Angel’s Knight 第3章
ACT4「守るべき地と民の為に」

 

 

市内各地区での攻防戦を終え、SKAへと戻ってきた一同

 

講堂

 

講堂の中ではSKAの生徒やSKのメンバーが休息を取っていた

その中でイシュ・フィーナ・紫亜が集まっていた

 

「こうして見ると、不思議な感じね。」

ふとイシュの言葉に疑問に思うフィーナと紫亜

「解らないか。一人娘が2人も居るって言う事が。」

イシュのその言葉で納得するフィーナと紫亜

「紫亜、何してるの?」

声を掛けてくる楓

そのまま寄ってくるとイシュを見て口を開く楓

「始めまして。SKA水代楓と申します。以後よろしくお願いします。」

「ランサーのサーヴァントイシュタルよ、よろしく。」

イシュからの言葉を受け、再度口を開く楓

「そうだ。こっちにも居るんだ。ランサー。」

楓の言葉に姿を現すランサー

「お久し振りね、イシュタル。」

「…そうね、秋華。」

そんな2人を見てそさくさと退散するフィーナ・紫亜・楓の3人

 

しばらくすると唯に呼ばれ、ルイ・フィーナ・風濫・雪・青葉にイシュ・秋華・紫亜

の姿が有った

メンバーが集まり口を開く唯

「これからの作戦を言うわ。私・風濫・フィーナは神装器を用いてアメリカへ渡る

わ。

雪とルイはここから一番近い米軍駐屯地を。他はここの防衛を。

ここのメンバーに関しては自由に決めて良いわよ。以上。何か異論は?」

唯の言葉に反論・異論は出ない

「なら決まり。30分後に始めるわよ。其れまで充分に休んでいて。解散。」

唯の言葉に散らばる一同

ふと、一人だけ残る風濫

それに気付き口を開く唯

「…ここじゃなんだから。」

そう言うと講堂を出て行く唯と風濫

ルイに少し出かけると良い残して

 

エルミナド教会付属公園

 

公園内の高台に唯と風濫の姿が有る

「それで、何か用かしら?風濫。」

唯の言葉に姿を表すアーリィ

「話が有るのは、私です。」

姿を現したアーリィを見て口を開く唯

「…ラグナロクの事、かしら?」

唯の言葉に頷くアーリィ

「大体は解ってるわ。けど、主神がいつ動くかって事はまだね。」

唯の言葉に俯くアーリィ

「今はただ目の前の事に集中して。ラグナロクに関してはそれからよ。」

唯の言葉に姿を消すアーリィ

「唯さん。私達がしてる事は、正しいんですよね?」

アーリィが消えた直後の風濫の言葉に対し風濫の頭に手を載せる唯

「私達はいつも己の正義を信じて行動しているわ。だから、風濫も信じて。自身の正

義を。SKを。」

唯の言葉に頷く風濫

「さぁ、戻りましょう。」

 

SKA中庭

 

そこにSK一同集まっていた

その中で口を開く唯

「これから私・フィーナ・風濫は首相官邸に寄ってから、アメリカ本国へと飛ぶわ。

その間少し手薄になるけど、仲間を、そしてSKAと羽咲を信じているわ。ルイ、お

願いね。」

唯の言葉に頷くルイ

「それじゃ、行くよ。」

唯の言葉に神装器を纏い飛び立って行く唯・フィーナ・風濫

見送ると口を開く青葉

「雫さん、各地からの報告は?」

「今の所無し。それと仁科は言われた通り動いているわ。」

「ありがとうございます。」

雫に対し礼を言うと、一人の少女に視線を向ける青葉

「…お久し振り、かしらね?海山以来ね。月夜瑠那。」

青葉の言葉に人ごみの中から姿を現すルナ

「月夜瑠那です。海山市と言う場所でお世話になり、連絡を頂きこちらに来ました。

グラン式オールラウンドデバイス”Night Of Moon”を持っています。」

そう言うとナイトオブムーンを起動させるルナ

「楓、貴女と同じタイプのデバイスを持っているわ。色々と教えあってね。」

青葉の言葉に「はい」と答える楓

「それでは羽咲市警から連絡有るまで待機・休憩。休める時に休んでおいてね。」

青葉の言葉に解散する一同

正面からイシュタルが口を開く

「立派になったわね。」

「そんな事、ないですよ。」

謙遜する青葉

 

SKA地下

 

Sk旗艦Exscariver(エクスカリバー)ブリッジ

 

艦長席に座り天井を見上げるルイ

ふとドアが開き誰かが入って来る

「どなた?」

「私ですよ、フィリア。」

その名を呼ばれ内心驚くルイ

「…アインス。いえ、女神アリス様。」

ルイのその言葉にルイの横迄来るアインス

立とうとするがそれを制するアインス

「フィリア、今回の戦乱の背景、どう見る?」

「大方主要国が不満なのでしょう。私達SKに。それで代表してアメリカが来た。っ

て所ですね。」

ルイの言葉に納得するアインス

「ただ、可能性の一つとして核の使用と言う事も考えておかないといけないですね。

そう言うと艦長席で悩むルイ

「フィリア、今の私達に防げるの?」

「アインス、何の為にこの船が有ると思うの?」

ルイの言葉に「まさか?」と言う表情をするアインス

「アインス、上は任せたわ。私はこっちに篭るから。」

「…了解です、ルイメイド長。」

そう言うとブリッジから去っていくアインス

 

羽咲海浜公園

 

遠野から連絡を受けた仁科の姿がそこに有った

 

「遠野、何処だ?」

「あそこです。海上の…そこです。」

海上を見つめる仁科

ふと一隻の船を見つける

「ちょっと待て。冗談だろ?」

「自分も最初は目を疑いましたよ。」

遠野のその言葉に口を開く仁科

「…原子力空母だと。遠野、SKAに雫が居る筈だ。連絡を。」

「了解!」

そう言うと車へと走って行く遠野

「…唯、使わせて貰うぞ。」

そう言う仁科の手には”剣”が描かれたカードが有った

そのまま動きが無いまま10分が経過した

 

海浜公園には仁科・遠野・雫に楓・ルナ・秋華の姿が有った

 

「向こうは原子力空母一隻。この距離でも確実に被害が出るデカさだ。」

仁科からの説明を受け悩む一同

ふと口を開く秋華

「正面から囮を出し、その隙に脇から叩くのはどうでしょう?」

「けどランサー、誰が横から行くの?」

楓の言葉に再度悩む一同

その中で口を開く仁科

「俺が横から行く。」

仁科の言葉に一同唖然とする

「恵一!手は有るの?」

思わず口を開く雫

「手なら、有る。こいつがな。」

そう言って剣が描かれたカードを見せる仁科

「それってまさか、CBS。」

「CBS?」

雫から出た単語に疑問に思う一同

Card Battle System。唯が開発した特殊な武装具よ。そのナンバー1が、それ。」

「CBS01ソード。雫、良いか?」

仁科の言葉にやれやれと言った表情をし、頷く雫

「ランサー、仁科さんとは反対の方向から回り込める?」

楓の言葉に頷くランサー

ランサーの頷きを確認するとポーズを取る楓・ルナ・仁科

「ハーティングフォレスト!」

「ナイトオブムーン!」

「CBS01!」

「「「起動!!!」」」

その言葉と同時に魔術法衣に身を包む楓とルナ

アーマーを纏う仁科

アーマーを纏うと左腕のカードストッカーから一枚のカードを取り出すとスキャンす

る仁科

WING―

電子音声と共に翼が展開する

「雫さんは指示を願います。ルナ、行くよ!」

そう言うとルナと共に空母に向けて真っ直ぐに飛び出す楓

それを見て仁科とランサーも飛び立つ

 

海上を飛行し、ある程度の距離で止まる楓とルナ

「ルナ、ここから横に移動しつつ徐々に戦力を剥いで行くわよ。良い?」

楓の言葉に頷くルナ

 

海浜公園から見て空母左側

 

「…目標捕捉。行くか。」

そう呟くと海面を蹴り、高く上昇する仁科

そのまま狙いをすませるとカードを取り出すとスキャンする

RIGHT―

SLASH―

POWER―

―Righting Smash―

電子音声の後空母を思いっきり切りつける仁科

すぐさま空母の核と成る部分を見つける仁科

(行けるか?)

仁科がそう呟いた直後

巨大な魔力の揺れを感じる仁科

 

突き穿つ―ゲイ―

 

魔力の振動と共に女性の声でその言葉が聞こえる

「上か!」

仁科がそう言い見上げるとそこに居たのは…

「紫亜。」

空中に停滞する楓がその名を口にする

 

死翔の槍―ボルグ―

 

その声と共に魔力と大気を振動させながら空母の中枢核を一撃で貫くゲイボルグ

機関を壊され海上に漂う事となった空母

その甲板上に降り立つ仁科・楓・紫亜

その直ぐ後にランサーとルナも降り立つ

「さて、どうしましょうか?」

最初に口を開く楓

「このままで良いでしょう。まぁ、作戦内容は白状してもらいますけどね。」

笑顔でそう言う紫亜

その直後ふと通信が入る

―SKA弓削です。市内北部と南部、それと東部から米軍が大量に攻めてきてます至

急帰還をお願いします―

「…私に紫亜、それと仁科さんで戻りましょう。ルナさんとランサーで白状させて頂

きますか?」

楓の言葉に頷く一同

それを確認すると飛び立つ楓・紫亜・仁科の3名

それを見送ると口を開くルナ

「さ〜て、始めますか。」

 

SKA

 

作戦司令室と化した職員室

 

各地区からの報告を聞き口を開く青葉

「各部隊に通告。SKAを中心に5kmを1次防衛線。3kmを2次防衛線。1Km

を最終防衛線にします。

羽咲市警にも通達して!」

青葉の言葉に通達が回る

「向こうは本気みたいね。エクスカリバーは?」

「発進準備は出来てるみたいですが、武装関係がまだとの事です。」

青葉の言葉に通信士の生徒の声が帰って来る

「雪、出て貰っても良い?」

「何か起きたらすぐ連絡頂戴ね。」

「解った。気を付けてね。」

青葉の言葉を聞くと出て行く雪

 

首相官邸

 

会議室

 

そこに首相と唯・風濫・フィーナの姿が有った

 

「水月君、ここに来たと言う事は、アメリカへと行く気かね?」

「はい。」

首相の言葉に素直に答える唯

「…気を付けてくれ。G7の連中はアメリカに脅しに屈した模様だ。

…流石にあれだけの軍事力を持っていれば、何処も逆らえまい。」

「安心して下さい。直ぐに終わりますから。それでは失礼します。」

そう言うと首相官邸から去っていく唯・風濫・フィーナ

 

新橋近くのとあるビルの屋上

 

そこに神装器を纏った唯・風濫・フィーナの姿が有った

その中で最初に口を開く唯

「それじゃ、行くわよ。」

唯の言葉に飛び立つ3人

 

続く

 

次回予告

米本国ワシントンDCを襲撃する唯達

それと同時にピンチに陥る羽咲市とSKA

唯達の攻撃は間に合うのか?

そしてSKAの運命は?

次回ACT5「戦乙女〜闇と氷と銀の誓い〜」

 

 

 

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