Knight Of Strikers

ACT25「蒼き月と蒼き星」

 

 

特機隊結成から一か月

 

放課後の音楽室

 

「満月が蒼く染まる?」

楓の言葉に頷くカレン

「校内だけじゃなく、市内全域、いえ、日本全域でこの現象が確認されてるの。」

カレンの言葉に考える楓

「何か意味が有るかも解らない。一応警戒はしておくわ。カレン、ありがとう。」

「えっ?うん、こんな事ぐらいしか、私には出来ないし。」

そう言いながら照れるカレン

 

中央公園

 

そこにはルナの姿が有った

ふと口を開くルナ

「先程からどなたですか?姿を見せて下さい。」

ルナの言葉に木陰から姿を現す男性

その姿を見て驚くルナ

無月、さん。」

「久し振りだな。早速だが、蒼く染まる満月の事。知っているか?」

聖の言葉に頷くルナ

「蒼き月は、月の民の信仰の証。そして今月面では、月の民が準備をしている。」

「準備?何のですか?」

ルナの問いに夜空を見上げ、視線をルナに戻すと口を開く聖

地球侵攻だ。」

聖の言葉に呆然とするルナ

「月夜。聖ハルイと言う国を知っているか?」

「えっ?あっ、はい。前にユイさんから聞きました。聖神を祀る国だと。」

「あぁ。そして遙か彼方に月の民の侵攻を受けた国でも有る。」

聖の言葉に驚くルナ

「月の民は侵攻しようとしている理由。それは聖ハルイの陥落だ。」

「まさか、聖ハルイが?」

ルナの言葉に頷く聖

「俺もお前も月の民の血を引く者。時が来たら考えるが良い。」

「待って下さい!」

去ろうとしてルナに呼び止められる聖

「私が、月の民の血を引いているって、どう言う事ですか?」

蒼い髪と蒼い眼。それが月の民の証だ。」

そう言いながら振り返った聖は、蒼い髪に蒼い眼をしていた

「覚悟はしておけ。最悪聖神を継ぎし者、水代と戦う事も有るからな。」

そう言うとその場から去って行く聖

「私が、楓と。嘘だ。嘘だぁぁぁぁぁぁ!!!

 

天宮市警本部屋上

 

そこにはフィーナの姿が有った

(教会聖武具の二つが今ここに有る。私は、両方共使いこなせるだろうか?)

疑問に思うフィーナをよそに共鳴を始める二つの教会聖武具

「何?何が起きてるの?」

驚くフィーナを余所に、融合し、新たな武器となる教会聖武具

「銀十字の、双剣。ツヴァイ、ツヴァイクルセイド。私の、新たな剣。」

そう言いながら何かを決心するフィーナ

 

その日の深夜

 

中央公園

 

そこには、楓とルナの姿が有った

「ルナ、話って、何?」

楓の言葉に口を開くルナ

お別れを、言いに来たの。」

その言葉に疑問に思う楓

そんな楓を余所に夜空の月を指さすルナ

「蒼き月の話、聞いた事有るでしょう?」

「えっ?うん。唯さんから。」

楓の返答に合わせ振り返るルナ

その髪は蒼く染まり、眼を蒼色へと変わっていた

「蒼き髪と眼は月の民の証。もうすぐ満月。言いたい事、解るよね?」

「嘘、だよね?」

楓の言葉に首を横に振るルナ

「楓。次に私に会った時は、親友では無く、敵とみなして。

その時私は、月の民として覚醒しているから。」

そう言うとシューティングフォームでナイトオブムーンを起動させるルナ

「ルナ。嘘だって言ってよ。お願いだから、ねぇ!」

ごめん、楓。」

そう言うと腹を殴り気絶させるルナ

楓を寝かすと口を開くルナ

「行きましょう、聖さん。我らが故郷、蒼き月の宮殿へと。」

ルナの言葉に姿を見せる聖

「月夜。あぁ、行こう。」

そう言うとその場から消えさるルナと聖

 

10分程達、目を覚ます楓

辺りを見回してルナが居ない事を確認する

「ルナ、行っちゃったんだ。」

「楓。」

落ち込む楓の声を掛ける女性

声のした方を向く楓

そこに居たのは

「水冬。それにアーリィ迄。」

「楓、ルナから預かり物と、言伝。ゴメンって。」

水冬の言葉に「そう。」とだけ答える楓

「楓。預かり物、見る?」

うん。」

落ち込みながらも頷く楓

水冬が取り出した物を見て驚く

「水冬、これって。」

「うん。ベルガ式アームドデバイス。聖剣レヴィンクライス。」

そう言うと楓に差し出す水冬

レヴィンクライスを受け取ると口を開く楓

「レヴィンクライス。私は水代楓。一時だけで良い。私を、マスターと認めて。」

―……OK Master―

「ありがとう、レヴィンクライス。」

 

同時刻

 

太平洋三浦沖に巨大な城が浮かび上がった

 

翌日

 

朝8時

 

天宮市警第1会議室

 

そこには桜・楓・水冬・イシュタル・フィーナ・フェンリル・カレンと、

警官が一人居た

「天宮市警特機隊担当の宮下です。昨夜太平洋三浦沖に浮上した巨大な浮遊城は東京湾、

アクアライン海ほたる上で静止。何も動きを見せておりません。」

宮下の言葉に不思議に思う桜・水冬・フェンにカレン

「待っているのよ。」

突然のフィーナの言葉に疑問に思う桜・水冬・フェン・カレンに宮下

「彼らは月の民を待っている。」

次いで楓が口を開く

「はるか昔にも、あの国は月の民と戦っている。あの城の名は。」

イシュタルがそこ迄言うと3人同時に城の名を口にする

「「「聖ハルイ。」」」

「月と、地球の戦いが、再び幕を開けるわ。」

そう言うと一同を見るフィーナ

その顔は、決意に溢れていた

フィーナが「うん」と頷くと口を開く楓

「宮下さん。私達特機隊は東京へ行きます。署長によろしく言っておいて下さい。」

「了解。気をつけてな。」

宮下の言葉に敬礼をする桜・楓・水冬・イシュタル・フィーナにフェンリル

 

神奈川県浮島

 

そこには剣とアインスの姿が有った

「来たわね。聖龍の国、聖ハルイ。」

剣の言葉に頷くアインス

「どうするの?剣は?」

「天宮の特機隊の手助けをするわ。この神剣風絶で。」

そう言うと剣を振るう剣

「剣がそうするのなら、私もそうしよう。始まるね、蒼き月と蒼き星の戦いが。」

そう言うと視線を聖ハルイへと移す剣とアインス

 

聖ハルイ

 

城下町正門

 

そこに一人の女騎士が姿を現す

その女騎士に対し敬礼をする兵士2人

「構わないわ。」

そう言うと敬礼を止める兵士

それを見て夜空を見上げる女騎士

(私達は、負けない。必ず、勝ってみせるわ。)

そう、心に誓う女騎士

 

続く

 

次回予告

 

満ちた月蒼く染まりし時

戦は始まる

蒼き月の民と、聖龍の加護を受けし騎士達の戦いが

そして、楓達の取る道は?

<次回ACT26「選ぶ道・進む道」

 

 

 

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