Angel’s Knight
ACT4「アインツベルン」

 

 

羽咲海浜公園

 

少女セレナが口を開く

「自己紹介も終わった所で何だけど、死んじゃって。」

セレナの言葉に手に持った斧剣を思いっきり振り切るバーサーカー

その攻撃を避け近くの木に着地する風濫達

「マスター、どうしますか?」

「アインツベルンが召喚したバーサーカーだとすると前回と同じヘラクレス!」

風濫の言葉に口を開くアーチャー

「成る程。十二の試練(ゴットハンド)か。厳しいな。」

「バーサーカー!」

アーチャーの言葉と同時にセレナがそう言う

その言葉に再度斧剣を振るうバーサーカー

その攻撃は風濫達が居た木をなぎ倒した

地面に着地したライダーとアーチャー

風濫は上空へと逃れていた

「ライダー!宝具の使用は貴女に任せる!」

そう言うと手に気の塊を作る風濫

「食らえ!エーテルストライク!!!」

そう言うと同時に気の塊をバーサーカーに放つ風濫

そのままバーサーカーに直撃する

直撃を確認し、地面に降り立つ風濫

「これで、どう?」

風濫がそう言った直後バーサーカーの手が伸び、風濫を掴む

「なっ!ぐぁ!」

掴まれると同時に握られる風濫

「マスター!!!」

たまらず叫ぶライダー

それを見て口を開くセレナ

「甘い甘い。そんな攻撃じゃ1回だって殺せないわよ。さぁバーサーカー。そのまま

握りつぶしちゃいなさい。」

セレナの言葉に左手に更に力を込めるバーサーカー

「ぐぁぁ!!!」

悲痛な叫びを上げる風濫

「マスター!!!」

風濫の悲痛な叫びにバーサーカーに向け突撃するライダー

「バーサーカー!」

それを見て口を開くセレナ

その言葉に反応し、手に持った斧剣でライダーを弾き飛ばすバーサーカー

「ぐぅ!」

「ライダー!」

そう叫ぶと目を閉じ集中するアーチャー

―トレース・オン―

アーチャーがそう口にした瞬間

―白銀の光破斬―シルバーノヴァ―

―約束された勝利の剣―エクスカリバー―

その二つの声と共に光に飲まれるバーサーカー

「なっ!」

その声に驚きの声を上げるセレナ

アーチャーもその声に投影魔術を中断し目を開く

そこには銀装を纏った青葉と、武装したセイバーの姿が有った

二重の攻撃で一瞬力が緩みその隙を見つけバーサーカーの腕から脱出する風濫

そのままライダーの元に集まる一同

「ライダー、大丈夫?」

「マスターこそ。」

風濫とライダーがそんな会話を交わすとバーサーカーを見据える

「危ない危ない。そんなんじゃバーサーカーは殺せないわ。やっちゃいなさい、バー

サーカー!!!」

その言葉と共に今尚残る煙の中からバーサーカーの斧剣が振るわれる

その攻撃を銀槍で受け止める青葉

「アーチャー!!!」

青葉の言葉にバーサーカーの胸にカラドボルグを突き刺し、バーサーカーから離れる

と口を開く

「Break!!!」

その言葉と共に爆破するカラドボルグ

その衝撃によろめくが、直ぐに斧剣を振り上げるバーサーカー

その直後目の前を通過し、手に持った短剣でバーサーカーの右手を刺すライダー

「くっ、やはり堅いか。」

ライダーがそう呟くと口を開く風濫

「ライダー!鎖を使いなさい!」

風濫の言葉に短剣についている鎖を利用し、バーサーカーの右手を縛り近くの木に縛

り付ける

「バーサーカー!」

セレナの言葉に縛り付けた木ごと引き抜くバーサーカー

「無茶苦茶だよ。」

思わずそう言う青葉

その直後口を開く風濫

「ライダーと青葉はバーサーカーを撹乱!アーチャーは後方支援!

セイバーは最大限まで高めて宝具を打てる状態にして!」

風濫の言葉にバーサーカーの周りを動きまりつつ、攻撃を仕掛けるライダーと青葉

アーチャーは身近の木に登り姿を消す

それを確認して口を開く風濫

「ライダー!青葉!バーサーカーの海岸の方へ!」

風濫の言葉に撹乱しつつバーサーカーを海岸の方へと誘導していく

一定の距離を保ちそれについていくセイバー

その直後何かを感じる風濫

「ライダー!青葉!避けて!!!」

風濫の言葉にバーサーカーから離れるライダーと青葉

その直後無数の武器がバーサーカーを貫く

「なっ!」

その場に居た全員がその光景に驚く

無数の武器は絶える事無くバーサーカーを貫き、いつしかバーサーカーは12回殺さ

れ、その場から消滅した

「嘘、バーサーカー。嘘でしょ?」

呆然とするセレナ

その光景に静かに口を開く青葉

「まさか貴方迄現界しているなんてね。アーチャー。いえ、始まりの騎士王ギルガ

メッシュ!」

青葉が言い切ると同時に姿を見せるギルガメッシュ

「当たり前だ。聖杯(アレ)は我(オレ)の物。手に入れるまでは死なぬ。」

そう言うと同時にギルガメッシュの背後に無数の武器が現れる

「では死ね。」

ギルガメッシュの言葉と同時に放たれる無数の武器

その無数の武器を弾く風濫・青葉・セイバー

その様子を見て口を開くギルガメッシュ

「どうしたどうした?まだまだ出てくるぞ。」

そう言いながら無数の武器の雨は、止む気配を見せない

そんな中で小声で口を開く風濫

「青葉、少しでも隙が出来たら逃げるわよ。」

「風濫。解った。それと、バーサーカーのマスターはどうするの?」

「私が何とかするわ。」

「…解った。」

そう答えた後も無数の武器は止む事を知らずに降り注ぐ

「そらそら。どうした?どうした?どうした?」

風濫達を見下しながら無数の武器を射出するギルガメッシュ

その直後ギルガメッシュの目の前を鎖の付いた短剣が横切る

それに対しても無数の武器を射出するギルガメッシュ

射出された無数の武器が命中する前に姿を消す短剣の持ち主

「ふむ、逃げたか。さて、こちらも早く楽にしてやらなければな。」

ギルガメッシュがそう言うと背後から特殊な形の剣が現れる

それを見て口を開く風濫

「天空剣エア。これはやばい。」

ギルガメッシュが構えるとエアに風が集まる

―天地乖離す開闢の星―エヌマ・エリシュ―

ギルガメッシュがそう言うとエアから放たれる風

「マスター青葉、どいて!」

その言葉に身を避ける青葉・風濫・セイバー

するとそこから同質の風が放たれる

「なっ!」

その光景に驚くギルガメッシュ

二つの風はそのまま相殺し、周囲へと拡散する

「ギルガメッシュ。貴方は私にその宝具を見せ過ぎたわ。さぁ、次は何を出してくる

のかしら?」

風濫達の後方からエアを持ち、アーチャーが姿を現す

「この俗物がぁ!!!」

そう言うと大量の武器を射出するギルガメッシュ

「エクスカリバー。」

そう言うと唯の持つ剣がそのまま投影され、アーチャーの右手に収まる

剣を手に持つとそのまま無数の武器を薙ぎ払う

その払いは射出されようとした武器までもを弾く

そのままエクスカリバーをギルガメッシュに向け、口を開くアーチャー

「次なる手は、何かしら?」

そう言うとエクスカリバーを消し、干将・獏耶を持つと、ギルガメッシュに対して

突っ込むアーチャー

「マスター、今のうちに。」

アーチャーの言葉にその場から撤退して行く風濫達

「逃すか!」

ギルガメッシュが気付き、無数の武器を射出しようとした瞬間

割って入り阻止するアーチャー

「貴方の相手は、この私よ!ギルガメッシュ!!!」

 

羽咲中央公園

 

そこには風濫・青葉・セイバー・ライダーにセレナの姿が有った

その中で口を開くセイバー

「風濫、彼女をどうする気ですか?」

「どうって、SKAで保護するわ。令呪が生きているとは言え、今の彼女にサーヴァ

ントは居ない。

それならSKAで保護した方が一番良いわ。」

「ですが風濫!」

「セイバー、従いましょう。」

セイバーの言葉に割ってはいるライダー

「ライダー。ですが何か起こってからでは遅いです!彼女は今この場で討つべきで

す。」

そう言うセイバーの右手には剣が実体化していた

それを見て鎖の付いた短剣を構えるライダー

「止めなさい2人とも。」

風濫が口を開く

「マスター。」

「風濫。」

風濫の言葉に同時に口を開くセイバーとライダー

「う、う〜ん。」

ふと眼を覚ますセレナ

「おはよう、今貴女がどうなっているか解る?」

風濫がセレナに対しそう言うとセレナに向けて剣を向けるセイバー

「セイバー!!!」

たまらず叫ぶ風濫

「サーヴァントが消えたとはいえ、彼女はまだマスターです。後々面倒になる前に今

ここで斬ります!!!」

セイバーの言葉に口を開くセレナ

「…やっぱり、死んじゃったんだ。バーサーカー。」

「セレナ、貴女には二つの道が残されているわ。このまま一人になり、保護される

か?

それとも、私と一緒に来るか?…貴女が選びなさい。」

そう、セレナに言う風濫

「ただ、付け加えるのなら、一人になった瞬間目の前に居るセイバーにやられるわ

よ。

まぁ、そんな事させないけどね。」

風濫の言葉に少し考えると口を開くセレナ

「…私、貴女と一緒に行く。」

セレナの言葉に笑顔を見せる風濫

「決まりね。ライダー、彼女を連れて寮へ戻ってくれる?そしたら雪に事情話して。

「解りました。では行きましょうか?バーサーカーのマスター。」

ライダーの言葉に頷くセレナ

それを見てセレナを抱えその場から去っていくライダー

ライダーが去ったのを確認して口を開く風濫

「さてと、誰が呼び出したか解らないけど、出てきたらどうかしら?」

風濫がそう言うと周囲から大量のゴーレムが現れる

それを見て構える青葉とセイバー

「風濫、これって…。」

「大方サーヴァントを失ったセレナを狙いに来たのでしょうね。」

そう言うと黒神装を纏う風濫

「さてと。セイバー、彼女を敵では無く、唯の少女として見れる?」

「…行くのなら行って下さい。ここは私一人で引き受けますので。」

風濫の問いに答えると剣が光を纏う

―約束された勝利の剣―エクスカリバー―

そう言うと同時にゴーレムの一角を飲み込む光

そこにぽっかりと道が出来る

「行ってください。私に関しては心配いりません。」

セイバーの言葉に出来た道を通り去っていく風濫と青葉

「さぁ、来なさい。」

 

SKA寄宿舎

 

学生棟談話室

 

そこには楓とランサーとフィーリアの姿が有った

「マスター、調べるだけのつもりでしたが、キャスターを倒してしまいました。」

ランサーの言葉に口を開く楓

「いえ、倒せたのなら好都合よ。ありがとう、ランサー。」

楓の言葉に少し照れながら口を開くランサー

「ありがとう、ございます。それでマスター、次はどうなされるおつもりで?」

「う〜ん、とりあえず間宮先生と話し合ってからかな?まぁ敵対するサーヴァントが

来たら戦うつもりよ。」

「解りました、マスター。」

楓の言葉に承諾するランサー

それを見ていたフィーリアが口を開く

「水代さん、風濫が帰ってくるわ。…アインツベルンの少女が一緒。サーヴァントは

…居ないみたいね。」

「それなら今後の事について話をしたいわ。」

楓の言葉に口を開くフィーリア

「解ったわ。風濫に伝えておくわ。……秋華。」

ふとランサーの真名を言うフィーリア

「えぇ。マスター、嫌な予感がします。」

そう言うとフィーリアと共に構えるランサー

その直後目の前に漆黒の衣を纏った女性が現れる

その女性を見て口を開くフィーリア

「…イリア?」

 

続く

 

次回予告

楓達の前に現れたのはイリア

何故に彼女が?

疑問に思う暇も無く寄宿舎を舞台に戦いが始まる

次回ACT5「漆黒の器」

 

 

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