ザ・グレイトバトル
-命の解放-
第１１章
ブラジラたちの前にZO、J、ジュウレンジャー、キョウリュウジャー、直人、ナダが駆けつけた。
「ゾロゾロと出てきおって・・お前たちの相手など、私が出る幕はない・・！」
ブラジラがブレドランたちに戦いを任せて、１人だけ引き上げようとした。
「逃がさないぞ、ブラジラ！」
離れようとしたブラジラの前に、５人の男女が現れた。
「とうとう見つけたわ、救星主のブラジラ！」
「あなたの悪だくみもここまでよ！」
２人の女性、渚さやかと翼麻衣がブラジラに言い放つ。
「お前も復活していたのか、アハメス！」
「何度復活してきても、お前たちの思い通りにはならないぞ！」
２人の男、疾風翔と大空勇馬がアハメスに目を向ける。
「お前たちもこの世界に来ていたとはね・・丁度いい。この世界をお前たちの墓場にしてくれる！」
アハメスが微笑んで、翔たちに敵意を向ける。
「そうはいかないぞ！この世界もこの宇宙も、オレたちが守る！」
男、剣飛竜がアハメスに向かって決意を言い放った。
「みんな、レッツチェンジだ！」
「おうっ！」
「ＯＫ！」
飛竜が声を掛けて、翔たちが答えた。
「チェンジマン！」
飛竜たちが左腕に着けている「チェンジブレス」を天に掲げた。彼らがそれぞれの色のスーツとマスクを身に着けた。
「チェンジドラゴン！」
「チェンジグリフォン！」
「チェンジペガサス！」
「チェンジマーメイド！」
「チェンジフェニックス！」
飛竜、翔、勇馬、さやか、麻衣が名乗りを上げてポーズを決めた。
「電撃戦隊！」
「チェンジマン！」
飛竜が声を上げて、飛竜たちと声をそろえた。
「電撃戦隊チェンジマン」。特殊部隊「地球守備隊」に所属するスーパー戦隊で、地球の力「アースフォース」を宿している。
「チェンジマンまで現れたか・・ならば我ら全員で、お前たちを消滅させてくれる！」
ブラジラがいら立ちを浮かべて、飛竜たちに向かって稲妻のような光線を放つ。飛竜たちがジャンプしてかわして、充瑠たちと合流した。
「ブラジラ、オレたちが、お前たちを止めてみせる！」
或人がブラジラに言い放って、充瑠たちとともに構えを取った。
「ほざくな！行くぞ、我が分身たち！」
ブラジラが言い返して、ブレドランたちとともに或人たちに向かっていく。
「私も全力でお前たちを始末してやるぞ！」
ヨロイ元帥がマントを外すと、ザリガニのような怪人、ザリガーナに変身した。
ドーラタロスが振りかざす剣を、シンのデスティニーがアロンダイトでぶつけ合う。ドーラタロスがミサイルを発射して、デスティニーが射撃されて引き離される。
「くそっ！頑丈な上にとんでもない攻撃力だ・・！」
ドーラタロスの戦闘力に、シンが毒づく。
「シン！」
ルナマリアがシンに呼びかけて、インパルスがビームライフルを発射して、デスティニーを援護する。ドーラタロスはビームを当てられるが、ダメージはなく、インパルスに向かってビームを発射してきた。
ルナマリアが回避行動をとるが、インパルスがビームを当てられて体勢を崩す。
「うぐっ・・！」
「ルナ！・・アイツ、許さないぞ！」
うめくルナマリアに叫んで、シンがドーラタロスに対して怒りを燃やす。その瞬間、彼の中で何かがはじけて、感覚が研ぎ澄まされた。
デスティニーの動きもより正確で機敏となる。ドーラタロスの放つミサイルとビームを、デスティニーが素早くかわして突っ込んでいく。
ドーラタロスが振りかざした両腕の刃を、デスティニーがアロンダイトで叩き折った。デスティニーが続けてアロンダイトを振り下ろして、ドーラタロスを真っ二つにした。
切り裂かれたドーラタロスが倒れて、爆発を起こした。
「やった・・・ルナ、大丈夫か・・!?」
シンがひと息ついてから、ルナマリアに心配の声を掛けた。
「大丈夫よ、シン・・インパルスにも負傷はないわ・・」
ルナマリアが答えて、インパルスの状態を確かめる。
「オレはハルキたちを援護する！」
「私も行く！今度は不覚は取らないわ！」
ハルキたちに加勢に向かうシンに、ルナマリアがついていった。
ゾンビフランケをビームサーベルとビームライフルで攻め立てるフォースガンダムとＧパニッシャー。ダメージを負うゾンビフランケだが、すぐに肉体が回復していく。
「これじゃキリがない・・どうしたらアイツを倒せるんだ・・!?」
ギンが長引く戦いに焦りを感じていく。
「全機、胴体に集中砲火！ヤツの心臓を撃ち抜くぞ！」
「了解！」
トウジの指示にハルキたちが答える。フォースガンダムとＧパニッシャーたちがビームライフルを構えて、同時に発射してゾンビフランケの胸部に命中させた。
「当たった！」
ゾンビフランケの心臓を撃ったと思い、ギンが喜んだ。しかしゾンビフランケは一斉射撃に耐えていた。
「これでも倒せないっていうのか・・!?」
「でももう、他に手立てが・・・！」
イズルとナツも焦りをふくらませていく。
（フォース、ここは変身して、一気に攻撃を叩き込んで倒すしかない・・・！）
ハルキが心の中でフォースに呼びかける。
“タイガ、みんな、私が先陣を切らせてもらうぞ。”
フォースが地上にいるタイガやヒロユキたちに呼びかけてきた。
「いや、オレとイサミが先に行く！」
「僕たちであのゾンビを倒してやる！」
カツミとイサミがゾンビフランケと戦うことを買って出た。
「アサヒとヒロユキたちは待機していてくれ！まだ何かあるかもしれないから・・！」
「カツ兄、イサ兄、気を付けてください・・！」
カツミが呼びかけて、アサヒが答えて２人を見送る。
「僕たちもやれることを徹底的にやるから、ヒロユキたちも頼んだよ！」
「はいっ！」
イサミが信頼を送って、ヒロユキが真剣な顔で答えた。
「行くぞ、イサミ！」
「ＯＫ、カツ兄！」
カツミの呼びかけにイサミが答える。カツミがルーブクリスタル「キワミクリスタル」を手にした。
“キワミクリスタル！”
カツミがキワミクリスタルのスイッチを入れて、ルーブジャイロにセットした。
「まとうは極み！金色の宇宙！」
カツミがルーブジャイロを掲げて、イサミと意識を１つにする。２人はロッソとブルが融合したウルトラマン、ルーブに変身した
ドーラフランケがルーブに振り返り、鎖付きの鉄球を持って近づいていく。
「しつこいヤツは嫌われるよ！」
イサミが言い放って、ゾンビフランケが投げてきた鉄球をルーブがかわす。ルーブが空中から手を振りかざして、光の弾丸を放してゾンビフランケを怯ませる。
「高まれ、究極の力！」
ルーブが武器「ルーブコウリン」を手にして、イサミがルーブコウリンにキワミクリスタルをセットしてトリガーを引いた。ルーブが構えたルーブコウリンから、虹色の光の刃が発せられる。
「ルーブコウリンショット！」
ルーブがルーブコウリンを投げて、ゾンビフランケが投げつけた鉄球を打ち砕いた。ルーブコウリンは回転を続けて、ゾンビフランケを切りつけてからルーブの手に戻った。
「ルーブボルテックバスター！」
カツミがルーブコウリンのスイッチを押す。ルーブがルーブコウリンを振りかぶって、虹色の光線を放って、ゾンビフランケの胴体を貫通した。
心臓を撃ち抜かれたゾンビフランケが倒れて動かなくなった。致命傷を負ったことで、ゾンビフランケは力尽きた。
「これで２度と蘇りはしないだろうな・・！」
カツミがゾンビフランケを見下ろして呟く。
「ありがとう、ウルトラマン・・えっと・・・」
ナツがお礼を言おうとして口ごもる。
「ルーブ。ウルトラマンルーブだ。」
ルーブが振り向いて、カツミとイサミがナツに答えた。
迫り来るザリガーナを或人とV3が迎え撃つ。
「くらえ、ライダーども！」
ザリガーナが背中の甲羅から光を発する。光が大量の円盤型の刃になって、或人たちに向かって飛んでいく。
V3がパンチとキックを繰り出して、刃をはじいていく。或人もクラスターセルで刃を迎撃していく。
「隙ができたな・・覚悟しろ、V3！」
ザリガーナがV3の背後に回り込んで、左手のハサミを振りかざそうとした。だがザリガーナの左腕にロープが巻きついて、彼の攻撃を止めた。
「遅くなったな、V3！ここからはオレも戦わせてもらう！」
V3に加勢してきたのは、彼の仲間である仮面ライダー。結城丈二＝ライダーマンだった。
「助かったぞ、ライダーマン！」
「おのれ、ライダーマンめ・・！」
V3が感謝して、ザリガーナがいら立つ。ライダーマンは右手「カセットアーム」を「ロープアーム」にして、ロープを伸ばしてザリガーナがを止めたのである。
「ヨロイ元帥、お前たちの企み、オレも打ち砕くぞ！」
ライダーマンが言い放って、ロープを引っ張ってザリガーナを食い止める。
「よし！」
V3がジャンプして、ザリガーナ目がけてキックを繰り出した。
「V3反転キック！」
V3がザリガーナにキックを当てて、空中で反転して続けてキックを当てた。
「ヨロイ元帥、お前はオレたちが止める！」
或人が大型の剣「プログライズホッパーブレード」を手にして、ザリガーナを切りつける。反撃に出ようとハサミを突き出すザリガーナだが、或人のプログライズホッパーブレードにはじかれた。
或人がプログライズホッパーブレードのトリガーを５回引く。刀身にクラスターセルにまとわせたプログライズホッパーブレードを振りかざして、ザリガーナに命中させた。
“プログライジングストラッシュ！
或人の一閃がザリガーナの体を切りつけた。
「私は終わらん・・何度でもよみがえり、お前たちを倒し、世界を征服してみせる・・！」
ザリガーナが断末魔を上げて、倒れて爆発した。
「やった・・やりましたね、先輩・・！」
或人が振り返って、V3とライダーマンが頷いた。
「しかし戦いはまだ続いていくぞ。君もオレたちも。」
「それぞれの場所で、それぞれの正義や信念を持って。」
ライダーマンとV3が或人に激励を送る。
「はいっ！」
或人が元気に答えて、ソウゴたちに加勢に向かった。
ネフェルが変身したネフェルーラが、ネフルスとともにソウゴ、ゲイツ、ウォズに迫る。
「受けてみよ！ネフェルーラ・妖獣幻覚！」
ネフェルが目を光らせて、ソウゴたちを幻覚世界へ引きずり込んだ。彼らの周りに仮面ライダーの力を宿した「アナザーライダー」が、次々に姿を現す。
「アナザーライダー!?倒したはずなのに・・!?」
「それは違う、我が魔王。ここにいるアナザーライダーは偽者。あの怪人が見せている幻だ。」
驚くソウゴにウォズが冷静に告げる。ネフェルーラの妖獣幻覚は、ソウゴたちに自分たちの戦いの幻を見せていた。
「幻だって分かっているなら、やれることも分かっている。これで、いける気がする！」
ソウゴが笑みをこぼすと、ジオウの装甲にあるレリーフのうちの２つにタッチした。
“ダブル！”
“オーズ！”
彼の隣に２人の仮面ライダー、Ｗ・エクストリームとオーズ・プロティラコンボが召喚された。Ｗとオーズが同時にジャンプしてキックを繰り出して、異空間を打ち砕いた。
妖獣幻覚が打ち破られて、空間の壁に隠れていたネフェルーラたちが姿を現した。
「私の妖獣幻覚を破るとは・・・ネフルス！」
ネフェルーラがいら立って、ネフルスがソウゴたちに向かっていく。
「オレがヤツを倒す・・！」
ゲイツがネフルスの前に出て、ジクウサーキュラーを回転させた。
“フィニッシュターイム！”
ゲイツがネフルスの突撃をジャンプでかわして、すぐさまキックを繰り出して命中させた。蹴り飛ばされたネフルスが爆発してバラバラになった。
「倒したとしても、私がいる限り、ネフルスは何度でも復活する・・！」
ネフェルーラが笑みを絶やさずに、ネフルスを復活させようとした。しかし彼女の前にウォズが立ちはだかった。
「それは私が阻止させてもらう。」
ウォズがネフェルーラに告げてから、ビヨンドライバーのレバーを開閉した。
“ファイナリービヨンドザタイム！”
ウォズの放ったエネルギーの渦で、ネフェルーラが動きを封じられる。彼が続けてジャンプして、ネフェルーラにキックを叩き込んだ。
「うっ！」
ネフェルーラが押されて、体のダメージを感じてふらつく。
「今だ、ジオウ！」
ゲイツが呼びかけて、ソウゴが２本の剣「ジカンギレード」と「サイキョーギレード」を組み合わせて、「サイキョージカンギレード」にした。
“キングギリギリスラッシュ！”
刀身から光を発したサイキョージカンギレードを振り下ろすソウゴ。その刀身には「ジオウサイキョウー」の文字が浮かんでいた。
「おわあっ！」
ネフェルーラが相互に両断されて、絶叫を上げる。
「私は不滅・・メスは不滅だ・・・お父様・・・！」
声を振り絞るネフェルーラが、倒れて爆発を起こした。
「オレたちは惑わされたりしないよ。オレたちの未来は、オレたちで選ぶから・・」
ソウゴが自分たちの意思を口にして、ゲイツとウォズが頷いた。
アハメスが振りかざす杖から放たれる光線を、モモタロスと竜也、直人がかいくぐっていく。
「たとえ女だろうと、悪に加担するなら容赦はしないぞ・・！」
「死にぞこないが・・もう１度地獄に落ちるがいい！」
鋭く言い放つ直人に言い返して、アハメスが怪人の姿に変化した。
「宇宙獣士、メーズ！」
アハメスが変身した怪人、メーズが直人たちに向かっていく。
「DVディフェンダー！」
直人が武器「DVディフェンダー」を手にして、銃型の「ディフェンダーガン」にして射撃した。メーズが杖を振りかざしてビームをはじいて、直人に迫る。
「DVチェンジ！ディフェンダーソード！」
直人がDVディフェンダーを剣の「ディフェンダーソード」にして、メーズが振りかざす杖とぶつけ合う。メーズが杖から電撃を放って、直人が身構えて耐える。
「直人！」
竜也が叫んで、スパークベクターとアローベクターを手にして、メーズに飛びかかる。攻め立ててくる竜也の攻撃を、メーズが杖で防いでいく。
「浅見、どけ！ファイナルモード！」
直人が竜也に呼びかけて、DVディフェンダーのファイナルモードを発動した。
「DVリフレイザー！」
直人が飛び込んで、刀身にエネルギーを集めたDVディフェンダーをメーズへ振りかざす。
「うっ！」
直人の一閃を受けたメーズが、体を凍結されて動けなくなる。
「よっしゃ！とどめはオレが決めてやるぜー！」
“Full charge.”
モモタロスが意気込んで、刀身にエネルギーを集めたデンガッシャーを構えた。
「行くぜ、オレの必殺技・クライマックスバージョン！」
モモタロスがデンガッシャーの刀身を飛ばして、メーズを切りつける。彼は刀身を上から下に落として、メーズを切りつけた。
「まだだ・・私は倒れるわけにはいかない・・・私はアマゾ星の女王・・アハメス・・・！」
故郷への思いを口にするメーズが、力尽きて消滅した。
「ヘッ！決まったぜ！」
モモタロスが勝利を喜んで笑みをこぼす。
「まさかお前とこうして力を合わせるとはな、浅見・・」
直人が竜也に振り向いて言いかける。
「前もそうだったじゃないか、直人。考え方も立場も違ったけど、同じ目的を果たすため、同じ相手を止めるために戦ってきた。それはオレたちだけじゃなく、他のみんなだって・・」
竜也が直人に言って、モモタロスや或人たちに目を向ける。彼らもまた考え方は違ったが、世界や宇宙のため、大切なもののために戦う意思は共通していた。
「それも友情だって言いたいのか・・？」
「そんな大それたものじゃないけどね・・」
肩を落とす直人に、竜也が苦笑いして答えた。
「おいおい、おめぇら！そこでおしゃべりしてるなら、他のヤツもオレが片付けちまうぞー！」
モモタロスが呼びかけてきて、竜也と直人が彼に目を向けた。
「行くぞ、浅見・・」
「あぁ、直人・・！」
直人と竜也が声を掛け合って、モモタロスたちとともに或人たちとの合流に向かった。
彗星のブレドランに立ち向かう飛竜たち。ブレドランが振りかざす槍を、飛竜たちが素早くかわしていく。
「チェンジソード！」
飛竜たちが銃「チェンジソード」を手にして、一斉にビームを発射した。ブレドランが槍を振りかざしてビームをはじいて、飛竜たちに向かっていく。
「グリフォンマグマギャラクシィ！」
翔が両手を地面に当てて大地を割って、マグマを噴出させた。ブレドランが足を止めて、マグマを回避する。
その瞬間に飛竜と勇馬がジャンプして、電撃を発する。
「ドラゴンサンダー！」
「ペガサスイナズマスパーク！」
２人が電撃とペガサスの形の稲光を放って、ブレドランの周りに爆発を引き起こす。
「行くわよ、フェニックス！」
「ＯＫ、マーメイド！」
さやかと麻衣が声を掛け合って、距離を取ってから同時にジャンプした。
「ダブルソード・オーロラシューティング！」
２人が空中で交差するようにきりもみ回転をして、チェンジソードを連射する。
「うおっ！」
ブレドランがビームを連続で受けてうめく。
「よし！パワーバズーカだ！」
飛竜が呼びかけて、翔たちとともに銃砲「ドラゴンズーカ」、「グリフォンズーカ」、「ペガサスズーカ」、「マーメイドズーカ」、「フェニックスズーカ」を手にした。
「パワーバズーカ！」
彼らが５つのズーカを組み合わせて、バズーカ砲「パワーバズーカ」を完成させた。
「セット！」
飛竜がエネルギーを集めた弾丸を、パワーバズーカに装填した。
「マーク！」
さやかがブレドランに標準を合わせる。
「ファイヤー！」
飛竜の号令とともに、パワーバズーカが発射された。
「ぐあぁっ！」
ブレドランが砲撃を受けて絶叫を上げる。
「おのれ、チェンジマン・・これで済んだと思うな・・・！」
ブレドランが倒れて爆発を起こした。
「地球も宇宙も、お前たちの好きにはさせないぞ！」
飛竜が自分たちの決意を口にして、充瑠たちの援護に向かった。
チュパカブラの武レドランに立ち向かうゲキたち。
ダンが２本の槍「トリケランス」を掲げて、武レドランが振りかざすかぎ爪を受け止める。その隙を狙って、ボーイが短剣「サーベルダガー」を振りかざす。
「ぐっ！」
ボーイに切りつけられて、武レドランがうめく。ダンもかぎ爪をはねのけて、トリケランスを組み合わせて振りかざして、部レドランを攻め立てる。
「おのれ！」
武レドランが両手を振りかざして、稲妻のような光線を放ってダンたちを引き離す。
その瞬間、メイが弓矢「プテラアロー」を放つ。武レドランが矢を当てられて怯む。
さらにゲキとブライが武レドランに向かっていって、剣「龍撃剣」と「獣奏剣」を振りかざす。武レドランがかぎ爪を振りかざして、ゲキたちの攻撃を食い止める。
そこへゴウシが飛び込んで、斧「モスブレイカー」を振り下ろしてきた。
「ぐおぉっ！」
武レドランがゴウシに斬りつけられて、火花を散らしながら押される。
「この程度でやられるオレではないぞ！」
武レドランが両手から光線を発射した。ゲキたちが光線の当たった爆発に巻き込まれたが、その煙の中から出てきた。
ゲキの体には金の鎧「ドラゴンアーマー」が装備されていた。彼は「アームドティラノレンジャー」に変身していた。
武レドランがゲキに向かってかぎ爪を突き立てた。かぎ爪はドラゴンアーマーに止められて、ゲキはダメージを受けていない。
ゲキが龍撃剣を振りかざして、武レドランを連続で切りつけていく。
「ゲキ！」
武レドランが反撃に出て光線を放つと、ブライがゲキの前に出てきた。次の瞬間、ゲキが身に着けていたドラゴンアーマーがブライに移って、ブライのダメージを抑えた。
「今だ、ゲキ、みんな！」
「兄さん・・ありがとう！」
ブライが呼びかけて、ゲキが感謝した。
「モスブレイカー！」
「プテラアロー！」
「サーベルダガー！」
「トリケランス！」
「龍撃剣！」
ゴウシ、メイ、ボーイ、ダン、ゲキがそれぞれの武器を組み合わせていく。
「ハウリングキャノン！」
武器を合体させた銃砲「ハウリングキャノン」をゲキたちが構えて、武レドランに狙いを定める。
「発射！」
ハウリングキャノンから放たれた光線が、武レドランに直撃した。
「こんな・・・こんなバカな・・・！」
武レドランが断末魔を上げて、倒れて爆発を起こした。
「やったな、みんな・・！」
「兄さんがいたからだよ。兄さんが体を張ってくれたから、オレたちは活路を見出せたんだ。」
ブライとゲキが声を掛け合って、手を取り合った。ブライが装着していたドラゴンアーマーが、ゲキに戻った。
「これはオレがお前に託したものだ。これからもお前の力だ。」
「兄さん・・兄さんのこの思い、このアーマーとともに受け取ったよ。」
励ましを送るブライの思いを、ゲキはしっかりと受け止めた。ゴウシたちも２人を見て頷いた。
「ブレドランチャー。」
サイボーグのブレドRUNが放つミサイルを、ZOとJがかいくぐっていく。
「お前たちに明日はない。たとえオレを倒したとしても。」
サイボーグのブレドRUNがZOたちに告げる。
「人々の明日はオレたちが守る。もちろんそこに住む人々自身も、自分の命や大切なものを守っていく・・！」
「命を滅ぼそうとするお前たちの企みは、オレたちが阻止してみせる！」
ZOとJがブレドRUNに向かって決意を言い放つ。
「お前たちもオレと同じ、肉体を改造された存在だというのに・・」
ブレドRUNがZOたちに告げて、両手から光線を放つ。ZOとJがジャンプで光線をかわして、ブレドRUNを跳び越えて着地した。
「オレたちは改造人間。普通の人間とは違う・・だからこそこの力で、世界の命を守っていく。お前たちのように、命を弄ぼうとする者たちから・・！」
「オレのこの体と力には、自然や命を守ってほしいという願いが込められている。その願いに応える戦いを、オレたちはこれからも続けていく！」
改造人間である自分たちの存在意義を確かめるZOとJ。常人ならざる存在の辛さを抱えながらも、世界や命、大切なものを守ろうとする意思が力とともに増している。２人ともそう確信していた。
「世界は我々が新しく作り変える。正しい形へと生まれ変わらせる。」
ブレドRUNが考えを変えず、ZOたちへの攻撃を続ける。
「ブレメラン。」
ブレドRUNが２本のブーメラン「ブレメラン」を手にして投げつける。回しながら飛んでいくブレメランをZOとJがかわすが、ブレメランは軌道を変えて２人に向かっていく。
「ライダーパンチ！」
ZOとJが振り向きざまにパンチを繰り出して、ブレメランをはじき飛ばした。
「仮面ライダー、お前たちも他の戦士も、オレたちが排除する。」
ブレドRUNがZOたちに向かって、再びミサイルを連射する。ZOとJが構えを取ってから、大きくジャンプした。
「ライダーキック！」
ZOとJが繰り出したキックが、ブレドRUNの体に直撃した。
「仮面ライダー・・これほどの力を発揮するとは・・想定外・・・」
ブレドRUNが機能を停止して、火花を散らした後、爆発して吹き飛んだ。
「やったな、J！」
「ありがとう、ZO！」
ZOとJが声を掛けて、手を取り合った。
「たとえ違う世界であっても、そこに住む命を守るために戦う・・」
「それがオレたちの戦いだ・・！」
２人が信念を抱いて、或人たちのところへ向かった。
ダイゴたちの前に立ちはだかる血祭のブレドランが、巨大な光の球を作り出す。
「くらえ！外道血祭弾！」
ブレドランがダイゴたちに向かって、光の球を放った。
「押し返してやるぜ！来い、ガブティラ！」
ダイゴがティラノサウルスの獣電竜「ガブティラ」を呼び出して、カーニバル獣電池を投げつけた。
“ガブリンチョ！”
巨大化した獣電池を口にしたガブティラの体が小さくなって、ダイゴの手に握られた。「オーバーチャージモード」、通称「ミニティラ」となったのである。
“クルリンチョ！”
ダイゴがミニティラの首を１８０度回転して、銃形態「ガブティラ・デ・カーニバル」にする。彼がサンバを舞って、ミニティラを発砲して、放たれたキョウリュウスピリットを身にまとう。
“オー！マツリンチョ！カーーニバル！”
「キョウリュウレッド・カーニバル！」
ダイゴが高らかに名乗りを上げる。彼は強化形態「キョウリュウレッド・カーニバル」となった。
「おりゃー！」
ダイゴが右の拳を繰り出して、光の球にぶつけた。光の球が押し返されて、空の彼方に消えていった。
「ブレドラン、オレたちのブレイブ、受けてみるんだな！」
「おのれ、キョウリュウレッド・・その力、この私が使いこなしてくれる！」
強気を見せるダイゴに言い返して、ブレドランが刀を手にして飛びかかる。するとイアンとアミィがガブリボルバーを構えて、射撃をブレドランに当てた。
「私たちがいることを忘れないでよね。」
「オレの射撃から逃れることはできない。覚悟を決めることだ。」
アミィが明るく、イアンがクールに言いかける。
「血祭のブレドラン、武士道に背く外道のお前は、この剣で倒す・・！」
「拙者も貴様に引導を渡すでござるよ！」
ソウジと空蝉丸が剣「ガブリカリバー」と「ザンダーサンダー」を構えて、ブレドランに向かっていく。ブレドランが刀を振りかざしてガブリカリバー、ザンダーサンダーとぶつけ合っていく。
ブレドランがさらに刀を振りかざして光の刃を放つが、ソウジと空蝉丸がジャンプでかわす。
「はっ！」
ソウジたちが振り下ろしたガブリカリバーとザンダーサンダーが、ブレドランの体を切りつけた。
「行くぞー！ノブハルドロップキック！よいしょ！」
ノブハルが飛び込んで、ブレドランにドロップキックを繰り出した。
「ノブハルバックドロップ！どっこいしょ！」
ノブハルは続けてブレドランを背後からつかんで投げつけた。
「くそっ！放せ！離れろ！」
ブレドランがつかみ返して、ノブハルを投げ飛ばした。
「ノッさん！」
イアンと空蝉丸が飛ばされたノブハルを受け止めた。
「大丈夫か、ノッさん!?」
「た、助かったよ、２人とも・・！」
イアンが心配の声を掛けて、ノブハルが安心して感謝する。
「次は私が行くぞ！」
トリンがブレドランに向かっていって、ギガガブリボルバーを発射する。ブレドランが刀を掲げて射撃を防ぐ。
「トリン！」
ソウジが剣「フェザーエッジ」を投げて、トリンが受け取った。
「ソウジ、これは君の剣だが、ここは使わせてもらうよ・・！」
トリンがソウジに感謝して、ブレドランに向けてフェザーエッジを振りかざす。ブレドランが刀で迎え撃つが、トリンの速い斬撃に追いつかず斬りつけられる。
「トリニティストレイザー！」
トリンがフェザーエッジを振って、三角の形の斬撃を飛ばす。彼は背中から翼を広げて飛んで、高速で突っ込んで斬撃とともにブレドランにフェザーエッジをぶつけた。
“バモラ！カーーニバル！”
ダイゴがミニティラにガブリボルバーを組み合わせて、下あごを閉じて構える。
「獣電カーニバルフィニッシュ！」
彼がガブリボルバーから強力な閃光を放つ。
「ぐおぉっ！」
ブレドランが閃光に体を貫かれて、絶叫を上げる。
「みんな、ビクトリーマキシマムフィニッシュだ！」
ダイゴが呼びかけて、イアンたちが合流する。ダイゴと空蝉丸が獣電池「ビクトリー獣電池」と「マキシマム獣電池」を取り出した。
「ビクトリーブレイブイン！」
「マキシマムブレイブイン！」
ダイゴのガブリボルバーにビクトリー獣電池とマキシマム獣電池が装てんされた。
“アミーゴ！みんなアツマリンチョ！”
“アミーゴ！メッチャメチャアツマリンチョ！”
ダイゴがガブリボルバーの下あごを閉じて構える。イアンたちが彼の後ろについて支える。
「七獣電ビクトリーマキシマムフィニッシュ！」
ダイゴが言い放って、ガブリボルバーの引き金を引いた。
“キョウリュウ・みんな・ガンバ・デ・カーーニバル！”
ガブリボルバーから七色の光の球が放たれて、ブレドランに命中した。
「こんなところで終わってたまるか・・終わってたまるかー！」
ブレドランが絶叫を上げて、倒れて爆発した。
「よっしゃー！勝ったぜー！」
ダイゴが喜んでイアン、ノブハル、アミィとハイタッチをした。
「残るはブラジラだけだ。みんなと合流してヤツを倒すぞ・・！」
「ソウジ、ありがとう。この剣、これからもお前が使いこなしてくれ。」
気を引き締めなおすソウジに、トリンがフェザーエッジを返した。
「よし！みんな行くぞ！」
ダイゴが呼びかけて、イアンたちとともにブラジラのところへ向かった。