ギャバン×ウィザード×キョウリュウジャー
スーパーヒーロー英雄列伝
第12章
W、アクセル、フォーゼ、メテオ、シンケンジャー、ゴセイジャーの前に、グランザイラスとドラスが攻めてきた。
「仮面ライダーだけではない。スーパー戦隊も宇宙刑事も、いかなる攻撃もオレには通用せんぞ。」
「それはやってみなければ分からないことだ。」
「私たちの剣と魂が、お前のそのおごりを断ち切る・・」
言いかけるグランザイラスに2人のシンケンレッド、志葉丈瑠と薫が言い返してシンケンマルを構える。
「この星をお前たちに破壊させるわけにはいかない!僕たちが守ってみせる!」
ゴセイレッドもグランザイラスとドラスに向けて言い放つ。
“最強怪人グランザイラスとネオ生命体ドラス。2体とも破壊力の高い攻撃を仕掛けてくるよ。”
「ご忠告どうも。だけどオレたちの能力と知恵を使えば、負けることはない。」
“合理的とは言えない考えだけどね。”
「相変わらずだな、フィリップ・・」
Wに変身している左翔太郎と、Wとして彼と意識を共有しているフィリップが声を掛け合う。
「よっしゃ!久しぶりにやってやるぜ!」
フォーゼ=如月弦太朗が意気込みを見せる。
「お兄ちゃんとお姉ちゃんたちは僕がやっつけるよ・・いいよね・・?」
ドラスが子供のような声で声をかけてくる。
「オレに質問するな。オレたちはお前に倒されるつもりはない。」
「そうだ。お前の運命は、オレたちが決める・・!」
アクセル=照井竜とメテオ=朔田流星がドラスに言い返す。
「いいだろう・・ならば見事オレたちを倒してみるか!」
グランザイラスが言い放って、右手から炎を放つ。弦太朗たちが横に動いて、炎と爆発をかわす。
シンケンブルーとシンケングリーンがグランザイラスに向けてシンケンマルを振りかざす。そして2人が同時にシンケンマルを突き出す。
が、グランザイラスは2本のシンケンマルを左手でつかんで受け止めていた。
「何っ!?」
驚きの声を上げるシンケングリーン。グランザイラスが右手からビームを放ち、至近距離で直撃されたシンケンブルーたちが突き飛ばされる。
「何てヤツだ・・!」
「オレたちの斬撃を受け止めたなんて・・!」
シンケンブルーとシンケングリーンがグランザイラスのパワーを痛感する。
「ならばこちらも力を上げて切りつけるだけ!」
「烈火大斬刀!」
薫と丈瑠がシンケンマルを巨大な刀「烈火大斬刀」に変える。2人は烈火大斬刀の刀身に炎をまとわせて、グランザイラスに向かっていく。
「烈火大斬刀・百火繚乱!」
丈瑠と薫がグランザイラスに烈火大斬刀を振りかざす。2人の巨大な斬撃を受け止めきれず、グランザイラスが押される。
「おのれ、シンケンジャー・・!」
いら立つグランザイラスが火の玉の姿になって、シンケンジャーに突っ込んできた。
「オレの十八番を取るな!」
流星も光をまとって突撃を仕掛ける。火と光の玉がぶつかり合って、グランザイラスと流星が跳ね飛ばされた。
「大丈夫か、流星!?」
「あぁ!だがヤツの攻撃は破壊力抜群だ・・!」
弦太朗が駆け寄ると、流星が立ち上がって答える。
“あのグランザイラスは破壊力があるだけじゃない。体の中に強力な爆弾が内蔵されているよ。”
「爆弾って、マジかよ・・!?」
“本来は街1つを破壊する程度だったけど、魔空空間の影響で、戦闘力だけじゃない、爆弾の威力も上がっているよ。おそらく、地球が無事じゃ済まなくなるぐらいにね。”
「そんな物騒なこと、簡単に言ってくれるなぁ・・」
情報を告げるフィリップに、翔太郎は滅入って肩を落とす。
「だったらグランザイラスは君たちに任せるよ。僕たちはドラスの相手をするよ。」
ゴセイレッドが翔太郎に駆け寄って声をかけてきた。さらに弦太朗と丈瑠たちも駆け寄る。
「ここでやっつけちまったら地球が大変なことになる・・だったら宇宙で倒せばいいんだ!」
弦太朗がグランザイラス打倒の作戦を思いつく。
「こうなったらオレがアイツを宇宙に飛ばすから、みんなは援護してくれ!」
「だが今ここで倒すぐらいの勢いでやらないとな。そのぐらいで丁度ダメージを与えられるぐらいと見ておいたほうがいい・・」
弦太朗が声をかけると、竜が注意を促す。
「そうなれば、一気にパワーアップというところか・・!」
流星が言いかけると、弦太朗たちが頷いた。
丈瑠が烈火大斬刀をシンケンマルに戻して、印籠「インロウマル」をセットする。彼は式神「折神」の力と白い陣羽織を身にまとい、スーパーシンケンジャーとなった。
「超天装!」
ゴセイジャーが鎧「ゴセイテクター」を身に着けて、「スーパーゴセイジャー」となった。
“Extreme.”
翔太郎がガイアメモリ「エクストリームメモリ」をベルト「Wドライバー」にセットした。Wのスーツに白い縦のラインが入り、形状も変化を起こす。
Wの最強形態「サイクロンジョーカーエクストリーム」である。
“Trial.”
竜がガイアメモリ「トライアルメモリ」をベルト「アクセルドライバー」にセットして、パワースロットルをひねる。するとアクセルの装甲が赤から黄色、そして青に変わる。
アクセルの加速形態「アクセルトライアル」である。
「よーし!オレもやってやるぜー!」
“Cosmic.”
弦太朗がフォーゼドライバーにアストロスイッチ「コズミックスイッチ」をセットする。フォーゼの装甲がロイヤルブルーとなり、アストロスイッチのコズミックエナジーが蓄えられる。
「みんなの力で、宇宙をつかむ!」
フォーゼの最強形態「コズミックステイツ」になった弦太朗が声を上げる。
“Meteor storm.Meteor on,ready?”
流星がメテオストームスイッチをメテオドライバーにセットして、装着されているコマ「ストームトッパー」を回す。ストームトッパーから旋風が巻き起こり、彼はメテオの最強形態「メテオストーム」に変身した。
「まずはオレから行かせてもらう・・オレの運命は嵐を呼ぶぜ!」
流星が先陣を切り、グランザイラスに向けて棒「メテオストームシャフト」を振りかざす。その打撃を受けて、グランザイラスが押されていく。
「おのれ!」
グランザイラスが右手をかざして炎を放つ。巻き起こる爆発を流星はジャンプしてかいくぐる。
“Limit break.”
「メテオストームパニッシャー!」
流星がメテオストームシャフトを振りかざして、ストームトッパーを放つ。コマのように回転しながら飛んでいくストームトッパーが、連続でグランザイラスに命中していく。
「ぐおっ」
ストームトッパーの連続突撃を受けて、グランザイラスが突き飛ばされる。
「今だ!」
流星が声をかけると、竜がトライアルメモリを手にして構える。
「よし!振り切るぜ!」
トライアルメモリのスイッチを入れて宙に投げると、竜が目にも留まらぬ速さでグランザイラスに詰め寄った。同時にトライアルメモリのカウンターが作動して、秒数を刻む。
立ち上がったグランザイラスに、龍がキックを叩き込む。これを引き金にして、彼は連続でキックを叩き込んでいく。その軌跡はTの字を描くようだった。
キックの連続を終えて、竜が宙に放り投げていたトライアルメモリをつかんで、カウンターを止める。その数字は「98」。
“Trial,maximum drive.”
「98・・それがお前の絶望までのタイムだ・・・!」
竜が言いかける瞬間、グランザイラスが彼のキックの衝撃を一気に受けて吹き飛ばされる。
「よっしゃ!このまま宇宙まで打ち上げるぜ!」
“Rocket.”
弦太朗が剣「バリズンソード」にロケットスイッチをセットする。彼はバリズンソードを構えて加速して、グランザイラスに突撃する。
弦太朗はそのまま上昇して、グランザイラスとともに宇宙まで飛び出した。
“僕たちも地球の外まで行くよ、翔太郎。”
「宇宙に!?・・また軽く言うな、フィリップ・・」
フィリップに言われて肩を落とす素振りを見せてから、翔太郎が大きくジャンプして、弦太朗とグランザイラスを追いかけた。宇宙で力を放って踏みとどまったグランザイラスと対峙している弦太朗に、大気圏を受けてきた翔太郎が追いついてきた。
「アンタたちも宇宙に来たのか!すっげーぜ!」
「ここまで来たらこれで終わらせちまおうぜ。」
感激を見せる弦太朗に翔太郎が呼びかける。
“Prism.”
翔太郎が剣「プリズムソード」にガイアメモリ「プリズムメモリ」をセットする。
“Cyclone,Maximum drive!”
“Heat,Maximum drive!”
“Luna,Maximum drive!”
“Joker,Maximum drive!”
彼は盾「ビッカーシールド」に4つのガイアメモリをセットして、その力を集結させる。
「ビッカーファイナリュージョン!」
翔太郎がビッカーシールドから虹色の光線を放射する。
「抜いて挿す!」
弦太朗がバリズンソードからコズミックスイッチを1度抜いて挿しなおして、「ブーストモード」から「スラッシュモード」に切り替えた。
“Limit break.”
「ライダー超銀河フィニッシュ!」
弦太朗がバリズンソードを振りかざして、光の刃を放つ。虹色の光線と光の刃が、グランザイラスに命中する。
「爆発するぞ!すぐに離れろ!」
翔太郎が呼びかけると、弦太朗がバリズンソードをブーストモードに戻して、彼をつかんで地球に戻っていく。グランザイラスが倒れて、体内にあった爆弾が大爆発を引き起こした。
弦太朗は爆発に巻き込まれないように、全速力で地球に舞い戻った。揺れが襲いかかったものの、地球が大きな影響を受けなかった。
「ふぅ〜・・危ねぇとこだった〜・・!」
辛くも大爆発から逃れて、弦太朗が安心して肩を落とす。
「こっちは終わったな・・向こうも優勢みたいだな・・」
翔太郎が振り向いて、シンケンジャーとゴセイジャーの戦いを見守る。パワーアップした彼らは、ドラスを攻め立てていた。
「真・火炎の舞!」
丈瑠が炎をまとったシンケンマルを振りかざす。彼の炎の斬撃に切りつけられて、ドラスが押される。
ドラスが丈瑠たちに向けてビームを放つ。丈瑠たちは空中や横に飛んで、ビームと爆発をかわす。
そして爆発をかき分けて、ゴセイジャーがドラスに向かってきた。彼らが剣「ゴセイテンソード」を振りかざして、ドラスを切りつける。
「よし。これで幕引きだ。」
丈瑠がシンケンマルを烈火大斬刀にして、さらに砲撃型の「大筒モード」にして、シンケンジャーがそれぞれのディスクをセットしていく。
そしてゴセイレッドたちが「ゴセイヘッダー」を召還して、さらに「ミラクルゴセイヘッダー」へと変える。
「バニッシュ!」
ゴセイナイトが「ナイトダイナミック」を放って、ゴセイレッドたちにパワーを送る。
「海老六輪弾!」
「ミラクルゴセイナイトダイナミック!パニッシュ!」
丈瑠とゴセイジャーがドラスに向けて砲撃と光線を放つ。彼らの攻撃が体を貫通して、ドラスが絶叫を上げながら倒れて、爆発を引き起こした。
「やった!ドラスを倒したぞ!」
ゴセイレッドが喜びを見せて、丈瑠も頷いた。彼らのところへ翔太郎、竜、弦太朗、流星がやってきた。
「そっちも終わったみたいだな。」
「えぇ。ですがまだ終わったわけではありません。敵の残党はまだ残っている・・」
翔太郎が声をかけると、薫が真剣さを崩さずに言いかける。
「よし!このまま悪者を倒していってやるぜ!」
弦太朗が意気込みを見せて、怪人たちとの戦いに向かっていった。
ゴーカイジャーとヒロムたちの前にガラガランダ、アポロガイスト、メーズ、十臓が立ちはだかった。
「オレたちのところは獲物が多いな。上等だ。」
「まとめて叩き潰してやる。」
マーベラスとジョー・ギブケンがガラガランダたちに向かって言いかける。
「地球はみんなのお宝よ。アンタらなんかの好き勝手にはさせないわよ。」
「よし。久しぶりにやってやるぞ。」
ルカ・ミルフィが強気に言いかけて、ドン・ドッゴイヤーが意気込みを見せる。
「あなたたちが力を上げてこようと、どれだけ徒党を組もうとも・・」
「オレたちスーパー戦隊、そして仮面ライダーと宇宙刑事には敵わない!」
アイム・ド・ファミーユと伊狩鎧が言い放つ。
「相変わらずの海賊らしさですね、アイツら・・」
「オレたちも負けてられないな。」
「そうそう!あたしたちも見せてやろう、ゴーバスターズの力をね!」
ヒロム、リュウジ、ヨーコも負けじと言い放つ。
「それじゃ久しぶりに、派手に行くぜ!」
マーベラスが言い放ち、彼らが剣「ゴーカイサーベル」と銃「ゴーカイガン」を手にして、ガラガランダたちに向かっていく。
「バスターズ、レディー・・!」
「ゴー!」
ヒロムたちもマーベラスたちに続いていく。
ガラガランダが伸ばしてくる鞭を、マーベラスがゴーカイサーベルとゴーカイガンで弾いていく。その隙を突いて、ヒロムが素早く飛び込んでガラガランダにパンチを叩き込む。
「ジョー!」
「ハカセ!」
ドンとジョーがゴーカイサーベルとゴーカイガンを交換する。
「アイム!」
「承りました!」
ルカとアイムもゴーカイガンとゴーカイサーベルを交換する。ジョーとルカ、ドンとアイムがそれぞれ二刀流と二丁拳銃のスタイルを取る。
ジョー、ルカ、リュウジが十臓に向かっていく。ジョーとルカが振りかざすゴーカイサーベルを裏正で受け止めていく十臓に、飛び込んできたリュウジが重みのあるパンチを叩き込む。
「ぐっ!」
リュウジの一撃を受けて、十臓が大きく吹き飛ばされた。
「なかなかやるな。」
「力を自慢にしてしまうのは、個人的には気が引けるけど・・」
声をかけてきたジョーに、リュウジが自分への苦言を口にした。
アポロガイストの放つ銃「アポロショット」を射撃をかいくぐって、ドンとアイムがゴーカイガンを撃つ。しかしアポロガイストに盾「ガイストカッター」に防がれる。
ヨーコが隙を狙って、アポロガイストに向かって飛び込む。だがアポロショットの射撃を受けて突き飛ばされる。
「うわっ!・・なんて速さと正確さなの・・!」
アポロガイストの強さを痛感するヨーコ。
「ゴーカイジャー、ゴーバスターズ、貴様らの力はその程度か?」
アポロガイストがヨーコたちをあざ笑ってくる。
「たとえスーパー戦隊や宇宙刑事が出てこようと、我々の世界征服は果たされるのだ!」
「それは実現しません。なぜなら私たちが、あなた方の企みを阻止するからです。」
言い放つアポロガイストにアイムが言葉を返す。
「その通りだよ・・お前たちなんかに、地球も宇宙も好き勝手にはさせないよ・・!」
「うん・・アンタたちなんかに、みんなの未来をいいようになんてさせない!」
ドンもヨーコも続けて決意を言い放つ。
「フン。あくまで邪魔をするというなら、今ここで貴様らを葬ってくれる!」
アポロガイストが言い放って、アポロショットを発射する。彼の射撃をかいくぐって、ヨーコ、ドン、アイムも向かっていく。
メーズが放つビームをかいくぐって、マサト、J、鎧が向かっていく。鎧が槍「ゴーカイスピア」を振りかざして、メーズを攻め立てていく。
「美女には暴力を振るいたくないが、女狐と悪者は別だ・・」
マサトがメーズに向けて気さくさを込めて言いかける。
「オレは虫を手にかけたくはない。」
「こんなところにまでかぶんな!」
前に出てきたJをマサトがどかす。2人も剣「ドライブレード」を手にして、メーズに振りかざしていく。
十臓を吹き飛ばしたものの、ヒロムたちはガラガランダたちの発揮するパワーに次第に押されていく。
「やはり拡大している魔空空間の影響が出ているのか・・!」
ヒロムがガラガランダたちのパワーを痛感する。
「こうなったらオレたちもパワーアップだ・・ゴリサキ!」
リュウジが呼びかけるとニック、ゴリサキ、ウサダが駆けつけてきた。
“Set!Are you ready?”
彼らがデータ粒子となって、ヒロムたちのモーフィンブレスに入り込む。
“Powered custom!”
“It's morphin time.”
「パワードモーフィン!」
ヒロムたちがGBカスタムバイザーを装備して、パワードカスタムとなる。
「何をしてこようと、貴様らの敗北は確定しているのだ!」
「そんなことはない!オレたちは絶対に負けない!」
高らかに言い放つアポロガイストに、ヒロムが言い返す。アポロガイストがアポロショットを発射するが、ヒロムは目にも留まらぬ速さを発揮してかわして、彼の懐に一気に詰め寄ってきた。
ヒロムが繰り出した高速のパンチを体に受けて、アポロガイストが大きく突き飛ばされた。
ガラガランダが右手の鞭を振りかざすが、リュウジに受け止められる。
「何っ!?」
驚きの声を上げるガラガランダを、リュウジが格段に高まったパワーで振り回して投げ飛ばす。
メーズが放つビームを、ヨーコは高いジャンプ力でかわす。彼女はそのまま落下しながら、右足にエネルギーを集めてきりもみキック「ラビットキック」を繰り出した。
「うあっ!」
ヨーコの強烈なキックを受けて、メーズが大きく突き飛ばされた。
リュウジが右手にエネルギーを集中させて大きくさせる。彼が繰り出した巨大なパンチ「ゴリラージパンチ」が、ガラガランダに命中した。
「ぐおっ!・・何という威力だ・・・!」
リュウジの強大なパワーに、ガラガランダが悲鳴を上げる。
「おのれ、ゴーバスターズ・・これ以上の好き勝手は私が許さんのだ!」
「それはこっちのセリフだ!」
苛立ちを見せるアポロガイストに言い返して、ヒロムが全身にエネルギーを集中させる。
「ボルカニックアタック!」
突撃を仕掛けるヒロムに、アポロガイストがアポロショットを発射する。しかしその弾丸はヒロムのまとうエネルギーに弾かれる。
「ぐあっ!」
ガイストカッターで防ごうとしたアポロガイストだが、防ぎきれずに突き飛ばされた。
「よし。後はオレたちがやってやる。」
マーベラスが前に出てきて、ヒロムたちに声をかけてきた。
「ド派手に行くぜ!ゴーカイガレオンバスター!」
マーベラスたちが銃砲「ゴーカイガレオンバスター」を呼び出す。
「レンジャーキー、セット!」
6人が構えたゴーカイガレオンバスターに、それぞれのレンジャーキーをセットした。
“レーッドチャージ!”
ゴーカイガレオンバスターにエネルギーが装てんされる。
「ゴーカイガレオンバスター!」
“ラーイジングストライーク!”
マーベラスたちがゴーカイガレオンバスターを発射する。船の形をした光線が伸びていって、ガラガランダ、アポロガイスト、メーズに直撃した。
「お、おのれ、スーパー戦隊がぁぁーーー!」
断末魔の叫びを上げるガラガランダ。彼らが倒れて爆発を引き起こした。
「削除、完了。」
ガラガランダたちの撃破を確認して、ヒロムが言いかける。彼がマーベラスを顔を見合わせて、拳を打ちつけた。
「こっちも終わったな・・と言いたいとこだけどな・・」
マサトが声をかけてから視線を移す。その先には裏正を構えた十臓がいた。
「他の連中がくたばろうと関係ない・・お前たちは、オレがまとめて始末する・・・!」
十臓が声を振り絞って、裏正の切っ先をヒロムたちに向ける。
「往生際が悪いわね。」
「一気に決めて、今度こそ終わらせる・・・!」
ルカとヨーコが十臓に挑もうとするが、マーベラスが手を出して制止する。
「どうやらオレたちが出るまでもねぇみてぇだぞ。」
マーベラスが言いかけて、ヒロムたちが彼が見ている先に目を向ける。その先から向かってくる、1台のバイクに乗って走ってくる青年。
「あら!?またおかしな人たちが!?・・あの森みたいに、全然違う場所に来ちゃったのかな・・!?」
バイクを止めた青年が辺りを見回して動揺を見せてくる。
「その変わった形の馬・・お前も仮面ライダーというヤツか?」
十臓が青年に振り返って問いかける。
「えっと・・仮面ライダーっていうのがよく分かんないんだけど、こっちじゃ“アーマードライダー”って呼ばれてる・・」
青年が十臓に照れ笑いを見せる。
「貴様、何者だ?」
「オレは葛葉紘汰・・」
自己紹介をした青年、紘汰が南京錠型のアイテム「ロックシード」の1つ、オレンジを取り出した。
“オレンジ!”
オレンジを解錠して、ベルト「戦極ドライバー」にセットする。
“ロックオン!”
「変身!」
“ソイヤッ!”
紘汰が戦極ドライバーのカッティングブレードを倒して、オレンジのカバーを開く。すると彼の頭上からオレンジのような物体が現れて降りてきた。
“オレンジアームズ・ハナミチ・オンステージ!”
オレンジを頭部に装着した紘汰の顔に仮面が装着される。そしてオレンジが展開して、装甲「オレンジアームズ」が彼の体に装着された。
「みんなはオレのことを、アーマードライダー、凱武と呼んでる・・」
「凱武か・・面白い。貴様から葬らせてもらうぞ。」
刀「無双セイバー」を構える紘汰に対して笑みをこぼしてから、十臓も裏正を構える。2人が同時に飛び出して、それぞれの刀をぶつけ合っていく。
「侍なのは姿かたちだけのようだな。動きは素人だ。」
十臓が裏正を振りかざして、紘汰を攻め立てる。切りつけられた凱武のアームズから火花が散る。
「手ごわい・・こうなったら!」
紘汰がもう1本の刀「大橙丸」を手にして、再び十臓を攻め立てる。振り下ろされる2本の刀に、十臓が押され出す。
そこで紘汰は無双セイバーと大燈丸の柄を合わせて「ナギナタモード」にして振りかざす。裏正で受け止めきれず、十臓が切りつけられていく。
十臓が裏正を振りかざして、光の刃を放つ。紘汰は横に転がってかわして、無双セイバーと大燈丸を放して、無双セイバーのグリップを引いて射撃する。
無双セイバーから放たれた弾丸が、十臓の体に命中する。
“ソイヤッ!オレンジスカッシュ!”
紘汰はすかさず戦極ドライバーのカッティングブレードを倒して、大燈丸にエネルギーを集中させる。彼は飛びかかって、十臓が振りかざした裏正に大燈丸をぶつけ合う。
「ぐっ!」
紘汰の力に十臓が押される。しかし十臓は追い込まれた様子を見せていない。
「これで勝ったつもりか?・・そのおごりが命取りになる・・!」
「だったらコイツを使うさ・・!」
十臓に答えて、紘汰が別のロックシード、パインを取り出した。
“パイン!ロックオン!ソイヤッ!”
戦極ドライバーからオレンジを外して、解錠したパインをセットして、カッティングブレードを下ろす紘汰。今度は彼の頭上にパイナップルのアームズが現れた。
“パインアームズ・フンサイ・デストロイ!”
新たなるアームズ「パインアームズ」を装備して、紘汰が武器「パインアイアン」を手にする。
「今度は力押しか。その貴様の力、この手で叩き切ってくれる・・!」
十臓が裏正を振りかざして、光の刃に放つ。紘汰は横に動いてかわして、パインアイアンの鉄球を投げつける。
鉄球をぶつけられて、裏正が十臓の手からはじき飛ばされる。
「バカな・・!?」
驚きの声を上げる十臓。
“ソイヤッ!パインスカッシュ!”
紘汰が巨大化したパインアイアンを投げつける。パインアイアンが頭にかぶさり、十臓が視界をさえぎられる。
紘汰が右足にエネルギーを集めてジャンプして、ライダーキック「無頼キック」を繰り出した。
「ぐあっ!」
キックを受けた十臓が大きく突き飛ばされる。着地した紘汰が、踏みとどまった十臓に目を向ける。
「オレも見る目がなくなったか・・貴様の力を侮っていたようだ・・・」
十臓が紘汰に向けて声を振り絞る。
「お前たちが地獄に落ちるのを待っているぞ・・・」
十臓が倒れて霧のように消滅していった。紘汰は戦極ドライバーからロックシードを外して、凱武への変身を解いた。
「あの怪物やアーマードライダーとは違ったみたいだけど・・すっごく手ごわかった〜・・」
十臓の強さを痛感して、紘汰が大きく肩を落とす。
「さて、そろそろオレの世界に戻らないとな・・余計な心配かけるとイヤだし・・」
紘汰は気持ちを切り替えて、バイク「サクラハリケーン」に乗って走り去っていった。
「あれが新しい仮面ライダー、凱武か。おもしれぇじゃねぇか。」
「剣の腕はまだまだだが、力を上げることになるだろうな。」
マーベラスとジョーが紘汰を見送って笑みをこぼす。
「アイツのことばかり気にしている場合じゃないぞ。」
そんな彼らにヒロムが呼びかけてきた。
「そうです!まだみなさん、戦闘員たちと戦っています!オレたちもやりましょう!」
「そうだな。まだ不完全燃焼だと思っていたところだ・・」
鎧が呼びかけると、ジョーがまた呟きかけた。彼らの前にも戦闘員たちが立ちふさがってきた。
「まだ身の程知らずがいるみたいね。」
ルカが強気な態度を崩さずに、戦闘員たちを見回す。
「じゃもっと、ド派手に突っ走るぜ!」
マーベラスたちも負けじと戦闘員たちに立ち向かっていった。