Knight Of Strikers

ACT7「月の想い・桜の想い」

 

 

ハイネと紫亜の間に割って入るメイドの女性

「貴女、何者?」

カレンが尋ねる

「…ただのお節介なメイドですよ。紫亜、彼女は私に任せて貴女は回りを。」

「あっ、はい!」

紫亜に指示を出すとハイネを見据えるメイドの女性

「さて、行きますよ。」

 

桜の精神世界

 

―ねぇ、桜。親友に裏切られるって、辛い事なのかな?

私は、裏切った方だから、良く解らない。けど、私は奏に酷い事をしてしまった

奏は、私の事許してくれたけど、でも私はまだ、あの時の事を引きずっている

そして、闇に堕ちた私を助けてくれたのは、親友だった

カレンを、親友を助けられるのは、桜だけ。そして、桜にはその力が有る―

そこ迄言うとルナに真横に銀十字が現れる

―銀十字。魔を浄化せし力。…桜、行こう。貴女の親友を助けに―

ルナが言い終わると同時に殻が割れ降り立つ桜

「月夜さん。」

「乗り越えたか。マスター桜。」

名を呼ばれ桜花の方を見る桜

「…私?」

「我が名は桜花。マスターを守りし者。我、マスターの力になります。」

そう言うと光と共に日本刀に姿を変える桜花

そしてそのまま桜に手に収まる

「桜、抜いてみて。」

セフィリアの言葉に桜花を引き抜く桜

その刀身は白銀に輝いていた

「桜、行こう。」

ルナの言葉に桜花を納め頷く桜

 

屋上

 

ほぼ全てを浄化し終わり楓の側に寄る紫亜

「楓、桜は?」

「まだ。」

「…そう。」

そう言うとハイネのメイドの女性の方を見る二人

 

その直後独特の金属音と共に距離を置く2

「中々やるわね。名を聞いておきたいわね。」

そう言うハイネ

「只のお節介なメイドですよ。私は。」

メイドの女性がそう言うと同時に何処からともなく銀色の光が放たれる

疑問に思い光の発生源を見るとそこに居たのは…

「桜。」

銀色の鎧を纏いて桜花を持つ桜だった

それを見て口を開くカレン

「ハイネ!退くわよ!」

「お姉様。…はい。」

そう言うとそこから消えるハイネ

「カレン。」

「…私は、諦めないから。」

そう言うとその場から消えるカレン

それを見届けると鎧を解除する桜

メイドの女性の剣も消える

「乗り越えたみたいね。」

メイドの女性がそう言う

「アインスさん。」

「ルナ、お疲れ。紫亜も楓も。」

アインスと呼ばれた女性に対し軽く警戒する桜

それを見て口を開くアインス

「久住桜さんね。私はアインス。彼女達の…保護者?

まぁ私に関しては内のセフィリアにでも聞いてみて。」

アインスの言葉と同時に銀十字が光り、桜の横に姿を表すセフィリア

「セフィリアさん。」

驚く桜

「久しぶりね、アインス。」

「セフィリアも。唯様と羽咲に関しては?」

「フィーナから全て聞いたわ。」

「そう。」

2人の会話に疑問に思う桜

「ごめん桜。大丈夫、信用出来る人だから。」

「は、はぁ。」

若干呆れる桜

「まぁ、何はともあれよろしくね。」

 

天宮市某所

 

そこにはカレンとハイネの姿が有った

「お姉様。」

「困った事になったわね。桜、貴女がそう出るのなら私は…。」

そう言うカレンの表情は何かを決心していた

「お困りのようね、カレン。」

「シルヴィー。…貴女には関係無いわ。それに私は貴女を完全に信用していないし。

「あらあら。ならどうすれば信用してくれるのかしら?」

シルヴィーが問いかける

「そうね。桜をこちら側に引き込んでくれれば、貴女を完全に信用しても良いわ。」

「難しい事を言うわね。まぁ、それだけやりがいが有るって事ね。」

「精々期待して待っているわ。ハイネ、行くわよ。」

そう言うとハイネと共に消えるカレン

「…やれやれ。っと、居るんでしょ?出てきたらどうですが?アインスさん。」

シルヴィーの言葉に姿を表すアインス

「シルヴィー、本気なの?」

「…建前よ。それに向こうの頭はカレンじゃないし。」

「…そう。じゃあ戦場で。」

「えぇ。」

シルヴィーの言葉を聞くとその場から立ち去るアインス

それを確認すると煙草を取り出す一息付くシルヴィー

 

続く

 

次回予告

 

アインスが合流し、自らの殻を破った桜

そんな桜の元にシルヴィーが現れる

次回ACT8「漆黒の薔薇の誘い」

 

 

 

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