Angel’s Knight 第4章
ACT9「それぞれの道〜真紅の戦女神と聖神〜」

 

 

SKA職員室

 

イスに座り中庭の桜を見る唯

「…暇ね。」

ふと呟く

「そんなに暇でしたら、修錬場でも行ってみればどうですか?」

唯に声を掛けるルイ

「ルイ。…そうしてみるね。」

そう言うと立ち上がり職員室を出て行く唯

 

SKA修練場

 

入口迄来ると無数の生徒が居た

「あれ?今授業中じゃないの?」

「あっ、水月先生。そうなんですけど…。」

そう言いながら修練場へ視線を向ける生徒

その行為に中の気を感じ取る唯

「…成る程。楓と紫亜ね。確かに入りにくいわ。」

そう言いながらも扉に手を掛け、扉を開ける

その瞬間膨大な気を感じる

「…ひゅ〜。こうでなくっちゃ。」

そう言うと剣を抜く唯

「楓!紫亜!」

唯の言葉に気づく2人

「来なさい!」

唯の言葉に干将獏耶を構え突っ込む紫亜

その後方でハーティングフォレストを構える楓

「普通ここでやる?…さて、行きますか。」

そう言うと同時に紫亜をすれ違う唯

それと同時に床に叩き落とされる紫亜

それを確認して楓に突っ込む唯

唯の斬撃をセイバーモードのハーティングフォレストで受け止める

「へぇ、中々ね。私の一撃を受け止めるだなんて。」

「それが狙いですからね。ハーティングフォレスト!魔力射出!」

楓の言葉と共に剣先から魔力が放たれる

その魔力は唯を直撃する

それを見ていた外野がざわめく

「流石ですね、水月先生。」

楓の言葉に煙の中から姿を表す唯

「貴女もね、水代楓。」

そう言うと剣を構え、剣に気が溜まって行く

それを見てハーティングフォレストを構える楓

「ハーティングフォレスト、魔力装填。」

Magic Load―

電子音声と共にハーティングフォレストの刀身に魔力が籠る

「紫亜、結界貼っといて。」

そう言うと楓を見据える唯

「行くよ、楓。」

「はい。」

そう言うと同時に突っ込み剣を振るう

剣が合わさる衝撃が修錬場内を襲う

結界を張りその光景を見て口を開く紫亜

「…相変わらず。今尚現役だね。あれは。」

しばらくして衝撃が収まるとそこには立ち尽くした唯と楓の姿が有った

(…これ程までとは。決めたわ。)楓、3日後の夜。学習棟の屋上に来て。」

そう言うと剣を納め修練場を後にする唯

「3日後、か。」

 

廊下

 

修練場から歩いて来る唯

ふとそこに一人の人影が有る

「決まったみたいだな。」

「…えぇ。彼女なら、正しく使ってくれるわ。」

 

3日後

 

深夜

 

学習棟屋上

 

ランサーを従わせて楓が姿を表すとそこには唯・カヤキス・聖が居た

「水月先生。それにカヤキスさんと無月さん迄。一体何の用ですか?」

「力の継承だ。」

楓の疑問に口を開くカヤキス

「つまりは唯の能力をそのままお前に継がせるんだ。」

聖の言葉に驚く楓

「楓、3日前の手合わせで確信したの。私の力を受け継ぐのは、貴女しか居ないっ

て。

…楓、今ここで、決めて。お願い。」

唯の真剣な表情を見て心の中で答えを出す楓

「…汝の申し出、我水代楓、受理致します。」

「……楓、ありがとう。」

楓の答えに笑顔を見せる唯

「…我が名はクリス。我が名において汝に力を授けん。汝名を。」

「…水代、楓。」

唯の言葉に答えると白い宝玉が楓に吸収される

「楓、これで貴女は私の能力を得たけど…。」

「解っています。この力、正しき方向、弱き者を守る為に使います。」

楓の言葉に安心する唯

「それは好都合。」

ふと声が聞こえる

「やれやれ。はぐれ魔族か。」

そう言うと剣を抜くカヤキス

「一人なら直ぐにカタが付く。」

聖も剣を抜く

「そうは行かないみたいですよ。」

そう言うとハーティングフォレストを起動させる楓

それと同時に低級悪魔が多数現れる

「ランサーは唯さんの護衛を。聖さんとカヤキスさんは露払いを。

…セイバーモード、起動。」

Saver Mode―

「この私を、なめるな!」

魔族の言葉に溜息をつく楓

「ハーティングフォレスト、魔力装填。」

Magic Load―

「覚悟は良い?答えは聞かないけどね。」

Cross Slash―

その言葉と同時に十字に切り裂く楓

「散れ。」

その言葉と同時に消失する魔族

「…何か違う。これが、聖神の力。」

そう呟くと形状が変化するハーティングフォレスト

Eles Heart―

「…エルスハートか。よろしくね。」

―OK My Master―

 

続く

 

次回予告

それぞれが、それぞれの道を歩き始める

皆それぞれ成長し、道を歩き始める

次回Last Act「光射す未来へ〜白き天使達〜」

 

 

 

TOP

inserted by FC2 system