まじかる☆ふらりん 〜クロスオーバーエディション〜

For 君が望む永遠×マリア様がみている

漆黒の月夜 前編

 

 

羽咲署

 

会議室

 

そこには唯・ルイ・フィーナ・風濫・雪・青葉に仁科の姿が会った

一枚の資料を机に出す仁科

それを見て疑問の口を開く唯

「仁科ちゃん、これは?」

唯の疑問に口を開く仁科

「私立リリアン女学院。そこに届いた手紙だ。」

仁科の言葉にその資料を手に取り内容を見ると口を開く唯

私は学園を漆黒の闇に染める者。止められるのなら止めてみなさい…結構挑戦

的ね。」

「あぁ。んで、恒例の如く行ってくれるか?向こうに話はついている。」

仁科の言葉に頷く唯

 

その翌日

 

リリアン屋上

 

そこにはフィーナ・風濫・雪・青葉の姿が会った

その中で口を開く風濫

「フィーナさん。唯さんとルイさんは何をしているんですか?」

「唯姉は外で情報収集。ルイは羽純とお母様と一緒にバックアップよ。」

フィーナの言葉に納得する一同

「それで、私達は何をすれば良いんですか?」

青葉が疑問の口を開く

「内部調査。何か解り次第逐一報告。無茶だけはしないでね。」

フィーナの回答に頷く一同

 

ほぼ同時刻

 

リリアン内某所

 

そこには2人の女性が居た

「お姉様。報告すべき事があります。」

「あら、―――何かしら?」

名前を呼ばれた女性がその言葉に口を開く

「はい。本日外部から転入生が4名程参りました。例の手紙に関係しているかと

…。」

「面白いわね。けど、例の事は計画通り実行するわよ。」

「ではお姉様。次なる標的は?」

お姉様と呼ばれた女性が口を開く

「次なる標的は涼宮遙。けど、その周りから落としていくわよ。速瀬水月と妹茜。任

せるわよ。」

「はい、お姉様。」

 

放課後

 

学園内の並木道を歩く2人の女性

片方は青い髪でポニーテール

もう一人は茶色系の髪に三つ網のおさげが二つ

「速瀬さん。」

ふと後ろから声を掛けられ振り返るポニーテールの女性

「福沢さん。ごきげんよう。何の用かしら?」

「速瀬さんに紹介したいお店が有るの。よろしいかしら?」

福沢祐巳の言葉にもう一人の女性、遙の方を見る水月

「私なら良いよ。水月、行ってきなよ。」

「遙、ごめんね。ありがとう。それじゃ、福沢さん。行きましょうか?」

「えぇ。それでは涼宮さん、ごきげんよう。」

「ごきげんよう。」

遙の言葉を聞くと水月と共に去っていく祐巳

2人を見送ると口を開く遙

「私も帰ろう。」

 

繁華街

 

駅前の繁華街の裏通りへ入って行く祐巳と水月

裏通りを進むにつれ不安になる水月

ふと、とあるお店の前で止まると、そのお店の中へ入って行く祐巳

それに続いてお店に入って行く水月

 

店内

 

店内に入るとそこには妖しく黒光りする衣装が店内狭しと並んでいた

「何、ここ?」

そう呟きながら恐る恐る衣装の一つを触る水月

「…これ、ゴム?」

そう疑問に感じた瞬間、意識が途切れる水月

 

翌日

 

昼休みの屋上

 

そこに佇む遙

その後方、ドアの所に風濫の姿が会った

「涼宮、遙さんですか?」

遙に声を掛ける風濫

その声に気付き振り返ると口を開く遙

「え、えぇ。そうですけど、貴女は?」

「間宮風濫です。何か悩んでそうでしたので声をお掛けしたんですけど、気のせいか

しら?」

風濫の言葉に少し悩むと口を開く遙

「気のせいじゃ、ないです。昨日別れた親友が、今日学校に来てないんです。

一緒に居た生徒は来ているのに。…何か、不安なんです。」

遙の言葉に少し考えると口を開く風濫

「涼宮さん。何か解ったら私に教えて下さい。何か力になれると思いますので。」

「間宮さん。ありがとうございます。」

そう言うと屋上から去っていく遙

それを確認すると口を開く風濫

「さて、いつからそこに居たんですか?フィーナさん。」

風濫に名を呼ばれると上から降りてくるフィーナ

「最初から。風濫、気をつけてね。メデューも何か感じてるみたいだから。」

「…はい、気をつけます。」

 

放課後

 

マリア様像の前

 

「間宮さん。」

そこでふと声を掛けられる風濫

振り返るとそこに居たのは生徒会、山百合会の藤堂志摩子だった

「藤堂さん。どうかなされました?」

「間宮さん、山百合会の皆の様子が変なんです。何か、起きてるんでしょうか?」

志摩子の言葉に考える風濫

その後ろから声が聞こえる

「志摩子さん。会議の途中で飛び出したから探しちゃった。戻りましょう。」

その言葉の主は…

「祐巳さん。嫌です。祐巳さんは勿論お姉様以外様子が変です!」

志摩子の言葉に表情を曇らす祐巳

「それなら、無理やり連れ戻すだけです。」

祐巳の言葉と共に漆黒の鎧に身を包んだ女性が姿を現す

それを見て口を開く風濫

「へぇ〜、もうここまで来てたんだ。雪、青葉。」

風濫の言葉と共に姿を現す雪と青葉

「青葉、藤堂さんをお願い出来る?」

「良いわよ。藤堂さん、学園を出ますよ。」

そう言うと銀装を纏い志摩子を連れ校門へと走る青葉

「逃がしませんよ。行きなさい!」

それを見て口を開く祐巳

その言葉と共に複数の漆黒の鎧を纏った女性が青葉と志摩子へ向かう

「青葉!」

たまらず声を上げる雪

その言葉に左手に気を溜める青葉

「白銀の閃光槍(シルバーランサード)!!!

そう言うと同時に飛び出す銀の槍

それぞれが漆黒の鎧の女性を貫く

それを確認すると祐巳の方を見る風濫

「さて、福沢さん。早速始めますか?」

「いいえ、止めとくわ。お楽しみは後程に。それでは。」

そう言うと姿を消す祐巳達

気配が完全に消えたのを確認すると口を開く風濫

「雪。雪は青葉と合流して。私はもう少し学内を回ってみるわ。」

「解った。気をつけてね、風濫。」

そう言うと青葉を追いかける雪

雪を見送ると口を開く風濫

「さてと、居るんでしょう?出てきたらどうかしら?福沢祐巳さん。」

風濫の言葉に姿を表す祐巳

「あらあら、気付いていましたか?それで、何用ですか?」

祐巳の言葉に漆黒の鎧を纏う風濫

「いえ何も。ただ何をするのか気になっただけよ。」

そう言うと祐巳の方を向く風濫

「何をするのか?…愚問ですわ。私達のする事はただ一つ。あの手紙に記した事よ。

「手紙。…成る程ね。ゆくゆくは世界かしら?」

「さぁ、それはどうでしょう?」

そう言うとにらみ合う二人

しばし経つと口を開く風濫

「まぁ、お楽しみは後ね。それではごきげんよう。福沢祐巳さん。」

そう言うとその場から消え去る風濫

 

警察署会議室

 

そこには風濫・雪・青葉に羽純、それと志摩子の姿が有る

リリアンで起こっている事を説明する風濫

その説明を受け口を開く志摩子

「そのような事がこのリリアンで…。」

「信じられないのも無理だけど、これが真実よ。」

風濫のその言葉にただ頷く志摩子

それを見て口を開く羽純

「風濫。これからどうするの?」

羽純に問われ、口を開く風濫

「羽純さんは雪と一緒に志摩子さんを。青葉は涼宮さんを。私はリリアンへ行って

フィーナさんと合流、

及び佐藤聖さんを捜索します。」

「OK。解ったわ。気をつけて。」

羽純の言葉に頷くと会議室から出て行く風濫と青葉

 

リリアンに近い駅前

 

バスから降り、ロータリーに姿を現す遙

「お姉ちゃん。」

そんな遙に声を掛ける女性

声の聞こえた方向を向いて口を開く遙

「茜。今帰り?」

「うん。お姉ちゃんも?」

茜の言葉に頷く遙

ふと、何かを思い出し口を開く遙

「そうだ。茜、水月の事何か知ってる?学校休んでいるんだけど…。」

遙の言葉に声のトーンを下げ口を開く茜

「知ってるけど、会いたい?」

茜の声に少し戸惑いながらも頷く遙

「それじゃ付いてきて。会わせてあげる。」

そう言うと移動を開始する茜

それについて行く遙

 

裏通りに入り、とあるお店の前で立ち止まる茜

それを見て遙も止まる

「茜、ここに水月が居るの?」

「お姉ちゃん、ちょっと待っててね。」

そう言うとお店の中に消えていく茜

「あっ、茜。……仕方が無いか、待とう。」

そう言ってしばらく待つとお店の中から茜と漆黒の鎧を纏った女性が出てくる

「茜、水月は?」

遙が疑問の声を出すと兜を取り素顔を見せる漆黒の鎧の女性

その女性の顔を見て驚く遙

「…み、水月。」

驚く遙を横目に茜に対して口を開く水月

「茜。遙を連れてきてありがとう。後でたっぷりとご褒美を上げるわ。」

「あっ、ありがとうぎざいます、蒼月(そうづき)お姉様!」

「フフッ、良い子ね。」

そう言うと遙へ歩み寄る

「水月。何、する気なの?」

「別に何も。まぁ強いて言うのなら、眠って貰うだけよ、遙。」

そう言いながらも遙に近づく水月

一方の遙は後ずさりをしていたが転んでしまう

そんな遙に水月が手をかけようとした瞬間

水月が避けると同時に一筋の剣閃がその場に走った

それと同時にその場には銀色の鎧を纏った青葉の姿が有った

「さて、彼女をどうするのかしら?」

青葉が疑問の声を出す

「どうする?遙は大事な人材なのよ。盗らないでくれるかしら?」

水月の言葉に口を開く青葉

「盗る?まさか。何にしても行動を始めるのは本人の意思次第だけどね〜。」

そう言うと遙の方を向くと口を開く青葉

「さて、涼身宮遙さん。貴方はどうしますか?」

青葉の言葉に考える遙

「……私は。」

その言葉の後少し考えると口を開く遙

「…水月と、茜を元に戻して下さい。」

遙のその言葉に口を開く青葉

「解りました。必ず元に戻します。ですが今回はここらで失礼します。」

そう言うと遙と共にその場から消え去る青葉

その様子を見て慎重に口を開く茜

「蒼月お姉様。」

「…出直しよ。」

 

続く

 

 

中編へ

 

 

TOP

inserted by FC2 system