まじかる☆ふらりん 〜運命の邂逅〜

ACT6「悲しみは心の中に」

 

 

霞ヶ浦の岸辺

 

唯と風濫の前にふと現れる女性

「フィーリア、さん。」

ふとその名前を口に出す風濫

「久し振りね、風濫。」

「フィーリアさん。」

そう言うとフィーリアに抱きつく風濫

「今迄何処に行っていたんですか?心配、したんですよ。」

「ゴメンね、少し、考え事をしていたから。」

「考え事?」

フィーリアの言葉に疑問に思う風濫

「えぇ。…風濫、生きて。」

フィーリアの言葉に疑問に思う風濫

その瞬間当て身を当てるフィーリア

「フィー、リア…さん。」

そう言うと気を失う風濫

「…良かったの?フィーリア。」

「…うん。それに、私自体そんな長くないし。」

「フィーリア、それって…。」

唯の言葉を遮るフィーリア

「アーリィ、彼女を彼女の仲間の下へ。」

「…はい。」

「レナス、貴女も一緒に行きなさい。」

唯の言葉にその場に具現化するレナス

「マスター。」

「…レナス、解って。」

唯の言葉に納得の表情をするレナス

「レナス、雪か青葉、どちらかにシルメリアが付いていると思うから、

付いていない方を、守ってあげて。それとこれも一緒に。」

そう言うとレナスに漆黒の剣のピアスを渡す唯

「それじゃ、元気でね。」

唯の言葉にその場から消えるレナス・アーリィ・風濫

「…行きましょう、唯。」

「…えぇ。」

そう言うとそれぞれのヴァルキリーに乗り込む2人

 

コクピットで機体チェックするフィーリア

「…へぇ、結構乗りなれてるわね。…唯、いえ、オール。行くわよ。」

「…OK。」

そう言うとそこから飛び立つ2機のヴァルキリー

 

15号・八つ山橋近辺

 

軽トラックを盾に様子を伺うルイ・フィーナ・羽純

「さて、どうやって突破しようか?」

荷台からちょこちょこ牽制しつつぼやくフィーナ

「最適なのは、力を集中しての一点突破です。」

「けどルイ、それはリスクも有るでしょう?」

ルイの言葉に反応する羽純

「えぇ。もしかしたら全員が死ぬケースも考えられます。」

「だったら他に何か手は無いの?」

「…現状では、無いですね。」

ルイの言葉に悩む羽純

「お悩み事は、何かしら?」

ふと聞こえる女性の声

声のした方を振り向くルイ・フィーナ・羽純

そこに居たのは

「フェルミナ。貴女エクスカリバーはどうしたの?」

「アインスに任せて来た。私は後方に居るより前線に居る方が合ってるんでね。」

そう言うと右手にヴォルケスを構えるフェルミナ

「それじゃ、突破しましょうか?」

そう言うと警官隊の方を向くフェルミナ

そのフェルミナに対し銃を向けるフィーナ

「フィーナ!」

羽純がたまらず声を上げる

「3人は先へ行く事だけを考えて下さい。ここは、私が引き受けます。」

そう言うと拳銃を仕舞うフィーナ

「後は、頼みます。」

そう言うと荷台から運転席の上へ上がるフィーナ

「一人で行く気なの?」

運転席の上へ上がったフィーナの隣から声がする

「…お母さん。」

「シスターイリア。」

たまらず声を出すフィーナとルイ

「ルイ。ここは私とフィーナで何とかするから、

貴女は羽純とフェルミナを連れて先へと行きなさい。」

「…解りました。生きて、また会いましょう。イカヅチの血を引く者よ。」

「…えぇ。行くわよ。フィーナ。」

「はい。」

その言葉の後警官隊の集団へ突っ込んで行くイシュタルとフィーナ

「…羽純さん、フェルミナ。荷台に乗ってて。突破します。」

そう言うと運転席に乗り込むルイ

「行きます!」

そう言うと思いっきりアクセルを踏み突破していく

突破した後荷台から警官隊の方を見るフェルミナ

 

霞ヶ浦から都内へと向かう二機のヴァルキリー

 

「…フィーリア、気付いてる?」

「…えぇ、何機か、来てるわね。」

「日本も捨てた物じゃないわね。まぁどうせアメリカ辺りのでしょうけど。」

「それで、どうするの?良ければ私が相手するけど。」

「…良いの?」

フィーリアに問う唯

「…えぇ。唯は、先に行って。必ず、追い付くから。」

「…解った。」

そう言うとその場で振り返る漆黒のヴァルキリー

「さぁ、私が相手をするわよ。」

 

「…フィーリア、死なないでね。」

そう呟くと都内へと向けて飛ぶ唯

 

首都高速4号調布IC近くのビルの屋上

 

そこにはセリスと青葉の姿があった

「…睦月青葉。何故踏み止まるの?」

「…見ておきたいんです。遠くからでも良いから、全てを。」

「…解ったわ。」

 

続く

 

次回予告

それぞれが、それぞれの想いを抱き、この地を戦場にする

そしてそれを見届ける人も居る

次回ACT7「散り際の華」

 

 

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