ザ・グレイトバトル
-ロストヒーローズ-
第14章
オメガ魂とダークライダー魂となったタケルとマコト。アランと光輝、そしてジュウオウゴリラの大和も2人に並び立つ。
「これがオレたちの生き様!その魂は、これからも受け継がれていく!」
「この絆、お前なんかに壊させはしない!」
タケルと大和がゴッドライダーと、合流してきたゴッドレンジャーに言い放つ。
「ライダーのほうはオレに任せてくれ!アイツをバイクから引きずりおろす!」
光輝がタケルたちに呼びかけて前に出る。
「メガブレイバー!」
光輝の声を受けて、バイク「メガブレイバー」が駆けつけた。
「“スピリットカリバー”を使うんだ、オメガ!」
「ありがとう、メガブレイバー!」
メガブレイバーの呼びかけに光輝が感謝する。彼はメガブレイバーが乗せてきた剣「スピリットカリバー」を手にして、オメガドライバーにある「オメガクリスタル」を移す。
光輝のまとうオメガの装甲に金色のラインが入る。彼はオメガの最強形態「スピリットフォーム」となった。
光輝が乗ったメガブレイバーにも変化が起こって、「スピリットブレイバー」となった。光輝はスピリットブレイバーを走らせて、ゴッドチェイサーに乗るゴッドライダーに向かっていく。
スピリットブレイバーとゴッドチェイサーがぶつかり合う。ゴッドチェイサーが力負けしてふらつく。
「仮面ライダーの、ヒーローの本当の強さはデータで測りきれるものじゃない!オレたちの力に限界はない!」
光輝が言い放って、スピリットカリバーを手にしてスピリットブレイバーを走らせる。
「スピリットスラッシャー!」
光輝がスピリットカリバーを振りかざして、光の刃を飛ばす。至近距離から放たれた怒りの刃が、ゴッドチェイサーを切り裂いた。
ゴッドチェイサーが爆発を起こして、ゴッドライダーが投げ出される。
そこへマコトが飛びかかって、2本の剣「ドラグセイバー」と「オーガストランザー」を手にして振りかざす。ダメージが大きくなっているゴッドライダーが、回避しきれずに切りつけられていく。
さらにタケルとアランが飛び込んで、ゴッドライダーにキックを見舞った。
「マコト、タケル、これでとどめだ・・!」
「あぁ!」
「うんっ!」
アランの呼びかけにマコトとタケルが答える。
“ダイカイガン!オメガ!オメガドライブ!”
“ダークライダー!オメガドライブ!”
“ダイテンガン!ネクロム!オメガウルオウド!”
タケル、マコト、アランが同時にジャンプして、足にエネルギーを集めたキックを繰り出す。3人のキックを受けて、ゴッドライダーが大きく突き飛ばされた。
そのとき、大和がゴッドレンジャーに押されて追い込まれていた。
「大和!このままじゃやられる・・!」
タケルが声を上げて、マコトとともに振り返る。
「ベガスラッシュ!」
ドギーがDソードベガを振りかざして、ゴッドレンジャーを切りつけた。ダメージを受けたゴッドレンジャーが怯んで、膝をつく。
「今だ、ジュウオウゴリラ!」
「はいっ!」
ドギーの呼びかけに大和が答える。
「オレたちも一気に畳み掛けるぞ!」
マコトがタケルに呼びかけて、彼らが新たなゴースト眼魂を手にして、ゴーストドライバーにセットした。
“カイガン・ヘイセイライダー!アラタナコセイ!ソレガヘイセイ!”
“カイガン・ショウワライダー!マモルゼヘイワ!オレラショウワ!”
2人が歴代の仮面ライダーの力を結集させた姿「平成ライダー魂」と「昭和ライダー魂」となった。
「タケル、一気に行け!」
大和が組み付いていたゴッドレンジャーをつかんで、空高く投げ飛ばした。
「仮面ライダーの、ヒーローたちの魂は、オレたちが引き継ぐ!」
「そしてオレたちの魂を受け継ぐ者が現れることを信じる!」
タケルとマコトがゴッドレンジャーに向かって言い放つ。
“ダイカイガン!ヘイセイライダー!オメガドライブ!”
“ショウワライダー!オメガドライブ!”
2人の後ろに歴代の仮面ライダーたちの幻影が現れて、2人に集まっていく。彼らが大きくジャンプして、ゴッドレンジャーにキックを繰り出す。
大和との連携と併せたタケルたちのキックを受けて、ゴッドレンジャーも突き飛ばされて地上に落下した。
「やったね、マコト兄ちゃん、アラン、大和!」
タケルがマコト、アラン、大和たちに声をかける。
「油断するな、タケル・・まだゴッズは倒れていない・・!」
アランが呼びかけて、タケルがマコトたちとともに振り返った。
ゴッドハンドの武器と攻撃に、エックスたちは追い込まれていた。その攻撃の飛び火が、タケルたちのいる場所にも飛び込んできた。
「うわっ!」
「ぐあっ!」
爆発に巻き込まれたタケルたちが吹き飛ばされる。エックスたちもデスティニーたちも地上に叩き落とされる。
「ゴッドライダーとゴッドレンジャーを押し切るとはさすがだね。それぐらいじゃないと倒し甲斐がないからいいけどね。」
ゴッドハンドにいるゴッズがエックスたちやタケルたちを見下ろして笑みをこぼす。
「オレたちの力を、全部跳ね返してしまう・・・!」
「こんなことでやられてたまるか・・オレは、オレたちは、本当の平和を取り戻すんだ!」
危機感をふくらませる大地と、諦めずに立ち向かおうとするシン。しかしエックスたちウルトラ戦士は体力の消耗でカラータイマーや額のビームランプが点滅をしていて、デスティニーたちMSも負傷を被っていた。
タケルたちも大和たちも体力の消耗が大きくなっていて、立っているのがやっとになっていた。
「でもそろそろ終わりみたいだね。それじゃとどめといっちゃうよ。」
ゴッズが言いかけて、ゴッドハンドが胸部にエネルギーを集めていく。
「まだだ・・オレたちは決して倒れないぞ・・・!」
“ダイブトゥディープ!”
“ギロットミーロー!ギロットミロー!・・”
強い意思を示すマコトが新たな眼魂「ディープスペクターゴースト眼魂」をゴーストドライバーにセットした。
“ゲンカイガン!ディープスペクター!ゲットゴー・カクゴ・ギザギザゴースト!”
彼はスペクターの最強形態「ディープスペクター」に変身した。
「マコト兄ちゃん・・・!」
タケルが力を振り絞って、体から新しい眼魂を取り出した。白の眼魂「ムゲンゴースト眼魂」である。
「命、燃やすぜ!」
タケルがムゲンゴースト眼魂をゴーストドライバーにセットした。
“チョーカイガン!ムゲン!Keep on going!ゴ・ゴ・ゴ!ゴ・ゴ・ゴ!ゴ・ゴ・ゴ!ゴースト!”
タケルが新たなるゴーストの姿「ムゲン魂」となった。
「行くよ、マコト兄ちゃん!」
「あぁ、タケル!」
タケルがマコトと声をかけ合って、ともにゴッドハンドに向かっていく。
“チョーダイカイガン!ムゲン!ゴッドオメガドライブ!”
“ゲンカイダイカイガン!ディープスペクター!ギガオメガドライブ!”
タケルとマコトがゴッドハンドに向けて、全力のキックを繰り出す。ゴッドハンドがファンネルを動かしてビームを放って、2人を迎え撃つ。
「うあっ!」
「がはっ!」
集束されたビームに押し返されて、タケルとマコトが地上に叩き落とされた。
「タケル!」
「マコト!」
大和とアランが声を上げて、タケルとマコトに駆け寄る。
「諦めるわけにいかない・・世界を、命と魂を守るために、オレたちは戦う!」
「タケル・・そうだ!世界も命もおもちゃじゃない!オレたちが守ってみせる!」
タケルと大和が声と力を振り絞って言い放つ。
「違う種族や星の命が共存する世界・・その世界と未来を、オレたちは信じる!」
「このムチャクチャな戦いを終わらせて、ホントの平和を取り戻す・・そしてオレたちは帰るんだ・・オレたちの世界へ!」
大地とシンも決意を言い放って、エックスとデスティニーが起き上がる。
「我々は地球と宇宙、世界の平和のために戦い続ける・・!」
「自由と平和を守る魂は、人々の心に受け継がれていく!」
「この絆を、誰にも壊すことはできない!」
「そしてオレたちは感じている!オレたちを、平和を願う者たちの魂を!」
ウルトラマン、1号、アカレンジャー、アムロも信念と思いを言い放つ。
そのとき、エックスたちのいる世界の空間に次々とゆがみが発生した。
「何だ!?何が起こった!?」
「まさかゴッズがまた誰かを呼び出したのか!?」
「違う!これは・・!」
グレンファイヤー、ドモン、Xライダーが声を上げる。空間のゆがみから出てきたのは、数多くの金色の光の球。
「この光は・・様々な世界の人たちの思い・・・!?」
大地が光を目の当たりにして戸惑いを覚える。
「みんなの夢や願い、思いが込められている・・・!」
エックスが光の球に触れて、感覚を確かめる。彼は光の中に思いが、心の力が宿っているのを感じ取った。
「みんなだ・・いろんな世界の人たちが、オレたちを信じてる・・!」
「僕たちを信じてくれているみんなの思いが、次元を超えて僕たちに伝わってきているんだ・・!」
アスカとムサシも金の光を感じ取って声を上げる。
「オレにも分かる・・世界中のみんなが、オレたちを、ヒーローたちを信じて応援してくれている・・!」
タケルも光に込められた思いを感じ取って、決意を強める。
「みんなのこの思い、裏切るわけにはいかない!」
大和も思いを受け取って、力を振り絞る。
「みんな、ありがとう・・みんなの思いを、今1つに!」
大地が感謝を口にして、エクスデバイザーを掲げた。エクスデバイザーに金色の光が宿っていく。
同時にエックスの体に光が入っていく。彼の体が金色に輝いていく。
「みんなの思いが私たちの中に・・!」
エックスが大地とともに光を、世界の人々の思いを実感していく。光が伝わっているのは2人だけではない。
デスティニーたちにも、タケルたちにも、大和たちにも金の光が宿っていく。光は彼らに強さを与えていた。
「みんな、僕たちを信じている・・僕たちと一緒に立ち向かおうとしている・・この感覚、前にも感じたことがある・・・!」
メビウスは金の光をかつて感じ取ったことがある。アスカもヒカルもショウも光を強く感じていた。
「これはティガの力に似た・・・!」
「ティガは人々の光が集まって強くなったことがある!それと同じことが今、オレたちにも・・!?」
ショウとヒカルが光の感覚の正体について気付く。
ティガはかつて世界の危機の中、人々の思いの光を受けて、金色に輝く姿「グリッターティガ」になったことがある。彼と同じことが起こっていると、ヒカルたちは思った。
「様々な世界の人たちが、オレたちに思いを託している・・!」
「我々とともに、みんなも平和を脅かす邪悪に立ち向かおうとしている!」
ヒカリとタロウが人々の思いを感じて言い放つ。
「みんなが、オレたちを信じている・・オレたちと一緒に立ち向かおうとしている・・・!」
シンも世界からの信頼に戸惑いを覚える。
「みんなの気持ちが、僕たちを支えてくれてる!」
「みんなの魂が、オレたちのハートに再び火をつけた!」
「オレたちは諦めない!オレたちを信じるみんなの思いを、裏切るわけにいかない!」
キオ、ドモン、ガロードも思いを込めて言い放つ。
「この世に光がある限り、オレはいつでもよみがえる!オレはたちは、何度でもよみがえる!」
「みんなの心も、いつまでもオレたちと一緒だ!」
「オレたちだけじゃねぇ!どいつもこいつも、いつまでもどこまでもクライマックスだぜ!」
RX、翔一、モモタロスも言い放って構える。
「そうだな。みんなド派手な連中ばっかで嬉しくなっちまうぜ・・!」
「みんなのブレイブが今、ここに1つになったぜ!」
「ゴッズ、お前にみんなの願いを壊すことはできない!」
マーベラス、ダイゴ、ヒロムも言い放つ。多くの世界の思いを受け止めた彼らの意思は、さらに強固になっていた。
「ゴッズ、これがオレたちの光だ!」
「お前にこの光を消すことはできない!」
ゼロが刹那と言い放って、ダブルオーライザーとともに構えを取る。
「みんな、本当に勝手だよね。弱きを助け強気をくじくっていうのかな?」
金の光に包まれたエックスたちを見て、ゴッズが笑みをこぼす。
「まぁ、普通だったらそれで逆転勝利するパターンだけど、僕は普通じゃないよ。」
「普通じゃないのはお互い様よ!これだけの人たちが、世界を飛び越えて一緒にいるんだから、普通と思うほうがおかしいぐらいよ!」
言いかけるゴッズにアスナが言い返す。
「もう悪い遊びの時間は終わりよ!私たちが終わらせる!」
「ゴッズ、我々と世界の人々の強さが、お前の野望を打ち砕く!」
ルナマリアとゾフィーも言い放つ。エックスたちがまとっている金の光が、さらに強い輝きを発する。
「僕にできないことは何もない。全部の世界が僕に逆らっても、僕1人をどうすることもできないよ。」
ゴッズが言いかけて、ゴッドハンドを動かす。
「ファンネル!」
ゴッドハンドがファンネルを動かして、エックスたちを狙ってビームを放つ。しかしビームはエックスたちに宿る光に跳ね返される。
「ビームを跳ね返した?みんながビームを跳ね返す力を持ってるわけじゃないのに・・」
ゴッズが疑問符を浮かべて、ゴッドハンドがファンネルを突撃させる。しかしエックスたちの光にはじき返される。
「ありえないって。1番強いのは僕なのに、僕の力が通じないなんてこと、あるはずないって・・」
不満を口にするゴッズが、ゴッドハンドとファンネルをさらに動かす。それでもエックスたちに攻撃が通じない。
「ちょっとちょっと!それは反則!いくらなんでも反則だって!」
ゴッズがついにエックスたちに対して不満と激情をあらわにした。
「お前には分かりはしない!オレたちやみんなの本当の強さは!」
「オレたちは1人じゃない!オレたちだけでもない!」
「本当の強さは、どんな困難にも立ち向かう勇気と、互いに信じ合う絆だ!」
カミーユ、アセム、光輝が言い放つ。ゴッズの前にはエックスたちだけでなく、世界の生きとし生ける者たちの強さが立ちはだかっていた。
「勇気?絆?そんなものに僕が負けるわけないじゃない。せっかくだからみんなまとめて始末してやるんだから。」
ゴッズが笑みをこぼして、ゴッドハンドが胸部にエネルギーを集める。
「ゴッドブラスター!」
ゴッズが言い放って、ゴッドハンドが高出力の光を放った。
エックスたちとデスティニーたちとワイルドジュウオウキングたち、ウルトラマンたちとガンダムたちとスーパー戦隊のロボたちが、一斉に光線やビームを発射した。チャージを必要とするビームはチャージを必要としなくなっていた。
エックスたちの光線がゴッドハンドのビームを押し返した。
「うわっ!」
ゴッズが悲鳴を上げて、ゴッドハンドがとっさに動いて光線をかわした。
「そんな!?ゴッドハンドが、僕の力が押し返されるなんて!?」
ゴッドハンドのビームが競り負けたことが信じられなくて、ゴッズが不満の声を上げる。
「みんなの強さが合わされば、不可能を可能にできる!」
「ゴッズ、オレたちの光がここに集まった今、オレたちが負けることはない!」
「我々の思いの炎、お前が何をしてきても消すことはできない!」
メビウス、RX、タロウがゴッズに向かって言い放つ。
「僕はどの世界でも1番なんだ!その僕にできないことなんて何もない!」
ゴッズが不満をふくらませて、感情を込めて叫ぶ。
「僕のいた世界でも他の世界でも、僕を上回るものは存在しなかった!今度も僕の思い通りに動いていくんだから!」
「だったらおめぇの思い通りになることはもうないってことだ!」
彼に対してモモタロスが強気に言い放つ。
「これが、思いを1つにしたオレたちの強さだ!」
ゼロも言い放って、エックスたちとともに輝きを放つ。
「こうなったら・・ゴッドライダー!ゴッドレンジャー!」
ゴッズがゴッドライダーとゴッドレンジャーを呼び寄せる。ゴッドライダーたちがゴッドハンドの中に入って、力を高める。
「ゴッドハンドに全力を出させるのはすごいよ。でもこうなったゴッドハンドを止めることは、僕以外にはできないよ!」
ゴッズが笑みを取り戻して、ゴッドハンドが胸部と両腕からビームを放射する。エックスたちの周辺の地上や宙域に次々と爆発が起こる。
「これで終わりだよ。君たちを全滅させて、ゲームを終わらせるよ。」
ゴッズが言いかけて、ゴッドハンドが再び胸部にエネルギーを集めていく。
「オレたちが終わらせる!お前の悪だくみを、全て!」
大地が言い放って、エクスデバイザーを構える。
「ストリウム光線!」
「ソルジェント光線!」
「ネイバスター光線!」
「メビュームシュート!」
「ナイトシュート!」
「シャイニングワイドゼロショット!」
「ギンガクロスシュート!」
「ビクトリウムシュート!」
「エクスラッガーショット!」
エックスたちウルトラマンたちが一斉に光線を放つ。
ゴッドハンドが最大出力の閃光を放って、エックスたちの光線とぶつけ合う。光線と閃光が相殺されてかき消えた。
「ゴーカイ電撃ドリルスピン!」
「デモリションスラスト!」
「獣電剣・稲妻ブレイブフィニッシュ!」
「ジュウオウダイナミックストライク!」
豪獣ゴーカイオー、グレートゴーバスター、ライデンキョウリュウジン、ワイルドジュウオウキングがその瞬間に飛び出して攻撃を仕掛けた。4体のロボの特攻がゴッドハンドに命中した。
「今だ、仮面ライダーたち!」
「オレたちが援護する!」
アカレンジャーとアオレンジャーがタケルたちに呼びかける。
「バリブルーン!」
アカレンジャーが巨大戦闘機「バリブルーン」を呼び出した。バリブルーンもアカレンジャーたち同様、世界の思いを受けて金色の輝きを宿していた。
ゴレンジャーが乗り込んだバリブルーンが、ゴッドハンドに向けてミサイルを連射する。ミサイルを受けても、ゴッドハンドはものともしない。
「タケル、みんな、行くぞ!」
「はいっ!」
1号の呼びかけにタケルが答える。彼ら仮面ライダーたちがそれぞれのマシン「サイクロン」、「クルーザー」、「アクロバッター」、「Zブリンガー」、「マシントルネイダー」、「マシンデンバード」、スピリットブレイバー、「ライドベンダー」、「マシンゴーストライカー」、「マシンフーディー」、「キャプテンゴースト」に乗って駆け出した。
金色の輝きを放つタケルたちとマシンが、ゴッドハンドに向かっていく。光が追い越すように、金の輝きが彼らから放たれてゴッドハンドに命中した。
同時にタケルたちがジャンプして、足に力を集めた。
「オールライダーキック!」
彼らが繰り出したキックが、次々にゴッドハンドに命中した。
「僕が、こんなことでやられたりなんてしないよ・・・!」
ゴッズが声を振り絞って、ゴッドハンドが踏みとどまる。
「フィンファンネル!」
「ツインサテライトキャノン、発射!」
「行け!」
アムロのνガンダム、ガロードのDX、シンのデスティニーとルナマリアのインパルスがファンネル、ツインサテライトキャノン、ビーム砲、ビームライフルを発射する。
「シルバークロス!」
「ジャンバスター!」
ミラーナイト、ジャンナインも続けて光線を発射する。ビームと交戦の一斉発射がゴッドハンドに命中した。
「落ちろ!」
「爆熱・ゴッドフィンガー!」
「FX・バーストモード!」
カミーユのZガンダム、ドモンのゴッドガンダム、潜在能力を発揮する「バーストモード」となったキオのAGE-FXがゴッドハンドに向かっていく。
「オレも行く!」
シンが言い放って、デスティニーがビームソードを手にして突っ込む。刹那のダブルオーライザー、キオのAGE-2も続く。
「グレンスパーク!」
グレンファイヤーも全身から炎を発して、バトルアックスを構えたジャンボットとともに突っ込んだ。ビームソード、GNソード、ビームサーベル、バトルアックスがゴッドハンドの胴体に食い込んで、グレンファイヤーの炎の突撃に焼かれる。
「そんな!?・・ゴッドハンドがこんなことでダメージを受けたり、傷ついたりすることなんてない!」
ゴッズが追い詰められていることが信じられずに声を張り上げる。
「まだ攻撃を仕掛けてくるつもりか!?」
動き出そうとするゴッドハンドを見て、ゼロが声を上げる。
「だったら、これでとどめだ!」
シンが言い放って、ゴッドハンドからビームソードを引き抜いたデスティニーが、両手を構えて突撃を仕掛ける。両掌のパルマフィオキーナにエネルギーが集まっていた。
「エックス、オレたちも行くぞ!」
「分かった、大地!」
大地が呼びかけてエックスが答える。エックスがエクスラッガーを構えて、デスティニーとともに突撃する。
デスティニーとエックスが、ゴッドハンドの胴体を貫いた。
「終わりだ、ゴッズ!お前はオレたちを、世界を思い通りにはさせない!」
「これが世界を飛び越えたオレたちの絆だ!」
デスティニーとエックスが振り返って、シンと大地が言い放つ。火花を散らすゴッドハンドの中で、ゴッズが不満をふくらませる。
「僕はどの世界でも1番なんだ!僕が負けるなんてこと、他に何が起こってもあり得ないことだ!」
ゴッズが意地を見せて、敗北を認めようとしない。
「僕に思い通りにできないことはない!全ての世界は、僕のものになるんだー!」
絶叫を上げるゴッズが、ゴッドハンドの爆発に巻き込まれて、その閃光の中に消えていった。
「倒した・・ゴッズを倒した・・・!」
ゴッズが消滅したのを目の当たりにして、アスナが声を上げる。
「ゴッドハンドの反応が消えた・・他の空間のゆがみもない・・・!」
「みんな、我々の勝利だ・・!」
アムロとウルトラマンが頷いて言いかける。彼らに宿っていた金の輝きが消えていく。
「ゴッズはいなくなったのかな?・・もしかして、またどこかから出てくるんじゃ・・・!?」
「だとしたら、またブッ倒せばいいだけのことだ。」
「リベンジマッチ大歓迎!また返り討ちにしてやるけどな!」
ルナマリアが不安を口にすると、マーベラスとモモタロスが強気に言いかける。
「それにしても驚きだ。スーパー戦隊や仮面ライダーだけじゃなく、ウルトラマンやガンダムのいる世界も存在していたんだから・・」
「万や億、それ以上の世界や宇宙が存在している。本当だったら、オレたちの知るはずのないことだった・・」
「運命のいたずらってヤツみたいだけど、今オレたちはこうして会うことができて、力を合わせて世界を守ったんだ!」
ヒロム、アセム、ダイゴが自分たちの出会いについて口にする。
次元の壁を隔てられていることで、本来なら出会うことのなかった戦士たち。しかし大地たちは次元を飛び越えて出会い、同じく次元を超えて結託した邪悪な存在を迎え撃つため力を合わせることができた。
今、大地たちが出会ったのは夢でも幻でもない。そしてこの出会いと共闘が、彼らを心身ともに強くしたのは事実だった。
「オレたちの絆は無限大だ。世界や星、空間の壁も飛び越えて、どこまでも誰とでもつなげられる。」
大地がエクスデバイザーを見つめて、今回の出来事で感じた思いを口にする。
「オレたちみたいに、人間とジューマンのように、どの世界の誰とでも力を合わせることができる。」
大和がセラたちを見て、自分たちだけでなく、タケルや大地たちとの絆を実感していく。
「たくさんの世界で、たくさんのすばらしい命と魂が存在している・・どの世界でも、心をつなげて立ち向かう人は、誰もが英雄なんだ・・」
タケルも言いかけて、エックスたちや大和たち、デスティニーたちを見渡す。歩み寄ったマコトとアランにも、彼は視線を向ける。
「オレは家族や仲間を守れなかった自分の弱さを呪った・・悔しさを乗り越えて、やっと力を手に入れた・・」
シンがMSパイロットとしての自分の戦いを時間を思い返していく。
「つかんだ力と平和への強い意思が、もしかしたら、ここにいるみんなにオレを会わせてくれたのかもしれない・・・」
彼は握りしめる自分の右手を見つめて、思いを確かめていく。
「みんなそれぞれ、辛いことや譲れないもの、たくさんの経験をしていた。みんなと思いを分かち合うことで、大切なことを知ることができた・・」
「みんながいなかったら、オレは闇に囚われてた・・大切なことを、みんなが思い出させてくれた・・・」
大地とシンが交わすように思いを口にする。彼らは自分たちにとって大切なことを胸に刻みつけていた。
「それぞれの考えや大切なものが、みんなに伝わっていったってことだな・・」
ゼロが大地とシンに向けて笑みをこぼした。
「オレもみんなも、まだまだ旅の途中だ。今回のオレたちのように、知らない世界や出会っていない人がたくさんだ。」
「この手が届く限り、オレはみんなを守っていく。どんな世界でも関係なくね。」
「地球と火星の人たちのように、僕たちはどの世界の人たちと分かり合うことができる。」
アスカ、映司、キオも思いを口にしていく。
「くー!これ以上の感動の場面はないッスよー!」
鎧もエックスたちとの出会いに感動を振りまいていた。
「みんな、ありがとう・・本当にありがとう・・・」
強く大きい絆を胸に秘めて、大地はシンたちに感謝していた。