Angel’s Knight
ACT2「SKA初事件」

 

 

秋も深まる10月

 

Skアカデミー教員室

 

教員室で溜息を吐く風濫

「風濫、どうしたの?」

雪が声を掛ける

「ん?ちょっとね。何か嫌な予感がするのよ。」

「嫌な予感?」

雪の言葉に頷く

「少し注意しとかなきゃいけないわね。」

雪がそう言うと口を開く風濫

「それよりも、どう?彼女達は?」

「平均的に見ても成績は悪く無い。注目株は玖我聖かな?彼女いつもトップだし。」

雪の言葉に考える風濫

「私的には楓・灰音、それに紫亜の3人が気になるわね。」

「1回でも実戦を体験させたら化けそうなの?」

「さぁ、どうでしょうね。雪。」

風濫がそう言うとフィーリアが入って来る

「風濫、お客さん来てるわよ。職員玄関。」

「は〜い。」

そう答えると職員玄関へと向かう風濫

 

職員玄関

 

「お待たせしました、間宮風濫です。」

風濫がそう言うと被っていたフードを取る来客

「貴女は。…そう、何かが起きるのね。」

 

寄宿舎

 

談話室

 

そこには楓・八重・灰音・聖の4人の姿が有った

「この場合はこう展開してこうすれば…ほらね。」

聖の言葉に納得する3人

「なら、相手がこう来たらどうなのかしら?」

聖に対し口を開く灰音

「そうしたらこう展開すればこうなって、相手は焦るわ。」

「…成る程。教えてもらって良かった。」

そう言う灰音

「凄いね、2人共。」

思わず感心する楓

その瞬間、何かを感じる一同

「何?今の。」

最初に灰音が口を開く

「解らない。けど何かが起きている。」

冷静に分析する聖

その直後談話室の床に魔法陣が現れる

「魔法陣!しかもこれは…。」

灰音がそう言うと魔法陣から大量のアンデットが出現した

―うわぁぁぁぁぁぁぁぁ

談話室に悲鳴が響く

「アンデットには、火。けど、なんでスケルトンなのよ―――!!!」

大量のスケルトンを見続ける楓

「楓、逃げよう!」

八重の言葉にも反応せず、スケルトンの大群を見続ける楓

「楓!」

「…や。」

楓が発した言葉に疑問に思う八重

「楓?」

「や。嫌。嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

そう叫ぶとその場に座り込む楓

「楓!どうしたの楓!」

「来ないで。来ないで―――!!!」

尚も叫び続ける楓

そんな楓と八重の側にスケルトンが迫る

「しまった!」

八重がそう声を上げた瞬間

スケルトンが粉々に砕け散った

そこには白と黒の双剣を持った紫亜の姿が有った

「早く逃げなさい!寄宿舎から出れば追って来ない筈だから!早く!」

「ゴメン。」

そう言うと楓を連れ談話室から出て行く八重

それに続く聖と灰音

「さてと、スケルトンが大量。…まさかね。」

そう言うとスケルトンの大軍に突っ込んで良く紫亜

 

廊下

 

廊下を走りながら八重に声を掛ける灰音

「八重、楓の様子は?」

「まだ収まらないみたい。どうしたんだろう?」

楓の様子に疑問を隠せない八重

「2人共、前。」

冷静に聖がそう言い放つと、目の前にはスケルトンが3体程居た

「くっ!聖、何か手は無い?」

灰音が口を開く

「スケルトンなら再生力を超える力で砕かなきゃ意味が無いわ。それ以外なら聖なる

力しか。」

そう言うと俯く聖

ふと、女性の声が聞こえてくる

「あらあら、なんとも良さそうな生贄が4人。一人は直ぐにでも頂けそうね。」

その声に構える灰音と聖

「さぁ、行きなさい。」

女性がそう言うとスケルトンが楓達に近づいてくる

その直後

廊下のガラスを割り、鎖の付いた短剣を持ち、目隠しをした女性が飛び込み、スケル

トンを蹴散らす

「ライダー、先生?」

ふと口を開く灰音

「ライダーのサーヴァント。前回から残っていたのかしら?」

女性の言葉に口を開くライダー

「キャスター。貴女、前の記憶が有るのですか?」

「フフッ、それはどうでしょう。それでは。」

そう言うとその場から消えるキャスターと呼ばれた女性

消えたのを確認すると口を開くライダー

「ふぅ。大丈夫でしたか?水代楓・白里八重・玖我聖・桜月灰音。」

「えっ?えぇ、けど楓がまだ。」

ライダーの言葉に答える八重

「ライダー、生徒達は大丈夫?」

そう言いながら玄関の方から駆けてくる風濫と来客の女性

「マ…、とりあえず彼女達は。ですが水代楓の様子が何かおかしいのです。」

「…解った。彼女は私に任せて。八重、他の生徒は?」

八重に聞く風濫

「談話室に多数。あとは各自部屋かと。」

「ありがとう。ライダー、頼める?」

風濫の言葉に頷くと談話室の方へと駆けて行くライダー

それを確認すると楓に寄る風濫

ふと楓に3本線の記号を見つける風濫

「…令呪。まさか。」

風濫がそう呟くと後ろから来客の女性が口を開く

「風濫。大聖杯が壊れたのに色々と嫌な予感を感じます。それと、先程迄キャスター

が居た様です。」

「…ありがとう、柊。八重・灰音。楓の事頼める?」

風濫の言葉に頷く八重と灰音

「聖、貴女は私と一緒に来て。」

 

談話室

 

白と黒の双剣を持つ紫亜

突如消えるスケルトンに疑問を浮かべる

「…撤退したのね。…アウト。」

そう言うと両手の剣が消える

それと同時に廊下からライダーが現れる

「如月紫亜。大丈夫みたいですね。」

「ライダー、えぇ一応は。ですが何人か怪我をしております。頼めますか?」

紫亜の言葉に頷くライダー

「それでは私は失礼します。」

そう言うと談話室を出て行こうとする紫亜

ライダーとのすれ違い様に小声で口を開く

「大聖杯が復活した模様です。気を付けて下さい。」

そう言うと談話室から去っていく紫亜

「如月。貴女何故それを。」

 

一通り寄宿舎を回り無事を確認し、談話室に集まった風濫達

メンバーは風濫・柊聖・ライダーにフィーリアの4人

 

最初に口を開くライダー

「あのスケルトンは間違いなくキャスターの召喚した者。そしてキャスター自身も確

認。」

ライダーに次いで口を開くフィーリア

「考えられる可能性は一つ。大聖杯が復活した。それ以外考えられないわ。」

「なら、楓の左手に見た令呪にも納得が行く。けど、大聖杯は2年前にフィーナさん

が壊した筈。」

風濫の言葉に口を開くフィーリア

「けど実際問題サーヴァントが現れているのは事実。ライダー・キャスターの2人。

それにアサシンの私にセイバー。後はアーチャー・ランサー・バーサーカーの3体。

フィーリアの言葉の後口を開く聖

「気付いて、いたのですか?」

「当たり前よ。けど、私をアサシンとして数に入れてるかは、解らないけどね。」

その言葉の後、解散となった

 

寄宿舎職員棟

 

屋上

 

そこにはライダーと如月紫亜の姿が有った

「話とは、何の用ですか?如月紫亜。」

ライダーの言葉に答える紫亜

「私の正体。それと大聖杯復活についてですよ。」

 

続く

 

次回予告

キャスターが現世に

その可能性とされる大聖杯の復活

その事と己の正体について語る紫亜

果たして真相は?

次回ACT3「大聖杯復活〜羽咲聖杯戦争再び〜」

 

 

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