仮面ライダークロス

第12話「もう1人のライダー、クラール」

 

 

 窮地に落ちたライを救ったのは、新たに現れた仮面ライダー。手には銃の形をした武器が握られていた。

(新しい仮面ライダー!・・でも、見たことのないライダーだ・・!)

 岩陰から戦いを見ていたかなたが、そのライダーを見て戸惑いを覚える。彼も見たことのなかった新しい仮面ライダーである。

(ライも仮面ライダーだったし・・何がどうなってるんだよ〜!?

 疑問が大きくなって、かなたは頭を抱えたい気分になっていた。

 

 新たな仮面ライダーの登場に、ライもアポロガイストもドクトルGも驚きを浮かべていた。

「貴様、何者だ!?私の邪魔をするつもりか!?

 ドクトルGがライダーに向かって呼びかける。

「ハイパーショッカーの動きを調べていたら、お前に行きつくことになるとはな、ドクトルG。」

 ライダーがドクトルGに向かって言いかける。

「オレは・・そうだな・・“クラール”とでも名乗っておこうか。」

「クラール・・仮面ライダークラール・・!」

 ライダー、クラールが名乗って、アポロガイストが呟く。

「何者であろうと、仮面ライダーであるならば見過ごすことはできんな!覚悟するがいい!」

 ドクトルGが言い放って、斧を掲げてクラールに向かって電撃を放つ。クラールは素早く動いて電撃をかいくぐる。

 クラールが持っていた銃「クラールブレイガン」を発砲する。

「ぐあっ!」

 射撃で斧を押されて、ドクトルGがふらつく。

“ブレイドモード!”

 クラールがクラールブレイガンを銃型の「ガンモード」から剣の「ブレイドモード」に変えた。彼が振りかざしたクラールブレイガンを、ドクトルGが盾で防ぐ。

「これでは防ぎきれないぞ。」

 クラールが言いかけて、クラールブレイガンを突き出した。ドクトルGが盾ごと突き飛ばされる。

「ハイパーショッカーに関することを話してもらう。他の幹部はどれほどいて、今どこにいる?」

 クラールが問い詰めて、ドクトルGにクラールブレイガンの切っ先を突きつける。

「くっ・・このままやられるドクトルGではないわ!」

 ドクトルGは言い放つと、盾からガスを噴射してきた。

「毒ガスか・・!」

“ガンモード!”

 毒づくクラールがクラールブレイガンをガンモードにして、後ろに跳びながら射撃する。射撃が当たる音はしたが、ガスが消えた先にドクトルGの姿はなかった。

「逃げられたか・・もう1人もいなくなったか・・」

 ドクトルGとアポロガイストが退散したことを確かめて、クラールがため息をついた。彼はようやく立ち上がったライに近づく。

「お前が仮面ライダークロスか。噂だったが耳にしていたぞ。」

「何者なんだ?・・仮面ライダーのことは少しは知っているけど、あなたのことは初めて見た・・」

 声を掛けてきたクラールに、ライが問いかける。

「そうだな。お互い、仮面を外して正体を明かそうか。」

 クラールが答えて、ライも頷いた。

“変身カイジョー。”

 ライがクロスへの変身を解除した。同時にクラークも変身を解いて、青年という正体を現した。

「あなたは・・?」

「オレは(たき)聖也(せいや)。特別捜査官の一員で、今見た通りクラールでもある。」

 ライが改めて聞いて、青年、聖也が自己紹介をする。

「特別捜査官・・・どうやって、仮面ライダーに・・・?」

 ライが聖也に疑問を投げかける。

「私がかつて所属していた組織は、ハイパーショッカーによって滅ぼされた。私と少数の同胞だけが生き延び、ハイパーショッカーの捜査と壊滅を誓った・・」

 聖也が自分のことをライに語りかける。

「ハイパーショッカーの調整技術を入手した私たちは、その中で身体能力の高かった私が調整を受けることになった。調整は成功し、私は同時に開発して完成させたライダーシステムを使えるようになった。」

「それであなたが変身したのが、そのクラールっていうライダーなんですね・・」

 聖也の話を聞いて、ライが納得する。

「そういう君も、同じ調整をされて仮面ライダーになったようだな・・」

「はい・・オレはハイパーショッカーに捕まって、調整をされて・・洗脳される前に脱出することができましたが・・」

 聖也から話を聞かれて、ライが答えた。

「オレはハイパーショッカーや好き勝手にしている怪人たちと戦ってます・・そして、他の仮面ライダーたちにも会いました・・」

 ライはさらに語って、ライダーソウルを取り出した。

「これは、仮面ライダーの力が宿っている・・!」

 聖也がライダーソウルを見て目を見開いた。彼もライダーソウルについて知っていた。

「ビルド、エグゼイド、ドライブ、キバ、響鬼か・・」

 聖也がライのライダーソウルを見てから、自分の持っているライダーソウルを取り出した。

「これは・・!」

 ライが聖也のライダーソウルを見て驚く。そのライダーソウルに描かれていたのはクローズ、ブレイブ、マッハ、イクサ、威吹鬼(いぶき)の仮面だった。

「オレが手に入れたライダーソウルの仮面ライダーと同じタイプのライダーの・・!」

「そうだ。ということは、君がライダーの力を得たと同時に、私もこのライダーから力を受け取ったということになるか・・」

 戸惑いを覚えるライに、聖也が語っていく。

「それで聖也さん、あなたもそれからクラールとして、ハイパーショッカーと戦っているんですね・・」

「あぁ。その一員であるドクトルGを追う形で、日本に戻ってきたというわけだ。」

 納得したライに、聖也が言いかけた。

「オレはまだまだ強くなる・・ライダーに力を貸してもらっているだけじゃなく、オレ自身も・・!」

 ライが自信と強さへの探究心を見せる。

「残念だが、今の君の力ではハイパーショッカーとの戦いを乗り越えるには力不足だ。」

「えっ・・!?

 聖也が投げかけてきた言葉に、ライが驚きを覚える。

「私は戦いや任務のために鍛錬を続けている。調整されたとはいえ、君は一般人だ。この過酷な戦いに関わるのは危険だ。」

「最初はそうだったかもしれない・・だけど、オレは訓練して、クロスの力を使いこなせるようになった・・!」

 忠告する聖也に、ライが自分のことを口にしていく。

「今回は不意打ちをされてしまったけど、今度は・・!」

「その不意打ちが致命的になる可能性もある。力を付けても、精神力は戦士としては未熟だ。」

 意気込みを見せようとするライに、聖也がさらに警告する。

「精神力は経験の蓄積によって高められる。訓練してすぐに高められるものではない。」

「だから戦いを止めろとでもいうのか?・・オレのことを勝手に決めるな!」

 聖也に対してライが不満をあらわにしてきた。

「いくらあなたがプロでも、オレは戦う!オレたちのことをムチャクチャにしようとするアイツらを、オレは許しちゃおかない!」

「それで君自身に何かあれば、君の周りにいる人たちを悲しませることになる。」

 決意を言い放つライだが、聖也にとがめられる。

「君の持っているライダーソウルを渡してくれ。私ならうまく使いこなせる。」

「冗談じゃない!コレはライダーのみんなが、オレを信じて貸してくれた力だ!」

 ライダーソウルを渡すように呼びかける聖也に、ライが反発する。

「仕方がないが・・力ずくでも渡してもらうぞ・・!」

 聖也が手を伸ばして、ライからライダーソウルを取り上げようとした。

「やめて!」

 そのとき、かなたが飛び出してきて、ライを聖也から守ろうとしてきた。

「か、かなた!?

 かなたの登場にライが驚きを見せる。

「ライにひどいことをしようっていうなら、いくら仮面ライダーでも怒りますよ!」

 かなたが聖也に向かって不満を見せてきた。

「知り合いか。何にしても、一般人にライダーの力を持たせるわけにはいかない。」

 それでも聖也はライからライダーソウルを取り上げようとした。

「ライ、逃げよう!」

「かなた!」

 かなたが呼びかけて、ライが声を上げる。2人がともに聖也から走り出す。

「ライダーソウルを渡せ!野放しにするわけにはいかない!」

 聖也が不満を浮かべて、ライたちを追いかけた。

 

 1度本拠地に戻ってきたアポロガイストとドクトルG。ドクトルGは聖也に対していら立ちを感じていた。

「おのれ、クラール・・この私に屈辱を与えるとは・・!」

 ドクトルGが呟いて、アポロガイストに目を向けた。

「アポロガイスト、手を貸せ。2人でクロスとクラールを始末するのだ。」

「断る。お前は私とクロスの一騎打ちに割って入り、獲物を横取りしようとした。姑息なやり方に加わるつもりはない。」

 ドクトルGからの呼びかけを、アポロガイストが拒む。

「何だとっ!?貴様、ハイパーショッカーの一員となっただろう!ならばその任務を果たさねばならんのだぞ!」

「それでもお前とは手を組まない。協力者ならば他を当たるのだな。」

 怒鳴りかかるドクトルGだが、それでもアポロガイストは考えを変えない。

「おのれ・・私だけでヤツらを葬ってくれるわ!」

 ドクトルGが不満を抱えたまま、アポロガイストの前から去っていく。

「ドクトルG、お前の作戦、見届けさせてもらおうか。」

 ドクトルGを見送って、アポロガイストは呟いた。

 

 聖也から逃げ出したライとかなた。2人は橘モーターショップの近くの、人目につかない路地に身を隠した。

「ここなら大丈夫かな・・もうちょっとでお店だよ・・」

 かなたが周りを見回して言いかける。

「かなた・・オレのこと、知っていたのか・・・」

 ライが動揺を浮かべて、かなたに声を掛けた。

「何かあるんじゃないかって思ってた。ライが仮面ライダーだって知ったのは、ついさっきだったんだけどね・・」

「そうか・・あのとき、見られてたのか・・」

 かなたの答えを聞いて、ライが肩を落とす。

「話はあのとき言ってた通りだよね・・他のライダーの力を使う仮面ライダーなんて、すごいじゃないか。」

 かなたがライの変身するクロスについて言って、目を輝かせる。

「普通に考えたらな・・そういうのはライダーだといいイメージがないんだよな・・」

「あぁ・・“ディケイド”とかねぇ・・」

 ため息まじりに言いかけるライに、かなたも納得する。

 仮面ライダーが他のライダーの姿と能力を得たことはある。仮面ライダーディケイドはその能力を持つ者で有名だが、「世界の破壊者」という異名もある。

「だけどオレは他のライダーをおもちゃにするようなことはしない・・ライダーの力の重さを、オレは理解しているつもりだ・・・!」

「うん・・ライは仮面ライダーのことを大事に思っているからね。」

 自分の考えと仮面ライダーの大切さを口にするライに、かなたが微笑んで頷いた。

「それで、ライはこれからどうするの・・?」

 かなたが深刻な顔を浮かべて、ライに問いかける。

「オレはこの戦いを続ける・・あの聖也って人がライダーソウルを狙ってくるなら、その人とも・・!」

「ライ・・このライダーの力は、一方的に取られるわけにはいかないよね・・」

 ライの決意を聞いて、かなたが笑みを浮かべて頷いた。

 

 ライと聖也を倒すため、ドクトルGは再び行動を起こしていた。彼のそばには1人の黒ずくめの男がいた。

「クロスもクラールも私が始末してやるぞ。バーナーコウモリ、貴様もヤツらの行方を追え!貴様の力を存分に見せつけるのだ!」

「アンブリー!」

 ドクトルGが呼びかけると、男が怪人、バーナーコウモリに変身した。バーナーコウモリは飛翔して、空からライたちを捜しに向かった。

「我らは地上からライダーたちを追うぞ!」

「イー!」

 ドクトルGの命令に、戦闘員たちが答える。彼らもライたちを追って動き出した。

 

 ライからライダーソウルを手に入れようとして、聖也は街中を駆けていく。

「クロス、十時ライ・・この近くに住んでいるようだが・・」

 聖也は情報を入手して、ライの居場所を突き止めようとする。

「橘モーターショップ、橘ひろし・・彼の家にライは居候しているのか。」

 情報を整理した聖也が、ライの追跡を再開しようとした。

 そのとき、聖也は足を止めて周囲に注意を向けた。彼は空から何かが降下していることに気付く。

 聖也がとっさに動いた。空から急降下してきたバーナーコウモリの突撃を、彼は回避した。

「ハイパーショッカーの者か。狙いは私か。」

 聖也がバーナーコウモリに目を向けて言いかける。

「お前の相手をしている場合じゃないが、付きまとわれてもいい気がしない・・」

 聖也がため息をついてきて、ベルト「クラールドライバー」とライダーソウル「クラールソウル」を取り出した。クラールドライバーという名前だが、色が違うだけで形や性能はクロスドライバーと同じである。

“クラール!”

 聖也がクラールソウルのスイッチを入れた。

“ライダーソウール!”

 彼はクラールソウルをクラールドライバーにセットした。

「変身!」

 聖也は左手を斜め右上に振り上げて、クラールドライバーの左レバーを上に上げて、中心部「クラールタイフーン」を回転させた。

“変身・ライダー!クラール!”

 彼の体をオレンジ、黒、銀に彩られた装甲とマスクが包んだ。

「仮面ライダーと正義の力、お前も受けてみろ・・!」

 聖也がバーナーコウモリに向かって鋭く言い放つ。

「アンブリー!」

 バーナーコウモリが口から火炎を吐き出す。聖也は火炎をかいくぐって、バーナーコウモリに一気に詰め寄る。

 バーナーコウモリが慌てて上昇しようとするが、聖也に足をつかまれて地面に叩きつけられる。

「ギャッ!」

 バーナーコウモリはダメージを受けて絶叫を上げる。

「情報通り、火炎とコウモリらしい能力を持っているが、防御力は弱いようだ。」

 聖也が呟いてから、クラークドライバーの右のレバーを右手で上げて回転を加える。

“ライダースマッシュ・クラーク!”

 聖也の両足にエネルギーが集まっていく。彼は大きくジャンプして、逃げようとするバーナーコウモリに向かって急降下して、両足のキックを繰り出した。

 バーナーコウモリが蹴り飛ばされて大きく転がる。

「ア・・アンブリー!」

 バーナーコウモリが立ち上がるも、絶叫を上げて倒れて爆発した。

「おのれ・・バーナーコウモリが・・!」

 駆けつけたドクトルGがバーナーコウモリが倒れたことに毒づく。

「ドクトルGも来たか・・また時間を費やすことになるか・・!」

 振り向いた聖也が、ドクトルGの出方をうかがう。

「私はムダな時間を弄している暇はない。おとなしく引き上げるなら見逃すぞ。」

「おのれ、クラール・・調子に乗りおって・・!」

 警告を送る聖也に、ドクトルGがいら立ちを浮かべる。

「やれ!クラールを取り押さえろ!」

「イー!」

 ドクトルGが呼びかけて、戦闘員たちが聖也に向かっていく。しかし聖也の繰り出すパンチとキックで戦闘員たちが返り討ちにされる。

「情けない戦闘員だ・・ならば私が相手だ、クラール!」

 ドクトルGが不満を叫んで、剣と盾を持って聖也に飛びかかる。彼が振りかざす剣を、聖也が素早くかわしていく。

 聖也がライダーソウル「ブレイガンソウル」を取り出した。

“クラールブレイガン!”

 スイッチの入ったブレイガンソウルの形が変わって、クラールブレイガンとなった。

 ドクトルGが振りかざす剣と、聖也がクラールブレイガンをぶつけ合う。

「そのような攻撃で、私の攻撃を防ぎ切れるものか!」

 ドクトルGが言い放つと、聖也が振りかざしたクラールブレイガンを盾で受け止めた。

「くらえ!」

 ドクトルGが聖也に向けて剣を突き出す。切っ先の当たったクラークの装甲から火花が散って、聖也が押される。

「意外に速いか・・ならばこちらもスピードを上げる・・!」

 思い立った聖也が、ライダーソウル「威吹鬼ソウル」を取り出した。

“イブキー!”

 聖也が威吹鬼ソウルのスイッチを入れて、聖也がクラークドライバーにセットされているクラールソウルと入れ替えた。

“ライダーソウール!”

 彼はクラールドライバーの左レバーを上に上げて、クラールタイフーンを回転させた。

“変身・ライダー!イブキー!”

 聖也の体の周りを青白い旋風が取り巻く。その中から現れた彼の姿は、威吹鬼とそっくりだった。

「貴様も姿を変えられるライダーか・・そのようなこけおどしが、この私に通じると思うな!」

 ドクトルGがあざ笑って、聖也に再び剣を振りかざす。聖也は素早く軽やかな動きで、剣をかわしていく。その動きは風が流れるかのようだった。

 聖也はその動きのまま、クラークブレイガンを振りかざしてドクトルGの体を切りつけた。

「ぐあっ!」

 聖也の攻撃のスピードを振り切れず、ドクトルGが突き飛ばされる。

「こ、小賢しいマネを・・!」

 ドクトルGがいら立ちをふくらませていく。

「このまま畳み掛ける・・!」

 聖也が新たにライダーソウル「ブレイブソウル」を取り出した。

“ブレーイブ!”

 彼はスイッチを入れたブレイブソウルを、クラールブレイガンの中心部にセットした。

“ライダーブレイク・ブレーイブ!”

 クラールブレイガンの刀身に炎が灯る。

「タドルクリティカルフィニッシュ!」

 聖也が振りかざしたクラークブレイガンの一閃を、ドクトルGが盾で防ごうとする。しかし盾で止め切れず、ドクトルGが突き飛ばされた。

「わ、私がまたしても追い込まれるなど・・!」

 ドクトルGが聖也を睨んで、いら立ちをふくらませていく。

「撤退だ!引き上げるぞ!」

「イー!」

 彼が呼びかけて、戦闘員たちが答える。

「私が見逃すと思うのか・・!?

 聖也が鋭く言って、ドクトルGに追撃を仕掛ける。

「おのれ!」

 ドクトルGが盾を掲げて、毒ガスを噴射する。

「ムダだ・・!」

 聖也は冷静にクラールブレイガンを振りかざして、毒ガスを吹き飛ばした。しかしこの一閃で切られたのは、ドクトルGではなく、戦闘員の1人だった。

「戦闘員を身代わりにして逃げたか・・!」

 聖也が毒づいて、クラールブレイガンを下ろす。

“変身カイジョー。”

 彼はクラールドライバーを外して、クラールへの変身を解除した。

「怪人をやっつけて、ドクトルGを追い払うなんて・・!」

 そこへかなたが出てきて、聖也に声を掛けてきた。聖也が身構えて、クラークドライバーを装着しようとする。

「オレはライダーソウルは渡さない・・たとえあなたが正しいことに使おうとしていても、この力は仮面ライダーのみんなが、オレに貸してくれた力なんだ・・!」

 ライも姿を見せて、聖也に自分の考えを告げる。

「君がそういう考えなら、私と君が戦う可能性は十分にあるということか・・」

 聖也がライに対してため息をつく。

「体力を使ったので、今回は引き上げるが、すぐにライダーソウルをもらいに来る。逆らうなら、戦うことも覚悟することだな・・」

 聖也はライたちに告げて、振り返って立ち去っていった。

「滝聖也・・仮面ライダークラール・・・!」

「強いライダーだけど、敵に回すととんでもない相手だよ〜・・」

 ライが呟いて、かなたが気まずくなって大きく肩を落とす。聖也、クラールはハイパーショッカーだけでなく、ライにも敵対の意思を示していた。

 

 

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