命を落としてしまう。だが地空人の改造手術によってJパワーの戦士、Jとして蘇った。大地の精霊の力を受けることで、奇跡の巨大化「ジャンボフォーメーション」を行うことが可能となる。
仮面ライダークウガ。五代雄介。世界を旅する冒険家であるが、遺跡で発見したベルトを装着したことで、クウガへの変身能力を持つようになる。その脅威の力で未確認生命体「グロンギ」と戦った。
仮面ライダーアギト。津上翔一。料理と家庭菜園作りを得意としている青年。海難事故の際にアギトの力を手にし、その力でアンノウンと戦った。
仮面ライダー龍騎。城戸真司。鏡の世界「ミラーワールド」で繰り広げられるライダーたちの戦いに巻き込まれ、戦いを止めるために自らもライダーとなってこの戦いに飛び込んでいった。
仮面ライダーブレイド。剣崎一真。仮面ライダーを生業としている青年で、強い正義感とライダーシステムでアンデッド封印に尽力した。
仮面ライダー響鬼。本名、日高仁志。「清めの音」を駆使する音撃戦士の1人。人間を襲う怪物「魔化魍」と長年戦い続けてきた。
「オレは天の道を往き、総てを司る男・・・」
仮面ライダーカブト。天道総司。自己中心的な性格であるが、家族や友を大切にする熱い一面も持ち合わせている。マスクドライダーシステムを用いて、人間に擬態するワームと戦う。
「行くぞ、キバット!」
「ああ!キバっていくぜ!」
仮面ライダーキバ。紅渡。モンスター一族「ファンガイア」と人間のハーフで、バイオリン職人を志す青年。キバット族のコウモリ、キバットバットIII世の力を借りてキバに変身し、ファンガイアと戦った。
「さぁ、お前の罪を数えろ!」
仮面ライダーW。左翔太郎とフィリップ。2人で1人の探偵であり、仮面ライダーである。変身中は翔太郎の体にフィリップの魂が宿っており、各3種のボディメモリとソウルメモリを組み合わせて様々な能力を発揮する。
「仮面ライダー、BLACK!」
「オレは太陽の子!仮面ライダー、BLACK!RX!」
「オレ、参上!」
「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ・・!」
BLACK、RX、電王、士が高らかに言い放つ。巧とGも構えを取って、臨戦態勢に入っていた。
「数では我々に方が上だ!やってしまえ!」
スカルライダーが仮面ライダーたちに向かって飛びかかっていった。
技の1号と力の2号。ダブルライダーのタッグは、スカルライダー相手にも引けを取らない。能力の劣るスカルライダーたちは劣勢を強いられる。
「行くぞ、本郷!」
「おうっ!」
2号の呼びかけに1号が答える。2人はスカルライダーを見据えて、同時に飛び上がる。
「ダブルライダーキック!」
1号と2号が繰り出すライダーキックがスカルライダーたちを突き飛ばす。その威力の前にスカルライダー数人が倒れて爆発を起こした。
初期仮面ライダー2人の結束の前で、向かうところに敵はない。
V3とライダーマンの息は乱れることはない。V3が翻弄させたところで、ライダーマンのアタッチメントが追い討ちを仕掛ける。
「ロープアーム!」
ライダーマンの右腕のアタッチメントがロープを射出する「ロープアーム」に切り替わる。その縄にスカルライダーの1人が絡め取られる。
「今だ、V3!」
ライダーマンの呼びかけを受けて、V3が飛び上がる。
「V3反転キック!」
V3がスカルライダーに向けて飛び蹴りを放ち、そこから反転してさらに1発キックを叩き込む。2人のライダーの連携攻撃に、スカルライダーが倒れていった。
「ライドルホイップ!」
エックスがベルトから万能武器「ライドル」を引き抜く。ライドルは4種の形態を持ち、エックスは今、乗馬鞭形態「ライドルホイップ」を使用した。
X字に斬りつける「X斬り」を受けて、スカルライダーたちが昏倒する。だが残りのスカルライダーたちが、剣を手にしてエックスに襲い掛かる。
「ライドルスティック!」
エックスがライドルを棒形態「ライドルスティック」に変形させる。この棒術がスカルライダーの振りかざす剣を受け止め、逆にスカルライダーたちを蹴散らしていく。
スカルライダーたちが怯んだところで、エックスが飛び上がる。ライドルを鉄棒のように使って大車輪を行って勢いをつけ、X字の体勢を取る。
「エックスキック!」
エックスの放ったキックがスカルライダーの1人に命中。決定打を受けたスカルライダーが倒れ、爆発を引き起こした。
野生派ライダー、アマゾン。獣のように繰り出される引っかきや噛み付きは、スカルライダーを心身ともに追い詰めていった。
「バ、バケモノめ・・!」
「こんなライダーも存在しているのか・・・!」
アマゾンの力にスカルライダーが緊迫を覚える。そこへアマゾンが飛びかかり、腕についているカッターを振り下ろす。
「大切断!」
アマゾンの一閃がスカルライダーの1人の頭部に直撃。頭を押さえて昏倒するスカルライダーが、間もなく息絶えた。
電気エネルギーを武器とするストロンガー。その電力はスカルライダーをも追い詰める。
「電ショック!」
スカルライダーに組み付いたストロンガーが、打撃と同時に電気を注ぎ込む。その電気ショックを受けて、スカルライダーが昏倒する。
「エレクトロファイヤー!」
迫ってきたスカルライダーたちに対し、ストロンガーが電気を帯びた右手を地面に突きつける。電気の火花が地を這うように進み、スカルライダーを吹き飛ばす。
すかさずストロンガーが飛び上がり、電気エネルギーを足先に集中させる。
「ストロンガー電キック!」
ストロンガーのキックがスカルライダーに叩き込まれる。この一撃を受けて、スカルライダーが爆発を引き起こした。
着地したストロンガーに、スカルライダーが思わず後ずさりをする。だがそのとき、ストロンガーに向けて砲撃が飛び込んできた。
「な、何だ!?」
振り返るストロンガー。その先の崖の上から、スカルライダーがバズーカによる攻撃を仕掛けてきていた。
「いくら貴様でも、この距離なら!」
不敵に笑うスカルライダーが、ストロンガーへの砲撃を再開しようとする。
そのとき、空に点在するひとつの姿があった。セイリングジャンプで空を飛ぶスカイライダーだった。
「お前たちの勝手にはさせないぞ!」
「おのれ!あそこにもライダーがいたか!」
言い放つスカイライダーに毒づき、スカルライダーが狙いを変える。連続で砲撃を放つが、スカイライダーはこれをかわしてスカルライダーに迫る。
砲撃をかいくぐったスカイライダーが、スカルライダーに飛びかかる。空からの奇襲から打撃の連続につなげ、敵を追い詰める。
スカルライダーが怯んだところで、スカイライダーが大きく飛び上がる。
「スカイキック!」
高らかに飛び上がったスカイライダーが放ったキックが、スカルライダーに叩き込まれる。突き飛ばされて崖から投げ出されたスカルライダーは、地面に衝突した瞬間に爆発を引き起こした。
拳法の使い手であるスーパー1と、忍者戦法を得意とするゼクロス。この2人の力が、スカルライダーたちを翻弄する。
「チェンジ!エレキハンド!」
スーパー1が突き出した青い腕から、電気の光線が放たれる。その衝撃と爆発でスカルライダーたちが怯む。
「十字手裏剣!」
そこへゼクロスが両肘に装着されている手裏剣を放つ。硬度のある手裏剣を受けて、スカルライダーが昏倒する。
「マイクロチェーン!」
ゼクロスが鎖を投げつけ、スカルライダーの首に巻きつける。この鎖に振り回されて、スカルライダーが横転する。
さらに鎖を伝って高圧電流が流される。その電気ショックで、スカルライダーがさらに昏倒する。
「今だ!」
ゼクロスの掛け声にスーパー1が頷く。2人は同時にジャンプし、各々の独自の構えを取る。
「スーパーライダー閃光キック!」
「ゼクロスキック!」
スーパー1とゼクロスの放ったキックが、スカルライダーたちを一蹴し、殲滅した。
BLACKとRX。過去と現在の黒き勇者が、スカルライダーたちを攻め立てる。
「くそっ!まさかBLACKとRXが同じ世界に来るとは・・!」
「RXはBLACKが生まれ変わったライダー・・BLACKを倒せば、RXも倒せる!」
言い放つスカルライダーたちが、BLACKに狙いを集中する。RXの過去の姿であるBLACKを倒せば、同時にRXが消滅することになるからである。
「そうはさせん!お前たちの思惑は、オレが阻止する!」
BLACKに迫るスカルライダーをRXが迎撃しようとする。だが別のスカルライダーに後ろから羽交い絞めにされて妨害される。
「それはこっちのセリフだ!」
「お前に邪魔はさせないぞ、RX!」
スカルライダーたちが不敵に言い放つ。RXが動きを封じられている間に、BLACKが追い詰められていく。
そのとき、RXの体が液状化し、スカルライダーから逃れる。彼はバイオライダーに変身し、バイオブレードを手にしてBLACKを援護する。
「RX!バイオライダー!」
高らかに言い放つバイオライダー。バイオライダーがスパークカッターが、スカルライダーの1人を切り裂き、打ち倒した。
だがスカルライダーがこれに対し、火炎放射器を使用してきた。
「くらえ!」
BLACKとバイオライダーに向けて炎が放たれる。熱が弱点となっているバイオライダーは、この火炎攻撃に追い込まれていく。
「これで終わりだ!一気に焼き尽くしてやる!」
高らかに言い放つスカルライダーが追い討ちを図る。だがバイオライダーは意識を集中し、ロボライダーに変身する。
「RX!ロボライダー!」
ロボライダーが火炎放射器から放たれる炎を、攻撃のエネルギーに変換する。彼がその右手を眼前の地面に叩きつけ、その衝撃でスカルライダーがしりもちをつく。
「ぐっ!ヤツめ、ロボライダーに!」
「しかもあんな攻撃をしてくるとは!」
驚愕をあらわにするスカルライダーたち。
「オレは炎の王子!炎の力は、オレのエネルギーとなる!」
ロボライダーがスカルライダーたちに向けて高らかに言い放つ。
「ボルティックシューター!」
ロボライダーがボルティックシューターを手にして、ハードショットを放つ。この射撃を受けて、スカルライダーの1人が倒れて爆発する。
怯んでいる他のスカルライダーに向けて、BLACKも畳み掛けてきた。
「ライダーパンチ!」
エネルギーを集束させたBLACKのパンチが、スカルライダーの1人を粉砕する。だが他のスカルライダーたちがBLACKとロボライダーを取り囲む。
ロボライダーがRXの姿に戻り、意識を集中する。
「力を合わせよう、RX!」
「行くぞ、BLACK!」
声を掛け合うBLACKとRXが構えを取る。
「キングストーンフラッシュ!」
2人のライダーのベルトから、キングストーンのエネルギーが放出される。その閃光でスカルライダーたちが怯む。
すかさずBLACKとRXが同時に飛び上がり、足にエネルギーを集束させる。
「ライダーキック!」
「RXキック!」
2人のキックがスカルライダーたちを蹴散らし、数体を打ち倒した。
「リボルケイン!」
RXがリボルケインを手にして、スカルライダーの体を貫く。光の刃を受けて、スカルライダーが倒れて爆発を引き起こした。
シンとZOの高い身体能力が、スカルライダーを追い詰める。
シンの爪「ハイバイブル・ネイル」がスカルライダーを切り裂き、ZOの打撃が追い討ちを仕掛けていく。
ZOのライダーキックがスカルライダーを捉えた。押し切られたスカルライダー力尽きて倒れた。
危機感のあまりに、スカルライダーの中についに逃亡を行う者まで出てきた。だが彼らの前にクウガとアギトが立ちはだかった。
「残念だけど逃がすつもりはないよ・・!」
クウガが言いかけると、アギトとともに意識を集中する。2人の足にエネルギーが集束されていく。
クウガとアギトが同時に飛び上がり、必殺キック「マイティキック」と「ライダーキック」を放つ。この飛び蹴りを受けて、スカルライダー2人が倒れて爆発した。
スカルライダーたちに取り囲まれ、龍騎が追い込まれる。だが龍騎は苦にすることなく、左腕に装備されている「ドラグバイザー」にカードをセットする。
“Advent.”
迫り来るスカルライダーたちの前に赤く巨大な龍「ドラグレッダー」が現れる。ドラグレッダーが吐き出す火球「ドラグブレス」にスカルライダーたちが吹き飛ばされていく。
“Final vent.”
さらにカードをドラグバイザーにセットした龍騎が、ドラグレッダーとともに大きく飛翔する。そこから必殺技「ドラゴンライダーキック」を繰り出し、スカルライダーたちを一蹴した。
巧の猛襲とともに2本の棒「音撃棒・烈火」を振りかざす響鬼。
「ふぅ・・これだけ数が多いとさすがにしんどいな・・」
「もう音を上げたか?オレはこのくらいじゃ参らないぞ・・」
わざと弱音を口にする響鬼に、巧が憮然とした態度を見せる。
「それじゃ、本当に参らないように早く終わらせるとしようか・・」
「そうだな・・・!」
響鬼の言葉に巧が答える。スカルライダーの1人の懐に飛び込んだ響鬼が、音撃鼓「爆裂火炎鼓」を相手の体に付ける。
「音撃打・灼熱真紅の型!」
響鬼が炎の灯った烈火を爆裂火炎鼓に向けて叩き込む。灼熱の音撃がスカルライダーに衝撃を与える。
「はっ!」
終止符を打った響鬼の音撃が、スカルライダーを粉砕した。
一方、巧も右手にファイズショットをセットし、ファイズフォンの「ENTER」を押す。
“Exseed charge.”
エネルギーを集束させて、巧がグランインパクトをスカルライダーの1人に叩き込む。この一打を受けて、スカルライダーが吹き飛んだ。
「とはいうが、終わるまで時間がかかる人数だな・・・」
さらに迫ってくるスカルライダーに毒づきながら、巧はさらに攻め込んでいくのだった。
剣を手にして迫ってくるスカルライダーたちに、ブレイドが剣「ブレイラウザー」を振りかざして迎え撃つ。敵の剣を受け止め、ブレイラウザーで反撃して斬りつける。
“Kick,Thunder,Mach,Lightning sonic.”
3枚のカードをブレイラウザーにセットするブレイド。カードのエネルギーを受けた彼が、高速で助走した後大きく飛び上がり、電撃をまとった右足でのキックを繰り出す。
その一蹴を受けて突き飛ばされるスカルライダー。昏倒した彼が、力尽きて爆発した。
絶対的な力を備えているカブトに、スカルライダーは攻めあぐねていた。だがカブトの本領はここから発揮される。
「クロックアップ。」
“Clock up.
カブトがベルトのスイッチを押す。その直後、スカルライダーたちの視界からカブトが姿を消した。
その次の瞬間、スカルライダーたちに突然衝撃が襲った。彼らは何が起こったのか分からないまま吹き飛ばされる。
これがカブトの能力「クロックアップ」である。一時的な超高速を行うもので、周囲からはその動きを視認することはできず、使用者からは周囲がほとんど止まっているように見える。この能力によって、目にも留まらぬ移動や戦闘を繰り広げることができる。
カブトは今クロックアップを発動して、その超高速でスカルライダーたちを蹴散らしたのである。
“Clock over.”
カブトはクロックアップを解除して足を止める。動きを止めたのを好機と睨んで、スカルライダーがカブトに飛びかかる。
「おばあちゃんが言っていた・・強くなりたければ、体だけでなく骨も心も丈夫にしなければならない・・・」
カブトが右手をかざして天を指差し、高らかに言い放つ。
“1,2,3.”
続けてカブトはベルトのスイッチを押していく。
「ライダーキック。」
“Rider kick.”
ベルトのレバーを操作すると、カブトの体を稲妻のようなエネルギーが発せられる。そのエネルギーが彼の右足に集束されていく。
迫ってきたスカルライダーに向けて、カブトが振り向き様に回し蹴りを繰り出す。この一蹴を叩き込まれて、スカルライダーが粉砕された。
「お前たちでは、オレの速さにはついてこれない・・・」
再び高らかに天を指差し、カブトが強気な振る舞いを見せていた。
「行くぜ、行くぜ、行くぜ!」
デンガッシャーを振りかざす電王が高らかに叫ぶ。この勢いのままに、彼はスカルライダーたちを次々と蹴散らしていく。
「オレに前振りや様子見なんてねぇ・・最初から最後までクライマックスだぜ!」
電王がさらに勢いをつけて、スカルライダーたちを攻め立てる。スカルライダーたちも反撃を図るが、電王の猛攻を止めることができない。
「そろそろ決めとくか・・行くぜ!オレの必殺技、オメガバージョン!」
“Full charge.”
言い放つ電王がライダーパスをベルトに当てて、エネルギーを収集させる。彼が振りかざしたデンガッシャーの刀身が柄から解き放たれ、振りかざされる柄に合わせて飛んでいく。
この刃に切り刻まれて、スカルライダーが昏倒して爆発した。
「決まったー!ざっとこんなもんよ!」
高らかに勝利を言い放つ電王。だが他のスカルライダーたちが電王を取り囲んできていた。
「おうおう!まだオレのクライマックスを味わい足りないってか!?」
振り向いた電王が高らかに言い放ち、スカルライダーたちに向かって飛びかかっていった。
スカルライダーたちが振りかざしてくる剣を、キバは次々とさばいていく。ファンガイアの力をコントロールしての強さが、スカルライダーたちを返り討ちにする。
「渡、そろそろこっちも本腰入れるか!」
キバットの声にキバが頷く。彼は装備している笛「フエッスル」の中から、赤の「ウェイクアップフエッスル」を取り出す。
「ウェイク、アップ!」
キバットが掛け声とともに、ウェイクアップフエッスルをくわえて吹く。すると周囲が夜のような闇が広がり、スカルライダーを閉じ込める。
キバが大きく飛び上がり、飛び蹴り「ダークネスムーンブレイク」を繰り出す。この一蹴を受けてスカルライダーの1人が押され、岩場の壁に叩きつけられる。その壁にキバの紋章が刻まれる。
後退して着地するキバ。力尽きたスカルライダーがその場で倒れ、爆発して消滅していった。
Gと手を組み、スカルライダーを迎撃する士。士がガンモードのライドブッカーで射撃し、Gがソムリエナイフとコルクスクリューを模した剣を振りかざす。
「そろそろ披露するときだ・・僕と君の、正義と破壊のマリアージュを・・」
「正義と破壊か・・あまりいい組み合わせとは思えないがな・・」
呼びかけるGに、士が苦言を呈する。
“Final attack ride Decade.”
士がベルトにカードをセットして、ライドブッカーをスカルライダーたちに向ける。その間に10枚の光のカードが出現する。
士の構えるライドブッカーから光の弾が放たれる。弾丸はカードの光を取り込んで威力を増して飛び、スカルライダーを跳ね飛ばす。
一方、Gがベルトのパーツを押し込み、ワインのパワーソースを解放する。紅いパワーソースはGの体を伝って、彼の右足に集束される。
「スワリング、ライダーキック!」
士の攻撃で高く跳ね上げられたスカルライダーに向かって、Gも大きく飛び上がる。そこから回転を加えて繰り出されたGのキックが、スカルライダーたちを撃退した。
「食後酒は、天国でお楽しみを・・」
スカルライダーが倒れて爆発した跡を背にして、Gが一礼する。その跡にはGをかたどった痕跡が浮かび上がっていた。
半分を2色に分かつW。現在はサイクロンメモリとジョーカーメモリをベルトにセットしている。
風の能力と近接戦闘に優れたサイクロンジョーカーの力を振るい、Wがスカルライダーを迎え撃つ。
“遠距離用の武器を持ったヤツは他のライダーにかかりきりだ。このままのメモリを維持しても問題ない・・”
「そうだな・・クールで行きたいところだが、今回は熱く行かせてもらうか・・」
Wの体に宿るフィリップの声に、翔太郎が答える。
“君はいつもクールなのと熱いのと半々だ。”
「だから半熟卵ってか?こんなときにまでそれを言うなって・・」
フィリップが告げた言葉に翔太郎が苦言をもらす。だがすぐに戦いに集中して、翔太郎がジョーカーメモリをベルトの右腰のスロットにセットする。
“Joker,Maximum drive!”
ベルトから音声が発せられると、Wが吹き荒れる風をまといながら飛翔する。そこから降下していく彼の体が縦半分に分割される。
「ジョーカーエクストリーム!」
両半身から立て続けに繰り出されるWのキック「ジョーカーエクストリーム」が叩き込まれ、スカルライダーたちを殲滅していった。
「それでもオレは、ハードボイルドがいいんだよ、フィリップ・・」
“見栄を張るのは逆効果だよ、翔太郎・・”
淡々と告げる翔太郎にフィリップが言葉を返す。仮面ライダーとスカルライダーの攻防は、佳境へと差し掛かっていた。