まじかる☆ふらりん

クロスオーバーズアージュ

前編

 

 

白陵大付属柊学園

 

室内プール

 

「は〜い、あと1セット!」

水着を着てジャンバーを背負い、水泳部の部員に声を掛ける蒼でポニーテールの女性

 

「は〜い、OK。10分のインターバル挟んだらタイム計測するわよ〜。」

ポニーテールの女性の言葉に答えると各自休憩を取る部員

ふと一人の女性部員が顧問と思われるポニーテールの女性に近づく

それに気付き口を開くポニーテールの女性

「茜、どうしたの?」

茜と呼ばれた女生徒が口を開く

「水月先輩。フォームとか、変になってませんか?」

茜の言葉に水月と呼ばれたポニーテールの女性が考え、口を開く

「見てた限りじゃ特に変わりは無いわよ。安心して泳ぎなさい、茜。」

「あっ、ありがとうございます。」

そう言ってお辞儀をすると部員達の方へ戻っていく茜

「…明るくなったわね、茜も。」

 

帰り道

 

一緒に変える茜と水月

話をしている途中ふと何かを思い出した茜

「そう言えば今日転校生が来たんですよ。3年の夏だって言うのに。」

「転校生?どんな人だったの?」

水月の疑問に思い出しながら答える茜

「なんだろう?イメージ的には黒が似合う女性。名前は、間宮風濫って言ってたか

な?」

「黒?」

「はい。」

茜の言葉に頭を悩ます水月

「水月先輩?」

「あっ、大丈夫。なんでもないから。」

「はぁ。」

水月の返答に思わず溜息交じりの返答をする茜

「そう言えば、姉さんが会いたがってましたよ。今日、暇ですか?」

茜の言葉に悩む水月

「悩んだって無駄ですよ〜。どうせ鳴海さんの所でしょ?」

「ち、違うわよ!今日はラスト迄居るって言ったてし…。」

「なら決定ですね。」

水月の言葉に笑顔でそう言う茜

「ちょ、ちょっと茜。」

「来るんですか?来ないんですか?3・2・1、ハイ!」

「…行きます。」

問答無用の攻撃に渋々承諾する水月と喜ぶ茜

(ハァ、私そっくり。)

溜息を付きながら涼宮家へ向かう水月と茜

 

その様子を物陰から見ていた人影が二つ

「あれが今回の対象?」

ふと人影が口を開く

その質問にもう一つの人影が口を開く

「えぇ。正確にはポニーテールの女性の方よ。」

「手段は?」

「問わないわ。」

その言葉にしばし黙り込む2人の女性

間を置いた後最初に口を開いた人影が口を開く

「解ったわ。楽しみにしていてね。」

そう言うとその場から去る人影

 

柊町駅前

 

電柱に背を預け、駅前広場を見渡す一人の女性

ふとその女性に声を掛ける別の女性

「見つけた。風濫、こんな所で何してるの?」

風濫と呼ばれた女性が口を開く

「雪。それに青葉も。…貴女達には関係無いわ。私個人の事だし。

それに、これ以上首突っ込むならシルヴィーとしてお相手するわよ。」

「風濫!」

風濫の言葉にいきり立つ雪

それを制する青葉

「解ったわ、その時は本気で行くからね、風濫。」

そう言うと駅前広場から去っていく雪と青葉

「…やれやれ。」

そう言って溜息を付く風濫

「シ〜ル姉♪」

とてつもなく明るい声が聞こえて来る

「ルナ、突然の目隠しは止めなさい。」

風濫の言葉に両目に当ててた手を外すと正面に回りこむルナと呼ばれた少女

「シル姉、セシ姉も一緒だよ♪」

ルナの言葉と同時にセシ姉と呼ばれた女性が姿を見せる

「…マスターセシリア。お久し振りです。」

「楽にして良いわよ風濫。いえ、シルヴィー。」

セシリアの言葉に緊張を解く風濫

「とりあえず現状はここの協力者との接触は取ったわ。向こうは既にOKとの事よ。

「ならばいつでも行動に移れると言う事ですね?」

風濫の質問に頷くセシリア

「ではマスター。始めましょうか?」

「えぇ。」

 

翌日

 

部活が休みで有り、柊町の駅前をぶらつく茜

ふととあるスポーツ用品店に入る茜

 

店内

 

店内をぶらつき水泳用品に眼を通す茜

それを遠めから見る風濫とルナ

「シル姉、どうするの?」

「もう少し様子見。マスターが何とかしてくれるみたいだし。だから私達は下で待機

よ。」

そう言うと移動する風濫

それについて行くルナ

しばらくして口を開く茜

「すみませ〜ん。」

茜の呼びかけに店員を装いセシリアが近づく

「はい、なんでございましょう?」

「これ、試着したいんですけど。…良いですかね?」

「どうぞどうぞ。」

そう言って試着室に案内するセシリア

店員を装ったセシリアに案内され試着室に入る茜

服を脱ぎ下着になった時、突然床が開き落下する茜

それを確認し、フロアーから去っていくセシリア

 

とある地下室

 

落下してきてマットの上に落ち気を失っている茜

「ルナ、部屋の準備をして。」

「はい。」

風濫の言葉に素直に答え、とある部屋に入って行くルナ

その隙にクロロホルムを嗅がせる風濫

「これでしばらくは大丈夫ね。」

そう言った直後

「シルヴィー、どう?」

「マスター。今クロロホルムを使った所です。部屋に関してはルナに準備をしていま

す。」

「そう。」

風濫の言葉に答えるセシリア

その直後…

「シル姉、終わったよ〜。」

「良いタイミングね、始めましょうか。」

 

部屋

 

ベッドに寝かされ裸にされた茜

風濫とセシリアによってゴム製のブラを装着させられる

それが終わると張り形とゴム製のペ○スが付いたパンティーを履かせられる

その上から股間部分に穴の開いたゴム製のキャットスーツを着せられる

現状で首から下はゴムに包まれゴムのペ○スを付けて寝ている状態の茜

そこ迄終わるとダンボールを持って来るルナ

ダンボールの中からはゴム製の洋服が出てきた

その洋服を着させるセシリアと風濫

その洋服はゴム製でゴスロリちっくなメイド服だった

ちなみに長袖・ロングスカートで有る

「シルヴィー、後の調整は私がしておくから、シルヴィーは次の素体と白陵柊の調査

をお願い。」

「はい、マスターセシリア。」

そう言うと部屋から出て行くシルヴィー

 

翌日

 

白陵柊高等部屋上

 

そこには風濫とラバーキャットの上から白陵の制服を着ている茜の姿が合った

「始めまして、シルヴィーよ。この姿の時は間宮風濫と言うけど。貴女の名前は?」

「アメリアです。ただ世間では素体名”涼宮茜”で振舞えと言われてます。」

茜、否アメリアの言葉に感心する風濫

「それじゃアメリア。涼宮茜として接して茜としての先輩速瀬水月と姉遙をマスター

の元へ。

期限は特に無いからチャンスをうかがいなさい。」

「はい、解りました。それでは失礼します。」

そう言うと屋上から去っていくアメリア

それを見送ると口を開く風濫

「さて、どなたかしら?私達の話を聞いてたのは。」

風濫の言葉に姿を表す女子生徒

姿を見せた女子生徒を見て口を開く風濫

「貴女、確か3年の綾峰慧かしら?」

「…正解。貴女達は何を企んでる。」

「それは秘密よ。それじゃ。」

そう言うと転移魔方陣でその場から去る風濫

 

放課後

 

部活が始まる前、水月を見つけ駆け寄る茜

「水月先輩。」

「茜。今日部活有るけど、出るよね?」

「はい!それと、部活終わったら付き合ってもらえますか?」

茜の言葉に快く引き受ける水月

「それじゃ部活終わったら校門の所で待ってます。」

そう言うと更衣室へと去っていく茜

 

その様子を遠めから見る風濫

「…中々やるわね、彼女。…それにしても、この制服持ち帰ろうかな?」

 

部活終了後

 

校門

 

一人制服に着替え水月を待つ茜

「茜、ゴメン。待たせちゃった?」

「そう思うんでしたら、何か奢ってくれます?」

茜の言葉にやれやれと言った感じで口を開く水月

「解った。ファーストフードで良い?」

「わ〜い、ありがとうございます。」

そう言うと校門から柊町の駅へ去っていく水月と茜

 

食事を済ませとあるお店の前迄やってくる水月と茜

「茜、ここ?」

水月の言葉に頷くと店の中に入っていく茜

「ちょ、ちょっと。」

そう言いながらも店内に入っていく水月

 

店内

 

店内は薄暗く、所狭しとアダルトグッズやボンテージが並んでいた

「水月先輩、こっちです。」

冷たく、冷静な声で水月を案内する茜

「ちょっと、茜〜。」

そう言いながらも茜について行く水月

 

ドアを抜け、階段を下り、通路を進むと30畳程の部屋に出る

部屋の中は一面白で覆い尽くされた部屋だった

床も、壁も、天井も、何もかもが白だった

「茜、何なのここ?」

そう言うと後ろからクロロホルムを嗅がされ意識を失う水月

 

その日の夜

 

榊家

 

「千鶴〜、お友達。綾峰さん。」

母からの言葉を聞き疑問に思いながらも受話器を取る千鶴

「はい、変わりました。」

―千鶴。何か変な事が起きる。気をつけて。―

「綾峰さん、それどう言う意味?」

―近いうちに解る。それに、もう始まってる。それじゃ―

綾峰のその言葉の後電話が切れる

「…何だったんだろう?」

疑問に思いながら受話器を置き自分の部屋に戻る千鶴

 

中編に続く

 

 

 

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