Knight Of Strikers

ACT29「光と闇と」

 

 

海ほたる

 

そこには楓・ルナ・水冬・桜・イシュタル・フィーナにクリスの姿が有った

「それじゃ私と水冬。それとフィーナさんで牽制するからその間にルナとクリスさんで突入。」

「私は後方で統括指令かしら?」

「はい。それと、桜もイシュタルさんと一緒に居て。」

楓の言葉に頷く桜

「水代、一つ良いか?」

ふと口を開くクリス

「何ですか?クリスさん。」

「私、飛べないんだが。」

クリスの言葉に一同疑問に思う

「いや、私達の魔術は攻撃や補助、回復が主で移動目的のは無いんだ。」

「つまり、飛行や転移系が無い。どうしよう。」

ここに来て頭を悩ます楓

「私には既にシルメリアは居ないし、レナスは唯姉。アーリィも風濫だろうし。」

フィーナの言葉に口を開くルナ

「アーリィ?居ますよ。」

ルナの言葉に具現化するアーリィ

具現化したアーリィに驚くクリス

「アーリィ。クリスさんに纏って飛行及び戦闘補助をしてあげて。」

「了解です。ルナ。」

そう言うと光と共にクリスに纏うアーリィ

鎧の色はアーリィの黒では無く、クリスの白を基調としていた

「これでOK。」

すまない、月夜。」

「良いって事です。」

「それじゃ、始めるわよ。」

楓の言葉に頷く一同

「楓、水冬、フィーナさん。頼みます。」

ルナの言葉に頷く3人

「それでは、行きましょう。クリスさん。」

「うむ。」

 

海ほたる上空

 

そこには楓・水冬・フィーナの姿が有った

「さてと、フィーナさん。嘘を、付きましたね?」

楓の言葉にやれやれと言った感じの仕草をするフィーナ

それと同時に具現化するシルメリア

「察しの通りシルメリアは居るわ。けど、私のサポートも兼ねてるからちょっと。」

フィーナの言葉に「成程。」とだけ言う楓

「それではフィーナさんは守りをお願いして良いですか?」

楓の言葉に疑問に思うが直ぐに理解する

「OK。安心して打ちなさい。」

「はい。水冬、行くよ。」

楓の言葉に頷く水冬

「エルスハート。」

「ナイトオブムーン。」

「「起動。シューティングフォーム。」」

―Wake Up Shooting Form Set On―

電子音声と共に魔術法衣を纏い杖状のデバイスを持つ楓と水冬

「狙いはあの城門。私は門。水冬はそのちょい上。守衛の居る辺りを狙って。」

「解った。」

そう言うと構える楓と水冬

―Magic Load―

電子音声と共に魔力が先端に貯まる

―Strike Buster―

―Lunatic Buster―

エルスハートとナイトオブムーンが同時に告げる

「ストライク。」

「ルナティック。」

同時に言い始める楓と水冬

「「バスター!!!」」

叫びと共に魔力が放出される

 

同時刻

 

横浜ベイブリッジ上

 

橋脚の一番高い場所にメイド姿の女性が二人、光を眺めていた

「始まったみたいね、風。」

「そうですね。けど、今のままじゃ楓達に勝ち目は無い。」

風の言葉に疑問に思うアインス

「月の民は陰と陽を同時に持っている。

故に一人の人物が巨大な両属の力を振るわなければいけない。そして、今の楓達にその該当者は、居

ない。」

「淡々と言うのね。」

アインスの言葉に口を開く風

「説明しただけです。」

「そっ。それで、どうするの?私は行く気だけど。」

風に問い掛けるアインス

「行きますよ。けど、まだその時では有りません。」

解った。先、行ってるよ。」

そう言うとその場から飛び出すアインス

 

聖ハルイ城門

 

砲撃を受け混乱する城門近く

そこに降り立つルナとクリス

「一気に城下町を抜けます!」

ルナの言葉に頷くクリス

既にレヴィンクライスはランスフォームを取っていた

「行くよ、レヴィンクライス。ブーストオン!ストライク、ブレイカー!!!

叫ぶと同時に城内目掛け突っ込むルナ

それに続くクリス

そのまま門を突き破り城内に侵入する

 

城内

 

周囲から敵襲の声が上がる

「さ〜て、打つ手無しでここまで来たけど、どうします?」

「やるしかなかろう。全く。アーリィ、補助を頼む。」

了解

それぞれ構えるルナとクリス

そこに一斉に襲いかかってくる兵士達

 

海ほたる上空

 

「派手に突っ込むね〜、ルナも。水冬行くよ。」

そう言うと水冬と共に降下していく楓

「無視ですか。まっ、いっか。私も行くとしましょう。」

そう言うと城の上空迄移動するフィーナ

 

城下町

 

そこに降り立つ楓と水冬

「ルナも派手にやるわね。」

「と言うか、一気に突破した感じが。」

水冬の言葉に「そうね。」と答える楓

「っと、集まって来たね。突破出来る?」

―Assault Strike Form―

楓の言葉に答えるかのように電子音声が鳴り響き、槍状になるナイトオブムーン

「突っ込みます!」

「良いわよ。」

楓の言葉に魔力を開放し、城目指し突っ込む水冬

それに続く楓

そのまま2人は城内へと投入する

 

城内

 

エントランスホール

 

ふと魔力を感知するルナ

「クリスさん!飛んで!!!

ルナの言葉に飛び上がるクリス

それと同時に城内に何かが突っ込んで来る

ふと煙の中から声が響く

伏せて!

その言葉に伏せるルナ

それを見てクリスも伏せる

クレセントムーン

その言葉と共に三日月を描き城内を破壊していく魔力

「これって、水冬!」

「私も居るよ、ルナ。」

「楓。」

ルナの肩に手を置くと口を開く楓

「とりあえず打つ手は無いけど、やるだけやるんでしょ?なら、数は多い方が良い。」

確かにね。」

そう言うとレヴィンクライスを構えるルナ

「そう言う訳でここは私と水冬で頑張るからルナはクリスさん連れて王間へ行って。」

楓の言葉に驚くルナ

「楓、それって。」

「大丈夫大丈夫。私と水冬を信じて。ねっ?」

楓の言葉に黙り込むルナ

「行って。お願い。」

死なないでね、楓。」

「勿論。」

楓の返事を聞き口を開くルナ

「クリスさん!更に中まで行きます!」

「月夜。解った。」

「水冬!援護して!」

ルナの言葉に道を開ける水冬

2人が去ったのを見て通路に立つ水冬

「水冬!死守よ。」

「解っています!」

 

城内通路

 

通路を走るルナとクリス

ふと口を開くクリス

「月夜。此度の戦い、勝算は有るのか?」

はっきり言って無いに等しい。光と闇を同時にぶつけるなんて、今の私達には居ない。」

ルナの言葉を聞き静かに口を開くクリス

「なら、何の為に戦うのだ?」

クリスに問われ口を開くルナ

今を生きる時を守る為です。月の女王ユーリなら、地球を制圧しようと企んでいる筈ですから。

「月夜。」

「それに、今この時が、大好きですから。」 

ルナの答えに笑顔になるクリス

「そうか。ならば守ろう。この時を。」

クリスさん。」

そうこうしている内に王間の前にたどり着く

そこには見慣れた魔術師の姿が有った

その魔術師の姿を見て口を開くクリス

姉さん。」

「クリス。私達と一緒にこの星を支配しましょう。お母様もそれを望んでいるわ。」

姉で有るラムダの言葉を聞きショックを受けるクリス

「クリス。さぁ。」

そう言ってクリスに手を伸ばすラムダ

それと同時に一陣の風がラムダの前を駆け抜ける

「誰?何者。」

相手に名を尋ねる時は先ず自分から。違うかしら?ラムダ=オーリ=ハルイ

そう言いながら姿を現したのは

「剣。」

思わずその名を呼ぶクリス

「ルナ、クリスさん。中へ。彼女は、私が相手をします。」

そう言うと仮面を取り投げ捨てる風

「貴女が、相手?興が削げる。」

「けど、付き合って貰うわ!」

そう言うと同時に風を起こしラムダを弾き飛ばす

「行って!」

風、否風濫の言葉に頷き王間のドアを開けるルナ

中へ入るとそこには女王ネルビスが居た

「お母様。」

そう言うクリスを抑え、口を開くルナ

「精神体となって敵国の女王に憑依。そして密かに拡大。する事が小さいですよ。月女王ユーリ=ル

ナティック=フェレイト!」

ルナの言葉に口を開くネルビス

「流石ね。その通りよ、月夜瑠那。私はユーリ。ネルビスでは無いわ。」

「なら、ネルビス陛下。いえ、お母様は!」

クリスの言葉に口を開くユーリ

「ネルビス?あぁ、この身体ね。殺したわ。魂毎。」

その言葉に口を開くクリス

「ユーリ!!!

そう叫ぶと同時に突っ込むクリス

そのままクリスの攻撃を受け止めるユーリ

「逆上して怒りに任せて突っ込む。騎士らしく無いわね。」

「クリスさん!離れて!!!

ルナの言葉と同時に弾かれるクリス

「光、陽の力だけじゃ私は倒せないわよ。ルナ。それに聖騎士。」

ユーリの言葉に悔しがるルナとクリス

なら、陰。闇の力が加われば良いのだろう?

ふと女性の声がその場に響く

「何者!姿を現しなさい!!!

ユーリの言葉にルナの目の前に現れる女性

その女性の後ろ姿を見て驚くルナ

何で、貴女が。」

「久しいな、月夜瑠那。羽咲が滅びた影響で解放されたみたいだ。」

淡々と説明する女性

「けど、何故私の前に?」

私にも解らない。だが、何か声に導かれた。優しい声で、力になれ。っと。」

女性の言葉に何かが解るルナ

ユイさんだ。なら、私に力を貸して。目の前の敵を倒す為に。深き漆黒の闇よ!」

「了解した。月夜。」

そう言うとルナの背後に回る漆黒の闇

「行くよ。」

「あぁ。」

漆黒の闇の返答を聞くと同時に口を開くルナと漆黒の闇

「「ユニゾンイン!!!」」

その言葉と同時にルナと融合する漆黒の闇

融合したルナは、髪の毛は金のメッシュが入った黒

瞳は聖眼が発動。鎧は白と黒が半々

そしてレヴィンクライスは白き光と黒き光を放っていた

これが、光と闇の両立した力。行きますよ、ユーリ。最後の戦いです。」

そう言うとレヴィンクライスをユーリに向けるルナ

 

続く

 

次回予告

海山で封印した深き漆黒の闇

彼女の力を借りてルナはこの戦いを終結させる為戦う

全ては、平穏の為に

次回ACT30「終焉を告げる時」

 

 

 

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