Angel’s Knight 第4章
ACT6「黒き薔薇と聖騎士」

 

 

互いに鎧を纏い、剣を抜き見つめあう風濫とクリス

ふと口を開くクリス

「…不思議ね、貴女を見ているとフィーリアを思い出すわ。」

クリスの疑問に対し口を開く風濫

「当たり前です。私は、フィーリアさんの意志を継いでいるのですから。」

そう言いながらもレヴィキスから薬莢が排出される

「行きますよ。」

「…えぇ、来なさい。」

Darkness Slash

機を待っていたかのように電子音声を響かせるレヴィキス

そのまま漆黒の気を纏ったレヴィキスを振り下ろす風濫

その斬撃を受け止めるクリス

「良い太刀筋ね。けど!」

そう言うとレヴィキス毎風濫を弾くと剣に気を集中させるクリス

(やばい!)

風濫が心の中でそう思った直後

「白銀の―シルバー―。」

何処かから女性の声が聞こえる

直後クリスの後に姿を見せる女性

「光破十字斬―ノヴァ―」

「甘い!」

そう言うとセフィリアを弾くクリス

それと同時にフェルミナと秋華が突っ込む

「うざいわね。」

そう言うと同時に気を開放し、風濫・フェルミナ・秋華を吹き飛ばす

「消えなさい。…エーテルストライク!」

そう言うと眼下の風濫達に向けて放つクリス

「ムーンスクレイバー!!!

その声と同時にエーテルストライクを切り裂く

「ルナ!」

「シル姉、大丈夫だった?」

「まぁ、なんとかね。」

そう答えると見上げる風濫

「唯一の決め手は楓何だけど、全力で行かなきゃ意味が無い。

けど、チャージしてる間を逃す訳が無い。…打つ手無し?」

風濫とその周囲に絶望的な雰囲気が流れようとしていたその直後

「諦めるな。ようは時間稼ぎをすれば良いんだろう?」

その言葉と共に姿を表す二人の男性

「貴方達は?」

思わず口を開く風濫

「月の民無月聖。」

「黒騎士カヤキス。」

それぞれ名を言うとクリスを見据える聖とカヤキス

「時間を稼ぐ。その間に決められるようにしろ。」

聖の言葉に剣を抜く聖とカヤキス

「待って下さい。」

ふと2人を呼び止める風濫

「間宮風濫か。手助けする気か?」

聖の言葉に頷く風濫

「…死を、覚悟しておけ。」

「…はい。(ライダー、セイバーと共にいつでも仕掛けられるようにしなさい。)

聖の言葉に応え、魔力回路を使いライダーに呼びかけるとレヴィキスを構える風濫

「行くよ、レヴィキス!!!

そう言うと同時に魔力を開放する風濫

それを上空で見ていたクリスが口を開く

「…面白い。」

クリスがそう呟いた直後

Lunatic Buster

電子音声が聞こえると同時に魔力の塊がクリス目掛けて飛んで来る

「…誰だが知らないけど、無駄!」

そう言うと同時に消えさる魔力の塊

それと同時に剣を振り上げクリスの傍まで寄る聖とルナ

「「ムーンスクレイバー!!!」」

同時に斬撃がクリスへと入る

「…甘い!」

そう言うと同時に聖とルナを弾き飛ばすクリス

そのまま地面に直撃する聖とルナ

「他愛も無いのね。残念。」

そう言いながら地面に降り立つクリス

「所詮人間等この程度の存在。もう終わらせるわ。」

そう言うと神装具を纏うクリス

その経常は普段のと形状が違っていた

「さぁ、死になさい。」

そう言うとクリスの両手には巨大な気の塊が形成されていた

「エターナルストライク。」

その言葉と同時に気の塊を放つクリス

「カヤキス!」

「駄目だ!間に合わない!」

カヤキスの言葉に諦めかけた直後

「トロン!!!

その言葉と共に拡散する気の塊

ふと不思議に思い目を明け、正面を見据える一同

そこに立っていたのは…

「フィーナ、さん。」

風濫に名を呼ばれ口を開くフィーナ

「お待たせ。雪と青葉、それと皆居るよ。」

フィーナの言葉に姿を現したのは、

雪・青葉・イシュタル・紫亜・セフィリアの5人

「…ここは自殺志願者が多いのかしら?」

クリスの言葉に口を開く風濫

「まさか。雪と青葉は私と。フィーナさんはイシュタルさんと。

聖さんとカヤキスさんはランサー、秋華さんと。3―2―3で行きます。」

「残りは、水代楓の防御か?」

聖の言葉に頷く風濫

「なら頭は俺達が行こう。カヤキス・秋華、会わせろ。」

聖の言葉に頷くと構えるカヤキスと秋華

「行くぞ。」

「黒龍剣術奥義、九連黒龍!!!

そう言い剣を振るうと、剣から9頭の龍がクリスを襲う

それら全てを抑え、消し去るクリス

「バーニングストライク!!!

そう叫び、炎を纏い突っ込む秋華

それを剣で受け止めるクリス

「嘘、でしょ?」

思わず驚く秋華

「嘘ではないわ。」

そう言うと秋華を切り払うクリス

それと同時に剣を上に向ける

その切っ先には聖の姿が有った

「やはり読んでいたか。」

「当たり前。一体何年付き合ってると思ってるの。」

「…確かにな。けど、甘い。」

聖の言葉に疑問に思うクリス

その直後

「トロン!」

イカヅチの槍を受け体制を崩すクリス

それを見逃さず剣を振り上げる聖

「クレセントムーン!」

三日月を描き、剣を振り下ろす聖

それと同時にクリスから離れる聖とイシュタル

そんなクリスの正面には、魔方陣を展開したフィーナの姿が有った

「ト―――ル・ハンマ―――――――!!!

そう言うと同時にイカヅチの龍がクリスを飲み込む

「どうだ?」

カヤキスの言葉と同時に煙が晴れ気を開放し、佇むクリスの姿がそこには有った

「無傷かよ。」

その光景に驚く聖

その直後

「銀翔閃!」

その言葉と同時に銀槍でクリスを空中に放り上げる青葉

Darkness Slash

電子音声の直後風濫からの一撃が入る

「グッ!」

その一撃に苦い声を出すクリス

「雪!」

風濫の言葉に口を開く雪

「アイスランサード!!!

その言葉と共に地面から飛び出した氷の槍がクリスを貫く

「ぐぅ!」

苦い声を出すクリス

顔を上げるとその視線の先には…

「神滅。」

槍を構え、紅き神装具を纏った楓の姿が有った

「貫けぇぇぇ!!!

そう叫ぶと槍をクリスに向けて放つ

そのままクリスを貫く槍

「…フフッ、人間も、捨てたモノじゃ、ない…わね。」

そう言い終わると唯の姿に戻り落下し始めるクリス

それをキャッチするカヤキス

「お見事ね。運命の三姉妹はおろか、聖神迄討ち浄化するなんて。」

ふと聞こえる女性の声に警戒する一同

「構えないで。私に戦う力は無いから。」

そう言うと姿を表す女性

「主神、エリス様。」

その女性、エリスを見て口を開いたのは…

「お母様、御存知なのですか?」

フィーナの問いに頷くイシュタル

「エリス様。地上に何用ですか?護衛も付けずに。」

「今回の事を、貴女達SKに詫びたくて来たの。」

エリスの言葉に疑問に思う一同

「今回の事は全てオーディンの独断で行われた事。

何に唆されたか解らないけど彼には厳重な罰が下されるわ。」

エリスの言葉に唖然とする一同

「それに、元々は神界の内輪もめから来た事なの。巻き込んでしまってごめんなさ

い。」

そう言うと頭を下げるエリス

「エリス様!」

その光景に思わず口を開くイシュタル

「主神エリス。気にしないで下さい。

今回の事で今のSK、及びSKAの力を知る事が出来ました。」

「カヤキス。そう言って貰えると、ありがたいわ。それと、クリスには謝っておい

て。」

エリスの言葉に頷くカヤキス

「それじゃあね。」

そう言うとそこから消えるエリス

「さ〜、これからが大変だぞ〜。」

風濫の言葉に頷く一同

 

桜の花が咲き乱れ、SKAにも新たな風が吹き込む4月

それぞれが、新たな道を歩みだす

 

続く

 

次回予告

新たな季節

人それぞれ新たな道を歩みだす

次回ACT7「それぞれの道〜フィーナ〜」

 

 

 

TOP

inserted by FC2 system