Knight Of Strikers

ACT19「力・想い・貴女へと」

 

 

正体を現したクイーン

その正体は魔族でシルヴィーが尊敬するフィーリア

今、ケジメの戦いが始まる

 

「久しぶりね、イシュタル。羽咲の聖杯戦争以来かしら?」

「えぇ、あの時とは立場が逆だけどね。」

そう言うイシュタルの右手には剣が握られていた

「フィーリアさん!」

「手を出さないで、お願い。」

風濫にそう言うと剣を構えるフィーリア

「全員で来なさい。そうじゃないと、倒せないわよ。」

フィーリアの言葉に銀装を纏う桜と、白と黒の双剣を持つ紫亜

「さぁ、来なさい。」

フィーリアの言葉に正面から突っ込む桜

その攻撃を受け止めるフィーリア

「単純過ぎるわ。そして、後から来ている事も!」

そう言うと桜を弾き振り返ると同時に後から攻撃しようとしていた紫亜を薙ぎ払う

それと同時にイカヅチの槍が飛んで来る

それを弾くフィーリア

それとほぼ同時に剣を振り下ろすイシュタル

フィーリアに命中する直前で独特の金属音が響く

そこにはレヴィンクライスで斬撃を防ぐ風濫の姿が有った

「やらせはしない!」

そう言うとイシュタルを弾くシルヴィー

「丁度良いわ。シルヴィー、雷神を足止めしなさい。」

「はい、お姉様。」

シルヴィーの返事を聞くと紫亜へと歩み寄る

それに気付き構える紫亜

「無駄な抵抗はおよしなさい。」

フィーリアの言葉に斬りかかる紫亜

溜息を一つ付くと斬撃を弾き持っていた剣で紫亜を貫くフィーリア

「紫亜さん!!!

その光景を見て叫ぶ桜

「なっ。」

「消えなさい、アーチャーのサーヴァント。」

そう言うと剣を引き抜くフィーリア

そのまま倒れ込むと消失する紫亜

「フィーリアぁぁぁ!!!

叫びながらフィーリア目掛け突っ込む桜

その攻撃を避け剣を振り下ろすフィーリア

その斬撃が桜に当たる直前実体化したセフィリアによって斬撃が防がれる

「セフィリア!」

「彼女をやらせはしない!」

そのまま剣毎フィーリアを弾くセフィリア

「セフィリア―――!!!

叫びながらイシュタルの相手をしていたシルヴィーがセフィリア目掛けて突っ込んで来る

「シルヴィー!!!

フィーリアの叫びに足を止めるシルヴィー

それを確認すると共に剣を弾き距離を開けるフィーリアとセフィリア

「シルヴィー、解っているのならここは手を出さずに行きなさい。」

「フィーリアさん。……解りました、お元気で。」

そう言うとフィーリアに脊を向き部屋から出て行くシルヴィー

それを確認すると口を開くセフィリア

「桜、貴女も行きなさい。彼女との決着は、私が付けるから。」

「セフィリアさん。」

そう呟く桜の肩に手をかけるイシュタル

「イシュタルさん。」

「セフィリア。私とフィーナが再び降りて来た意味を、今見つけたわ。」

イシュタルの言葉に笑みを浮かべると口を開くセフィリア

「イシュタル。後をお願い。桜、銀十字を大切に使って。

そして、巨大なる力を行使すると言う意味を、理解して。」

「はい、セフィリアさん。イシュタルさん、行きましょう。」

桜の言葉に頷くと桜と共に部屋を出るイシュタル

2人が部屋を出たのを見送ると口を開くフィーリア

「随分と優しいのね。」

「貴女に連れ添うのは紫亜と私だけで良いわ。」

そう言うと剣を構えるセフィリア

それを見てフィーリアも剣を構える

それと同時に双方の剣に膨大な魔力が集まる

「思えば、紫聖の頃からだったね。色々と有ったわね。」

「それはお互い様でしょ?フィーリア。」

セフィリアの言葉に笑みを浮かべるフィーリア

「それもそうね。さぁ、行くわよ。」

「えぇ。」

そう言うと双方共に駆け出す

 

校庭

 

そこにはアインス・フェンリル・ルナの姿が有った

ふと校舎から出てくるイシュタル・楓・桜とカレン

人数を見て疑問を口にするフェンリル

「あれ?イシュタルさん。シルヴィーとユイさんは?」

「えっ?2人共見てないわよ。」

イシュタルの言葉に校舎を見上げるフェンリル

 

この少し前

 

イシュタルと桜が行ったのを確認して横の教室から姿を表すシルヴィー

さて、居るんでしょ?出てきたらどうですか?ユイさん。」

シルヴィーの言葉に槍を携え姿を見せるユイ

「間宮風濫。いえ、シルヴィー=ラス=フィーリアと言った方がよろしいかしら?」

「えぇ。何故ここに居るかは聞きませんが、奥の二人の邪魔はさせません。」

そう言うとレヴィンクライスをユイに向けるシルヴィー

そう言い終わると同時に増大する魔力を感じるシルヴィーとユイ

「行きましょうシルヴィー。後は、あの二人の世界よ。」

そう言うとシルヴィーに脊を向けるユイ

呆気に取られるが、ユイを追うシルヴィー

去りながら心の中で言葉を紡ぐユイ

(銀十字セフィリア。漆黒の薔薇フィーリア。貴女達の事は忘れない。いってらっしゃい)。」

 

再び校庭

 

フェンリルが校舎を見上げた直後

校舎から空に向かって一筋に光が伸びる

その光が止むと口を開くルナ

「行ったん、だよね?」

ルナの疑問に答えるように口を開くフェンリル

「えぇ。行ったわ。」

フェンの言葉を聞き空を見上げると口を開く桜

「銀装!!!

その言葉に銀装を纏うと銀槍を構える桜

「桜、一体何を?」

疑問の声を出すカレン

「せめてもの贈り物。届け天空迄!シルバードストライク!!!

叫ぶと同時に空へ向かい銀槍を突き出す桜

それと同時に銀の閃光が空へと伸び、消える

「届いたかな?」

「届いたよ、きっと。」

桜の言葉にそう答えるカレン

 

屋上

 

そこにはシルヴィーとユイの姿が有った

「派手に見送るわね、彼女。」

そう呟くユイ

「きっと桜なりのお別れなんですよ。っと、ユイさんはこれからどうするんですか?」

シルヴィーに問われ口を開くユイ

「私は羽咲へ戻るわ。あの場所には、皆が居るから。」

そう言うユイの表情を見て納得するシルヴィー

「解りました。っと、挨拶はしていかないんですか?」

「しなくても解ってくれるわ。それじゃ。」 

そう言うとその場から消え去るユイ

「相変わらずだな。」

そう言うと空を見上げるシルヴィー

(…さようなら、フィーリアさん)。」

 

続く

 

次回予告

 

梅雨が明け、夏の暑さを迎える頃

風濫達に悲報が入る

周辺3市を含む羽咲市の消滅

この事件が意味する物とは?

次回ACT20「羽咲消滅」

 

 

 

TOP

inserted by FC2 system