Knight Of Strikers

ACT9「シルヴィー」

 

 

マスターカレンの前でレヴィキスを抜くシルヴィー

「シルヴィー、今すぐ剣を仕舞いなさい。そうでなければ反逆とみなす。」

カレンの言葉と同時に現れる黒い鎧の女性達

「反逆?フフッ、何を言っているのかしら。私は元から貴女に従っているフリをしていただけよ。」

そう言うと桜の肩に手をかけるシルヴィー

「桜、楓達に伝えて。必ず戻るって。」

「…はい。」

問いに答えると転移魔方陣でその場から消える桜

「さて、何を企んでいるのか解ってきたし、何よりいつまでマスターの座に居座る貴女を蹴落とせるし。」

「シルヴィー、黙りなさい!!!

「えせマスターが何を言う。もし仮に貴女がマスターだとしても、その力はどうしたの?闇の力は誰かから授けてもらうだけよ。」

シルヴィーの言葉に混乱するカレン

それを貶すように笑い声が響く

「…ハイネ。貴女なのね。」

「半分正解よ。全くあの方から言われてなければこんな所来ないのに。けど、彼女にしては中々頑張った方ね。じゃあ、死になさい。」

そう言うとカレン目掛けて突っ込むハイネ

「えっ?」

疑問に思うカレン

その直後、独特の金属音が響く

「…何故邪魔をする。シルヴィー!」

「こんな彼女でも、居なくなると悲しむ親友が居るからね!」

そう言うとハイネを剣ごと弾く

「そう。なら貴女から倒す事にするわ。シルヴィー!」

「カレン、行って!」

シルヴィーの言葉に戸惑うカレン

「早く!」

再度の言葉で駆け出すカレン

それと同時にシルヴィー目掛けて突っ込んで来るハイネ

その攻撃を受け止めるシルヴィー

「中々ね。けどまだまだ!」

 

学校の屋上

 

回復した楓・ルナ・紫亜と一人遠くを眺めるアインス

ふとそこに転移魔方陣が現れる

そこから現れたのは桜だった

「桜!大丈夫だった?」

楓の言葉に頷くと口を開く桜

「けど、シルヴィーさんが。」

桜の言葉に疑問に思う楓

「約束を守ったみたいね、彼女。」

アインスの言葉に更に疑問が深まる楓

「約束をしたのよ。私・シルヴィー・セフィリアで。何があっても、久住桜を守ると。」

アインスの言葉でようやく納得する楓

「シル姉はその約束を守った。そう言う事ですよね?アインスさん。」

ルナの言葉に頷くアインス

「差し当たっては、シルヴィーへの救援ね。ツヴァイベルン。」

―OK Gate Open

電子音声の後空間に穴が広がる

「桜、覚悟は有る?」

アインスの言葉に頷く桜

「OK。ツヴァイベルン!」

「エルスハート!」

「ナイトオブムーン!」

「「「起動!」」」

―OK Wake Up Saver Form Set

「投影開始(トレース・オン)

「銀十字!」

それぞれの言葉の後各自武装を纏う

「行くよ!」

アインスの言葉の後穴に飛びこむ一同

 

某所

 

大量の黒い鎧の女性に囲まれるシルヴィー

それを次々と倒していく

全てを倒した時、軽く息を上げるシルヴィー

「へぇ、中々ね。けど、少し厳しいみたいね。」

そう言うと槍を持つハイネ

「頑張ったわね。死になさい。」

そう言うと同時にシルヴィー目掛け槍を投げるハイネ

瞬間「やばい!」と思うシルヴィー

その直後

目の前で赤い血が飛び散る

そこには、飛びこむ槍を受けたカレンの姿が有った

「役立たずが、邪魔をして。」

「カレン!しっかりしてカレン!」

咄嗟にカレンを抱き抱えるシルヴィー

「シルヴィー。…良かった、大丈夫、みたいね。」

「カレン!喋っちゃ駄目!今治すから!」

そう言うと治癒魔法をかけるシルヴィー

「無駄無駄。魔に属する者の治癒魔法が効くと思うの?」

ハイネの言葉通りシルヴィーの治癒魔法はほとんど効果が無い

「諦めなさい。直ぐに貴女も同じ所へ送ってあげるから。」

「無力だ。私はなんて無力なの。」

血まみれのカレンを抱き抱えたまま涙を流すシルヴィー

「さぁ、そのまま死になさい。」

そう言うと槍を再度構えるハイネ

―風濫、諦めないで―

ふと聞こえた女性の声に顔を上げるシルヴィー

そこは白い空間だった

「…何、これ?一体何が起きてるの?」

―久しぶりね。羽咲の丘以来、かしら?―

その声と共に姿を表す女性

その姿を見て驚くシルヴィー

「…唯さん。どうして?これは、夢なの?」

シルヴィーの言葉に首を横に振る唯

―風濫。もう闇に生きなくて良いの。これからは光の下で生きなさい―

唯の言葉に目の前に一振りの剣が現れる

「白い、剣。」

―聖剣レヴィンクライス。さぁ、行きなさい。彼女を、そして日常を守る為に―

その言葉の後元の場所へ戻るシルヴィー

それと同時にハイネから槍が放たれる

だがその一撃は一振りの剣にガードされる

「なっ!」

その光景を見て驚くハイネ

それと同時に姿を表す桜達

「シルヴィー!」

叫ぶアインス

シルヴィーの手の中には傷が完全に治ったカレンの姿が有った

その場にカレンを寝かすと剣へと手の伸ばし掴むシルヴィー

(使わせて貰います。唯さん。)…行こう、レヴィンクライス。」

―OK Master Saint Form Set

電子音声の後剣を振るうと鎧が漆黒から純白へと変わる

「終わりにしましょう、ハイネ。」

そう言った瞬間、一瞬でハイネを切り裂くシルヴィー

「…解放。おやすみ、ハイネ。」

シルヴィーがそう言うと同時に崩れ落ちるハイネ

その身体は球体間接の人形へと戻っていた

「凄い。」

思わずそう呟く楓

「何か、来る。」

桜の一言に何かを感じる一同

「もしも。可能性の一つの事。それが、私。黒炎の秋華。」

そう言うと黒に近い真紅の混ざった鎧を纏いて姿を表す秋華

「さぁ、始めましょうか。」

 

続く

 

次回予告

 

可能性の一つ

IF」の力を用いて姿を表す黒き秋華

今、決着の時

次回ACT10「魔を断つ剣」

行くよ、銀十字

 

 

 

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