Angel’s Knight 第2章
ACT7「光と闇の戦い」

 

 

SKA校庭

 

先程から何度か見られる剣閃の光

その光が止み、距離を置け二人の女性の姿が確認出来る

片方は日本刀と小太刀を持ち、長髪のメイド服

もう片方は黒き槍を持ち、黒の鎧を纏っている

ふとメイド服の女性が口を開く

「リヴァと言いましたね。もう少し強く攻めてきてはいかがですか?」

その言葉に口を開くリヴァと言われた女性

「まさか。レンジで有利のある内は強く攻めませんよ、アインス。」

そう言うと槍を構えるリヴァ

「やれやれ、やりにくいな〜、こう言う人は。」

そう言いながらも構えるアインス

「そうそう、一つ言い忘れてた事が有るわ。」

ふと口を開くアインス

それに対し疑問に思うリヴァ

「私は剣を主とするけど、剣だけじゃないのよ。」

そう言った瞬間リヴァの周りに氷の槍が飛び出る

「魔術の心得も有るのよ。」

「成る程。魔術ならほぼオールレンジに対応出来る。…こちらとしては厄介ですね。

そう言うや否や突っ込むリヴァ

リヴァの攻撃を剣で受け止めるアインス

「急かさなくても良いのに。ねぇ、アンリ・マユに呼ばれしランサーのサーヴァン

ト。」

アインスの言葉に咄嗟に離れるリヴァ

それと同時にリヴァの居た場所に氷の槍が突き出る

「貴女、何故その事を知っているの?」

「さぁ、何故でしょう?」

リヴァの言葉にニヤリと笑うアインス

「さてと、とっとと決着つけちゃいましょう。」

そう言うと右手の小太刀を逆手に持つと身体を捻らせ構えるアインス

「マスター水月唯に関わっていた者なら、この構えが意味する事は解る筈です。」

「回避不可能の双剣技、双龍連撃。」

「正解。さぁ、どうする?」

アインスの言葉に槍を構えるリヴァ

「正面から行くのみよ。唸れ、天槍グングニル!」

リヴァの言葉に魔力を発するグングニル

「…面白い!」

それを見てそう言うとアインスの剣からも魔力が発せられる

「行くよ。」

アインスがそう言うとグングニルから放たれる魔力が一掃強くなる

「唸れ捩り貫け!」

そう言うと同時に駆け出すリヴァ

同様に駆け出すアインス

「貫け!グングニル!!!

「双龍連撃!!!

同時に技を繰り出し、背を向け着地する

そんな中で最初に口を開いたのはリヴァだった

「流石ね。そして、ありがとう、アインス。」

そう言うとその場からグングニル共々消失するリヴァ

「リヴァ。」

そう呟くアインス

 

アインスとリヴァの戦闘が始まったのと同じ頃

SKAの廊下では楓がミスティアと対峙していた

 

剣のハーティングフォレストを持ち廊下に膝をつくボロボロの楓と

それを見下すように見るミスティア

「もう終わりなの?後ろの彼女、良いの?手を出さなくて?貴女のマスターなんで

しょう?」

ミスティアの言葉に口を開くランサー

「マスターが手を出すなとおっしゃいました。ならば私は手を出しません。それがマ

スターの命ですから。」

「へぇ、じゃあ死んじゃっても手を出さないのね。」

そう言うと双剣に魔力を溜めるミスティア

「それはどうでしょう?マスターに聞いてみませんと。」

ランサーの言葉に立ち上がると同時に口を開く楓

「大丈夫よランサー。彼女は、私一人で倒すから。そうでしょう?ハーティングフォ

レスト。」

―YES、Master―

そう答えると剣状態のハーティングフォレストの剣先に魔力が溜まる

「へぇ、まだ戦う気なんだ。その姿勢には感動するわ。けど、そこからどう逆転する

のかしら?」

ミスティアの言葉に突きの構えを取る楓

ふとその時巨大な二つの魔力を感じる一同

「この魔力、リヴァね。もう一人は、誰かしら?」

「アインスさんですよ。向こうも決着がつくようですね。こちらも、つけましょう

か?」

「そうね。それには同意するわ。」

そう言うと魔力を開放するミスティア

「さぁ、来なさい!打ち砕いてあげるわ!」

ミスティアの言葉に突きの構えのまま突っ込む楓

そのままミスティアの剣でミスティアに届くあと一歩で止められる楓

「残念だったわね。」

「残念?むしろ私的には最適よ。ハーティングフォレスト!!!

楓が叫ぶと剣先が光り、魔力を射出する

ハーティングフォレストから射出された魔力はミスティアを襲った

ハーティングフォレストからの魔力を直に受け、廊下に倒れ込むミスティア

それを見てふらつく楓

直ぐに側により楓を支えるランサー

「マスター、大丈夫ですか?」

「へへっ、私勝ったよ。」

楓の言葉に拍子抜けするランサー

「…そうですね。おめでとうございます。今は、お休み下さい。魔力を回復する為

に。」

ランサーの言葉に頷くと眠りに入る楓

眠りに入った楓を見ると口を開くランサー

「さて、誰が呼んだか知りませんが、皆まとめて片付けてあげるわ。」

そう言うと炎槍ヴォルケスを構えるランサー

そんなランサーの周囲にはグール等が大量に迫ってきていた

「魔力供給量は微弱。対した供給を貰えない今の私にこいつらを全滅させられるか?

自身の事を心配するランサー

それと同時に女性の声が聞こえる

「心配はいりませんよ、ランサーのサーヴァント。」

その言葉と同時にグールが一体ずつ消滅していく

そんなグールの集団から姿を現したのは…

「ライダー。貴女マスターの元に居なくて良いの?」

「許可は得ています。それと、増援は私だけじゃ有りません。」

「えっ?」

ライダーの言葉に疑問に思うランサー

その直後

「白牙連爪!!!

男性の言葉と共にグールの集団が消え去り姿を現す男性

「貴方は、一体?」

「白獣、鳳幻。間宮達と繋がりが有ってな。ともかく、今はこいつらを蹴散らすぞ。

ランサーの疑問に答えるとライダーと共にグールの群れに向かって行く幻

5分程すると全てのグールが消え去っていた

それを確認すると口を開く幻

「ライダー、って言ったな?」

幻の言葉に頷くライダー

「彼女達を任せても良いか?俺は間宮達の所に行く。」

「解りました。ですが、マスターは何かお考えです。それを察して下さい。」

「解った。」

ライダーからの言葉に答えると廊下から去っていく幻

 

続く

 

次回予告

SKA中庭での決戦も、終わりを迎えようとしていた

果たして勝つのは光か?それとも闇か?

次回ACT8「白き羽・黒き衣

 

 

 

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