ザ・グレイトバトル -エンドレスメモリーズ-
第１４章
オーブとバングレイの激闘。オーブカリバーとバリブレイドがぶつかり合う中、オーブがバングレイを攻め立てていた。
「くそー！あんな巨人１人にやられるなんて・・！」
いら立ちを見せるバングレイに対して、オーブがオーブカリバーを構える。
「テメェもオレがバリ狩ってやるよ！」
バングレイがバリブレイドを掲げて、電撃を集める。
「オーブウォーターカリバー！」
オーブが振りかざしたオーブカリバーから水流を放つ。
「ぐっ！ぐあぁっ！」
バングレイが水流を浴びて、自ら出した電撃が水流で暴発してダメージを負う。
「おのれ・・テメェはオレが、必ず仕留める・・！」
バングレイが怒号を放って、オーブに向かって飛びかかる。
「オレは１人ではない！だから光も闇も、オレの全てを受け入れることができる！」
ガイが強い意思を示して、オーブがオーブカリバーを突き出す。オーブカリバーの切っ先が体に当たり、バングレイが押し返される。
「オレたちが歩いてきた時間と思いを、これ以上お前たちに利用されてたまるか！」
ガイが言い放って、オーブリングにオーブカリバーをリードさせる。
“解き放て、オーブの力！”
オーブが構えたオーブカリバーに虹色のエネルギーが集まっていく。
「オーブスプリームカリバー！」
オーブカリバーから虹色の光が放たれる。バングレイが虹色の光に体を貫かれて、絶叫を上げる。
「覚えてろよ、テメェら・・また地獄から戻ってきて、必ずその首を狩ってやるからなぁー！」
断末魔の叫びを上げるバングレイが、光の中に消えていった。
「終わった・・これで、よみがえった悪者は全員倒したのか・・・」
ガイが落ち着きを取り戻して、オーブがオーブカリバーを軽く下げる。
「終わりましたね、オーブ。」
エックスがオーブに近づいて、大地がガイに声をかけてきた。
「エタルガーもバングレイも倒れ、敵をよみがえらせた根源は絶たれた・・まだよみがえった敵がいなくなったとは言えないが、これ以上復活させられることはなくなった・・」
現状を確かめるガイ。彼の言葉を聞いて、シンが動揺を覚えてレイとステラに目を向ける。
「ステラ・・レイ・・・！」
「シン、オレたちのことは気にするな・・お前ともう１度こうして会うことができただけでも、オレは嬉しく思っている・・」
心を動かされるシンに、レイが励ましの言葉を送る。
「シン・・ステラもレイもずっといるよ・・シンのそばに、みんなのそばに・・」
ステラがシンに言いかけて微笑みかける。ステラもレイもない命と理解しながらも、シンたちのそばにずっといることを信じていた。
「お前たちの目指す本当の平和と決意を見ることができて、オレは満足だ・・」
「まだ、その道のりの途中って気がするけどな・・・」
世界の未来を託すレイに、シンが笑みをこぼす。
「オレは１人じゃない。ルナも新しい仲間もいる。レイもステラも見守ってくれている。それに・・」
シンが思いを込めて言いかけて、ガイたち異世界の仲間たちに目を向ける。
「別の世界の仲間たちも、今は力を貸してくれる・・思いはそれぞれだけど、平和や大切なものを守ろうとしているのは同じだ・・」
「思いは同じ・・オレたちの世界もそうだったなら、オレやギルの思い描く世界は実現しただろうに・・」
ガイたちへの信頼と感謝を感じるシンに、レイが皮肉を浮かべる。
「デスティニープラン導入が間違っていたとは、私は思っていないです。でも、それを実現する技術が私たちにないんです・・」
ソラが深刻さを浮かべて、レイに言いかける。
「それに、シンさんはシンさんなりの、平和を守るための戦いを始めています。私たちも、そんなシンさんの力になりたいと思っています・・」
「・・ソラと言ったな？・・これからもシンを支えてやってくれ。ルナマリアたちも、きっと同じ思いだろう・・」
自分の正直な気持ちを口にするソラに、レイが励ましの言葉を送る。ソラが笑顔を浮かべて頷いた。
「これで終わったんですね。僕たちの戦いは。」
永夢が安心して笑みをこぼす。
「いや、まだだ・・」
しかしバドは緊張を解かずに、永夢に言葉を返す。
「今回の事件、真の黒幕はバングレイとエタルガーではない。元凶は他にいて、我々の動きを常に見ている。」
ドギーも警戒を解かずに語りかけて、視線を移す。永夢たちもその方向に目を向ける。
「そろそろ姿を現したらどうだ？お前の尖兵がこれ以上増えることはもうない。」
ドギーがその方向に向けて呼びかける。
「出てこないなら無理やり引きずり出すって手もあるけど？」
幸太郎も続けて挑発を投げかける。
「既にオレのことを調べていたか。まぁ、バレていようとなかろうと、オレには関係ないけど・・」
彼らの前に１人の青年が現れた。逆立った髪と長身が特徴の青年である。
「オレの名はガリウス。全ての世界の支配者になる男の名だ。」
青年、ガリウスが自信を見せながら自己紹介をした。
「全ての世界の支配者だぁ!?ずいぶんとデカい口叩くじゃねぇか！」
彼の態度にモモタロスが不満の声を上げる。
「当然だろう？オレにはそれだけの力も能力も備わっているのだから。」
「能力・・死者をよみがえらせる力のことか・・・！」
笑みをこぼすガリウスに明が言いかける。
「それも能力の１つだけどね。あんまり力を使いたくないから、同じ能力を持ったヤツをよみがえらせて、任せ切りにしたんだけどね。」
ガリウスが淡々と語りかけて、オーブたちを見渡していく。
「そうやって死んだ連中を生き返らせて、自分のための手駒にしていたということか・・！」
「その人たち全員が言いなりになるとはとても思えないけど・・！」
オーブと永夢がガリウスに向けて言いかける。
「そのことは当然オレも承知の上だ。そんな連中を全て束ねるのが、真の支配者というものだ。」
「そうやってみんなを力で支配しようっていうのか!?」
自信を見せるガリウスに、ラッキーが怒りの声を上げる。
「たくさんの存在のたくさんの考え、それら全てを思い通りにできるのだ、このオレは。」
「世界や宇宙を全部、自分の好き勝手にするつもりなのか、お前は!?そうやって他の人を巻き込んで、お前は平気なのか!?」
態度を変えないガリウスに、シンも怒りを覚える。
「オレは支配者。オレに支配されるヤツらがどうなろうと、オレがどうしようと気にすることはないさ。」
しかしガリウスは悪びれることなく、さらに笑みをこぼす。
「コイツもジニスと同じみたいだ・・自分が絶対だと思い込んで、他の生き物をゲームの駒のように考えている・・！」
「命を弄んで、それを悪いとも悲しいとも思わない・・！」
大和もタケルもガリウスが危険な存在であると認識する。
「あなたのような人に、人も怪獣たちもいいようにはさせない！」
「あなたから、僕たちやみんなの世界を守る！」
大地とキオがガリウスを前にして、決意を口にする。他の者たちも思いはそれぞれだが、ガリウスと戦い倒す決意は同じだった。
「まぁ、逆らうヤツが出てくるのは想定内だけどね。オレならどうにでもできる。従わせることも、始末することも。」
ガリウスがさらに自信を込めて、オーブたちを再び見渡す。
「今度のお前たちの相手は、今までとは比べ物にならないほどの連中だよ。」
ガリウスが指を鳴らすと、巨大な影が姿を現した。３体の巨人と１機の機体が出現した。
「あれは、エンペラ星人・・！」
「ショッカーの首領・・岩石大首領だ・・！」
「黒十字王も出てきたのか・・！」
「アレは“ジ・Ｏ”・・シロッコも出てきたのか！」
ゼロ、光輝、マーベラス、カミーユが声を上げる。
暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人、ショッカー首領の正体である岩石大首領、「黒十字軍」の首領の生まれ変わりである黒十字王、「ティターンズ」の指揮官、パプテマス・シロッコの乗るモビルスーツ「ジ・Ｏ」。
ウルトラ戦士、仮面ライダー、スーパー戦隊、カミーユの所属する「エゥーゴ」を追い詰めた強敵である。
「そのような者たちまでよみがえらせていたのか・・！」
ドギーが危機感を覚えながら、ガリウスに向けて声をかける。
「全ての宇宙を暗黒で覆ってくれる・・」
「地球も全ての世界も、我ら怪人の支配下に置いてくれるぞ・・」
「スーパー戦隊やヒーローたちに敗れた恨み、今こそ晴らしてくれる！」
「常に世界を動かしてきたのはひと握りの天才だ。この私のような。」
エンペラ星人、岩石大首領、黒十字王、シロッコがオーブたちに向けて言いかける。
「そうやって命を弄び、自分の目的のために利用しようというのか・・絶対に許さん！」
「ここで必ず、アンタたちを止めてやる！」
RXとヒカルがガリウスたちに言い放つ。
「お前も２万年どころじゃないな！お前が支配者になろうなんざ、絶対にできないぜ！」
ゼロがガリウスたちを指さして高らかに言い放つ。ガリウスがゼロたちを見てため息をついてみせた。
「ウルトラマンやガンダムはお前たちに任せるか。オレは仮面ライダーとかの相手をさせてもらうぞ。」
ガリウスがエンペラ星人たちに言いかけてから、永夢たちに目を向けた。
「ついにラスボス登場ってところか・・超超強力プレーで倒してやるぜ！」
「オレは俗にいうチートというヤツだぞ。攻略不可能という絶望を味わうことだな。」
言い放つ永夢をガリウスがあざ笑う。永夢が駆け出してガリウスにパンチを繰り出す。
ガリウスが左手をかざして、衝撃波を出して永夢を突き飛ばした。
「永夢！」
“スパーン！”
貴利矢が叫んで、ガシャコンスパローを「鎌モード」にしてガリウスに向かっていく。だがガリウスが放った念力に動きを止められる。
「オレを始末したら、死人のお前たちも消えることになるよ。もっとも、それを覚悟しててもオレには勝てない。消えるのはお前たちだけだ。」
ガリウスが言いかけてから、貴利矢を突き飛ばして地面に叩きつける。
「アイツは口先だけではない・・実力もかなりのものだ・・！」
「支配者を自称するだけのことはあるってことか・・！」
バドと明がガリウスの力に毒づく。
「油断するな、みんな！連携してヤツの注意をそらして、隙を狙うぞ！」
ドギーが呼びかけて、BLACKと光輝がガリウスの後ろに回る。
「お前にオレたちを倒すことはできはしねぇ！オレたちは最初からどこまでもクライマックスだからなー！行くぜ、行くぜ、行くぜー！」
ガリウスに高らかに言い放って、モモタロスが真正面から向かっていく。RX、ドギー、タケルも続く。
「相変わらずしょうがないね、じいちゃんとモモタロスは。」
「僕たちも続くとしますか。」
幸太郎が呟いて、ウラタロスが言いかける。彼らもガリウスの左右に別れて、動きをうかがう。
「ガムシャラで倒せるほどの小物だと思ったら、大間違いというものだ・・」
ガリウスは呆れながら、モモタロスに右手を突き出す。
「おわっ！」
モモタロスが突き飛ばされて地面を転がる。その瞬間にBLACK、タケル、キンタロス、幸太郎が同時に飛び出す。
「突っ込むばかりの攻め方ばかりの連中・・実に単調だな・・」
ガリウスが連続で手を付き出していく。彼の放つ衝撃波は、正確にタケルたちに命中した。
「近づいても返り討ち確実だ〜！」
「慌てるんじゃない、デネブ！オレたちはかーなーり、強いんだからな！」
頭を抱えるデネブに怒鳴ってから、優斗が赤いゼロノスカードを取り出した。
「変身！」
“Zero form.”
ゼロノスカードをゼロノスベルトにセットしたゼロノスの装甲が赤くなる。優斗はゼロノスの別形態「ゼロフォーム」となった。
「デネブ！」
優斗に呼ばれたデネブがガトリングガン「デネビックバスター」に変わった。
「いっくよー！」
リュウタロスがリュウボルバーを構えて、ガリウス目がけて発砲する。同時に、優斗もデネビックバスターを発射する。
だがガリウスは自分を包むように球の形のバリヤーを出して、射撃を防いだ。
「何をやってもムダだ。お前たちが束になっても敵わないほどの力を、オレは持っている。でなければああいう連中を束ねることは不可能だからな。」
ガリウスが自信を見せて、エンペラ星人たちに目を向けた。
エンペラ星人が右手をかざして衝撃波を放つ。オーブ、エックス、ギンガ、ビクトリーが衝撃波を受けて突き飛ばされる。
「エンペラ星人・・ウルトラの国の宿敵というのは伊達ではないようだ・・！」
「しかもアイツの恐ろしさはそれだけじゃない・・ウルトラマンの体を滅ぼす力も備えている・・光の国出身以外のウルトラマンでも例外じゃないだろう・・！」
オーブとゼロがエンペラ星人について言いかける。彼らはその暗黒の力を警戒していた。
「ウルトラマンは余と相反する存在・・まとめて闇に葬り去る・・」
エンペラ星人が左手をかざして、電撃のような光線を放つ。
「ぐっ！」
エックスが光線を直撃されて、地面に叩き落とされる。
「エックス！大地！」
「ここは力を合わせて立ち向かうしかない！ウルトラの力を滅ぼす技“レゾリューム光線”に対抗するためにもな！」
ショウが声を上げて、ヒカルが呼びかける。
「ギンガさん！」
“ウルトラマンギンガ！”
「ビクトリーさん！」
“ウルトラマンビクトリー！”
「エックスさん！」
“ウルトラマンエックス！”
ガイがギンガ、ビクトリー、エックスのウルトラフュージョンカードをオーブリングにリードさせる。
「３つの光の力、お借りします！」
“トリニティフュージョン！”
オーブリングを高らかに掲げるガイ。彼の手元に新たなアイテム「オーブスラッシャー」が現れた。
「オーブトリニティ！」
ガイがオーブスラッシャーのスライドパネルをなぞってトリガーを引く。オーブが新たな変身を果たして、ギンガ、ビクトリー、エックスの特徴を併せ持つ姿となった。
「オレはオーブトリニティ！３つの光と絆を結び、今、立ち上がる！」
オーブがエンペラ星人に向けて名乗りを上げる。彼はエックスたちの力を宿した「オーブトリニティ」となった。
「見せてやるぜ、オレたちの絆！」
ヒカルとショウが声と意思を合わせる。
「ウルトラタッチ！」
「ギンガー！」
「ビクトリー！」
ヒカルが左腕に付けている「ウルトラフュージョンブレス」を、ショウがビクトリーランサーを合わせる。
「ギンガビクトリー！」
ギンガとビクトリーが合体して、新たなウルトラマン「ギンガビクトリー」が誕生した。オーブとギンガビクトリーがエンペラ星人に目を向けて構えを取る。
「オレたちは１人じゃない！人間とウルトラマンの絆は、どんな暗黒も吹き飛ばす！」
「たとえお前でも、オレたちの結束を打ち砕くことはできんぞ！」
ヒカルとショウがエンペラ星人に向けて言い放つ。
「エンペラ星人、オレたちはお前たちから、全ての世界を守る！人間とウルトラマンの、絆の力で！」
ガイもエンペラ星人に向けて意思を口にする。彼らには強固な絆の力が宿っていた。
「いくら強くなっているといっても、ウルトラマンを滅ぼすという力に真っ向から突っ込むのは得策ではない・・」
そこへレイが呼びかけて、レジェンドがオーブたちの横に並ぶ。デスティニー、ジャッジ、ダブルオークアンタ、カンゼンゴーカイオーも続く。
「オレたちも戦う！人間の力がウルトラマンに敵わないことなんてない！」
「戦いを止める、悪しき存在を倒す！その意思が、種族の垣根を超えた力を引き出すことができる！」
シンと刹那が自分の意思を口にする。
「オレたちには今まで世界を守ってきた連中の力を使ってるんだ・・！」
「たとえウルトラの国を攻めたヤツが相手でも、お前たちに勝ち目はないぜ！」
マーベラスと鎧がエンペラ星人に向けて言い放つ。
「ようやく取り戻した平和だ・・お前たちのようなヤツらに、その安息を壊されてたまるものか・・！」
「お前たちを倒して、真の平和を取り戻す！」
ブラッドとガイが言い放って、オーブたちがエンペラ星人を迎え撃つ。
「愚かな・・ならばまとめてこの手で葬り去ってくれる・・！」
エンペラ星人が声を振り絞って、右手から禍々しいエネルギーを集める。ウルトラマンの肉体を滅ぼす効果を持つレゾリューム光線が放たれた。
しかし複数のウルトラマンの力と絆の強さを宿したオーブとギンガビクトリーは、直撃されてもダメージも受けなかった。
「何っ!?」
光線が通用せず、エンペラ星人が驚きを見せる。
「オレたちの合わさった力を、お前たちが破ることはできない！」
ガイが呼びかけて、オーブスラッシャーのスライドパネルを２回スライドする。
「トリニティウムシュート！」
オーブがオーブスラッシャーを振りかざして、Ｖ字の光線を放つ。エンペラ星人が黒いマントを振りかざして、光線を受け流して跳ね返す。
「トリニティウムシールド！」
オーブが虹色の光の壁を作って、光線を受け止める。ヒカルがウルトラフュージョンブレスのディスクを回して、ウルトラマンネクサスを表示した。
「ウルトラマンネクサスの力よ！オーバーレイシュトローム！」
ギンガビクトリーの隣にネクサスの姿が現れる。ネクサスの動きと重なるように、ギンガビクトリーが光線を放つ。
エンペラ星人が光線を当てられて怯む。
ギンガビクトリーはティガ、ダイナ、ガイア、コスモス、ネクサス、マックス、メビウス、ゼロの力を身に宿している。ヒカルがウルトラフュージョンブレスを使うことで、彼らの能力を使うこともできる。
「ウルトラマンと人間の合わさった力・・余の暗黒を払ったあの者たちを思い出す・・・！」
ウルトラマンとの戦いを思い出して、エンペラ星人がうめく。彼はかつてウルトラの父と互角の戦いを演じて、メビウスやヒカリたちとの戦いに敗れたことを思い出した。
「お前が目の仇にしている力も、オレたちの中にある！」
ショウがエンペラ星人に言い放って、ヒカルが再びウルトラフュージョンブレスのディスクを回す。
「ウルトラマンメビウスの力よ！メビュームバースト！」
ギンガビクトリーが全身から炎を放出する。エンペラ星人が炎を浴びて苦痛を覚える。
「このまま一気に畳み掛ける！」
ブラッドがチャンスだと判断して、ジャッジがビームライフル２つを連射する。レイのレジェンドもドラグーンを射出して、エンペラ星人へビームを連射する。
「今だ、オーブ、ギンガビクトリー！」
ブラッドが呼びかけて、ガイたちが頷いた。
ガイがオーブスラッシャーのスライドパネルを３回タッチしてトリガーを押す。ヒカルがウルトラフュージョンブレスのディスクを回す。
「トリニティウム光輪！」
「ウルトラフュージョンシュート！」
オーブがオーブスラッシャーを振りかざして巨大な光の輪を繰り出して、ギンガビクトリーがウルトラ戦士１０人の力を結集した光線を放つ。彼らの力がエンペラ星人に直撃した。
「お前たちのもたらす悪しき野望は、オレたちが断ち切る！」
「戦う運命を背負い、オレは悲劇の運命を切り開く！」
刹那とシンが言い放って、ダブルオークアンタとデスティニーが加速する。
「オレはガンダムだ！そしてオレたちは、世界を守る戦士だ！」
２機がバスターソードとビームソードでエンペラ星人の体を貫いた。
「ベータスパークソード！」
戻ってきたエックスもベータスパークソードを振り下ろす。光の刃の一閃が、エンペラ星人の体を切り裂いた。
「これが、絆の力・・人間とウルトラマンの持つ、光なのか・・・!?」
オーブたち、そしてデスティニーたちの発揮する力と信念を実感して、エンペラ星人がうめく。彼の漆黒の体から光があふれ出した。
「光・・お前の中にも、光が・・・！」
「誰の中にも、光と闇がある・・オレにも、お前にも・・」
戸惑いを覚える大地と、エンペラ星人に向けて言いかけるガイ。
「余にも、そなたらと同じ、光が・・・」
自分の体からあふれ出す光の中で、エンペラ星人が呟く。自分の光に包まれるように、彼は消えていった。
「これが人間の力・・ウルトラマンとの絆か・・」
ガイが言いかけて、オーブがエックスたち、デスティニーたちに目を向ける。人間とウルトラマンの絆がもたらした勝利と光であると、ガイは実感した。
岩石大首領がダイナに向けて腕を振りかざす。突き飛ばされるダイナだが、ダメージは受けていない。
「ウルトラマンの力、とくと見せてもらおう・・」
岩石大首領がダイナを見て笑みをこぼす。
「いいぜ・・本当の戦いは、ここからだぜ！」
ダイナが自信を込めて言い放って、岩石大首領に向かっていく。２人が力強くパンチと腕をぶつけ合っていく。
そこへジョーニアスも駆けつけて、ダイナに加勢する。彼が額から星形の光弾を連射して、岩石大首領に命中させる。
「私も力を貸そう。守りたいものがあるのは、誰の心にもある。」
「ありがとう、ジョーニアス。アイツらのいいようにはさせない！」
言いかけるジョーニアスに感謝して、ダイナが構えを取る。
「私たちがいることも忘れないでほしいね！」
そこへセラが声をかけて、ワイルドトウサイドデカキングも合流した。
「スーパー戦隊も来たか・・だが世界は我らショッカー、怪人たちのものたちとなるのだ・・」
岩石大首領がさらに笑みをこぼす。
「世界はお前たちのものではない・・独り占めしていいものではない・・！」
「人間もジューマンも、宇宙人も他の世界の人たちも、みんな仲良くなれるんだよ！」
「世界を、お前たちの好きにはさせない！」
タスク、アム、操が岩石大首領に向かって言い放つ。
「オレたちはお前らの思い通りにはならねぇ！」
「オレたちの強さを、なめるなよ！」
レオと大和も続けて呼びかける。
「お前たち全員、地獄に叩き落としてくれる・・！」
岩石大首領が言い放って、ダイナたちに向けて目から光線を放つ。ダイナたちが横に動いて光線をかわす。
続けて放たれた岩石大首領の光線を、ダイナとジョーニアスが光の壁を出して防ぐ。その瞬間にワイルドトウサイドデカキングが飛び込んで、ドリルを突き出して岩石大首領の体に命中させた。
体から火花を散らした岩石大首領だが、すぐに体勢を整えて、ワイルドトウサイドデカキングと組み合う。
「これはオレたちだけの力じゃない！地球の、様々な世界の命の力だ！」
大和が思いを叫び、ワイルドトウサイドデカキングが岩石大首領を押しのける。続けてワイルドトウサイドデカキングがキリンバズーカを発射して、岩石大首領に命中させる。
「心臓部にエネルギーが集中している。そこがヤツの弱点だろう。」
「よし！そこを集中攻撃だ！」
ジョーニアスが呼びかけて、ダイナが頷く。
「ブラニウム光線！」
「ソルジェント光線！」
２人が同時に光線を放ち、岩石大首領の心臓部を狙って当てる。
「今だ！」
ダイナが呼びかけて、大和たちが頷く。
「これがオレたちの住む、地球の力だ！」
大和たちが叫び、ワイルドトウサイドデカキングにエネルギーが集まっていく。
「ジュウオウドデカグランドファイナルフィニッシュ！」
ワイルドトウサイドデカキングが地球の形のエネルギーを放つ。光の球は岩石大首領の体を貫いた。
「これが、地球の力・・種族を超えた、絆の力だというのか・・・！」
絶叫を上げる岩石大首領の体から光があふれてくる。巨大なエネルギーに包まれた彼が爆発を起こして消滅した。
「君たちにも、種族を超えた絆があるのだな。」
ジョーニアスが振り向いて、大和たちが頷いた。
「オレはたくさんの宇宙、たくさんの世界を渡り歩いてきた。人はどんなヤツとも分かり合うことができる。」
「どんな生き物でも、困っていたら手を差し伸べる。命を踏みにじる敵に立ち向かう。それがオレたちの戦いですね。」
ジョーニアスが投げかけた言葉に、大和が頷く。世界を超えた友情を、彼らは深く理解していた。
黒十字王の放つ閃光にキュウレンオー、リュウテイオー、ゼロが吹き飛ばされる。
「ハーッハッハッハ！たとえウルトラマンだろうと、この黒十字王を止められるものか！」
黒十字王がキュウレンオーたちを見て、高らかにあざ笑う。
「止める！オレたちがお前たちを止めてやる！」
ラッキーが負けん気と自信を込めて高らかに言い放つ。
「今こそ我々の力を合わせるときだ！」
ロンポーが呼びかけて、ラッキーたちが頷く。彼らがセイザブラスターのキュータマを右に倒して、ロンポーがリュウツエーダーの口を開閉する。
“スーパー・セイ・ザ・ドッキング！”
キュウレンオーとリュウテイオーが合体を果たして、さらなる巨大ロボとなった。
“リュウテイキュウレンオー！”
「完成、リュウテイキュウレンオー！」
巨大ロボ「リュウテイキュウレンオー」が黒十字王の前に立ちはだかった。
「新たなスーパー戦隊よ、これまでの戦隊に倒された者たちの恨み、お前たちも思い知るがよい！」
黒十字王が言い放って、全身から光線を放出する。リュウテイキュウレンオーが光線を直撃されるが、ものともせずに前進する。
「そうだ！オレたちは新しいスーパー戦隊、宇宙戦隊キュウレンジャーだ！」
「地球や宇宙、世界や人々を守る正義の心は、オレたちの中にもある！」
「その心が、みんなにキラキラな希望を与えるんだよー！」
「私たちは、その希望を守る使命があるのです！」
ガル、チャンプ、バランス、ラプターがヒーローの思いを口にしていく。
「宇宙はオレたちが取り戻す・・！」
「そしてその平和を守り続ける・・！」
「それが私たちの使命であり、願いでもある！」
「そしてこれからも、この願いを持った新しいヒーローが生まれていく！」
スティンガー、ナーガ、ハミィ、スパーダも続けて言い放つ。
「その新しいヒーローを支えるのも、彼らの先輩となる我々の役目だ！」
「僕もこれからのみんなのためにがんばるよ！」
「みんな誰も、スーパースターになれるんだ！その希望を、オレたちはこれからも守っていくんだ！」
ロンポー、小太郎、ラッキーも決意を叫ぶ。これからのヒーロー、スーパースター、スーパー戦隊のため、彼らは戦い続けることを心に決めていた。
「その思いはオレの中にもあるぜ！」
ゼロも黒十字王に呼びかけて、意識を集中する。
「オレたちはウルトラマン！そしてみんなは、大切なものを守るヒーローだ！」
ゼロからまばゆい光があふれ出して、体が輝きに満ちたものへと変わった。
「シャイニングウルトラマンゼロ！」
ゼロが高らかに名乗りを上げる。彼は最強形態「シャイニングウルトラマンゼロ」となった。
「き、きれい・・かっこいい・・！」
「ものすごい光エネルギーです！これが、ウルトラマンの光・・！」
ゼロの姿を見てハミィが感動の声を上げて、ラプターが驚きをふくらませる。
「おのれ、小賢しいマネを！そんな目くらましで私が参ると思うか！」
黒十字王がゼロに向けて光線を放出する。しかし光線はゼロに当たる直前で彼の放つ光にかき消される。
「何っ!?強大な我が力が通用しないだと!?」
「この光はオレ１人の力じゃない！みんなの思いと意思が集まった光だ！」
驚きの声を上げる黒十字王を指さして、ゼロが言い放つ。
「私は恨みの力が集まった黒十字王だ！そのようなまやかし、完全に消し去ってくれる！」
黒十字王がゼロに向かってまた光線を放つ。
「シャイニングエメリウムスラッシュ！」
ゼロが額のビームランプから光線を放つ。その威力と出力は通常のゼロのものを大きく超えていた。
「ぐおっ！」
ゼロの光線は黒十字王の光線をかき消して、切り裂くように体に命中させてダメージを与えた。
「すっげー！すげぇぜ、ウルトラマンゼロ！よっしゃ、ラッキー！」
「彼ばかりに任せ切りにしたらダメだよ！今度は僕たちの番だよ！」
喜ぶラッキーにスパーダが呼びかける。彼らがセイザブラスターのキュータマを手前に２回倒して、ロンポーがリュウツエーダーの口を開閉する。
“スーパーギャラクシー！”
リュウテイキュウレンオーに虹色の光が集まっていく。
「オールスタースクランブルブレイク！」
リュウテイキュウレンオーからキュータマ型のエネルギーを放つ。黒十字王が光の球を受け止めて踏みとどまる。
「全ての世界は、黒十字軍を始めとした大軍勢が支配する！人間どもは我らの強大な力と恐怖に屈することになるのだ！」
「そんなことはさせない！オレたちがいる限り、どの世界にも手出しはさせない！」
言い放つ黒十字王にゼロが言い放つ。彼が体に光のエネルギーを集中させる。
「シャイニングワイドゼロショット！」
ゼロが組み合わせた両腕から光線を放つ。光線は光の球と合わさって、黒十字王を押し込んでいく。
「この私が敗れるなど・・あり得ん・・あり得んぞー！」
黒十字王が絶叫を上げて、光の中に消えていった。
「すげぇパワーになったぜー！ありがとな、ゼロ！」
「世界は違うが、宇宙を守る仲間が増えたな！」
ラッキーがゼロに感謝して、ガルが喜びを浮かべる。
「地球や宇宙を守るのは、今までずっと続いてきたものだ。お前たちもその勇者ってわけだ。」
ゼロが気さくに言いかけて、ラッキーたちに励ましの言葉を送る。
「しかしまだ終わってない。本当の戦いはここからだぜ。」
「そうだ。この戦いの黒幕は、まだ倒れてはいない。」
ゼロとロンポーが真剣に呼びかける。彼らは気を引き締めなおして、オーブたちの援護に向かった。