GUNDAM WAR -Encounter of Fate-
PHASE-31「在るべき場所」
「さぁ、マイ・エルスター、私とともに新しい世界を創り上げよう・・・」
レイトがマイに手を差し伸べ、引き入れようとする。
「君には世界を統べる力を備えている。世界を創り出すことも変えることもできる。君の望む世界を生み出すことも・・」
「兄上・・・!」
そこへミコトが初めてレイトに反論する。しかしレイトはその声を無視してマイに問いかける。
「私の元へ来るがいい、マイさん。ミコトが私を選び、私の元へ訪れたように。私なら君の望む世界に、非情さも理不尽さもない世界に導ける・・・」
レイトが不敵な笑みを浮かべてマイに選択を迫る。
「さぁ、マイさん・・・」
「・・・お断りよ・・・絶対にイヤよ、そんなの!」
その要求にマイはきっぱりと拒む。しかしレイトは顔色を変えない。
「どうして?私なら君の望む世界を創れる。この世界を正しきものへと変えられるのだよ。」
「誰かの思い通りの世界なんて気持ち悪いだけ・・生きてるって実感が全くしない世界なんて、あたしはいらない!」
あくまでレイトの誘いを拒むマイ。2人のやり取りを、ミコトは困惑の面持ちで見守るしかなかった。
「私が創る世界よりも、君はこの荒んだ世界を望むというのかい?力に溺れて、自分の理性さえも見失った人間の世界を。」
「確かに人は力を求める。あなたのいうように人は力に振り回されることがあるのかもしれない・・・だけど、人が自分を保てなくなるのは、力に振り回される人の弱さのせいじゃないかって・・」
あざ笑うレイトに、マイは真っ向から向かい合う。
「人には心がある。弱くもあって強さもある。だから人は誰でも変われる。心が、想いがあるから、人は生きていられるのよ・・・」
マイは自分の胸に手を当てて、自分の気持ちと向かい合う。
タクミを大切にしていたから、これまで生きてこられた。アリカ、ナツキ、ミコト、ユウがいるから、これからを生きていける。彼女はそう確信していた。それが自分が望んでいる世界だと信じて。
「戯言を・・人は力の前に欲深く愚かな存在としての本性を表す。私なしに、君たちにそれを塗り替えることはできない!」
“そんなことはねぇよ・・!”
さらにあざ笑うレイトに向けて、突如呼びかける声があった。それはジーザスにいるユウからだった。
“オレも迷ってたときがある。いや、オレだけじゃねぇ。周りにいるみんなが、悩んだり迷ったりすがりついたりしてる・・けどな、みんな大切な何かがあるから、強く生きてられるんだ・・・”
さらにレイトに呼びかけながら、展望ドックにユウが現れた。彼は人体用ビームサーベルの柄を握り締めていた。
「ほう?君までそのような世迷言を口にするか、ユウ・ザ・バーチカル・・・!?」
レイトが笑みを消して、ミロクのコックピットのハッチを開ける。ミコトが兄の行動に動揺を見せる。
「兄上・・・!?」
「お前はカグツチを倒せ、ミコト。この愚かしき世界にこだわる以上、彼らの居場所はない・・・」
しかしレイトは冷淡な表情でミコトを促す。ミコトは兄への想いに囚われるあまり、マイへの敵意を見せる。
「いいだろう。私の手で引導を渡してやろう。そして知るがいい。君たちの言う心というものが、この世界の崩壊の象徴ということを!」
不敵な笑みを浮かべながら、ひとまずミロクが着地したのを見計らって、レイトが地上に降り立つ。ジーザスが地上すれすれのところまで降下して、ユウも降り立つ。
戦場の傍らで向き合うユウとレイト。レイトも人体用のビームサーベルの柄を握り締めていた。
「君はどうやら剣術に長けているようだな。」
「分かるのか?」
淡々と告げるレイトに、ユウが不敵な笑みを浮かべる。
「分かるさ。人体用ビームサーベルは、ある程度の実力を持つ者でなければ、手にすることすら許されないからね。だが、残念だったな・・・」
レイトが不敵な笑みを浮かべて、ビームサーベルに光刃を灯す。
「私の力は君を凌駕する・・・!」
そしてユウに向けて、その刀身を振り上げて飛びかかる。ユウもとっさにビームサーベルの刀身を出現させて迎え撃った。
ナツキの駆るデュランに追いつめられたサクヤのツキヨミ。強度の落ちた鎌を握り締めたまま、ツキヨミは身構えている。
「私は、こんなことで負けてちゃいけない・・・私がお兄ちゃんを守るのよ!」
いきり立ったサクヤは、ひび割れた鎌を振りかざしてデュランを狙う。突然のことに眼を見開くナツキ。
とっさに突き出した銃身の1つと、ツキヨミの鎌の刃が衝突する。鎌は崩壊すると引き換えに、その銃身を叩き折った。
「くっ!チャージゴールドマテリア!」
ナツキはデュランの銃身の黄金のマテリアを装てんする。その銃口から金色の稲妻を帯びたビームが、ツキヨミ目がけて放たれる。
ツキヨミはそれを紙一重でかわす。しかしビームをまとう電撃の余波を受けたツキヨミは、満身創痍と相まって動きが鈍る。
「電撃は動くもの全てに衝撃を与える。これでしばらく動くことはできないぞ。」
ナツキがサクヤに向けて平然と告げる。サクヤは歯がゆさを覚えるも、デュランを打ち倒す術を失っていることを実感していた。
「絶対、絶対お兄ちゃんは私が守るから・・・!」
サクヤが悲痛の声を上げ、ツキヨミはゆっくりとデュランから離れていった。
「待て、サクヤ!・・サクヤ!」
ナツキがサクヤを呼び止めようとするが、ツキヨミはそのまま彼女の前から姿を消した。
困惑を抱えた胸中のまま向かい合うマイとミコト。戸惑いを抑え込もうとしているマイに対し、ミコトは不安を隠せないでいた。
「ミコト、あたしはみんなのことが好き。ナツキのことも、アリカちゃんのことも、ユウのことも・・そしてミコト、あなたのことも・・・」
「マイ・・私は・・・」
正直な気持ちを口にするマイに、ミコトは怯える猫のように震えそうになる。
「ミコト、あなたがお兄さんを好きだっていうなら、あたしは構わない。だけどミコト、あなたの正直な気持ちを、あたしに教えて・・・」
マイは微笑んでミコトに問いかける。ミコトは迷い移ろい、なかなか答えを切り出せないでいた。
「分からない・・・何が本当なのか、私の“本当”が、分からないんだ・・・」
ミコトが迷いを振り切ろうとして、マイに対する敵意を見せつける。
「だから、私は私を救ってくれる兄上のために・・・戦う!」
ミコトがいきり立ち、ミロクが対艦刀を高らかと振り上げる。
「お願い、ミコト・・あなたの本当の気持ちに気付いて!」
ミコトへの想いを強めるマイの中で何かが弾ける。五感が研ぎ澄まされ、視界がクリアになる。
「ミコト!」
マイはミロクの懐に飛び込み、力強く振り下ろされた対艦刀を双刀のビームサーベルで受け止める。ミロクの力に押されながらも、カグツチは対艦刀を弾き返す。
突き飛ばされて後退したミロクが、体勢を立て直しながらドラグーンを展開する。カグツチも同時に両翼のドラグーンを展開し、2機のドラグーンが放ったビームが相殺される。
そこへカグツチが再び飛び込み、ミロクとの距離を詰めるとビームサーベルを振りかざす。
「言葉で言い切れる“好き”なんて、本当の“好き”じゃない!」
マイが言い放ち、カグツチがミロクの対艦刀を握る右腕ごとなぎ払った。
「ぐっ!」
その衝撃にうめきながらも、ミコトはドラグーンを操作して反撃を狙う。放たれたビームの群れのいくつかが、カグツチの左肩と右翼の先端を撃ち抜くが、カグツチとマイは怯まない。
「あなたがあたしを嫌いでもいい!だけどあたし、ミコトのことが好きだよ!」
「マイ・・・!」
マイの言葉がミコトの心を揺るがした。呆然となる彼女の眼から涙がこぼれる。
秘める想いを力に込めて、マイはミコトに詰め寄る。ところがカグツチはビームサーベルを捨て、戦意を失って落下していくミロクを抱え上げた。
倒されることを覚悟していたミコトは思わず眼を閉じていた。しかし衝撃が訪れないのでゆっくりと眼を開けると、ミロクはカグツチに支えられてゆっくりと地上に降りていった。
「ミコト、大丈夫・・・?」
マイの優しい声が、ミコトの耳に、心に伝わってくる。
「マイ・・・」
ミコトはカグツチの奥にいるマイの姿が見えていた。すがるようにミコトはマイに寄り添って抱きしめた。
「マイ、私はマイが好きだ・・好きというのはいい・・うん・・・」
「ミコト・・・」
満面の笑みを浮かべるミコトを、マイは優しく受け止めていた。
火花散る上空の下。地上ではユウとレイトがビームサーベルの打ち合いを繰り広げていた。しかしレイトの剣さばきの前に、ユウは劣勢を強いられていた。
「君ならもう分かっているだろう?君の腕では私には勝てないと。」
レイトが不敵な笑みをユウに見せつける。
「さぁな。どっちにしろ、引くわけにはいかねぇな!」
追い込まれながらも、ユウは不敵に笑ってみせる。
「そうか。引かないのも一興か。だが時に、退くも潔いことだがな!」
レイトは言い放ち、ユウの持つビームサーベルを弾き飛ばした。光刃は宙を回転しながら舞い、地面に突き刺さると刃が消失する。
レイトがユウにとどめを刺そうと、高らかと光刃を振りかざす。危機感を覚えたユウは地面を強く蹴り上げ、砂を巻き上げてレイトの視界をさえぎる。
「ぐっ!・・小賢しいマネを・・!」
レイトが毒づきながら、ユウの行方を探る。
(この砂煙に紛れながらビームサーベルを取り戻し、反撃に転ずるつもりなのだろうが・・・)
レイトがユウの動きを予測する。そしてビームサーベルの落ちたほうに向けて光刃を振りかざす。
「攻め手は封じさせてもらうぞ!」
振り抜かれた光刃だが、そこにはユウの姿はなかった。
「ワリィな。オレはそんなに器用なヤツじゃないんでな!」
驚愕を見せるレイトの背後から、砂塵を切り抜けてユウが飛び込んできた。ユウはレイトの懐に詰め寄ると、わき腹目がけて拳を叩き込んだ。
「ぐおっ!」
レイトが痛烈な衝撃にうめき、後ずさりする。その間にユウはビームサーベルの柄を拾い、光刃を出現させる。
「“試合”だったらこんなマネはしなかったし、このままアンタの勝ちでよかったんだけどな・・・!」
ユウは呟きながら、レイトの持つビームサーベルの柄を弾き飛ばす。そして離れていく柄とレイトの間に割って入り、攻め手を封じる。
「形勢逆転ってとこだな。さぁて、オレみたいにあがいてみるか?」
ユウが不敵に笑って言ってのける。レイトは苛立ちを見せるも、キヨヒメとツキヨミが退けられ、ミロクも敗れたのを目の当たりにして手立てを失う。
「このままでは済まされんぞ・・統率者のまとめるひとつの世界を創らなければ、いずれ君たちは力の前に滅びるのだ・・・!」
レイトはライトサイド、オーブに言い放ち、上空に停滞していたシディアから降り立った小型艇に乗り込み帰還する。
「タンホイザー用意!目標、ジーザス!」
レイトは出迎えた兵士たちに間髪置かずに命令を下す。
「せめてあの船だけでも落とす!私にも意地というものがあるということか・・・」
自分の言動を馬鹿馬鹿しく思いながら、レイトは作戦室に向かう。
「タンホイザー、発射準備完了!」
「タンホイザー、撃て!」
オペレーターの声に、レイトは間髪置かずに命令を下す。シディアの陽電子砲「タンホイザー」が、ジーザス目がけて放たれる。
しかし、シディアの砲撃に気付いていないジーザスではなかった。迎撃のために、「ローエングリン」の発射準備を行っていた。
「ローエングリン、発射!」
ミドリの号令とともに、ジーザスからエネルギー砲が放たれる。2つの陽電子の閃光はぶつかり、まばゆい光の爆発とともに相殺される。
「おのれ、ジーザスめ・・・!」
苛立ちを抑えきれず、レイトがうめく。
そのとき、シディアの船体を強い衝撃が襲い掛かった。
「ぐっ!ど、どうした!?」
「本艦右舷にエネルギー砲が直撃!出力低下!」
驚愕を見せるレイトに、オペレーターが報告を入れる。
「バカな!?ジーザスのローエングリンは、タンホイザーで相殺されたはずだ!」
「ジーザスではありません!右舷75度方向から、クサナギです!」
「何っ!?」
オペレーターの報告にレイトがさらなる驚愕を見せる。振り向いた右方向には、ローエングリンを放ったクサナギの姿があった。
「レイト様、戦艦2機を相手には、被害の大きい本艦は不利です!一時退却を!」
オペレーターの言葉も相まって、レイトの歯がゆさと焦りが強まる。
「全軍撤退!体勢を立て直すぞ!」
レイトは腑に落ちない心地を覚えながら、ダークサイドの撤退を促す。信号弾が放たれ、ダークサイドの全機がヴィントブルムから退いていった。
「ふぅ・・何とか凌いだわね・・・」
壮絶な戦いを乗り切ったミドリが、肩の力を抜いて安堵の吐息をつく。ジーザスのクルーだけでなく、クサナギのクルーたちも安心を感じていた。
その中で、アリカは深刻な面持ちを浮かべ、ナツキも困惑を隠せないでいた。そしてマイはカグツチを駆り、動かなくなったミロクを地上に下ろしていた。
闇にさいなまれていたミコトが、追い求めていた想いのかけらが帰ってきた。マイはミコトの帰還を心から喜んだ。
ジーザス、クサナギ、そしてライトサイドとオーブの機体の前になす術なく撤退を余儀なくされたシディアは、シズル、そしてツキヨミに搭乗しているサクヤを回収して、アルタイに帰還しようとしていた。
「おのれ・・このまま終わらせるわけにはいかない・・・!」
レイトが苛立ちをあらわにして、敵意をむき出しにしている。
「私が・・私たちが正さなければ、世界は破滅の末路を辿る・・それを止めるべく、私たちは戦わなければならないのだ・・・!」
自身の使命感と正義感を強めながら、レイトは自分の右手を見つめていた。ユウとの戦いでの敗北が、彼にはどうしても許せないことに思えてならなかったのだ。
「ユウ・ザ・バーチカル・・ヤツなどに・・この私が・・・!」
彼が近寄りがたい憤慨の様子を見せている中、シディアはアルタイに到着した。その直後、彼は真っ先に艦を降りて、アルタイ城へと向かった。
そしてナギを含めた作戦会議を行うべく、城内の王室に向かう。兵士の呼びかけにも応じることもなく、王室の扉を開け放つ。
そこでレイトは眼を疑い、足を止める。王室内の光景に彼は疑いの視線を向けていた。
レイトの眼前の玉座には、1人の少年が腰を下ろしていた。レイトのものと似た黒い制服を身にまとい、悠然とした面持ちを浮かべていた。
「どういうつもりだ、お前は・・・!?」
レイトが再び苛立ちの面持ちを浮かべる。しかし少年は悠然とした態度を崩さずに玉座から立ち上がる。
「お前は私の影武者として存在している。だが今はお前の出る幕ではないぞ。だからお前がここにいること自体誤った行為なのだぞ。」
レイトは不敵な態度を振舞うが、少年は微笑んだまま言葉をかけない。その言動がレイトの感情を逆撫でする。
「どこまで私を愚弄するつもりだ・・・何か言いたまえ!」
レイトは憤慨して少年に詰め寄ろうとする。すると少年がここで初めて言葉を発する。
「いつの間にか、あなたもずい分と浅はかになったものだね・・・」
「何だとっ!?きさ・・!」
少年に反論しようとしたレイト。だがそのとき、レイトは背後から鋭い刃物を突き立てられ、顔を歪める。
「お、お前は・・・!?」
レイトが愕然となりながら背後に振り向くと、銀髪のドレス姿の少女がいた。少女は手にしている長剣で、レイトを背後から突き刺したのだ。
「あなたの役目は終わりました。どちらが影なのかも分からなくなった愚か者さん。」
少女が長剣を引き抜くと、レイトは脱力してうつ伏せに倒れこみ、事切れた。黒き青年の最期を見下ろして、少年は悠然と微笑む。
「今まで僕の代わりに頑張ってくれたね、レイト・バレルさん。でも、もはやあなたはこの先の世界において用はない。」
「もう私たちが姿をくらまし、レイトさんを使ってまで周囲の眼を欺くこともないのです。」
少年に続いて少女も清楚な振る舞いを見せながら語りかける。すると黒髪黒ドレスの少女が王室に飛び込んできた。
「黒曜軍はほとんど城の前にいるニャン♪そろそろあなたの出番だニャン♪」
「こらこらミーア、あんまり無闇にはしゃいだりしてはいけないよ。」
黒髪の少女、ミーアに少年は微笑みながら注意する。少しムッとした面持ちを見せるミーアを、銀髪の少女、マリーも微笑みかけていた。
「レイト・バレルの時代は終わった。もはや影に必要ない。これからは僕たちがダークサイドを統率する。」
少年がマリー、ミーアに呼びかけると、王室の扉がゆっくりと開かれる。そこから白髪の少年が姿を見せる。アルタイ王国王子、ナギである。
「ナギ・ダイ・アルタイ、君も僕たちの指し示す世界のために、力を貸してくれるかい?」
少年が悠然と申し出ると、ナギは少年にひざまづいた。
「我が君の仰せのままに・・・」
この瞬間、ダークサイドに表面的革命が起きた。しかし事実上、闇の真の支配者に何の代わりはない。
これからの闇の統率者、黒曜の君が、レイト・バレルに取って代わった少年が、ダークサイドの群集の前に姿を現したのだった。
「みなさん、これから僕たちは、この乱れた世界を正すための、本当の戦いに挑みます。」
少年の言葉に黒曜兵を初めとした人々が一礼する。
「旗艦は今までどおり、シディアに先攻してもらいます。そこに新たな機体を導入したいと考えています。」
その言葉に人々は希望を感じて歓喜に湧きだした。その歓声を受ける少年の後ろには、マリー、ミーア、ナギ、そしてオレンジの髪の青年が立っていた。
「これより世界統制に向けての準備を開始します。黒曜兵は万全の体勢で戦いに望んでほしい。」
「はっ!」
少年の言葉に黒曜兵たちが敬礼を送る。その姿を見つめてから、少年は城内に姿を潜ませた。
真の支配者がその姿を明らかにしたダークサイドの、長きに渡って繰り広げられてきた光と闇の戦いの、新たなる幕が切って落とされようとしていた。
次回予告
群衆の前に姿を現した真の黒曜の君。
侍女、マリーとミーアを従えた少年の企み。
その闇のいざないと自身の想いに導かれるシズル。
彼女に与えられる新たな力が、運命をさらに加速させる。
闇への胎動へ、突き進め、オロチ!