Angel’s Knight 第2章
ACT3「セシリア」

 

 

SKA学習棟

 

その入り口に2人の女性の姿が有った

一人は黒をベースとしたドレス

もう一人は黒をベースとした長袖ロングスカートのメイド服

そのメイド服の上に黒ベースの鎧と言った格好

 

そんな2人を玄関で待ち構える3人の女性

中央に立つ女性は魔術法衣を纏い片手に納刀した剣を持っていた

両脇にはメイド服を身に纏い、剣を持つ女性がそれぞれ立っていた

ふと中央の女性が口を開く

「SKA校長風使いの神月雫です。両脇に居るのはアインスとフィーアです。貴女達

は何者ですか?」

雫の言葉に口を開くドレスの女性

「これは失礼。私はセシリア。漆黒の姫君セシリア。彼女は私の従騎士シルヴィー。

少しお話がしたくて来ました。」

「漆黒の姫君がお話とは、何でしょう?」

セシリアに臆する事無く口を開く雫

「気が強いのね。お話と言うよりかは、忠告よ。」

「忠告?」

セシリアの言葉に疑問に思う雫達

「今から一週間後、私は配下達を連れてここを襲撃するわ。」

―襲撃する―

その言葉に驚く雫達

「その襲撃を防いでみなさい。私達は全力で行かせて貰うから。シルヴィー、行くわ

よ。」

そう言うとSKAから去っていくセシリアとシルヴィー

去ったのを確認して口を開くアインス

「雫さん。」

「…アインス、フィーア。放課後緊急の職員会議よ。」

 

放課後

 

SKA学習棟

 

職員室

 

そこには雪・青葉・雫・ライダー・セイバー・アインスにフィーアの7人が居た

その中で雫が事の全てを説明する

それを全て聞き口を開く青葉

「雫さん。これは有る意味生徒の実力を試すチャンスかもしれません。

ですが勿論生徒を見殺しにする気は無いですけど。」

青葉の言葉に口を開く雪

「青葉。何人かに限定すべきだと、私は思う。」

「同意見です。」

雪に同意するライダー

「でも雪。誰を出すの?」

青葉の言葉に微笑む雪

「生徒からのメンバーは楓と紫亜。八重と灰音も良いかな?」

「…成る程。その4人なら何とかなるわね。」

雪が提示したメンバーに納得する青葉

「八重と灰音には私から言うから、青葉は楓と紫亜をお願い出来る?」

雪の言葉に頷く青葉

ふと雫の視線を感じる雪と青葉

視線に気付き口を開く青葉

「神月さん。何か?」

「ううん。何も。何も無いわ。」

「そう、ですか。では失礼します。」

そう言うと職員室から出て行く雪と青葉

ライダーもそれに続いて出て行く

「どうしたんですか?」

ふと横からアインスが口を入れる

「えっ?いやちょっとね。…彼女達も強くなったな〜って。」

「それもそうね。」

雫の言葉に相槌を打つアインス

 

訓練室

 

そこにはランサーと紫亜、それと寝ている楓の姿が有った

「彼女、結構大変みたいね。」

寝ている楓を見てそう言う紫亜

「えぇ。マスターも苦労しています。私に出来る事は、そんなに無いわ。」

「秋華、ならせめて模擬戦の相手をしてあげれば良いじゃない。」

悩むランサーに助言する紫亜

「それもそうね。ありがとう、アーチャー。いえ、フィーナ。」

礼を言うと訓練室に青葉が入って来る

「青葉。」

「マスター。」

「あれ?お邪魔だった?」

青葉の言葉に首を横に振る紫亜

「そう。それよりもちょっと言う事が有るの。」

そう言うとセシリアの事を話す青葉

青葉の言葉に悩みを見せるランサーと紫亜

それを見て口を開く青葉

「もしかして2人共、マスターの命次第って言うんじゃないんでしょうね?特に紫

亜。」

青葉の言葉に目を背けるランサーと紫亜

そんな2人を見て呆れると口を開く青葉

「全く。紫亜。いえ、アーチャー。解っているでしょうね?」

「…はい、マスター。」

「解ればよろしい。それで秋華さんはどうなんですか?」

アーチャー、紫亜の答えを聞くとランサーへと話題を振る青葉

「…私自身は別に構いませんが、やはりサーヴァントと言う立場上マスターに従いま

す。」

ランサーの答えを聞き口を開く青葉

「OK。解ったわ。ありがとう。」

そう言うと訓練室から去っていく青葉

それと同時に口を開く寝ている筈の楓

「ランサー、良いわよ。戦いたいなら戦って。」

「マスター。起きていられたのですか?」

「うん。」

そう答えると黙り込む楓

それを見て口を開くランサー

「あまり乗り気では無いのですか?マスター。」

「…うん。私なんかが、常に最前線で戦っていた現在のSKの力になれるのかな〜っ

て。」

楓の言葉を聞き口を開くランサー

「つまりマスターは自分が足手纏いになってしまうのではないかと思ってるのです

ね?」

ランサーの言葉に頷く楓

それを見て再度口を開くランサー

「そんな事は有りません。もう少し自身を持って下さい、マスター。」

「ランサー。」

その様子をいつのまにか入り口近くに避難していて見ていた紫亜が口を開く

「…変わったな、秋華さんも。」

そう呟くと訓練室を出て行く紫亜

 

その日の深夜

 

羽咲中央駅前のとあるビルの屋上

 

そこにはセイバーとアインスの姿が有った

屋上から街を見下ろす2人

ふと口を開くアインス

「セイバー、気付いてる?」

「えぇ。居ますね。…出てきたらどうです?」

そう言うと振り返るセイバーとアインス

そこに居たのは…

「漆黒の薔薇騎士。」

セイバーがそう言う

セイバーの言葉に口を開く漆黒の薔薇騎士

「正解よ。気高き騎士王。…けど安心して。今回は挨拶だけよ。」

そう言うと兜を外す漆黒の薔薇騎士

兜の下から出てきた顔を見て驚くアインス

それに対し冷静に口を開くセイバー

「ライダーのマスター風濫。挨拶だけとはどう言う意味ですか?」

「挨拶なんてのは建前よ。」

風濫の言葉に驚く二人

「セシリアにはもろバレだけど、私があっちに付いてるのはセシリアが何をするかを

知る為よ。」

その言葉に再度驚く二人

「敵を騙すには先ず味方から。それ故に魔の力を行使する。これって誰かに似てませ

ん?アインスさん。」

ふとアインスに話を振る風濫

その言葉に考えるが、ふと一人の人物が出てくる

「まさか、唯様?」

アインスの答えに頷く風濫

「唯さんなら確実にフェイトと名乗り、セシリアの元に付くでしょう。」

そう言うと夜空を見上げる風濫

「不思議です。光の力を持たない自分が、こんな事してるだなんて。」

そう言うとまたセイバーとアインスを見る風濫

「セイバー。アインスさん。戦う時が来たら、その時は本気で来て下さいね。」

風濫の言葉に頷くセイバーとアインス

それを見て海浜公園の方を指差す風濫

「セレナが動いてます。彼女は本能のままに動いています。…気を付けて。」

風濫のその言葉を聞くとそこから飛び出すセイバーとアインス

セイバーとアインスが視界から消えると口を開く風濫

「ご用件は何ですか?マスターセシリア。」

風濫の言葉と同時に姿を現すセシリア

「別に、何でも無いわよ。ただ、何故セレナの事を教えたのか気になってね。」

セシリアの言葉に振り向いて笑顔で答える風濫

「さぁ?何ででしょうね?」

その言葉を聞き笑うと口を開くセシリア

「だから貴女は面白いのよ。フィーリアの名を継ぎし者間宮風濫。」

「面白いのは、貴女もですよ。マスターセシリア。」

 

羽咲海浜公園

 

中央広場

 

そこにはエクスレンスを持ち周囲を壊滅させたセレナの姿が有った

ふと何かに気付き駅の方を向くセレナ

「あはっ、やっと来た。エクスレンス、行くよ。」

―YES、MasterShooting Mode

セレナの声に答え砲撃形態に変化するエクスレンス

Enmey LockRady?―

「行って!」

Shoot

セレナの言葉に答えると先端から魔術の矢が射出される

 

羽咲海浜公園近く上空

 

ふと何かに気付くセイバー

「アインス!何か来ます!」

セイバーの言葉と同時に剣を抜くと口を開くアインス

「双牙天衝!!!

そう言うと同時に海浜公園から飛んで来た魔術の矢を受け止める

「アインス!」

「セイバー、行って!!!

アインスの言葉に頷くと一人羽咲海浜公園へと進む

 

再び海浜公園中央広場

 

放った魔術の矢を見て口を開くセレナ

「…残念。エクスレンス、いつもの行くよ。」

―OK。Exslenser

エクスレンスがそう言うと同時に他方向へと射出される魔術砲弾

「魔術結界展開完了。」

セレナがそう言い終わると同時に、セレナの目の前にはセイバーの姿が有った

「あはっ、無謀だね、お姉ちゃん。」

そう言うと同時に多方向に散っていた魔術砲弾が一斉にセイバーを襲う

驚く間も無くセイバーに当たり煙を立てる

「もう終わり?つまらない。」

セレナがそう呟いた直後

「ならばもう少し遊んであげましょう。」

その声と共にカリバーンを具現化させ煙の中から現れるセイバー

驚きつつもエクスレンスでセイバーの攻撃を防御するセレナ

「何で?何でお姉ちゃんは無事なの?」

そう言いながらセイバーを弾くセレナ

着地し体勢を整えると口を開くセイバー

「残念ですね。私は魔術に対しての耐性がAランクです。並大抵の魔術では無効化さ

れるだけです。」

そう言うとセレナに対し剣を向けるセイバー

それと同時に双剣を持ったアインスがセイバーの隣に降り立つ

「さて、2対1です。戦いますか?幼き少女よ。」

セイバーの言葉に対し口を開くセレナ

「う〜。エクスレンス。魔力開放!!!

セレナがそう言い放った直後

「はい、そこまで。」

そう言いながら剣を以ってセレナを制する漆黒の鎧の女性

Master?―

「エクスレンス、戦闘モード解除。」

―OK―

その言葉と共に宝玉へと戻るエクスレンス

それを確認して口を開くセレナ

「シルヴィー、何しに来たの?」

飛び込んで来た漆黒の鎧の女性、シルヴィーに対し疑問をぶつけるセレナ

セレナの問いに口を開くシルヴィー

「マスターセシリアからよ。期日迄戦闘行為は禁止、だそうよ。」

シルヴィーの言葉にふてくされながら口を開くセレナ

「む〜。けど、セシリア姉様の言う事なら仕方無いか。シルヴィー、先に戻ってる

よ。」

そう言うとそこから消え去るセレナ

「やれやれ。手に余る子ね。それと、今ここで始める気は無いわよ。マスターに言わ

れてるから。」

そう言うとセイバー達の方を向くシルヴィー

「それじゃ、期日をお楽しみに。」

そう言うとそこから消えるシルヴィー

「セイバー。」

「アインス。戻りましょう。今はそれが得策です。」

セイバーの言葉に頷くアインス

 

続く

 

次回予告

セシリアから言い渡された期日を迎えたSKA

その間にそれぞれの一週間を過ごす楓達

次回ACT4「それぞれの7日〜楓・ランサー〜」

 

 

 

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