仮面ライダークロス

第20話「ライダーの覚悟と親友への思い」

 

 

 仮面ライダー1号、2号との出会いと激励で、ライは改めて決意を固めていた。ルシファーの力をはねのけて、かなたを助け出すという決意を。

(必ずかなたを助け出す・・いくらハイパーショッカーが許せなくても、かなたは倒させはしない・・・!)

 ライは心の中で呟いて、1号ソウルと2号ソウルを見つめる。

(オレの魂、オレの思いをかなたに伝える・・そして、アイツの目を覚まさせる・・!)

 ライが真剣な顔で頷いて、2つのライダーソウルをしまった。

 

 1人外へ出かけたライは、橘モーターショップの近くにある坂の上の道に来ていた。そこから彼は下の街並みを見下ろしていた。

(ここからは景色がよく見えるし、朝日も見える。夕陽もこの道の間に沈んでいくのがいいんだよな・・)

 ライは街を見渡してから、後ろの長く続く道に目を向ける。

(かなたと一緒によく見に来た場所・・また、かなたと一緒に見に行きたい・・・)

 かなたと再会して、また一緒の時間を過ごしたいと、ライは願っていた。

 そのとき、ライは街の上空から1つの影が飛んでいるのを目撃した。

「あれは・・・こっちに来る・・!」

 近づいてくる影に対して、ライはたまらずこの場から離れた。影は彼を追ってさらに飛行していく。

 人のいない通りに来たところで、ライが足を止めて影を迎え撃つ。影の正体は毒蛾の怪人、ドクガンダーだった。

「ショッカーのドクガンダー・・狙いはオレか!?

「そうだ!おとなしくオレと一緒に来ればよし!さもなければここで息の根を止めてくれる!」

 鋭い視線を向けるライに、ドクガンダーが高らかに言い放つ。

「お前たちの言うことを聞くか!お前たちこそかなたを返せ!」

「従わないのならば、貴様はもう終わりだ!」

 言い返すライをあざ笑って、ドクガンダーが飛び上がる。

「お前を叩き落として、かなたの居場所を吐かせてやる!」

 ライが怒りの声を上げて、クロスドライバーとクロスソウルを取り出した。

“クロスドライバー!”

 ライがクロスドライバーを装着して、さらにクロスソウルを構えてスイッチを入れた。

“クロス!”

 音声の発したクロスソウルを、彼はクロスドライバーの中心にセットした。

“ライダーソウール!”

 ライは意識を集中して構えを取る。

「変身!」

 彼が左手を斜め右上に振り上げて、クロスドライバーの左レバーを上に上げて、クロスタイフーンを回転させた。

“変身・ライダー!クロース!”

 クロスドライバーからさらなる光があふれ出す。光を浴びたライが、メタリックカラーの装甲とマスクを身にまとった。

 ライがジャンプしてパンチを繰り出すが、ドクガンダーはさらに上に上がってパンチをかわした。

「ここまで届かないようだな!」

 ドクガンダーが笑い声を上げて、両手を前に出してロケット弾を放つ。ライが素早く動いてロケット弾をかわす。

 ライが再びジャンプするが、飛行するドクガンダーに届かない。

「おい!飛んでいないで降りてこい!」

「そうはいくか!このまま貴様を始末してやるぞ!」

 怒鳴りかかるライを見下ろして、ドクガンダーがあざ笑う。

「くそっ!だったらコイツで!」

 毒づくライがキバソウルを取り出した。

“キバ!”

“ライダーソウール!”

 彼はキバソウルのスイッチを入れて、クロスドライバーにあるクロスソウルと入れ替えた。

「変身!」

 ライがクロスドライバーの左レバーを上げて、クロスタイフーンを回転させた。

“変身・ライダー!キバー!”

 彼がキバフォームとなって、ドクガンダーに向かってジャンプする。今度はドクガンダーの頭上まで飛び上がった。

「何っ!?

 驚くドクガンダーがライの振りかざした回し蹴りを受けて、空から叩き落される。

「ヤツめ・・クロスよりも跳べるライダーになって、オレの上を取るとは・・!」

 うめくドクガンダーの眼前に、ライが着地した。彼はドクガンダーに詰め寄って、手を伸ばしてつかみ上げた。

「かなたはどこだ!?言わないとここでブッ倒す!」

 ライが問い詰めて、ドクガンダーを地面に押し付ける。

「ル、ルシファーのことか!?ヤツなら貴様とクラールを倒すために動いているが、どうやら別の場所にいるようだな・・もしかしたら、クラールと接触しているのかもしれないぞ・・!」

 ドクガンダーが声を振り絞って、かなたのことを口にする。

「かなたが・・またオレを狙って・・・!」

 ライがかなたのことを考えて心を揺さぶられる。その隙にドクガンダーが彼の手を払いのけて離れる。

「今度は油断しないぞ!次こそは貴様を仕留めてやるぞ、クロス!」

 ドクガンダーが羽をはばたかせて飛び上がって、ライから逃げ出していく。

「待て!・・くそっ!」

 ライは毒づくも、ドクガンダーを追わずに広い道に出て、クロスレイダーソウルを取り出した。

“クロスレイダー!”

 彼は駆けつけたクロスレイダーに乗って、かなたを捜しに走り出した。

 

 仮面ライダー1号と2号にとがめられて、聖也は不満をふくらませていた。彼は自分の戦いを続けようと、自分の意思を貫こうとする。

「私はこの戦いを続ける・・どんなことをしてでも力を手に入れ、ハイパーショッカーを滅ぼさなければ、みんなが報われない・・・!」

 聖也は自分に言い聞かせて、ハイパーショッカーとの戦いに意識を傾けた。

 その聖也に向かって歩く人物がいた。気付いた聖也が振り向いて、その人物がかなたであることを目撃した。

「アイツは市川かなた・・ハイパーショッカーによって調整された戦士、ルシファー・・・!」

 聖也がかなたに対して目つきを鋭くして、クラールドライバーとクラールソウルを取り出した。

“クラール!”

“ライダーソウール!”

 聖也がクラールソウルのスイッチを入れて、クラールドライバーにセットした。

「変身!」

 聖也は左手を斜め右上に振り上げて、クラールドライバーの左レバーを上に上げて、クラールタイフーンを回転させた。

“変身・ライダー!クラール!”

 聖也がクラールに変身して、かなたの前に立ちはだかった。

「クラール、まずはお前から倒す。そしてお前の持つライダーソウルを手に入れて、私はさらに力を高める。」

 かなたが無表情で言いかけて、ルシファードライバーとルシファーソウルを手にした。

“ルシファー!”

“ライダーソウル。”

 かなたがルシファーソウルのスイッチを入れて、右側のソウルスロットに上からセットした。

「変身。」

 彼がルシファーハリケーンを中心へ押し込んだ。

“ダークチェンジ・ルシファー。”

 かなたが紫のラインの入った黒く鋭い装甲とマスクを身にまとった。彼はルシファーに変身して、聖也を迎え撃つ。

「仮面ライダーと正義の力、お前も受けてみろ・・!」

「全ては、ハイパーショッカーのために。」

 聖也が鋭く、かなたが低い声で言いかける。2人が構えを取って、同時に飛びかかる。

 聖也がかなたを狙って正確な攻撃を仕掛ける。しかしかなたにことごとく回避と防御をされる。

「私の攻撃が命中しない・・そんなバカな・・!?

 聖也が攻めきれないことに、動揺をふくらませていく。

「攻撃を正確に出せても、決定打となるだけの力はない。」

 かなたが言いかけて、聖也に反撃を仕掛ける。

「ぐっ!」

 かなたのパンチとキックが体に命中して、聖也がうめく。彼がかなたのキックを受けて、大きく突き飛ばされる。

「私には・・まだ力が足りないというのか・・・!?

 自分がまだ無力なのかと、聖也が自分の問いかけるように声を振り絞る。

「私は倒れるわけにはいかない・・ここで倒れれば、みんなの死が無意味になってしまう・・・!」

 聖也は自分に言い聞かせて、立ち上がって構える。

「そんなことは死んでもさせないぞ!」

 聖也が言い放って、クラールドライバーの右のレバーを右手で上げて回転を加える。

“ライダースマッシュ・クラール!”

 聖也の両足にエネルギーが集まっていく。

「今回はこのライダーの力を使わせてもらう。」

 かなたが言いかけて、仮面ライダー歌舞鬼(かぶき)のライダーソウル「歌舞鬼ソウル」を手にした。

“歌舞鬼。”

 彼が歌舞鬼ソウルのスイッチを入れて、ルシファードライバーの左のソウルスロットにセットした。

“ダークチャージ・歌舞鬼。”

 かなたの右手に緑の光が集まっていく。

「クラールキック!」

 聖也がジャンプして、かなたに両足のキックを繰り出す。

「ルシファー業火(ごうか)絢爛(けんらん)。」

 かなたが右手を振りかざして、太鼓のようなエネルギーを放つ。エネルギーが聖也のキックとぶつかって、激しい衝撃を巻き起こす。

「ぐあっ!」

 聖也が吹き飛ばされて、跳ね上げられてから地上に強く落下した。

「ぐっ!・・キックも効かないだと・・・!?

 聖也が激痛に襲われながら、攻撃が通じないことが信じられなくなっていた。

「これで分かったはずだ。私との力の差が。」

 かなたが聖也を見下ろして言いかける。

「お前の持つライダーソウルをおとなしく渡せ。そうすれば苦しむことなく命を終えられる。」

「ふざけるな・・お前たちの言いなりにはならない・・・!」

 かなたが忠告するが、聖也は聞かずに反発する。

「ならば息の根を止めてから、ソウルを奪い取るしかない。」

 かなたがライダーソウルを奪おうと、聖也に向かって手を伸ばした。そのとき、バイクの音が響いてきて、かなたが手を止めた。

 クロスレイダーに乗ったライが駆けつけて、かなたがすぐに聖也から離れた。

「クロスも来たか。まとめてソウルをいただく。」

 かなたがライに目を向けて呟く。止まったクロスレイダーから降りて、ライがかなたに目を向ける。

「かなた、やめるんだ!目を覚ましてくれ!」

 ライがかなたに向かって呼びかける。

「クロス、お前の持つライダーソウルを渡してもらうぞ。」

 かなたは態度を変えることなく、ライに迫る。

「オレの声が分かんないのか、かなた!?オレとお前は親友、仲間じゃないか!」

「私はルシファー。ハイパーショッカーの戦士で、クロスとクラールの打倒が私の任務。」

「違う!お前はかなた!市川かなただ!」

「私はかなたではない。クロス、お前も覚悟しろ。」

 ライが呼び続けるが、かなたは戦おうとする。

「やるしかないのか・・!?

 ライが焦りを噛みしめて構えを取る。かなたが彼に向かって飛びかかる。

 かなたがパンチを連続で振りかざす。ライはパンチを回避していくが、反撃をしようとしない。

「やめてくれ、かなた!オレとお前が戦う理由はない!」

 ライが呼びかけて、かなたの腕をつかむ。

「帰るんだ!おやっさんもまりちゃんも、お前のことを待っている!」

「私はハイパーショッカーの一員。お前たちを倒すことが、私の使命。」

 ライの必死の思いを込めた言葉は、かなたには届かない。

「ぐっ!」

 かなたから膝蹴りを受けて、ライが怯む。かなたがさらに足を振り上げて、ライを蹴り飛ばす。

「何をしている、十時ライ・・市川かなたは、君の命を奪おうとしているんだぞ・・・!」

 聖也が声を振り絞って、ライに呼びかける。

「戦え・・ハイパーショッカーは倒さなければならない・・!」

「違う・・かなたはハイパーショッカーじゃない・・絶対に助ける!」

 立ち上がる聖也に、ライが言い返す。

「かなた、目を覚ませ!このままこんな戦いを続けていたら、おやっさんたちが苦しむことになるんだぞ!」

 ライがさらに呼びかけるが、かなたは戦いを続けようとする。

「これだけ言ってもダメなのか!?・・倒さないように戦って、止めないといけないのか・・!?

 ライが怒りと焦りを噛みしめて、クロスワイズソウルを取り出した。

(ダメだ・・クロスワイズをいきなり使って、体力を一気に使うのは危険だ・・・!)

 ライはクロスワイズソウルを使うことをためらって、1度しまう。彼は代わりに1号ソウルを取り出した。

(本郷さん、あなたの力、貸してください・・!)

“1号!”

 1号に向けて心の中で呼びかけて、ライが1号ソウルのスイッチを入れた。

“ライダーソウール!”

 彼はクロスドライバーからクロスソウルを外して、1号ソウルをセットして、クロスタイフーンを回転させた。

“変身・ライダー!1ゴー!”

 ライのまとうクロスの姿が、1号と同じ姿になった。彼は「1号フォーム」への変身を果たした。

「彼は、1号ライダーからソウルを受け取っていたのか・・!?

 聖也がライを見て動揺を覚える。

「他のライダーの力を使っても、私はお前たちを倒す。」

 かなたが言いかけて、ライに向かっていく。かなたが繰り出したパンチを、ライはジャンプしてかわして、彼を飛び越えた。

 着地したライが振り返り様に攻撃を仕掛けた。彼のパンチとキックの連続を受けて、かなたが押される。

「スピードもパワーもすごい・・これが、1号ライダーの強さ・・・!」

 ライ自身、1号フォームの強さに驚く。彼がかなたの腕をつかんで、持ち上げて投げ飛ばす。かなたが着地して、ライに視線を戻す。

「クロスの戦闘能力が高まっている。長期戦は得策ではない。」

 かなたが状況を分析して、ゴルドドライブソウルを手にした。

“ゴルドドライブ!”

 かなたががゴルドドライブソウルのスイッチを入れて、ルシファードライバーの左のソウルスロットにセットした。

“ダークチャージ・ゴルドドライブ。”

 かなたの右足にエネルギーが集まる。

「かなた、お前はオレが止める・・!」

 ライが言い放って、クロスタイフーンの右のレバーを右手で上げて回転を加える。

“ライダースマッシュ・1ゴー!”

 ライが足に力を込めて、かなたとともに大きくジャンプする。

「クロスライダーキック!」

「ゴルドドライブキック。」

 ライとかなたが繰り出したキックがぶつかり合って、激しい衝撃を巻き起こした。ライのキックがかなたのキックを押し込んで、かなたが突き飛ばされた。

「私が、クロスに力負けした・・」

 必殺のキックで競り負けたことに、かなたが危機感を覚える。ライが着地して、かなたに近づいていく。

「もうやめるんだ、かなた・・オレたちが戦うことなんてない・・・!」

 ライがかなたにまた呼びかける。ライはかなたを元に戻そうと必死だった。

「ルシファー!」

 そこへ声がかかって、ライたちが振り返る。ドクガンダーが飛んできて、ライたちに向かってきた。

「ドクガンダー!」

 ライが声を上げて、突撃してきたドクガンダーから離れる。

「クロス、今度こそ決着を付けてやる!」

 ドクガンダーが言い放って、口から毒ガスを放つ。とっさに毒ガスから離れるライと聖也だが、ガスによって視界がさえぎられた。

「ここは引き上げるしかない・・・」

 かなたは呟いて、ライたちから撤退した。毒ガスが弱まって、ライと聖也がドクガンダーの姿を目撃した。

「かなた!」

 ライがかなたを追いかけようとするが、ドクガンダーが行く手を阻んだ。

「行かせはしないぞ、クロス!」

「どけ、邪魔だ!」

 言い放つドクガンダーに、ライが怒鳴り声を上げる。

 ライが飛びかかって、ドクガンダーにパンチを繰り出す。ドクガンダーが飛び上がって、攻撃をかわす。

「空中にいれば、オレが有利だ!」

 ドクガンダーがライを見下ろしてあざ笑う。ライが2号ソウルを手にして見つめる。

「一文字さん・・あなたの力も、使わせていただきます・・!」

“2号!”

 ライが言いかけて、2号ソウルのスイッチを入れた。

“ライダーソウール!”

 彼は1号ソウルを外して、2号ソウルをセットして、クロスタイフーンを回転させた。

“変身・ライダー!2ゴー!”

 ライの姿が1号から2号になった。彼は「2号フォーム」となって、ドクガンダーに対して構えを取る。

「姿を2号に変えたところで、何の意味がある!」

 ドクガンダーがさらにあざ笑って、手からロケット弾を放つ。ライはロケット弾に耐えながら、ドクガンダーに向かっていく。

 ライは大きくジャンプして、ドクガンダーの上を取った。

「何っ!?おわっ!」

 驚くドクガンダーがライが振り下ろしたパンチを受けて、地上に落下する。ライが急降下しながら、さらにパンチを繰り出してドクガンダーに当てた。

 突き飛ばされたドクガンダーが地面を大きく転がる。

「1号ライダーは様々な技を使いこなす技のライダー。2号ライダーは力で攻める力のライダーだ!」

 ライが言い放って、再びクロスタイフーンを回転させた。

“ライダースマッシュ・2ゴー!”

 ライがドクガンダーに向かってジャンプする。

「クロスライダーキック!」

 ライが繰り出したキックが、飛び上がろうとしたドクガンダーの体に命中した。

「ぐあぁっ!」

 ドクガンダーが突き飛ばされて、その先の壁に叩きつけられた。ドクガンダーがふらついて、前のめりに倒れて爆発した。

「ドクガンダーはやっつけたが・・かなたを見失ってしまった・・・!」

 かなたを連れ戻すことができなくて、ライが悔しがる。ルシファーの力には打ち勝ったが、ライはかなたの心を取り戻すことができなかった。

「オレは諦めない・・絶対にかなたを助け出す・・・!」

“変身カイジョー。”

 ライは改めて決意を固めて、クロスドライバーを外して変身を解いた。

(ありがとうございます、本郷さん、一文字さん・・あなたたちがいたから、オレは強くなることができました・・・!)

 ライが1号ソウル、2号ソウルを見つめて、1号たちに感謝した。

「ハイパーショッカーは必ず倒す・・だから、君の持っているライダーソウルを渡すんだ・・・!」

 聖也がライに向かって声を振り絞る。

「かなたまで倒そうとしているアンタに、ソウルは渡せない・・オレがかなたを助けて、その上でハイパーショッカーを滅ぼす・・・!」

 ライが聖也に振り向いて、自分の意思を告げる。ライは聖也の前から1人去っていった。

「私には力が必要なのだ・・ハイパーショッカーを滅ぼせるだけの力が・・・!」

 ハイパーショッカーへの憎しみと力への渇望を、聖也はさらにふくらませていた。

 

 ライにダメージを負わされて、撤退を余儀なくされたかなた。休息を取る彼から、ハイパーショッカーの研究員たちはデータを集めていた。

「まさかルシファーがクロスに手傷を負わされるとは・・!」

 ドクトルGがかなたの苦戦と強さを上げているライに毒づく。

「私がさらに強化と調整を行おう。」

 死神博士がかなたを見ながら、ドクトルGに言いかける。

「クロスは強くなっておる・・ライダーソウルを手に入れているだけでなく、ヤツ自身も鍛え上げているようだ・・」

「ならばそのクロス以上の力を身に着けさせればいいだけのことだ。ルシファーのこれまでの戦闘データを参考にしてな。」

 ドクトルGがライのことを告げて、死神博士が笑みを浮かべて言いかける。

「楽しみにさせてもらうぞ、死神博士・・・」

 死神博士に期待を送るドクトルG。だが彼の顔に笑みはなかった。

「私も本腰を入れなければならないようだ・・・!」

 ライたちを倒すため、ドクトルGも本格的に参戦しようとしていた。

 

 

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