ザ・グレイトバトル
-真の強さ-
第9章
バロッサ星人たちとの交戦を続ける飛羽真とマーベラスたち。まだ数が多いバロッサ星人だが、劣勢を痛感していた。
「おめぇら程度が束になっても勝てねぇって、まだ分からねぇのか?」
「おのれ、ゴーカイジャー・・おのれ、セイバー・・!」
ため息まじりに言うマーベラスに、バロッサ星人がいら立ちを見せる。
「そいつらの相手は、お前たちでは荷が重すぎる。」
そこへ1人の男が現れて、バロッサ星人たちの前に出てきた。
「あっ!アイツは!」
鎧がその男を見て驚きの声を上げてきた。
「何だ、お前は!?邪魔をするならば容赦はせんぞ!」
バロッサ星人の1人が男に詰め寄る。すると男が剣「ブルバドス」を星人に向けてきた。
「オレの名はブーバ。ここからは、オレがアイツらと戦う。」
男、ブーバが名乗って、マーベラスたちに目を向ける。
ブーバは宇宙侵略を行っていた大星団「ゴズマ」の一員だった。宇宙海賊を生業としていたこと以外、その正体は謎に包まれている。
「ブーバも復活したってこと!?またまた厄介なのが出てきたよ〜!」
ドンがブーバの出現に不安を浮かべる。
「ブーバだけではないぞ、宇宙海賊ども。」
さらにもう1人の男が現れて、マーベラスたちに不敵な笑みを見せてきた。
「アイツはエイリアンハンターのボー・ガルダン!」
「許せない相手が出てきたものですね・・」
鎧が男、ガルダンを指さして、アイムが不快感を覚える。
「お前たちが噂のゴーカイジャーか。掛けられている賞金とともに、お前たちの首をいただくとしよう。」
「そうはいきません。あなたたちに渡すものは何もありません。」
笑みをこぼすガルダンに、アイムが言い返す。
「いずれにしろ、お前たちが倒されることは決まっている。」
さらにもう1人、男がマーベラスたちの前に姿を現した。
「今度は地底帝国“チューブ”の忍者、オヨブーのお出ましね。」
ルカが男、オヨブーを見てため息まじりに言う。
「ゴーカイジャー、お前たちの首、このオヨブーがもらい受ける。」
「逆にアンタたちをまとめてぶっ潰すよ!」
ブーバたちと合流したオヨブーに、ルカが強気に言い返す。
「さすがは海賊。威勢がいいことだな。」
また1人、男が出てきて笑い声を上げてきた。
「オレの名はドクター・アシュラ。ライブマンの前に、お前らを始末させてもらうぜ。」
「ドクター・アシュラ・・ライブマンが戦った“ボルト”の1人か・・」
男、アシュラが名乗って、ジョーが記憶を呼び起こす。
「元々は地球人の毒島嵐で、最後には元に戻りました・・アシュラの姿でよみがえってしまったみたいです・・!」
鎧がアシュラについて語って、憤りを感じていく。
「このオレもいるぞ!」
そこへ全身を装甲で覆った男が降り立ってきた。
「ったく、次から次へとゾロゾロと出てきやがって・・」
「我が名は宇宙忍軍“ジャカンジャ”、暗黒七本槍・五の槍、サーガイン。ゴーカイジャー、貴様らにも我が忍術と“クグツ”の力、思い知らせてやるぞ!」
ため息をつくマーベラスに男、サーガインが名乗りを上げた。
「マジでたくさん集まったもんだぜ。まぁいい。誰がどいつを仕留めても、恨みっこなしでいくぞ!」
アシュラがブーバたちを見て呟くと、マーベラスたちに敵意を向けた。
「そんなくだらねぇことは気にしなくていいぞ。」
「お前たちは全員、オレたちに倒されることになるのだからな。」
マーベラスとジョーがブーバたちに不敵な態度を見せた。
「大きく出たな、お前たち。ならば身の程を思い知らせてやるぞ。」
ガルダンが言い放って、ブーバたちとともに右手を前に出した。
「サイバー分身!行け、シュラー!」
アシュラが自分の体から分身、シュラー三人衆を呼び出した。
「ゴーカイジャー、お前たちがオレたちが倒す!」
「倒す!」
アシュラがマーベラスたちに言い放って、シュラーたちが声をそろえる。
「そうはいかない!オレたちはここで立ち止まるわけにはいかないんだ!」
飛羽真もアシュラに言い返して、マーベラスの隣に並んだ。
「お前も言うようになったじゃねぇか。派手に行くぞ!」
マーベラスが飛羽真を気に入って、ジョーたちとともにブーバたちに向かっていく。
飛羽真とマーベラスが振り下ろす火炎剣烈火とゴーカイサーベルを、ブーバがブルバドスで受け止めて、迎撃して2人を切りつける。
「シュラー!」
シュラー三人衆のうちの2人が、飛羽真たちに飛びかかる。飛羽真たちが足を出して引き離すが、シュラーたちが両手からビームを出して2人に当てた。
「くっ・・!」
飛羽真とマーベラスが押されてうめくも、すぐに踏みとどまった。
ジョーが振りかざしたゴーカイサーベル2本を、アシュラが両手でつかんで止めた。
「何っ!?」
「ヘッ!このドクター・アシュラを甘く見るなよ!」
驚きの声を上げるジョーに、アシュラが不敵な笑みを見せる。彼が両手を前に出して、ゴーカイサーベルを押し返す。
「力任せなヤツだ・・何が天才だ・・・!」
力押ししてくるアシュラに、ジョーが毒づく。
ワイヤーをつなげたゴーカイサーベルを振りかざすルカだが、オヨブーは軽々とかわしていく。
「ちょっと!チョロチョロと逃げないでよね!」
「バカめ。この程度の攻撃の回避など、オレには造作もないことだ。」
文句を言うルカに、オヨブーが冷静に言い返す。
「お前も受けるがいい。真の忍者の力を。」
オヨブーが剣を手にして、スピードを上げてルカを攻め立てる。ルカが剣に切りつけられて突き飛ばされる。
「やってくれるじゃない・・だけど、あたしの力はこんなもんじゃないよ!」
ルカが立ち上がって言い放つ。
ドンがゴーカイガンを連射するが、サーガインは素早く動いて回避していく。
「そんな攻撃がオレに当たると思っているのか?」
サーガインがあざ笑って、右手からの光線を放つ。
「おわー!」
ドンが光線の爆発で宙に跳ね上げられて、悲鳴を上げる。しかしそのはずみでサーガインに突っ込んだ。
「お、おー!今だー!」
サーガインと一緒に倒れたドンが、とっさにゴーカイガンを撃った。射撃を当てられてうめくサーガインが、右手を突き出してドンを引き離した。
「イテテテテ・・あ、当たったぞ〜!」
「おのれ、小僧・・!」
痛がりながらも喜ぶドン、いら立ちながら立ち上がるサーガイン。
「あんな間抜けな攻撃にやられるなんてー!」
サーガインの頭部が展開して、小さな本体が現れた。サーガインの装甲は傀儡で、その頭部の中にいる本体が操縦していたのである。
「うわっ!ちっちゃ!」
「ちっちゃって言うなー!」
驚きの声を上げるドンに、サーガインが文句を言う。
アイムがゴーカイガンを連射するが、ガルダンが2本の杖「ガルドロッド」を振りかざして射撃をはじいていく。
「お前、ファミーユ星の姫だったな。お前をほしがる連中は、まさに星の数ほどいるな。」
「私は私の意思で海賊になり、旅をしています。ザンギャックにもあなた方にも従うつもりはありません!」
捕まえることも考えるガルダンに、アイムが自分の意思を言い放つ。
「その通りです!」
鎧がゴーカイスピアを振り下ろして、ガルダンが後ろに下がってよける。鎧がさらにゴーカイスピアを振りかざして、ガルダンがガルドロッドを組み合わせて、槍の形にして受け止める。
「人の命を弄ぶエイリアンハンター!お前たちをオレは許さない!」
「フン。小僧のくせに熱くなりやがって・・」
怒号を放つ鎧を、ガルダンがあざ笑う。
「シュラー!」
シュラーの1人が光線を出して、鎧の背中に当てた。
「うわっ!」
鎧が体勢を崩して、さらにガルダンに蹴り飛ばされた。
「鎧さん!」
アイムが叫んで、ガルダンとシュラーを狙い撃ちする。
「大丈夫ですか!?」
「は、はい・・すみません・・!」
心配するアイムに、鎧が謝って立ち上がる。2人に飛羽真とマーベラスたちが合流してきた。
「お前らの力はその程度か?ライブマンのほうがまだ手応えがあったぞ。」
「あったぞ!」
アシュラが飛羽真たちをあざ笑い、シュラーたちが声をそろえる。
「だったら他の戦隊の力も見せてやらねぇとな・・」
マーベラスが笑みをこぼして、ジョーたちとともにレンジャーキーを取り出した。それはゴーカイジャーのキーではなかった。
「そのレンジャーキーは・・!?」
「ま、こんなこともできるってね。」
問いかける飛羽真に、ルカが気さくに答えた。
「ゴーカイチェンジ!」
マーベラスたちがそのレンジャーキーをモバイレーツ、ゴーカイセルラーにセットした。
“ガーオレンジャー!”
彼らのスーツとマスクに変化が起こった。その姿は百獣戦隊ガオレンジャーだった。
「えーっ!?姿が変わった!?もしかしてこれも戦隊ですか!?」
「はい。海賊版ではありますけどね。」
驚く飛羽真にアイムが答える。
マーベラスたちはゴーカイジャーだけでなく、他の戦隊のレンジャーキーを使うことでその戦隊に変身することもできるのである。
「何っ!?ガオレンジャーになっただと!?」
サーガインがマーベラスたちの姿に驚きを見せる。
「おもしれぇ!今のお前らの力、オレたちが試してやるぜ!」
アシュラが不敵な笑みを浮かべてサーガイン、シュラーたちとともにマーベラスたちに向かっていく。
「イーグルソード!」
「タイガーバトン!」
ルカとアイムが武器「破邪の爪」である「イーグルソード」と「タイガーバトン」を手にして、シュラーたちを押し返す。
「ノーブルスラッシュ!」
ルカがイーグルソードを振りかざして、シュラー2人を切りつける。
「ベルクライシス!」
アイムがタイガーバトンを出して、シュラーの1人を突き飛ばした。
「シャークカッター!」
「バイソンアックス!」
ジョーがカッター「シャークカッター」を、ドンが斧「バイソンアックス」を手にする。サーガインが両肩から剣を1本ずつ引き抜いた。
ジョーとサーガインがシャークカッターと剣を振りかざして打ち合っていく。
「アイアンブロークン!」
ドンがジャンプして、サーガインに向かってバイソンアックスを振り下ろしてきた。
「おわっ!」
サーガインが慌ててよけて、バイソンアックスが地面に突き立てられた。
「う〜!ぬ、抜けない〜!」
バイソンアックスを地面から引き抜けず、ドンが悲鳴を上げる。その間にジョーがサーガインに向かっていく。
「サージングチョッパー!」
ジョーがシャークカッターを振りかざして、サーガインを切りつけた。
「ぐっ!・・おのれー!」
装甲がダメージを負って、サーガインがうめく。
「ライオンファング!」
「ガオハスラーロッド!」
マーベラスが破邪の爪「ライオンファング」を装着して、鎧が武器「ガオハスラーロッド」を手にした。
アシュラが突進を仕掛けて、鎧がガオハスラーロッドを掲げて受け止める。そこへマーベラスが飛びかかって、ライオンファングをアシュラの体に叩き込んだ。
「ぐおっ!」
アシュラが突き飛ばされて後ずさりする。
「ガオメインバスター!」
「ガオハスラーロッド・ブレイクモード!」
マーベラスと鎧がライオンファングとガオハスラーロッドを、銃砲「ガオメインバスター」とビリヤードのキューの形をした「ブレイクモード」にした。
マーベラスがガオメインバスターを連射して、アシュラに命中させていく。
「ガオメインバスター・ファイナルモード!」
マーベラスがガオメインバスターから強力な光弾を発射した。
「破邪聖獣球!」
鎧が宝玉「ガオの宝珠」を3つ出して、ビリヤードの要領でガオハスラーロッドで打ち出した。
「ぐおっ!」
2人の光弾を当てられて、アシュラが膝をついた。
「フン!アシュラもサーガインも情けない。」
ガルダンがアシュラたちの劣勢を鼻で笑い、マーベラスたちの前に立ちはだかる。
「ガルダンが来ましたよ!」
「次はこれで行ってみよう!」
鎧が呼びかけて、ドンが別の戦隊のレンジャーキーを取り出した。
「それかぁ・・ちょっと気乗りしないかも。」
「いいではないですか。たまには使いましょう。」
肩を落とすルカを、アイムが励ます。
「ゴーカイチェンジ!」
マーベラスたちがレンジャーキーをモバイレーツ、ゴーカイセルラーにセットした。
“カーーレンジャー!”
マーベラスたちが激走戦隊カーレンジャーに、鎧がシグナルマンに変身した。
「コロコロと姿を変えおって・・!」
オヨブーがマーベラスたちを見て肩を落とす。
「姿だけじゃないってところを見せてやりますよー!」
鎧が高らかに言い放って、マーベラスたちとともにガルダンたちに向かっていく。
ガルダンがガルドロッドを振りかざすが、ルカとドンが彼の左右に滑り込んで注意を引く。
「フェンダーソード!」
「シグナイザー!」
マーベラスと鎧が剣「フェンダーソード」と武器「シグナイザー」を手にした。2人がフェンダーソードと警棒型の「ポリスバトンモード」のシグナイザーを振りかざして、ガルダンを切りつけた。
「ぐおっ!」
ガルダンがダメージを負って怯む。
「マフラーガン!」
「バンパーボウ!」
ジョーとアイムが大型銃「マフラーガン」、アーチェリー「バンパーボウ」を手にして発射した。
「ぐふっ!」
2人の射撃を受けて、ガルダンが吹き飛ばされた。
「くそっ!こしゃくなー!」
ガルダンが追い込まれて、いら立ちを浮かべる。
「速さは大したものだが、空中からの攻撃までは対処できまい。」
オヨブーがマーベラスたちに向かっていって、大きく跳び上がった。上空に行った彼が口から火炎を吐いた、
火炎によって地上で爆発が起こり、マーベラスたちを巻き込む。
「アイツ、上から狙ってきやがって・・!」
マーベラスがオヨブーに対して毒づく。
「ゴーカイレッド、覚悟!」
ブーバもマーベラスに向かって駆け込んできた。振り下ろされたブルバドスを、鎧がシグナイザーで受け止めた。
「お前の相手はオレだぜ!」
言い放って押し切ろうとした鎧だが、ブーバのブルバドスに切りつけられた。そのはずみで鎧はゴーカイシルバーに戻ってしまった。
「鎧、出しゃばるならしっかりしろ!」
マーベラスが檄を飛ばして、鎧が立ち上がる。
「オレたちはオヨブーの相手をするぞ。」
「目には目を。空には空をってね。」
ジョーがマーベラスに呼びかけて、ルカがレンジャーキーを取り出した。
「よーし!ドーンと行くよ!」
ドンも掛け声を上げて、マーベラスたちとともにレンジャーキーを手にした。
「ゴーカイチェンジ!」
“ジェーットマン!”
マーベラスたちの姿が変化した。飛行能力のある鳥人戦隊ジェットマンである。
「また姿を変えるとは・・!」
オヨブーがマーベラスたちを見て毒づく。
「ジェットマンは5人ですが、オレはこれで行きます!」
鎧がゴーカイセルラーとともに新たなレンジャーキーを手にした。スーパー戦隊の追加戦士15人の力を宿した「ゴールドアンカーキー」である。
「ゴーカイチェーンジ!」
鎧がゴーカイセルラーにゴールドアンカーキーをセットした。
“ゴーーカイシルバー!ゴールドモード!”
彼の体を15人の追加戦士の顔が描かれた金色の鎧が包み込んだ。ゴーカイシルバーの強化形態「ゴールドモード」である。
「ゴーカイシルバー・ゴールドモード!」
鎧がゴーカイスピアをいかりの形をした「アンカーモード」にして、高らかに名乗りを上げた。
「大勢の戦士の力を持ったか。面白い!」
ブーバが笑みをこぼして、鎧に向かっていった。
「ゆくぞ!ゴーカイジャー、覚悟!」
オヨブーがマーベラスたちに向かって火炎を放つ。マーベラスたちは羽を広げて飛び上がって、火炎を回避した。
「ブリンガーソード!」
マーベラスたちが剣「ブリンガーソード」を手にして、低空飛行をしながらオヨブーを切りつける。
「飛行斬り!」
マーベラスが空に舞い上がってから、さらにブリンガーソードを振り下ろして、オヨブーを切りつけた。
「コンドルフィニッシュ!」
ドンがブリンガーソードを十文字に振りかざす。オヨブーが突き飛ばされて、激しく転がった。
一方、鎧がゴーカイスピアをブーバのブルバドスに幾度となくぶつけていた。
「こしゃくなー!」
ブーバがいら立ちを浮かべて、鎧に向かっていく。鎧の周囲に追加戦士の幻影が現れた。
「ゴーカイレジェンドクラッシュ!」
鎧が追加戦士たちとともにブーバに突撃して、ゴーカイスピアを振りかざした。
「ぐっ!」
ブーバが突き飛ばされて、ガルダンたちのところへ転がった。
「おのれ・・ゴーカイジャーめ・・!」
ブーバがいら立ちをふくらませながら立ち上がる。
「驚くのはまだまだこれからだぜ。」
「ここからは別々で行きましょう。」
マーベラスが不敵に言って、アイムがレンジャーキーを取り出した。
「いいね!それじゃあたしはこれで!」
「オレはこれにするか。」
ルカとジョーもレンジャーキーを手にした。アイムとは別の戦隊のキーである。
「オレはコイツだ。」
「それじゃ、僕はこの戦隊ってことになるね。」
マーベラスとドンもレンジャーキーを手にして、ブーバたちの前に立ちはだかった。
「ゴーカイチェンジ!」
“チェーンジマン!”
“ラーイブマン!”
“マースクマン!”
“ゴウーライジャー!”
“フラーッシュマン!”
マーベラス、ジョー、ルカ、ドン、アイムがさらなる変身を果たした。彼らは電撃戦隊チェンジマンのチェンジドラゴン、超獣戦隊ライブマンのブルードルフィン、光戦隊マスクマンのイエローマスク、電光石火ゴウライジャーのカブトライジャー、超新星フラッシュマンのピンクフラッシュとなった。
「あれは、チェンジドラゴン!」
「イエローマスクだと!?」
ブーバとオヨブーがマーベラスたちを見て驚く。
「おもしれぇ!本物とはちょっと違うが、因縁の対決ってヤツができるってもんだ!」
アシュラが喜びと期待を感じて笑みをこぼす。」
「さぁ、ド派手に突っ走るぞ!」
マーベラスが掛け声を上げて、ジョーたちとともにブーバたちに向かっていく。
ガルダンがガルドロッドを振りかざすが、アイムは高いジャンプ力でかいくぐっていく。
「プリズムブーツ!スーパータップ!」
アイムがプリズム製の靴「プリズムブーツ」を装着して、地面を強く踏みつけた。地響きと地割れが起こって、ガルダンが揺さぶられる。
「ボンバーキック!」
アイムがプリズムブーツにエネルギーを集めて、ジャンプしてキックを繰り出した。
「ぐっ!」
ガルダンがキックを受けて突き飛ばされて、持っていたガルドロッドをはじかれた。
「命を弄ぶ行為は、私が許しません!」
アイムがガルダンに向かって強い意思を示した。
その頃、ルカとオヨブーが素早さと忍術を駆使して、激しい攻防を繰り広げていた。
オヨブーが火炎を吐くが、ルカが軽やかな跳躍でかわしていく。
「マスキーローター!」
ルカがヨーヨー「マスキーローター」を投げつけて、オヨブーの腕に巻きつけて電撃を流した。
「ぐっ!」
オヨブーが電撃を体に浴びてうめく。
「レーザーマグナム!」
ルカが銃「レーザーマグナム」を手にして、収められている剣を引き抜いた。オヨブーが火の球を出して投げつけるが、ルカは火の球とその爆発の中を駆け抜けていく。
ルカがレーザーマグナムを連射して、オヨブーに命中させる。さらにルカは剣を振りかざして切りつけた。
「ぐぅっ!」
オヨブーがダメージを負って、地面に膝をついた。
「これが忍者の力よ!なーんてね。」
ルカがオヨブーに振り返って、気さくに振る舞ってみせた。
一方、アシュラが再びジョーに向かって突撃を仕掛けた。
「ドルフィンアロー!」
ジョーが弓矢「ドルフィンアロー」を放って、アシュラに命中させた。
「ぐっ!おのれー!」
アシュラが痛みに耐えて、いら立ちを見せる。
「友が敵の手に落ち、救うことができないとしても、魂だけでも救う・・友を弄ぶマネは、オレの前ではさせないぞ!」
ジョーがアシュラに向かって言い放つ。彼は先輩であり親友であるシドのことを思い出していた。
「ライブラスター!」
ジョーが銃「ライブラスター」を撃って、アシュラをけん制する。その隙を狙って、ジョーはジャンプして再びドルフィンアローを発射した。
エネルギーの込められた矢を当てられて、アシュラが突き飛ばされて激しく転がった。
「ラ、ライブマン・・ゴーカイジャー・・・!」
立ち上がるアシュラが、ジョーを鋭く睨みつけていた。
その近くで、ドンはサーガインの追撃を慌ててよけていた。
「逃げるな、小僧!おとなしくオレの刀のさびとなれ!」
「逃げてるんじゃない!反撃のチャンスを狙ってるんだ!」
怒鳴るサーガインにドンが言い返す。
「イカヅチ丸!十字の型!」
ドンが変幻自在棍「イカヅチ丸」を手にして、十字の光の球を放つ。サーガインが剣で光の球をはじく。
その瞬間にドンが大きく跳び上がって、両足のキックを繰り出した。サーガインが剣で防ぐが、押されて体勢を崩す。
「カブト雷撃破!」
ドンがイカヅチ丸を連続で振りかざして切りつける。
「ぐぅっ!」
装甲を切りつけられて、サーガインがうめく。
「へへ!どんなもんだい!」
「おのれー・・!」
ドンが笑みをこぼして、サーガインがいら立ちをふくらませた。
「チェンジソード!」
そしてマーベラスが銃「チェンジソード」を手にして、ブーバを攻め立てていた。マーベラスの射撃を、ブーバがブルバドスが防いでいく。
マーベラスはチェンジソードと剣と盾に変形させる。彼とブーバが剣とブルバドスの打ち合いを繰り広げる。
「チェンジドラゴンとの宿命、お前を相手に決着をつけさせてもらうぞ!」
「お前に勝ち目はないぜ。チェンジマンにも、オレたちにもな!」
ブーバとマーベラスが互いに言い放ち、ブルバドスと剣を振りかざす。2人の一閃は互いの体を切りつけた。
ブーバが振り向きざまにブルバドスを振り下ろす。マーベラスが盾でブルバドスを防いで、剣でブーバを切りつけた。
深手を負ったブーバだが、痛みに耐えてブルバドスを突き出す。マーベラスが剣を振り上げて、ブルバドスをはじき飛ばした。
「くっ!・・・ゴーカイレッド・・見事だ・・・!」
この瞬間、ブーバは自分の決定的な敗北を悟った。マーベラスが振り下ろした剣が、ブーバを縦一閃に切りつけた。
「クフフフ・・オレは再び、地獄に戻るぞ・・・!」
ブーバが笑みをこぼすと、断末魔の絶叫を上げて倒れて消滅した。はじかれて地面に刺さったブルバドスを残して。
「くっ・・ブーバがやられたか・・!」
オヨブーがブーバの死に毒づく。
「そろそろ決めさせてもらいますよー!」
シュラーたちと戦っている鎧が、ゴーカイスピアを構える。
“ファーイナルウェイーブ!”
彼の周りに追加戦士の幻影が現れた。
「ゴーカイレジェンドリーム!」
追加戦士のうちの7人がそれぞれの武器で射撃を仕掛け、その光に乗って他の追加戦士がシュラーたちを切りつけていく。最後に鎧が突撃して、ゴーカイスピアでシュラーたちにとどめを刺した。
「オレたちもフィニッシュを決めるぞ!」
マーベラスが呼びかけて、ジョーたちと合流した。
「ゴーカイガレオンバスター!」
マーベラスたちがゴーカイガレオンを模したバズーカ砲「ゴーカイガレオンバスター」を呼び出した。
「レンジャーキー、セット!」
“レーッドチャージ!”
マーベラスたちがゴーカイジャーのレンジャーキーを、ゴーカイガレオンバスターにセットする。マーベラスの背中をジョーたちが支える。
「ゴーカイガレオンバスター!」
“ラーイジングストラーイク!”
ゴーカイガレオンバスターから赤い閃光が放たれた。
「おのれ、ゴーカイジャー・・おのれ、スーパー戦隊!」
サーガインが絶叫を上げて、オヨブーたちとともに光に巻き込まれて爆発した。
「ヘッ!全部片付いたぜ!」
マーベラスが勝ち誇り、ジョーたちが頷いた。
「いや、まだ生き残っているヤツがいる・・」
ジョーが爆発の煙の中を見通して、警戒を向ける。煙から1体の怪物が出てきた。
「あれは、ザ・ガルデス!ガルダンが獣戦士に改造された姿です!」
鎧がガルダンが変身したザ・ガルデスについて説明する。
「しつこいねぇ。ま、何度でもやっつけちゃえばいいだけなんだけど。」
「それならオレにやらせてください。」
ルカが勝気に言うと、飛羽真が前に出てきた。
「みなさんは連戦で体力を消耗しています。アイツの相手はオレがします。」
「そうか・・だったらここは任せたぞ。」
飛羽真の申し出を聞き入れて、マーベラスが攻撃の手を止めた。
「ここからはオレが相手だ!」
“ドラゴニックナイト!”
飛羽真がガルデスに挑み、火炎剣烈火を聖剣ソードライバーに収めた。彼は新たなワンダーライドブック「ドラゴニックナイトワンダーライドブック」を取り出した。
“ドでかい竜をド派手に乗りこなす、ド級の騎士のドラマチックバトル。つまりはド級のナイトに進化!すなわちド強い!”
飛羽真がドラゴニックナイトワンダーライドブックを、聖剣ソードライバーにセットした。
“烈火・抜刀!”
彼が聖剣ソードライバーから火炎剣烈火を引き抜いた。
「変身!」
“Don't miss it.ドメタリックアーマー・ドハデニックブースター・ドハクリョックライダー!ドラゴニックナイト!すなわち、ド強い!”
セイバーの装甲が白銀に変わり、左腕に竜の頭の形をした装備「ドラゴニックブースター」が装着された。
飛羽真はセイバーの強化形態「ドラゴニックナイト」となった。
ガルデスが全身から光線を発射する。全身する飛羽真が光線と爆発をかいくぐる。
ガルデスが両手を振りかざすが、飛羽真が火炎剣烈火で爪を受け止めていく。彼は炎を帯びた火炎剣烈火を振りかざして、ガルデスを切りつけていく。
「これで終わらせる・・お前たちがもたらす悲劇を・・!」
飛羽真が決意を口にして、火炎剣烈火をドラゴニックブースターにリードさせた。
“スペシャル!ふむふむふーむ・・”
彼は構えた火炎剣烈火のトリガーを引いた。
“完全読破、一閃!”
火炎剣烈火の刀身の炎が強まっていく。
「豪火大革命!」
飛羽真が火炎剣烈火を振りかざして、ガルデスを切りつけた。決定打を受けたガルデスが倒れて爆発した。
「やりましたねー、セイバー!」
鎧が飛羽真に駆け寄って、勝利を喜ぶ。
「アキトたちは決着がついただろうか・・」
「行ってみるか。」
飛羽真がアキトたちのことを気にして、マーベラスが言いかける。彼らはアキトたちと合流するため、移動を開始した。