まじかる☆ふらりん 〜幻夢幻想曲〜
第4楽章「言葉の意味」

 

 

「円の妹よ。」

突然礼拝堂に円の妹舞を連れてきた風濫

「…風濫、彼女を連れてきた理由は?」

青葉が口を開く

「別に。何かから逃げてて“姉を助けて”って言って事情聞いたから、連れて来ただ

け。」

風濫の言葉に呆れる一同

「まぁ良いわ。それで、詳しい事情は聞いたの?」

「まだ。舞、話してくれる?貴女のお姉さんに起こった事を。」

「…は、はい。」

そう言うと事情を話す舞

「…用はその円付きのメイドを浄化すれば良いって事?」

疑問に思いながら口を開く青葉

「まぁ、そうなるわね。」

「けど風濫。何処に行けば良いの?月宮邸の場所なんて知らないわよ。」

疑問を口にする雪

「それなら解ってるわ。舞が言うには近頃家に帰ってないって言うから。」

「…成る程ね。学校、それも私達が言ってる大学って事?」

「青葉正解。セリスさん、イリスさん。彼女を、お願い出来ますか?」

「解ったわ。行ってらっしゃい。そして、必ず帰って来てね。」

「えぇ。行って来ます。」

そう言うと礼拝堂を出て行く風濫・雪・青葉

「…大丈夫ですかね?」

「大丈夫よ。安心しなさい。」

 

大学の門

 

そこに一人の女性が立っていた

「…貴女は誰?」

「私は柊楓。間宮風濫、貴女を連れて来いとマスターに言われているわ。」

「…それは私一人って事?」

「えぇ、そう言う事よ。」

楓の言葉に心配になる雪と青葉

「大丈夫よ。何かあれば解るでしょ?」

風濫の言葉に納得する雪と青葉

「気をつけてね。」

「えぇ。さぁ、行きましょう。」

そう言うと楓と共に学内へ消えていく風濫

「…やっぱり、不安。」

不安を口に出す雪

「私だってそうよ。…さてと、何か用かしら?後ろ居ている誰かさん。」

「その声、青葉か?」

ふと聞いた事のある声だと思い振り合える雪と青葉

そこに居たのは…

「鳳幻。」

「雪も一緒か。風濫はどうした?」

「今さっき中へ。」

「何て言っていた?」

「大丈夫だって。それだけ。」

青葉の言葉に納得する幻

「そうか。それならば、この女性達は何だ?」

幻の言葉に学内の方に振り返る雪と青葉

振り返るとそこには漆黒の鎧を纏った女性が多数居た

「こんなに。いつの間に。」

驚く雪

「上等。纏めて相手してあげるわ!」

そう言うと同時に銀装を纏う青葉

「仕方無いな〜、レナス。行くよ!」

そう言うと同時に神装具を纏う雪

「ひゅ〜。やるぅ。」

「幻さん、茶化さないで下さい。」

「済まないな、青葉。んじゃ、相手するぞ!」

 

学内講堂

 

楓に連れられ講堂に入る風濫

「待ちくたびれたわ、間宮風濫。」

「…また貴女と出会うなんてね。まぁ、これが最後にしたいけど。」

「…私はそうは思わないけどね。」

そう言うと舞台の上に姿を現す円

「出たわね。…用件は何かしら?月宮円。」

「…言う迄も無い。私に従いなさい、間宮風濫。」

黙り込み睨み合う二人

「まぁ、チャンスを与えてあげても良いわよ。」

「チャンス?」

「そこに居る楓と戦いなさい。真剣勝負よ。貴女が勝てば、諦めるわ。」

「私が負けたら?」

「解ってるでしょう?さぁ、受ける?受けない?」

円の言葉に笑いだす風濫

「上等!」

そう言うと同時に黒神装を纏う風濫

それを見て剣を抜く楓

そんな楓を見て剣を抜くと口を開く風濫

「手加減無しですよ。」

「えぇ。」

そう言うと同時に一瞬の鍔迫り合いの後間合いを開ける2人

(今の剣筋。…まさか。)」

心の中でそう思うと構える風濫

「一つ、聞いても良いかしら?」

「何かしら?」

「何故貴女は彼女に仕えているの?」

「…拾われたからよ。行く宛の無い私を。

だからこそ私は恩返しをしなければいけないのよ!」

その言葉を聞き剣を収める風濫

「なっ!血迷ったか!」

「違う。確かに自身を助けた人には恩返しをしなければいけない。

けどね、彼女がしようとしている事は悪い事なのよ!」

「それがどうした!勝てば誰も文句を言わない!」

「それが間違ってるのよ!」

そう言うと黒神装を解く風濫

「来なさい!一撃で決めてあげるから。」

そう言うと右手を差し出し挑発する風濫

「…面白い!ならば、そのまま死ねぇぇぇ!!!」

叫びながら風濫に対し突きを繰り出す楓

その突きを避けると同時に、楓に攻撃する風濫

「双掌撃!」

風濫の攻撃を食らうと壁まで吹き飛ぶ楓

壁に当たり、そのまま倒れる楓

「さぁ、次は貴女の番よ。月宮円。」

そう言うと円を睨む風濫

「あら、怖い怖い。けど、彼女達を倒してからよ。」

円の言葉と同時に講堂に姿を現す漆黒の鎧を纏った女性達

「する事がお約束ね。こんな人数じゃ私を止める事は出来ないわよ。」

「えぇ、解ってるわよ。けど、これならどうでしょう?」

そう言うと楓へと目線を移す円

風濫も楓を見る

そこには楓の首筋に剣を当てた漆黒の鎧の女性が居た

「円!貴女彼女を捨てる気なの!」

「当たり前でしょ?使えないのは廃棄するだけよ。さぁ、やりなさい。」

円の言葉に剣を振り上げる

「くっ!」

そう言うと楓へと向かおうとするが女性達が行く手を阻む

「邪魔だぁぁぁ!!!」

そう言うと女性達を跳ね除ける

その瞬間、剣が振り下ろされる

「楓さん!」

風濫が叫んだその瞬間

カキーン

金属特有の音がすると

漆黒の鎧の女性の剣が弾かれ

剣を振り上げた女性の姿がそこにはあった

漆黒の鎧の女性の剣が床に刺さると、口を開く剣を持った女性

「…すみません。けど、死なないと解っていても、見ていられないんです。

そして、彼女の力に、私はなりたいんです。」

そう言うと女性の剣が姿を変える

その剣の形を見て風濫が呟く

「神剣E―フェルディア。…まさか、ルイさん?」

「へぇ〜、あの国家反逆したSKが学校に居るなんて。殺さなければいけないわね。

そう言うと女性達に命じる

「甘い!!!」

そう云うと一太刀の元に女性達を倒すルイ

「風濫、一度退くわよ。彼女をお願い。」

「えっ?あっ、はい。」

そう言うと楓を抱え講堂を出る風濫

それに続くルイ

 

大学の門

 

3人で背中を合わせる

「さて、倒しても倒しても減らないこいつらをどうするべきか?」

「浄化するにしてもキリが無いし。」

「どうするんだ?青葉。」

幻の言葉に悩む青葉

「雪、門迄どのくらい有る?」

「…ざっと見て200、いえ、100mって所かしら。」

「…そう。なら私が目晦ましをするから雪は突破口を開けて。

幻さんはそのまま雪をサポート。」

「青葉、お前はどうするんだ?」

「大丈夫。その後私も続くから。」

「…解った。」

幻の言葉の後槍を持ち、先を地面に向けて構える青葉

「行くよ!」

「えぇ。」

そう言うと同時に気の塊を作る雪

「シルバードストライク!!!」

そう言い地面を突き、土煙を立てる青葉

「エーテルストライク!!!」

そう言うと気の塊を放つ雪

そのまま幻と共に門の外へ出る

「青葉!」

「ハァァァァァァァァァァ!!!」

そう叫びながら漆黒の鎧の女性を一人指しながら門の外迄来る青葉

槍を抜き銀装を解くと口を開く

「撤退するよ。」

「けど、風濫は?」

「…くっ!」

そう言い学校の方を振り返った瞬間

漆黒の鎧の女性が大量に宙を舞う

「風濫!今の内よ!」

女性の言葉の後楓を担ぎ姿を見せる風濫

その風濫の後を突いてくる違う女性

「風濫!それに…ルナさん?」

「青葉、事情は後で説明するから今はここから逃げるわよ。」

「あっ、うん。」

そう言うとその場から去っていく風濫達

 

続く

 

次回予告

青葉達に事情を説明する風濫

そしてその夜、何者かが教会を襲撃する

その人物に風濫達は驚愕する

次回第5楽章「告白〜闇の正体〜」

 

 

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