まじかる☆ふらりん 〜幻夢幻想曲〜
第13楽章「漆黒の翼を駆る女神」

 

 

5号棟1階

 

「フェイト!今度は何を企んでそちらに居る!」

「貴女には関係の無い事よ!」

その言葉の後間を空ける2人

「相変わらず貴女のしている事は読めません。」

「読めなくて結構よ。」

フェイトがそう言った瞬間何かを感じる2人

「今の感じは、何?」

「…そぅ、落ちたのね。風濫。」

フェイトの言葉に何かを感じるフィーナ

「まさか、魔族化!風濫が。」

「おかしくは無いわ。彼女達の中で、一番闇に近かったんですもの。」

そう言うと振り返るフェイト

「何処へ行くの。」

「彼女の元よ。それが何か?」

「行かせません!」

「…無理ね。今の貴女じゃ私を止められないわ。」

そう言うとフィーナの方を振り返る

「止めてみます。雷帝の名に掛けて!」

「面白いわね。けど…「彼女を止めるのは私の役目です。」

フェイトの言葉を遮るように女性の声が聞こえる

声のした方を振り返るフェイト

そこに居たのは…

「私はフィリア=イシュヴァール。漆黒の妖精フェイト。貴女の相手は、私がしま

す!」

そう言うと神剣E―フェルディアを構えるルイ

「彼女は私が抑えます。フィーナさんは風濫の元へ。」

「えっ?あっ、うん。お願いね。」

そう言うとその場から走り去るフィーナ

「待ちなさい!」

「待つのは貴女です。フェイト。」

そう言うとフェイトの首筋に剣を突き立てるルイ

「…成る程。本気のようね。面白い!」

そう言うと剣を弾きルイ自身を弾き飛ばすフェイト

 

中庭

 

「セリス!」

「幻、風濫は見つかった?」

「嫌、全く、何処行ったんだが。」

「…無理も無いわ。親友の自身の手で刺したんだから。」

セリスの言葉に沈む一同

「こんな所に居たのね。探したわよ。」

突然女性の声が聞こえる

「私はアリシア。死になさい。」

そう言うと詠唱を始めるアリシア

「ヤバイ!避けろ!」

「無理よ!雪が!」

「くっ!」

「さよなら。」

そう言うと魔法を放つアリシア

だがセリス達に直撃する寸前でそれは止まり拡散する

「なっ!」

その光景に驚くアリシア

「だ、誰だお前は!」

「貴女を討つ者よ。異端の練成師!」

そう言うと一気に間を詰める

「なっ!」

一瞬で間を詰められ驚くアリシア

アリシアの腹部に手を添える女性

「デルタストライク。」

至近距離で魔術を食らうアリシア

「ぐっ!」

魔術の衝撃で後退するアリシア

それを見て少し間を空け槍を構える女性

「その身に刻め!」

そう言うと槍を投げる体勢で構える女性

それに気付き逃げ出そうとするアリシア

「神技!ニーベルンヴァレスティ!!!」

そう言うと気を纏った槍をアリシアへ向け投げつける女性

そのままアリシアへと刺さる

「あっ、………先に、逝っております。…セシリア様。」

そう言い残し倒れこむと消失するアリシア

その場に残った槍を掴むとセリス達の方へ来る女性

咄嗟に構えるデュールとイリス

「構えるな。自分なりの、ケジメか?風濫。」

幻の言葉に顔を覆っている髪飾りを取る女性

その下から出てきた顔は、風濫だった

「…えぇ、一応はそのつもりです。けど、私が雪にした事は、許されず筈が無い。」

「気にするな。人だろうが魔族だろうが生きている限り過ちは有る。

そしてそれを正直に言えれば、過ちは許される。」

「…鳳さん。ありがとうございます。」

そう言うと再び髪飾りを付ける風濫

「風濫。これからどうするんだ?」

「とりあえず唯さんに相談してみます。何とかなるかもしれないから。

さてと、彼女を戻さなくちゃね。」

そう言う風濫の後ろにはスイ・ファイ・シクレーヌにヴェイアの姿が有った

「シルヴィー、どう言うつもり?アリシア様を殺すなんて。」

「シルヴィー?誰かしら?私は、フィーリア、SKの一人よ。」

「くっ!スイ!ファイ!シクレーヌ!彼女を殺しなさい!」

「操りのカラクリはバレテるのよ!」

そう言うと一閃で3人を切り伏せるフィーリア

そのまま宙を舞い、鎧が全て壊れ地面に倒れこむ3人

「なっ!」

その光景に驚くヴェイア

「チェックメイトよ、ヴェイア。」

そう言うとヴェイアに剣を向けるフィーリア

「…甘いわよ。兵はまだまだ居るのよ!」

ヴェイアの言葉の同時に大量の女性が出て来る

それと同時に銀の閃光が女性達を飲み込み、

白き雷が女性達に落ちる

「その兵は何処に居るのかしら?」

「レイピア。それにフィーナさん。」

フィーリアがたまらず声を上げる

「くっ!だがまだまだ…。」

ヴェイアが途中迄言いかけたその瞬間に白き閃光が頭上を走る

「悪いけど、兵は全て浄化させて貰ったわ。」

「唯さん!」

そこには天装具を纏った唯の姿が有った

そして側にはルイの姿も

「さぁ、どうする?」

ヴェイアにそう言い放つフィーリア

「フフッ、舐めないで欲しいわね。私の実力を。」

そう言うと右手に槍が現れ握り締める

その槍を見て驚く唯・ルイ・フィーナ

「ヴェイア、貴女その槍を何処で?」

「関係ないでしょ?殺して奪い取ったのよ。魔獣から。」

ヴェイアのその言葉の直後一気に間を詰める唯

だがそれに反応して避けるヴェイア

「逃がすかぁ!」

そう言うと左手に魔法の塊を作る唯

「あら怖い。大地の精霊よ。全てを押し潰せ。グラビティゾーン。」

そう唱えると周囲の地面が陥没し始める

「ぐっ!超重力の魔法か。」

唯を初めその場に居た殆どのメンバーが重力に押し潰される

「さぁ、潰れてしまいなさい!」

ヴェイアの言葉の中、傷ついた雪を庇うセリス

「雪!」

たまらず叫ぶフィーリア

「あら?傷ついたお仲間が居て。なら潰して上げましょう。」

そう言うと更に重力が掛かる

「雪!セリスさん!」

更に叫ぶフィーリア

「潰れてしまえ!」

ヴェイアがそう叫んだ瞬間

上空から降りてきた黒龍にヴェイアが飲み込まれる

その瞬間重力のプレッシャーが消失する

「元に戻った。…セリスさん!」

慌ててセリスに駈け寄るフィーリア

「大丈夫ですか?雪を庇って。」

「大丈夫よ。これくらい。それより、今の黒龍は?」

そう言うと上空を見上げるセリスとフィーリア

その直後黒龍に食われたヴェイアが落下して来た

「ぐっ、今の黒龍は一体。」

疑問に思うヴェイアを横に口を開く唯

「この時で、また会えるなんて。私は、嬉しいわ。」

「言っただろう?転生したら必ずお前を探すってな。」

「…そうね。私の愛しい人、カヤキス。」

そこには黒騎士の鎧を纏ったカヤキスが立っていた

「ぐっ、貴様如きにこの私が負ける筈など…。」

「もぅ黙れ。」

そう言うとヴェイアを一閃するカヤキス

そのまま倒れこんだヴェイアを見つめ、

剣を収めるとヴェイアが持っていた槍を手にするカヤキス

「これは俺が返しておこう。夜叉の大切な槍だしな。」

「そうね。けど、その前にやる事があるわよ。…出てきたらどう?セシリア。」

唯の言葉に姿を表すセシリア

「皆はここから去って。私自身、ケリを付けなければならない相手だから。」

「私も残ります。良いですよね?」

「…えぇ、良いわよ。風濫。」

そう言うと天装具を解除する唯

「久し振りよ、全力で戦うの。」

そう言うと髪の色が金色に変わり腰迄伸びる

「アーリィ!!!」

風濫はそう叫ぶと黒神装を纏う

セシリアも既に準備を整えていた

「さぁ、始めましょうか。」

そう言うと一気に間を詰める唯

 

続く

 

次回予告

果て無き対決

何時の時でも彼女は居る

それを、私は断つ

次回第14楽章「悠久の翼」

 

 

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