ザ・グレイトバトル

-真の強さ- 

第14章

 

 

 絶体絶命のピンチに陥った陽輝たちを助けに、1号ライダー、アカレンジャー、アカレッドが駆けつけた。

「アカレッド・・アンタもこっちに来ていたのか・・!?

 マーベラスがアカレッドを見て、戸惑いを浮かべる。

「マーベラス、君たちも戦隊の魂を受け継ぎ、そして未来の戦隊へつなげる1組だ。そして私もその1人だ。」

 アカレッドが彼に目を向けて、自分たち戦隊、ヒーローの使命を口にした。

「海賊のガラじゃねぇな。そういうのを教えるのも教わるのもな。」

「それがお前らしさだな。」

 悪ぶった態度を見せるマーベラスに、アカレッドが落ち着きを払って言葉を返した。

「最初の戦士の2人と、あのアカレッドも来たか。だが私を止めることは誰にもできない。」

 マイトが1号たちを見ても、強気な態度を消さない。

「それに、私にはまだ手駒がある。」

 彼が指を鳴らすと、1号たちの前にディケイド・コンプリートフォームになっている士が現れた。

「ディケイド!」

「ヤツを呼び戻して操っているのか・・!?

 飛羽真が声を荒げて、アキトが士の状態を確かめる。

「洗脳すると戦闘力が低下するけど、お前たちの邪魔をするには十分だろう。」

 マイトが士に目を向けて笑みをこぼす。

「さぁ、マインダーとともに、ヤツらを倒せ。世界の破壊者の名にふさわしい破壊を見せつけろ。」

 マイトが命令を出して、マインダーがバルキたちに近づいていく。

「くらえ!バルキービーム!」

 バルキが額のランプから光弾を連射する。

「アロー光線!」

 イカリも全身から針のような熱戦を放つ。

「ナックル光線!」

 ナクリも両手から光線を出して、2人と同時攻撃を仕掛けた。しかしマインダーの高速に簡単にかわされた。

「何っ!?

 バルキが驚いて、イカリたちとともに周りを見回す。その直後、彼らの後ろにマインダーが現れた。

「おわっ!」

 マインダーが両手から衝撃波を出して、イカリとナクリが吹き飛ばされた。

「おのれ!バルキーリング!」

 バルキが武器「バルキーリング」を手にして、マインダー目がけて振り下ろす。マインダーが再び高速でかわして、バルキを羽交い絞めにした。

「うあー!放せー!放せってんだー!」

 バルキが悲鳴を上げてもがくが、マインダーの腕を振り払うことができない。ジョリーが跳び上がって、マインダーに突撃してきた。

「おわっ!・・ジ、ジョリー!」

 マインダーの腕から逃れたバルキが、ジョリーに目を向ける。ジョリーが再び突撃するが、マインダーの出す衝撃波で押し返された。

「ジョリー!」

 倒れたジョリーにバルキが叫ぶ。彼がバルキーリングを振りかざすが、かわされて体に打撃を叩き込まれる。

「ぐっ!」

 うめくバルキが追い打ちを掛けられて、マインダーに叩き伏せられて踏みつけられる。

「お前たち・・・動け・・動け、デスティニー!」

 バルキたちの戦いに刺激されて、シンが力を振り絞る。デスティニーがゆっくりと立ち上がって、アロンダイトを構えてビームの刃を発した。

「僕も・・これ以上、命が失われるようなことは、させない・・!」

 キオも諦めずにAGE-FXを動かす。

AGE-FX・・バーストモード!」

 AGE-FXの全身からビームの刃が飛び出した。キオはAGE-FXの強化形態「FXバーストモード」を起動させた。

 マインダーがバルキから足を離して、デスティニーたちに狙いを変える。

 デスティニーとAGE-FXが一気にスピードを上げて、マインダーの放つ衝撃波をかわした。

「少しでも・・少しでも時間を・・!」

 キオが集中力を高めて、AGE-FXがマインダーに突撃する。ビームの刃に切りつけられるマインダーだが、すぐに体が再生していく。

「今度こそ・・今度こそアイツを!」

 シンが鋭く言って、デスティニーがアロンダイトを構えてマインダーに向かっていく。マインダーが光の球を連射するが、デスティニーが残像を伴った高速で回避する。

 デスティニーがマインダーの懐に飛び込んで、アロンダイトを突き出した。同時にAGE-FXが突撃して、マインダーの体勢を崩した。

 アロンダイトのビームの刃が、マインダーの体を貫いた。

「今だ!今のうちに!」

 シンが呼びかけて、リクたちがさらにエネルギーを送る。陽輝とハルキのフォースブレスとウルトラゼットライザーが光り輝いた。

 そのとき、ハルキに宿っている光から3つのウルトラメダルが出てきた。

「これは・・!」

 ハルキがそのウルトラメダルをつかんで見つめた。それはウルトラメダルではなく、1号ライダーの「ライダーメダル」、アカレンジャーの「レンジャーメダル」、初代ガンダムの「ガンダムメダル」である。

“みなさんも、力を貸してくれるのか・・!”

 ゼットも戸惑いを覚えて、ハルキが1号たちに目を向ける。ハヤタ、1号、アカレンジャー、アムロが彼に向けて頷いた。

「ありがとうございます!みなさんの力、使わせていただきます!」

 ハルキが1号たちに感謝して、3枚のメダルを手にした。

Kamen rider first,Akarenger,Gundam.”

 彼が1号メダル、アカレンジャーメダル、ガンダムメダルをウルトラゼットライザーにセットしてリードした。

“押忍!ご唱和ください、我の名を!ウルトラマン、ゼーット!”

「ウルトラマン、ゼーット!」

 ゼットの掛け声とそろえて、ハルキが高らかに掲げたウルトラゼットライザーのトリガーを押した。

Ultraman Z,First generation.”

 リクたちと1号たちの力を得て、ハルキがゼットへ変身した。その姿は赤い体と白い装甲、緑の登頂が特徴である。

「すごいッス・・みなさんの力を、ビンビンに感じるッス!」

 ハルキが湧きあがる力を感じて感動する。ゼットは戦士たちの力を結集させた姿「ファーストジェネレーション」となった。

“我々も行くぞ、陽輝!”

「あぁ!オレたちにも、みんなが力を貸してくれた!」

 フォースの呼びかけに答えて、陽輝がハルキたちへの感謝を感じていた。

「フォース!」

 陽輝がフォースブレスを付けている左腕を前に伸ばした。彼が光を発しながら、フォースに変身した。

「みんなの力が、新しいフォースアーマーのデータになった!」

 思い立った陽輝が、フォースブレスの画面をスライドしてマークを表示させた。画面には新たなマークが加わっていた。

「フューチャーアーマー!」

 フォースアーマーが変形して、フォースに装着された。そのフォースアーマー「フューチャーアーマー」にはゼット、セイバー、ゼンカイザー、AGE-FXの力が宿っていた。

「行くぞ、ゼット!」

「はい、フォース!」

 フォースとゼットが声を掛け合って、マインダーに向かっていく。

 マインダーが高速で動くが、フォースとゼットも一気にスピードを上げて回り込んだ。

「は、速いじゃなイカ・・!」

「目にも留まらない・・いいえ、目にも映らない速さね・・・!」

 イカリとナクリがフォースたちの戦いに、驚きを隠せなくなる。

 マインダーがフォースたちを狙って光線を放つ。フォースが右手をかざして光線を受け止めた。

「はっ!」

 フォースが陽輝とともに気合いを入れて、光線を押し返す。マインダーが自分の光線をぶつけられて、後ずさりする。

「これは、ゼットとゼンカイザーの力・・!」

 ゼットと介人の肉弾戦の強さと結束の力を実感して、陽輝が頷いた。

 マインダーが再びフォースたちに向かって前進する。するとゼットが前に出て、マインダーが伸ばした右腕をつかんで背負い投げした。

 地面に叩きつけられる直前に、マインダーがワープして体勢を整えた。

「フューチャーファンネル!」

 フォースが複数の光の刃「フューチャーファンネル」を出して、マインダーを包囲した。フューチャーファンネルからビームが放たれて、マインダーに命中していく。

「今だ!ゼットビュート!」

 ゼットが赤い光の鞭「ゼットビュート」を手にして、振りかざした。伸びた光の鞭がマインダーの体を巻きつけた。

「チェストー!」

 ハルキが掛け声を上げて、ゼットがゼットビュートを振りかざして、マインダーを引っ張る。

「ゼットジャベリン!」

 ゼットはゼットビュートを槍の「ゼットジャベリン」に変形させて投げつけた。ゼットジャベリンがマインダーの体を貫いた。

 マインダーが刺さっているゼットジャベリンを体から引き抜こうとする。その瞬間、ゼットジャベリンから電撃が走って、マインダーに更なるダメージを与えた。

「フォースドラゴンセイバー!」

 フォースが赤い炎の剣「フォースドラゴンセイバー」を手にして、マインダーに向かって振りかざした。彼の一閃がマインダーの体をさらに切りつけた。

 マインダーが怯んで、その場に膝をついた。

「効いている!効いてます!」

「オレたちの絆の力は、どんな悪にも負けはしない!」

 フォースとゼットの活躍に、リクが喜び、ガイが勝利を確信する。

「行くぞ!ゼスティウムキーック!」

 ゼットがハルキと声を揃えて、大きくジャンプしてキックを繰り出した。彼のキックがゼットジャベリンの柄の先に当たって、マインダーに押し込んだ。

 マインダーが突き飛ばされて、ダメージに耐えられなくなって倒れる。

「ゼット、一気に決めるぞ!」

「はい、フォースさん!」

 フォースが呼びかけて、ゼットが答える。マインダーが立ち上がって、フォースたちに向かって光線を発射した。

「ファーストゼスティウム!」

「フューチャーフォースシュート!」

 ゼットとフォースが両腕を十字に組んで、同時に光線を出してマインダーの光線とぶつけ合った。2人の光線がマインダーの光線を押し込んでいく。

 フォースたちの光線がマインダーの体を貫いた。光が一気に広がって、マインダーが包まれて消滅した。

「やった!マイトの使い魔をやっつけたぜ!」

 ギンが喜んで、イズルが安心の吐息をついた。

「フォース・・陽輝・・こうして、私たちに力を貸してくれて・・・」

 ナツが陽輝のことを想って、戸惑いを感じていく。

「残るはマイトだけだね・・!」

 イズルが真剣な顔を浮かべて、アキトたちに目を向けた。

 

 アキトたちの前に立ちはだかるマイトと士。士がソードモードのライドブッカーを構える。

「ディケイド・・やはりここで倒さなければならないようだ・・・!」

「やむを得ないな・・・!」

 1号とアカレンジャーが士と戦う覚悟を決める。

Final attack ride,Decade.”

 士がディケイドライバーにライダーカードをセットして、ライドブッカーを構えた。1号たちも彼を迎え撃つ。

 エネルギーを集めたライドブッカーを、士が振りかざした。だが次の瞬間、彼の動きが突然止まった。

「お前の企みに気付けない私だと思っていたのか?」

 マイトがため息まじりに言いかける。士が振りかざしたライドブッカーは、マイトを狙っていた。

「お前は私がよみがえらせた存在。お前の考えはお見通しだし、命さえも思い通りだ。」

「お前に生き返らせてもらった時点で、オレに勝ち目はなかったか・・・!」」

 勝ち誇るマイトに、士がいら立ちを覚える。

「世界の破壊者が破壊される・・皮肉の最期だ・・」

 マイトが左手を握りしめると、士の姿が消滅した。

「私が支配する命は、このように簡単に消すことができる・・このように、全てを私が支配する。」

「支配者はオレが倒すべき敵だ。地球人だろうと、何者だろうとそれは同じことだ・・!」

 絶対の自信を見せるマイトに、アキトが鋭く言い返す。

「オレはお前を倒す・・お前はオレを思い通りにはできない・・!」

 アキトがマイトへの敵意を見せて、フォースドライバーのレバーを手に掛けた。

「変身!」

 彼がレバーを引いて、フォースドライバーを展開して、フォースに変身した。

 アキトが続けてフォースドライバーのバックルの左のスイッチを押して、立体映像のアイコンを出した。

「陽輝、フォース、ゼット、お前たちに託した戦士たちの力は、オレにも流れてきた。それでオレの新しい力も生まれた・・!」

 フォースに目を向けてから、アキトがアイコンの1つにタッチした。彼のまとう装甲にジャック、仮面ライダーV3、バトルフィーバーJのバトルジャパン、Zガンダムの力が宿った。

「仮面ライダーフォース・サードJ!」

 新たな姿「サードJ」となったアキトが名乗りを上げた。

「オレたちも行くぞ!」

 蓮斗が呼びかけて、悠馬たちが頷いた。

「フォースチェンジ!」

 蓮斗たちがフォースチェンジャーの青のボタンを押して、それぞれの色のスーツを身にまとった。

「フォースレッド!」

「フォースブルー!」

「フォースイエロー!」

「フォースグリーン!」

「フォースピンク!」

 蓮斗、悠馬、理穂、新平、モモが名乗りを上げて、マスクも装着してポーズを決めた。

「無双戦隊!」

「フォースレンジャー!」

 蓮斗が声を上げて、悠馬たちと声をそろえた。

「束になっても敵わないことがまだ分からないとは・・」

 マイトが蓮斗たちにも目を向けて、肩を落とす。

「力を合わせることの本当の意味・・お前も理解することになる!」

「私たちの本当の強さ、受けてみなさい!」

 新平とモモがマイトに向かって言い放つ。

「もはや死ななければ分からないというところか・・」

「死んでも分かりたくはないがな・・」

「自分のことしか考えず、他の人を傷付けて平気でいる、アンタみたいなヤツのことなんてね!」

 呆れ果てるマイトに、悠馬と理穂も言い返す。

「ならば消えるがいい・・私の前から・・」

「消えるのはお前のほうだ・・!」

 目つきを鋭くするマイトに、アキトが言い返す。

「行くぞ、みんな!」

「おお!」

 蓮斗が掛け声を上げて、悠馬たちが答える。彼らとアキトが一斉にマイトに向かっていく。

 アキトと蓮斗たちが突撃するが、マイトは素早い動きでかわしていく。

「フォースソード!」

 蓮斗がフォースソードを手にして振りかざすが、マイトはこれもかわす。

「フォーススパーク!」

 アキトが左腕から1つのまばゆい光の球を出して、マイトに向かって投げた。光の球は刃の形になって加速する。

 マイトが光の刃の軌道を読んで、軽やかにかわしていく。

「フォースペンタブーメラン!」

 アキトが左手を握ると、光の刃が分裂して、先端同士が合わさって大きな光輪となった。威力とスピードが増した光輪が、マイトを追尾していく。

 マイトが握った右手を振り下ろして、降臨を叩き割った。

「フォースペンタバズーカ!」

 アキトが念じると、砕けた光輪が複数の光の刃になって、回転しながらビームを一斉に発射した。マイトが上にジャンプして、ビームを回避した。

「フォースアックス!」

 その先で待ち構えていた新平が、フォースアックスを振り上げていた。

「空中なら地上よりは回避は難しいはずだ!」

 新平が言い放って、フォースアックスを振り下ろした。しかしマイトは空中で移動して、新平の後ろに回り込んだ。

「まだ私を見くびっているようだな・・」

 呟くマイトに背中に打撃を叩き込まれて、新平が落下して地面に叩きつけられた。

「新平さん!」

「お兄さん!」

 理穂とモモが新平に叫んで、着地したマイトに目を向けた。

「フォースアロー!」

「フォースロッド!」

 理穂たちがフォースアローとフォースロッドを手にして、矢と光の球を放った。マイトは高速でかわして、2人の後ろに回り込んだ。

「前に跳べ!」

 そこへアキトが呼びかけて、理穂たちが言う通りに跳んだ。同時にアキトがフォースドライバーの右のスイッチを上に上げて、レバーを閉じて引いた。

「サードJハリケーンキック!」

 アキトがジャンプしてマイトに向かって、右足のキックを繰り出した。スピードのあるキックを左手で受け止めたマイトだが、アキトが左足を振り上げて彼を蹴り上げた。

 次の瞬間、アキトが全身から光を放出して、空中にいるマイトに向かって飛び上がって、両足のキックを繰り出した。

 マイトが両手を前に出して光の壁を作って、アキトのキックを防いだ。しかしアキトの勢いは止まらず、マイトが押し込まれて、上空に上げられてから地上に向けて押されていく。

「みんな、スーパーフォースバスターだ!」

 蓮斗がマイトが落ちてくるのをチャンスと見て、悠馬たちが頷いた。

「フォースウェポン、セット!」

 蓮斗たちがフォースソード、フォースバズーカ、フォースアロー、フォースアックス、フォースロッドを組み合わせて、スーパーフォースバスターにした。

「スーパーフォースチャージ!」

 スーパーフォースバスターの砲門にエネルギーが集まっていく。

「スーパーフォースバースト!」

 蓮斗たちがスーパーフォースバスターからビームを発射した。アキトのキックに押されているマイトが、ビームの直撃を受けた。

 マイトが爆発に巻き込まれて、アキトが蓮斗たちのそばに着地した。

「確実に攻撃を当てた・・これでダメージは与えたはずだ・・・!」

 悠馬が自分たちの優位を感じて、爆発の煙をじっと見つめる。マイトが煙から出てきて、アキトたちの前に降り立った。

「なかなかやるな。だが私を脅かすには遠いようだ。」

 マイトがアキトたちに目を向けて、笑みを浮かべる。

「だがマインダーは倒されたようだ・・」

 彼がフォースたちに振り向いて呟く。

「確かに巨大な相手とも戦わないといけないのは、この姿では手間がかかるな・・」

 マイトがため息をついてから、全身に力を込める。光を発した彼の体が巨大化していく。

「アイツ、大きくもなれるのか!?

 或人がマイトを見上げて驚く。

「これでウルトラ戦士やモビルスーツも排除がたやすくなった。ライダーも戦隊も踏みにじることも。」

 マイトが足を上げて、地面を踏みつけた。

「わわっ!」

 強い揺れに揺さぶられて、ドンがしりもちをつく。

「デカい相手もオレたちは慣れている!」

「司令官、フォースマシンの出撃を!」

 蓮斗が戦意を強めて、悠馬が仙太郎に呼びかけた。

“分かった!フォースマシン、全機発進!”

 仙太郎の号令で、フォースレンジャー本部からフォースジェット、フォースドリル、フォースタンク、フォーストレーラー、フォースウィングが発進した。

「オレたちも行くぜ!」

“ゴーーカイガレオン!”

 マーベラスが呼びかけて、ジョーたちとともにゴーカイガレオンに乗り込んだ。

“発進、ゴーージュードリル!”

 鎧はドリルタンク「豪獣ドリル」を呼び出して乗り込んだ。

 ジョー、ルカ、ドン、アイムがゴーカイジャーのメカ「ゴーカイマシン」である「ゴーカイジェット」、「ゴーカイトレーラー」、「ゴーカイレーサー」、「ゴーカイマリン」に乗って、ゴーカイガレオンから発進した。

「海賊合体!」

 ゴーカイガレオンと4機のゴーカイマシンが合体して、巨大ロボとなった。

「完成!ゴーカイオー!」

 巨大ロボ「ゴーカイオー」がカミラたちの前に降り立った。

「海賊変形!」

“ゴーージューレックス!ゴーージュージン!”

 豪獣ドリルが恐竜型の「豪獣レックス」に、さらにそこから巨大ロボ「豪獣神」に変形した。

「無双合体!」

 蓮斗が呼びかけて、フォースジェット、フォースドリル、フォースタンクが合体する。

「完成、フォースロボ!」

 まずフォースロボが合体を果たした。

「超無双合体!」

 続けてフォーストレーラーとフォースウィングがフォースロボと合体した。

「完成、スーパーフォースロボ!」

 スーパーフォースロボがゴーカイオー、豪獣神と並び立った。

「巨大ロボもスーパー戦隊の戦力だったな。だが他のヤツらとともに一掃されることに変わりはない。」

 マイトがスーパーフォースロボたちを見て、自信を見せる。

「その自信を打ち砕いてやるぞ、マイト!」

「今度はオレたちも相手になってやる!」

 蓮斗と陽輝がマイトに向かって言い放つ。スーパーフォースロボたちだけでなく、フォースとゼットもマイトと対峙していた。

「まずはお前たちから始末してやるぞ。」

 マイトが高速で動いて、フォースとゼット、スーパーフォースロボに打撃を与えて突き飛ばした。

「大きくなってもスピードは速いままか・・!」

「けどな、当てちまえばどうってことはねぇ!」

 鎧が毒づくが、マーベラスは強気な態度を崩さない。

「レンジャーキー、セット!」

 マーベラスたちがゴーカイオー、豪獣神の舵にレンジャーキーをセットした。

「ゴーカイスターバースト!」

 ゴーカイオーが胴体から大砲を出して、砲弾を連射する。マイトは砲撃を全てかわしていく。

「豪獣トリプルドリルドリーム!」

 鎧がその隙を狙って、豪獣神が3形態に分身して同時にドリル攻撃を繰り出した。マイトが空間を渡って、ゴーカイオーたちの後ろに回り込んだ。

「うあっ!」

 ゴーカイオーたちが後ろから衝撃波をぶつけられて倒れて、マーベラスたちがうめく。

「所詮はムダな抵抗だ・・」

 マイトがため息をついて、ゴーカイオーたちに向けて追撃を仕掛けようとした。

「ゴーカイジャー!」

 フォースが駆けつけて、高速でマイトに詰め寄ってきた。

「フォースギアトリンガー!」

 フォースが前に出した右手から光の球を連射する。マイトがワープで回避するが、光の球は軌道を変えて彼を追っていく。

「私の力を細かく捉えて追尾してくるか。」

 マイトも光の球を連射して、フォースの光とぶつけて相殺した。

「やってくれたわね・・100万倍にしてお返ししてやるよ!」

「私たちの本領は、この程度ではありません・・!」

 ルカとアイムがマイトに視線を戻して、声を振り絞る。

「みなさん、もっと合体しましょう・・!」

 鎧が呼びかけて、マーベラスたちが頷いた。

「海賊合体!」

 ゴーカイオーと豪獣神が合体して、さらに巨大なロボとなった。

「完成、豪獣ゴーカイオー!」

 巨大ロボ「豪獣ゴーカイオー」がスーパーフォースロボと並び立った。

「おめぇらもスーパー戦隊の力をまとめて使いこなすヤツらだろ?ちっとは気合いを入れろ!」

 マーベラスが蓮斗たちに檄を飛ばす。

「スーパー戦隊の力をまとめて使う・・このスーパーフォースロボにも、フォースやアキトのように、いろんな戦士の力を・・・!」

 マーベラスの言葉を聞いて、蓮斗が呟く。悠馬がコンピューターを操作して、スーパーフォースロボに組み込めるデータを確認する。

「まずはこのデータを試してみよう・・!」

「なるほど。最初ってことで、いいかもね。」

 悠馬が提示したデータを見て、理穂が頷いた。

「よし!レンジャーフォース!」

 蓮斗が眼の前の画面にあるアイコンの1つにタッチした。

“ファーストヒーロー!”

 音声が発せられたと同時に、スーパーフォースロボに変化が起こった。両腕と頭部に赤、銀、緑のラインが入り、背中にはプロペラの付いたユニットが装備されていた。そのユニットの形状は、ゴレンジャーの戦闘機「バリブルーン」に酷似していた。

「スーパーフォースロボ・ファーストヒーロー!」

 蓮斗たちが名乗りを上げて、スーパーフォースロボがポーズを決めた。ゼットのファーストジェネレーションと同様、初代ウルトラマン、仮面ライダー1号、ゴレンジャー、ガンダムの力を宿した「ファーストヒーロー」に、スーパーフォースロボはなった。

「やっぱりやるな、おめぇら!オレたちもゴレンジャーで行くぞ!」

 マーベラスが笑みをこぼして、ジョーたちとともにゴレンジャーのレンジャーキーを手にした。

「レンジャーキー、セット!」

 舵にゴレンジャーキーをセットすると、バリブルーンが現れて、豪獣ゴーカイオーの背中に装着された。

「完成、豪獣ゴレンゴーカイオー!」

 ゴレンジャーの大いなる力を宿して、「豪獣ゴレンゴーカイオー」が誕生した。

 スーパーフォースロボと豪獣ゴレンゴーカイオーがバリブルーンのプロペラを回して、同時に飛行する。

「フォースドラゴンセイバー!」

「ゼットビュート!」

 フォースとゼットがフォースドラゴンセイバーとゼットビュートを手にして、マイトを狙って振りかざす。マイトが跳び上がって回避するが、スーパーフォースロボと豪獣ゴレンゴーカイオーが上空で待ち構えていた。

「フォースサーベル!」

 スーパーフォースロボがフォースサーベルを手にした。

「スーパーフォースチャージ!」

 フォースサーベルの刀身にエネルギーが集まっていく。

「スーパーフォースエクスプロージョン!」

 スーパーフォースロボが振り下ろしたフォースサーベルから光の刃が放たれた。マイトが右手を出して光の壁を発して、光の刃を受け止めた。

「ゴーカイ電撃ドリルスピン!」

 豪獣ゴレンゴーカイオーが突撃して、右手のドリルを突き出した。光の壁を破られて、マイトが突き飛ばされた。

「やってくれる・・だが、これで勝ったと思うのは浅はかだ・・」

 マイトはひと息ついてから、両手に光を集めて上昇した。加速した彼がスーパーフォースロボたちに向かっていく。

 スーパーフォースロボと豪獣ゴレンゴーカイオーが回避しようとするが、スピードのあるマイトの両手を胴体に叩き込んだ。

「うあっ!」

 スーパーフォースロボたちが地面に叩きつけられて、蓮斗たちとマーベラスたちがうめく。

「所詮は小細工にしかならない。この私の前では、何もかもが。」

 マイトが蓮斗たちを嘲笑して、フォースとゼットに振り向いた。フォースたちは緊迫をふくらませながらも、マイトに果敢に挑もうとしていた。

 

 

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