まじかる☆ふらりん 〜追憶の螺旋〜前編

 

 

4月

 

羽咲市立羽咲女子高等学校

 

そこに、間宮風濫と、氷那雪の姿があった

 

羽咲女子学生寮

 

「へぇ〜、ここが学生寮ね〜。」

「食堂・風呂・トイレ完備。それに防犯対策も万全だってよ、風濫。」

「雪。…それなら安全ね。普通の犯罪は。」

「えっ?」

風濫の言葉に疑問に思う雪

ふと後ろの方で新入生達がざわめく

それが気になり振り返る風濫と雪

「あっ、居た居た。お久しぶり。元気だった?」

「唯さん。えぇ。」

「そっ。良かった。」

そこに居たのは水月唯だった

「質問、して良いですか?」

「何?雪。」

「何でこんなに騒がれてるんですか?」

雪の質問にクスクスと笑う唯

「あぁ、それはね、私がここの運営者兼理事長だからよ。」

「え、えぇ―――――!!!」

唯の口から出た言葉に驚く雪

「そこまで驚く事かしら?」

「人によると思いますね。」

唯の疑問に突っ込む風濫

「まっ、とりあえず今日から2人共ここの生徒だから、頑張ってね。」

「「はい。」」

「それじゃ私は用事があるから。頑張ってね〜。」

そう言うとその場から去って行く唯

それと同時に新入生の入寮が始まった

 

「風濫、部屋何処になった?」

「203。雪は?」

「私は201。別々の部屋になっちゃったね。」

「良いじゃない。こうやって会えるんだから。」

「…そうだね。」

そう言うと自分の部屋へ移動する二人

 

203

 

「へぇ〜、結構綺麗な部屋ね。」

そう言って奥の壁の所に荷物を置く風濫

その直後部屋に入って来る1人の女性

「あっ、始めまして。」」

風濫を見るなり挨拶をする女性

「あっ、こちらこそ。」

同じく挨拶をする風濫

「私間宮風濫。貴女は?」

「えっ?あっ、私は、睦月青葉です。」

「よろしくね。」

「あっ、はい。こちらこそ。」

この後机とベットを事で話し合い

その後に軽く雑談えと転じて行った二人

ふと気が付くと夕食の時間が迫っていた

「あっ、そろそろ夕食の時間。…一緒に行こうか?私の友達も紹介するから。」

「あっ、ありがとうございます。」

「良いって。行こう。」

そう言うと部屋を出て行く風濫と青葉

 

食堂

 

「へぇ〜、じゃあ彼女が同居人なんだ。」

「雪、同居人って…。」

雪の言葉に呆れる風濫

「私氷那雪。よろしくね。」

「睦月青葉です。よろしくお願いします。」

そう言うと握手を交わす2人

「そう言えば、雪の部屋の同居人って、どんな人?」

「う〜ん、鷲月紫亜って言う人。」

「へぇ〜。早く仲良くなれると良いね。」

「仲良くなれるわよ。」

ふと聞こえる女性の声

振り返るとそこに居たのは…

「やっほう。元気そうね。」

「「フィーナさん!!!」」

同時に声を上げる風濫と雪

「ちょ、ちょっとそんな大きな声出さないでよ。」

「フィーナさんがここに居るって事は、フィーナさんが鷲月紫亜?」

「風濫正解。と言う訳でよろしくね。」

そう言うと笑顔を見せるフィーナ

 

談話室

 

「それにしても驚いたね。鷲月紫亜がフィーナさんって。」

「私が一番驚きよ。」

そう言ってコーヒーを飲み干す雪

「そうでしょうね。さぁ、明日から頑張ろう。」

そう言うと席を立ち談話室を出て行く風濫

雪もそれに続く

 

深夜

 

談話室

 

そこには唯・ルイ・フィーナの姿があった

「ルイ・フィーナ。とりあえずどう?」

「今の所何も。」

「こっちも。」

「…そぅ。でも油断しないでね。何かが、来るから。」

唯の言葉に頷くルイとフィーナ

 

それから2ヶ月経った6月のある日曜日

 

それは突然起きた

 

日付が変わった午前0時

ふと何かを感じ起きる風濫

「…何?何が起きてるの?…青葉、起きてる?」

「…風濫?どうしたの?」

「何か起きてるの。」

そう言うとドアを開け廊下に出る風濫

そこで風濫は思いがけない光景を目にする

「…何これ?何もかもが金になってる。」

「風濫、何なのこれ?」

「解らない。…雪!」

そう言うと201号室の前迄行きドアを叩く風濫

するとドアを開け出て来る雪とフィーナ

直ぐに状況を理解し口を開くフィーナ

「風濫・雪。能力はまだ使える?」

フィーナの言葉に頷く2人

「戦闘準備よ。ただ事じゃないよ。」

そう言うと両手に銃を持つフィーナ

1人戸惑う青葉

「大丈夫、私の側に居て。」

それを見て口を開く風濫

風濫の言葉に素直に頷く青葉

すると1人の女性が現われる

それに対し銃を向けると口を開くフィーナ

「誰?名乗りなさい。」

「…私はセシリア。邪神シグレス様にお仕えする闇の四天集、異端の錬成師セシリ

ア。」

「その四天集が何の用かしら?」

尚も銃を向けるフィーナ

「フィーナ=ラス=レイピア及び睦月青葉に用があるのよ。」

セシリアの言葉に驚く一同

「私と彼女に用って、一体どんな用かしら?」

内心動揺しながらも銃を構えたまま口を開くフィーナ

「…忘れたのかしら?漆黒の雷帝。」

“漆黒の雷帝”

その言葉を聞いた瞬間心臓が高鳴り床に蹲るフィーナ

「フィーナさん!」

叫ぶ風濫

「そして睦月青葉。いえ、我がマスター邪神シグレス様。」

「…私が、邪神?」

セシリアの言葉に呆然とする青葉

「青葉!」

それに気付き叫ぶ風濫

「くっ!雪、やるよ!」

そう言うと詠唱に入る風濫

「光の矢よ。我が敵を討て!光の射手(ライシア)」

そう言って光の射手を放つ風濫

それを軽く掴むセシリア

「甘い。」

そう言うとそのまま握り潰すと青葉に近づくセシリア

「私が、邪神。嘘よね?嘘だよね?」

「青葉!」

叫ぶと青葉に近づく雪

「邪魔ね。」

「黒龍双掌!!!」

ふと現われた人影に吹っ飛ばされる雪

「…良いタイミングね、漆黒の妖精。フェイト。」

「セシリア。それより早くシグレス様を例の場所へ。」

「そうね。フェイトはどうするの?」

「フィーナを連れて戻るわ。」

「…解ったわ。」

そう言うと青葉と共に消えるセシリア

「…さて、先ずはフィーナね。」

そう言うとフィーナに近づくフェイトと呼ばれた女性

そんなフェイトの前に立ちはだかる風濫

「…無駄な抵抗は止めなさい。間宮風濫。」

そう言うと一瞬の内に槍を取り出し

風濫にダークネスストライクを打ち込んだフェイト

「しばらく眠っていなさい。」

そう言うと倒れ込む風濫

それを確認するとフィーナと共に消えるフェイト

 

数分後

 

「風濫!雪!しっかりして。」

そう言うと回復魔法を掛けながら声を掛けるフェルミナとルイ

「あっ、…フェルミナさん。それにルイさん。」

「風濫、一体何があったの?」

「…セシリアと名乗る女性とフェイトの名乗る黒い鎧を纏った女性に

フィーナさんと青葉が連れ去られました。」

名前を聞いて少し驚く2人

「…そぅ。それより、これからどうするの?」

「決まっています。青葉とフィーナさんを連れ戻しに行きます。」

「その怪我で?無理言わないで。」

「無理でも、しなきゃいけないんです!」

そう言うと歩き始める風濫

それに後ろから続く雪

「流石ね。唯が認めただけあるわ。」

ふと階段の所に1人の女性が現われる

その姿を見て口を開く風濫

「…フィーリア、さん。」

「あの事件以来ね。間宮風濫。」

 

突如現われたフィーリア

その真意は?

 

追憶の螺旋中編に続く

 

 

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