ザ・グレイトバトル

-トゥルースピリッツ-

第11章

 

 

 魁利たちのピンチに駆けつけたマーベラスたちとダイゴたち。銃「ゴーカイガン」とガブリボルバーで射撃しながら向かってくる彼らを、ネジレッドたちも迎え撃つ。

「お前たちにも食らわせてやるぞ!」

「邪電エネルギーアタック!」

 ネジブラックが言い放って、ネジレッドたちとともに電撃の球を放つ。

“ファーイナルウェイーブ!”

 マーベラスたちがそれぞれゴーカイガンと剣「ゴーカイサーベル」、槍「ゴーカイスピア」にレンジャーキーをセットする。ゴーカイガンとゴーカイスピアからエネルギー弾が、振りかざしたゴーカイサーベルからエネルギーの刃が放たれる。

 マーベラスたちの攻撃とネジレッドたちの電撃の球がぶつかり合って、相殺されてかき消えた。

 そしてダイゴたちがすぐさま飛び出して、ネジレッドたちを攻め立てる。

 ダイゴとネジレッドが激しいパンチのぶつけ合いを演じる。イアンのガブリオルバーによる射撃を、ネジブラックがたくみにかわす。

「ノブハルボディアタック!」

 ノブハルが体当たりを仕掛けて、そのままネジブルーと組み付いて地面を転がる。

 ソウジと空蝉丸がそれぞれ剣「ガブリカリバー」と「ザンダーサンダー」を振りかざして、ネジイエローが後ろに跳んでかわす。

 アミィもネジピンクとパンチとキックを激しくぶつけ合う。

「向こうだけで盛り上がっちゃってるよ〜・・!」

「のけ者扱いされるのはいい気がしないな・・」

 ドンが苦笑いを浮かべて、ジョーが呟く。

「だったらオレたちの力、見せつけてやるだけだ!」

 マーベラスが言いかけて、ジョーたちとともに別のレンジャーキーを取り出して、モバイレーツ、ゴーカイセルラーにセットした。

「ゴーカイチェンジ!」

“ギーンガマン!”

 マーベラスの姿に変化が起こった。彼らの姿が星獣戦隊ギンガマンになった。

 マーベラスたちはレンジャーキーを使うことで、ゴーカイジャーだけでなく、歴代のスーパー戦隊にも変身することができるのである。

「ゴーカイジャーめ、また小賢しいマネを!」

 ネジブルーがあざけって、右手を伸ばしてビームを放つ。マーベラスたちがビームと爆発をかいくぐって突っ込む。

「炎のたてがみ!」

 マーベラスと鎧が手から炎を放つ。

「おわっ!」

 ネジブルーが炎を当てられて吹き飛ばされる。

「ネジブルー!おのれ!」

 ゾクブルーが怒りをあらわにして、マーベラスたちに向かって飛びかかる。マーベラス、ジョー、ルカ、ドン、アイムが自在剣「機刃(きば)」を手にした。

「機刃の激輪!」

 マーベラスたちが機刃を同時に投げて、合わさった巨大な刃にして放つ。

「ぐはぁっ!」

 ゾクブルーが巨大な刃に切り裂かれて絶叫を上げる。

「まだだ・・まだ死にたくねぇ・・・!」

 声を振り絞るゾクブルーが倒れて爆発を起こした。

「またオレらのダチがやられるとは・・!」

 仲間たちが倒されていく事態に、ゾクレッドがいら立ちをふくらませる。

「相手が暴走族でしたら、次はこれにしましょう。」

 アイムが呼びかけて、他のレンジャーキーを見せた。

「了解です、アイムさん!」

 鎧が答えて、マーベラスたちが頷く。彼らも同じ戦隊のレンジャーキーを取り出した。

「ゴーカイチェンジ!」

“ゴーーオンジャー!”

“ゴーーオンウイーングス!”

 マーベラスたちがまた新たな戦隊、炎神戦隊ゴーオンジャーに変身した。鎧はゴーオンゴールドとゴーオンシルバー、ゴーオンウイングスの2人の姿を半分ずつ身にまとった。

「ゴーカイジャー、これ以上いい気にはさせないよ!」

 ゾクイエローがいきり立って、ゾクレッドとともに飛びかかる。しかし一気にスピードを上げたマーベラスたちの突撃で、ゾクレッドとゾクイエローが宙に跳ね上げられる。

「逃がしませんよー!」

 鎧が振り返って、短剣「ロケットダガー」を手にして、回転ジャンプをしてゾクイエローを切りつけた。

 その間にマーベラスたちはバズーカ砲「スーパーハイウェイバスター」を構えていた。

「スーパーハイウェイバスター!」

 マーベラスたちがスーパーハイウェイバスターを発射して、ゾクイエローに命中させた。

「イヤだー!まだまだやり残したことが・・!」

 絶叫を上げるゾクイエローが倒れて爆発を起こした。

「おのれ・・よくもオレの仲間を!」

 ゾクレッドが怒りを爆発させて、ゾクレッドに向かっていく。同時にメイジ数人もマーベラスたちに向かってきた。

「ザコはオレに任せてください!みなさんはゾクレッドを!」

 ゴーカイシルバーに戻った鎧が、マーベラスたちに呼びかける。彼がレンジャーキー「ゴールドアンカーキー」をゴーカイセルラーにセットした。

“ゴーーカイシルバー!ゴールドモード!”

 鎧のスーツの上を金の鎧がまとった。スーパー戦隊の追加戦士15人の力を宿した姿「ゴールドモード」である。

「もっともっとギンッギンにいくぜー!」

 鎧がゴーカイスピアを振りかざして、メイジたちを迎え撃った。

「あたしたちも負けてらんないよ。」

「アイツはコイツで倒すとするか・・!」

 ルカが呼びかけて、ジョーが別のレンジャーキーを取り出した。

「ゴーカイチェンジ!」

“ラーイブマン!”

 マーベラスの姿がまた変わった。彼らは超獣戦隊ライブマンへ変身した。

「コロコロと姿を変えやがって!」

 ゾクレッドが不満を口にして、マーベラスたちに向かっていく。

「ファルコンセイバー!」

「サイカッター!」

「バイソンロッド!」

 マーベラス、ドン、アイムが剣「ファルコンセイバー」、ブーメラン「サイカッター」、棒「バイソンロッド」を手にして振りかざす。ゾクレッドが立て続けに斬撃と打撃を受けて突き飛ばされる。

「ドルフィンアロー!」

「ライオンバズーカ!」

 ジョーとルカが弓矢「ドルフィンアロー」とバズーカ「ライオンバズーカ」を発射して、ゾクレッドに命中させた。

「まだだ・・まだ終わらねぇ・・!」

 ゾクレッドが声を振り絞って立ち上がる。

「トリプルバズーカ!」

 マーベラス、ジョー、ルカがファルコンセイバー、ドルフィンアロー、ライオンバズーカを合体させた「トリプルバズーカ」を発射した。

「ぬおっ!」

 砲撃を受けて押されるゾクレッドだが、踏みとどまって力を振り絞る。

「しつこいヤツだ・・!」

「でもそろそろとどめといきましょう。」

 ジョーが毒づいて、アイムが彼らに呼びかける。

「バイモーションバスター!」

 マーベラスたちは呼び出したバズーカ砲「バイモーションバスター」を発射した。

「がはぁっ!・・また、スーパー戦隊にやられるとは・・!」

 バイモーションバスターの光線に体を貫かれたゾクレッドが、絶叫を上げて倒れた。

「まさかゾクレンジャーが全滅するとは・・!」

 元のゴーカイジャーの姿に戻ったマーベラスたちを見て、ネジイエローがいら立ちを見せる。

「ゴーカイレジェンドリーム!」

 鎧が戦隊戦士のエネルギーを身にまとって、ゴーカイスピアを振りかざして射撃と斬撃を繰り出す。彼と対峙していたメイジたちが次々に倒されていった。

「すごいね、アンタたち。他の戦隊の姿と力を盗んじゃったわけ?」

 魁利がマーベラスたちに近寄って、気さくに声をかけてきた。

「オレたちは泥棒じゃなくて海賊だ。お前らと一緒にするな。」

「それにこれは盗んだのではなく、戦隊のみなさんからお借りした力なのです。」

 マーベラスが突っ張った態度で、アイムが落ち着きを払って言いかける。

「怪盗といい海賊といい、人の大切なものを奪うとは!」

 圭一郎がマーベラスたちにVSチェンジャーを向けて、怒りの声を上げる。

「大切なのはオレたちも重々承知だ。だから軽々しく使っているわけじゃない。」

「スーパー戦隊の、ヒーロー・ヒロインの力は宇宙最大のお宝よ。あたしたちもアンタたちも、その中に入ってるってわけ。」

 ジョーとルカが圭一郎たちに向かって言いかける。戦士の力の重みも理解した上で、彼らは力を使っていた。

「お前たちは、我々がまとめて始末してくれる!」

 ネジレッドが言い放って、ネジブラックたちとともに電撃の球を放つ。

「やらせねぇぞ!」

 ダイゴが右手を握りしめて、勢いを乗せてパンチを繰り出した。電撃の球を1つは押し返したダイゴだが、4つが地面に命中して爆発を起こして、彼は吹き飛ばされる。

「キング!」

「本能覚醒!」

 ノブハルが声を上げて、大和がマスクのバイザーを上に上げて、ジュウオウゴリラに変身した。2人が体を張ってダイゴを受け止めた。

「大丈夫ですか、キングさん!?

「大丈夫だ、助かったぜ!えらくムキムキになったもんだなぁ!」

 大和が心配して、ダイゴが気さくに答える。

「ムッキムキになっても、ムキになっちゃーやーよ♪」

 ノブハルがまたダジャレを言って、大和があ然となった。

「くらえ!」

 そこへネジブラックが光線を放つ。大和たちが爆発から慌てて回避する。

「みんな、無事のようだな・・!」

 ドギーが魁利たちを見て言いかける。

「ネジレンジャーもこのままデリートするぞ!」

「ロジャー、ボス!オレも付き合わせてもらうぜ!」

 呼びかけるドギーに裕作が頷く。2人がディーソードベガとシルバーブレイザーを構える。

「おのれ、スーパー戦隊!いつまでもいい気にさせてたまるか!」

 ネジピンクがネジアローを手にして、裕作たちに向かっていく。

「ブレイザーインパクト!」

 裕作が飛び出して、シルバーブレイザーで射撃する。射撃と矢が連射されて、ぶつかり合って相殺される。

 裕作がネジピンクに詰め寄って、シルバーブレイザーを振りかざした。

「うあっ」

 ネジピンクが切りつけられて絶叫を上げる。その間にも、ドギーがディーソードベガを振りかざして、意識を集中する。

「ベガスラッシュ!」

 ドギーが飛び出して、ディーソードベガでネジピンクを切りつけた。

「おのれ・・おのれぇ!」

 さらに絶叫を上げるネジピンクが、倒れて爆発を起こした。

「ゴッチュー!」

 ドギーが振り返って、サムズダウンを向けた。

「ネジピンクが・・!」

「おバカさんね。1人で突っ走って自滅するなんて・・」

 ネジレッドが毒づいて、ネジイエローがネジピンクをあざ笑う。

「お前らもアイツの後を追わせてやる・・!」

 ジョーが言いかけて、マーベラスたちと頷き合う。

「ゴーカイガレオンバスター!」

 マーベラスたちが海賊船「ゴーカイガレオン」を模したバズーカ砲「ゴーカイガレオンバスター」を手にして構えた。

「レンジャーキー、セット!」

“レーッドチャージ!”

 レンジャーキーがセットされたゴーカイガレオンバスターにエネルギーが集まる。

「派手に行くぜ!」

“ラーイジングストラーイク!”

 ゴーカイガレオンバスターから放たれた光が、ネジイエローの体を貫いた。

「バカな・・この私が、こうも簡単に・・・!?

 声を振り絞るネジイエローが倒れて、爆発を起こした。

「ネジイエローまでも倒されるとは・・!」

 ネジブラックがさらに焦りを感じていく。

「よっしゃ!オレたちも決めるぞ!」

「はいっ!」

 ダイゴが呼びかけて、大和が答える。

「来い、ガブティラ!」

 ダイゴがティラノザウルスの獣電竜「ガブティラ」を呼んで、獣電池「ミニティラ獣電池」を投げる。

“ガブリンチョ!オーバーチャージ!”

 ガブティラが小さくなって「オーバーチャージモード」、通称「ミニティラ」に変わった。

“クルリンチョ!”

“オー!マツリンチョ!カーニバル!”

 ミニティラの頭を回転させたことで、ダイゴが「キョウリュウレッド・カーニバル」にパワーアップした。

「キョウリュウレッド・カーニバル!」

 ダイゴが陽気に名乗りを上げて、イアンたちと並んだ。

「ビクトリー獣電池!」

「マキシマム獣電池!」

 ダイゴと空蝉丸が獣電池「ビクトリー獣電池」と「マキシマム獣電池」を手にした。

「ビクトリーブレイブイン!」

“アミーゴ!ミンナアツマリンチョ!”

「マキシマムブレイブイン!」

“アミーゴ!メッチャメチャアツマリンチョ!”

 2人が獣電池をミニティラにセットして、イアンたちがダイゴを支える。

「お前たちはオレが始末してやるぞ!」

 ネジブルーがネジトマホークを構えて、ダイゴたちに向かって飛びかかる。

「六獣電ビクトリーマキシマムフィニッシュ!」

“ミンナ・デ・カーニバル!”

 ダイゴがイアンたちと声をそろえて、ミニティラから光の球を発射する。光の球がネジトマホークをはじき飛ばして、ネジブルーに直撃した。

「ブレイブだと!?・・そんなものに、このオレが・・・!」

 ネジブルーが声を張り上げながら、倒れて爆発した。

「おのれ、スーパー戦隊ども・・これ以上、オレたちの仲間をやらせるか!」

 ネジブラックがいら立ちを見せて、ダイゴたちの前に立つ。

「お前の相手はオレたちだ!」

“ホエール!”

 大和がネジブラックの前に出て、大王者の資格「ホエールチェンジガン」を手にして「キューブモード」から「ガンモード」に変形させた。

「本能覚醒!」

“ホーホーホエエール!”

 ホエールチェンジガンからクジラの潮吹きのような光があふれて、大和を包んだ。彼のまとうスーツとマスクが別のものに変わった。

「王者の中の王者、ジュウオウホエール!」

 大和が新たに変身したジュウオウホエールが名乗りを上げてポーズを決めた。

「ジュウオウジャー、まずは貴様たちから血祭りに上げてやるぞ!」

 ネジブラックが言い放って、大和に向かっていく。大和が力強く、かつ軽やかな動きでネジブラックの打撃をかわして、キックで押し返した。

「おのれ、おのれ・・遊びは終わりだ!」

 いら立ちをふくらませたネジブラックが、両手にエネルギーを集めていく。大和もセラたちと合流して、ホエールチェンジガンに意識を集中する。

“ジューオーファイナール!”

 ホエールチェンジガンから閃光が放たれた。ネジブラックがその光にのみ込まれた。

「まだだ・・このままでは・・このままでは終わらんぞー!」

 ネジブラックが絶叫を上げて、倒れて爆発を起こした。

「ネジブラックまでもが・・・こうなれば、新しい戦隊だけでも始末する!」

 ネジレッドがいら立ちを見せて、魁利たちに狙いを定める。

「ちょっと、あたしたち甘く見られてるよ〜・・!」

「その考えこそが甘かったと、アイツに思い知らせてやればいいだけだ。」

 宇美花が不満の素振りを見せて、透真が落ち着きを払う。

「それならオレたちもグッティで・・」

 魁利が言いかけて、圭一郎たちのそばにいるグッティを呼ぼうとした。

「グッドストライカー、ただ今参上♪」

 そこへグッティが魁利たちの前にやってきた。それは、圭一郎たちのそばにいるグッティとは別の、もう1体のグッティだった。

「あれ!?グッティ!?

「グッティがもう1人いる!?どうなってるんだ!?

 宇美花と魁利がもう1体のグッティを見て驚きの声を上げる。

「そんなことは知らねぇし関係ないねー♪グッドきたから来ただけなのさー♪」

 グッティが気さくに振る舞うばかりで、答えようとしない。

「お前もグッティ、ルパンコレクションのグッドストライカーで間違いないんだよな!?

「それはイエース♪」

 魁利が問い詰めて、グッティが上機嫌に答える。

「それじゃ遠慮なく使わせてもらうぞ!」

 魁利がグッティをVSチェンジャーにセットして、ダイヤルを回した。

Make a game!アクション!

 すると魁利の体が3人に分かれた。3人の魁利と透真、宇美花がVSチェンジャーを構えた。

「どこまでも小賢しいマネを!」

 ネジレッドがいら立ちを見せて、両手にエネルギーを集中させる。

“イタダキストラーイク!”

 魁利たちがVSチェンジャーから一斉に光線を放った。ネジレッドもエネルギーを凝縮した光の球を放って、光線とぶつかり合う。

「お前たちだけでも、ここで倒す!」

「オレたちは、こんなところで足止めされているわけにはいかないんだ!」

 敵意をむき出しにするネジレッドに、魁利が自分たちの意思を言い放つ。彼らの光線が光の球を押し込んで、ネジレッドに直撃した。

「これが貴様たちの・・人間の力なのか・・・!」

 ネジレッドが倒れて爆発した。ネジレンジャーも魁利たちの活躍で撃破された。

「これでゾクレンジャーとネジレンジャー、全滅ッス!」

「よっしゃラッキー!グッドラック!」

 鎧とラッキーが喜んで笑みをこぼす。

「オレたち戦隊のブレイブは、偽者に簡単にマネできるもんじゃないってことだ!」

 ダイゴも高らかに言い放って、ラッキーと腕を軽く当てて、喜びを分かち合った。

 そしてライオトルーパー、スカルライダー、メイジの大群はノゾムたちによって撃退させられた。

「こっちも終わったぞ・・どんだけ数をそろえても、本物には勝てないってことだな。」

 一海が言いかけてひと息つく。

「アンタたちは・・スーパー戦隊のメンバーなのか・・」

「そういうことだ!よろしくな、ヒーローの後輩!」

 呟きかけるノゾムに、健太が気さくに声をかける。

「別にヒーローのつもりはないんだけど、オレは・・」

 ノゾムが呆れた素振りを見せて、ソウマとシゲルも笑みをこぼしていた。

「みんな、安心するのは早いぞ!」

「あっちの戦いはまだ続いているみたいだよ!」

 ドギーとロンポーが呼びかけて、ノゾムたちも視線を移す。ジードたちとゼロダークネスの戦いは、まだ続いていた。

 

 ネジレンジャーたちが倒されたことに、ゼロダークネスは感付いた。しかしゼロダークネスは追い詰められたと思っていなかった。

「向こうも片付いたようだな・・!」

「残ってるのはお前だけだ!諦めろ!」

 ドモンが言いかけて、ガロードがゼロダークネスに向かって呼びかける。

「諦める?オレに勝ち目しかない戦いをなぜ諦める必要がある?」

「コイツ、どこまでも身勝手なことを・・!」

 あざ笑うゼロダークネスに、シンが怒りをふくらませる。

「それに、残っているのがオレだけだというのは間違いだ。見るがいい・・!」

 ゼロダークネスが言いかけると、5つの不気味な光が煙のように立ち上ってきた。それぞれの色の光は、巨大な怪人へと変化した。

「あれはネジレンジャーの正体!」

「でっかくなってリベンジしに出てきたか!」

 耕一郎とダイゴが怪人たちを見上げて声を上げる。

 ネジファントム、ネジヴァルガー、ネジビザール、ネジソフィア、ネジジェラス。ネジレンジャーの正体である。

「向こうがその気なら、オレたちもこの手だ!ギャラクシーメガ!」

「デルタメガ!」

 耕一郎と健太がデジタイザーに呼びかける。2体の巨大ロボ「ギャラクシーメガ」と「デルタメガ」が宇宙から駆けつけた。

「超電磁合体!」

 健太たちが乗り込んだギャラクシーメガが、デルタメガと合体を果たす。

「完成!スーパーギャラクシーメガ!」

 合体ロボ「スーパーギャラクシーメガ」がネジファントムたちの前に降り立った。

“ゴーーカイガレオン!”

“発進!ゴージュードリル!”

 マーベラスたちがゴーカイガレオンに、鎧がドリルタンク「豪獣ドリル」に乗り込んだ。ゴーカイガレオンが他の4体のゴーカイマシンと合体して、豪獣ドリルが変形をしていく。

「完成!ゴーカイオー!」

「完成!豪獣神!」

 巨大ロボ「ゴーカイオー」と「豪獣神」も着地した。

「戻れ、ガブティラ!」

 ダイゴがミニティラ獣電池を抜くと、ミニティラがガブティラに戻った。さらに獣電竜「ステゴッチ」、「ドリケラ」、「プテラゴードン」も駆けつけた。

「カミツキ合体!」

「カミツキ変形!」

“ガブリンチョ!”

 ガブティラ、ステゴッチ、ドリケラが合体して、プテラゴードンが変形していく。

“キョーリュージン!”

“プテライデンオー!”

 巨大ロボ「キョウリュウジン」と「プテライデンオー」も駆けつけた。

“イーグル!シャーク!ライオン!エレファント!タイガー!ゴリラ!クロコダイル!ウルフ!ライノス!ホエール!キリン!モグラ!クマ!コウモリ!”

 大和たちも14体のジュウオウキューブ、ジュウオウキューブウェポンを呼び出して乗り込んだ。

“オーオーオォオール!”

「動物全合体!」

“1、2、3、4!5、6、7、8!9、10!”

 14体全てのジュウオウキューブ、ジュウオウキューブウェポンが合体を果たす。

“ワイルドトウサイドデカキーングー!”

「完成!ワイルドトウサイドデカキング!」

 合体ロボ「ワイルドトウサイドデカキング」も、ネジファントムたちの前に降り立った。

“セイ・ザ・ゴー!”

“カモン・ザ・ゴー!”

 ラッキーたちがそれぞれのスペースマシン「キュウボイジャー」を呼び出して乗り込んだ。キュウボイジャーたちと宇宙ステーション「ホウオウステーション」、発射台「ホウオウベース」が合体を果たす。

“キュータマジン!”

 スペースロボ「キュータマジン」も降り立って、ギャラクシーメガたちの横に並んだ。

「それじゃ、オレたちも先輩たちに続くとするか!」

「そうだな・・!」

「OK♪」

 魁利が気さくに言って、透真と宇美花が答える。彼らがグッティとアイテム「VSビークル」をVSチェンジャーから射出した。

“ゲットセット!レディ?飛べ!飛べ!飛べ!・・・ゴー!”

“レ・レ・レ・レーッド!”

“ブ・ブ・ブ・ブルー!”

“イ・イ・イ・イエロー!”

 それぞれのVSビークルが巨大化して、巨大マシン「ダイヤルファイター」となった。魁利たちがダイヤルファイターに乗り込んだ。

「怪盗合体!」

“勝利を奪い取ろうぜ!快盗ガッタイム!”

 ダイヤルファイターとグッティが変形、合体を果たす。

「完成、ルパンカイザー!」

 合体ロボ「ルパンカイザー」がネジファントムたちの前に降り立った。

「オレたちも行くぞ!怪盗と海賊に出し抜かれるわけにはいかない!」

 圭一郎が呼びかけて、VSチェンジャーを構える。

「こだわり増している場合じゃないだろ・・!」

「まぁ、こっちだけ高みの見物ってわけにはいかないですからね・・!」

 つかさが不満を口にして、咲也が苦笑いする。2人もVSチェンジャーを構えた。

“位置について用意!走れ!走れ!・・しゅつどーん!”

“轟音爆走!”

“百発百中!”

“乱撃乱打!”

 VSチェンジャーから射出されたVSビークル「トリガーマシン」も巨大化して、圭一郎たちが乗り込んだ。

“正義を掴み取ろうぜ!警察ガッタイム!”

 トリガーマシンとグッティが変形、合体していく。

「完成、パトカイザー!」

 合体ロボ「パトカイザー」も駆けつけて、戦隊ロボが集結した。

「スーパー戦隊のメカがここまでそろったか・・!」

「だが何体出てこようと、全てバラバラにしてやるよ!」

 ネジヴァルガーが呟いて、ネジビザールが魁利たちをあざ笑う。

「さっき不様にやられたヤツが何をぬかしてる?」

「今度も返り討ちにしてやるよ!」

 マーベラスと魁利がネジファントムたちを見て、強気に言いかける

「ネジレンジャー、ゼロダークネス、オレたちヒーローをなめるなよ!」

「オレたちを止められるもんなら、止めてみな!」

 大和とダイゴもネジファントムに向かって言い放った。

「止めるだけじゃ物足りないよ・・闇の底まで叩き落としてやる!」

 ネジジェラスが高らかに言うと、全身からビームを発射した。ルパンカイザーたちが左右に動いてビームをかわして、ネジファントムたちに向かっていった。

 

「ネジレンジャー、ヤツらと再び戦い始めたか。」

 ゼロダークネスがルパンカイザーたちとネジファントムたちを見て、笑みをこぼす。

「さて、まだまだ戦力を増やしていくとするか。」

 ゼロダークネスが周りに目を向ける。彼の後ろの空間が歪んで、数人の人物と数体のメカが現れた。

「ウルトラマン!?・・違う!あれは偽者!」

「黒いウルトラマンや闇のウルトラマンもいる・・!」

 リクとガイが黒いウルトラマンたちを見て声を上げる。

 現れたのはティガダーク、イーヴィルティガ、偽ダイナ、カオスウルトラマン、偽メビウス、カオスロイドU、カオスロイドS、カオスロイドTである。

「モビルスーツもいるぞ・・!」

「フロスト兄弟にリボンズ・アルマークか!」

 ブラッドとガロードがモビルスーツたちを見て、緊張を覚える。

 シャギア・フロストのガンダムヴァサーゴ、オルバ・フロストのガンダムアシュタロン、ギム・ギンガナムのターン(エックス)、リボンズのリボーンズキャノンも現れた。

「君もこの世界に来ていたか、ガロード・ランくん。」

「しかし今度こそ君たちが死を迎えることになるよ。」

 フロスト兄弟、シャギアとオルバがガロードのダブルエックスに目を向けて笑みを浮かべる。

「闘争本能をかき立てる獲物がそろっているな!この戦い、存分に楽しませてもらうぞ!」

 ギンガナムがデスティニーたちを見渡して、高らかに笑い声を上げる。

「僕こそが救世主だよ。地球の人類でも他の宇宙の者でも、それを覆すことはできはしない。」

「相変わらず自分が正しいと思っているようだな、リボンズ!」

 自信の笑みを浮かべるリボンズに、ドモンが怒りの眼差しを送る。

「これだけの数の力、お前たちに止められはしない。」

 ゼロダークネスがティガダークたちを見て笑みをこぼす。敵対する悪のウルトラマンとガンダムが、リクたちの前に立ちふさがった。

 

 

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