まじかる☆ふらりん 〜幻夢幻想曲〜
第3楽章「闇を切り開く光」

 

 

セリスの教会

 

その礼拝堂

 

「じゃあ、今回の親玉は、そのご令嬢って事?」

「えぇ、間違いないと思います。」

セリスの言葉に答える風濫

「う〜ん、だとすると結構キツイわね〜。」

「どうしてですか?」

セリスの言葉に疑問に持つ風濫達

「いえね、月宮財閥はここら辺一体を仕切っている財閥なの。

ここも一応出費して貰ってるから…。」

「表立って行動出来ないの。私も。セリス姉さんも。」

「そうですか。…ちょっと走って来ますね。」

そう言うと礼拝堂を出て行く風濫

「とりあえず仁科さんに連絡は取れませんか?」

青葉が口を開く

「イリス、番号知ってる?」

「知ってるよ。電話する?」

「お願い。」

セリスの言葉に礼拝堂を出て行くイリス

「さて、指し当たっての問題は、戦力かしら?」

「戦いは数で決まらないって言う場合も有るけど、今回はね。」

溜息を付くセリス・雪・青葉

「あの〜。」

ふと割って入るルナ

「私はどうすればよろしいのでしょうか?」

「…とりあえず家に送ってくる。」

青葉が口を開く

「あっ、すみません。」

「いいえ。行きましょう。」

そう言うと礼拝堂を出て行く青葉とルナ

「本当にどうしようかしら。」

「せめてフィーナさん辺りでも生きていてくれれば。」

そう言い溜息を付くセリスと雪

 

碓氷峠

 

峠下の駐車場

 

缶ジュースを買って一息ついている風濫

ふと口を開く

「さて、早く出てきたらどうですか?紅い32Rの運転手さん。」

風濫の言葉に姿を表す女性

「いつから気付いていたのかしら?」

「最初から。それで、何の用?」

「…貴女、何か大きな事に巻き込まれてないかしら?」

「何か大きな事?いえ、別に。」

「…まぁ良いわ。迷ったら私の名前を呼びなさい。漆黒の騎士、ティリスを。」

そう言うと車に乗り込む女性

「えっ?」

風濫が呆気に取られてる間に視界から消え去る紅い32R

「…一体、何者。」

 

軽井沢駅前

 

「本当にここで良いんですか?」

「はい。連絡すれば迎えが来ますから。」

「…そぅ。それじゃ、お休みなさいです。」

「おやすみなさい。お気を付けて。」

ルナの言葉の後車に乗り込み駅前から去っていく青葉

それを確認すると口を開くルナ

「いつから居たんですか?」

「今さっきよ。それよりも、彼女達はどう?」

「結構参ってますよ。せめてフィーナさんが居ればとも言ってましたし。」

「そぅ。」

「…やっぱり、駄目なんですか?」

ふと出たルナの言葉に黙り込む女性

「…力になってあげたいんです。前と同じように。」

「…ルナ。我慢して。お願い。」

「……はい。」

「こんな時間にお嬢さん2人で何の話をしてるのかな〜?」

ふと聞こえる男性の声

互いに背中を合わせ構える女性とルナ

「そんなに警戒するな。やっと戻って来たんだからな。…つ〜ても無理か。」

「…白獣。」

ふとルナがその名を口に出す

「…ほぅ、俺の事を知ってるなんて、お嬢さん何者だ?」

男性に対し構えるルナ

「ルナ、およしなさい。久し振りね。羽咲で別れて以来かしら?鳳幻。」

「…羽咲。何故その名前を知っている?」

「…さぁ。けど、私も彼女も、間宮風濫達の仲間よ。今は訳あって協力出来ないけ

ど。」

女性の言葉に理解不能な状態に陥る幻と呼ばれた男性

「まぁ、理解出来ないのは仕方ないわね。けど、貴方は彼女達の側に居て。

それが、Saint Knightリーダーの私の願いだから。」

その言葉に何かに気付く幻

「…まさか、お前は。」

「ルナ、行くわよ。」

「は、はい。」

その言葉の後ルナと共にその場から去っていく女性

「…生きていたのか。なら俺は風濫達の力になろう。」

 

セリスの教会

 

礼拝堂

 

そこにはセリスに雪。それとイリスの姿が有った

ふとドアを開け中に入って来る青葉

「あれ?風濫まだなの?」

「うん。何処まで行ったんだろう。」

ドアを閉め祭壇に近づく青葉

「どうせまた碓氷でしょ?風濫この頃良く走ってるから。」

青葉がそう言った瞬間礼拝堂のドアが開く

「ただいま〜。皆居る?」

「風濫。うん、居るよ。」

「なら良かった。来て。」

風濫がそう言うと一人の女性が姿を見せる

「ど、どうもこんばんは。」

「…風濫、彼女は?」

「月宮舞。例の円の妹よ。」

 

続く

 

次回予告

突如風濫達の前に現れた円の実妹舞

彼女が風濫達に放った一言は「お姉ちゃんを助けて」

その一言が意味する事とは?

次回第4楽章「言葉の意味」

 

 

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