Silver Factory Another Day Story 十字架の誓い

ACT5「苦悩〜決意〜」

 

 

私の頼み、聞いてくれますよね?兄さん

 

そう言って仮面を取ったセレスの素顔を見て驚く結城

嘘だろう?何でお前何だよ。七夜。」

「理由は単純よ、私は選ばれたの。統治者に。故に今の日本を統治している。」

「武力と言う名の力、でか?」

結城の言葉にピクンと来る七夜

「力なら何だって良いんですよ。私にはたまたまそれが武力だったって事よ。」

そう言うと結城から目を反らす七夜

「良く考えておいて下さい。」

「七夜。武力で抑えても、何も生まないぞ。」

そう言うとドアを閉める七夜

 

霞が関近辺のビルの屋上

 

そこで様子を見るイシュタルと雪

「イシュタルさん、どう動きますか?」

結構厳しいわね。内通者でも居れば簡単なんだけど。」

イシュタルの言葉に考える雪

内通者、か。」

「イシュタルさん、まさか?」

雪の言葉に「黙ってて」と言う仕草をすると皇居の方を見るイシュタル

 

再び皇居のとある部屋

 

ふとドアが開き顔を上げる結城

「誰だ?」

その言葉に何かがほおられる

それは鍵の付いたネックレスだった

「クルスレンヴェード。」

「それで罪が滅ぼせるか解らない。けど、私は。」

そこ迄聞いて誰なのか解る結城

「それで良いんじゃないか。俺と一緒に脱出して、戻ろう。それでお前の罪は晴れる。」

ありがとう、結城。」

「それは脱出してからだ。」

そう言うとネックレスを手に取る結城

「さて、存分に暴れるとしますか。」

私が言うのも何だけど、妹さんは、良いの?」

構わんさ。行くぞ、クルスレンヴェード。」

―OK Master―

 

廊下を疾走する結城とルナ

「月夜!このまま突っ切って脱出するぞ!」

「OK!」

そう言って建物の外迄来るとそこには一人の女性が立っていた

その女性を見て口を開くルナ

シル姉。」

シルヴィーの姿を見て構える結城

それを見て歩き寄ってくるシルヴィー

そのまま剣も抜かずにすれ違い様に口を開くシルヴィー

「私は何も見ていない。行きなさい。」

「シル姉。」

「そして伝えて。3日後の夜9時。それが、時だと。」

そう言うと中へ去って行くシルヴィー

「シル姉、一体何を。」

「月夜、行くぞ。」

「結城。うん。」

そう言うと駆け出す2

 

新橋駅近く

 

そこ迄駆けて来るとふと人影を見つける結城とルナ

「イシュタル。それに氷那。」

その人物を見て名を言う結城

2人の姿を見て俯くルナ

それを見て口を開くイシュタル

「月天の守護者。貴女に何が有ったのか、聞かないわ。けど、結城を助けてくれて、ありがとう。」

イシュタルの言葉に口を開くルナ

「怒らない、ですか?私は裏切ったんですよ。なのに。」

ルナの言葉を聞きやれやれと言った感じで口を開くイシュタル

「別に何も問わないし、罰も下さない。結城がどう思ってるか知らないけど。」

「俺は構わない。もう、許している。」

結城の言葉を聞き口を開くイシュタル

「決まりね。お咎めは無し。まぁ、楓辺りが何か言いそうだけどね。」

イシュタルの言葉に頷く雪

 

秘密基地

 

パシーン

乾いた音が響き渡る

イシュタルの予想通りか、楓の平手がルナの頬に飛んだ

「ルナ、何で叩かれたか、解ってるよね?」

うん。解ってる。だから、楓からの一発は覚悟していた。ごめんなさい。」

ルナの言葉を聞いて口を開く楓

「私はこれで終わり。イシュタルさんは?」

「特に無いわ。結城自身がルナの事を許している。私はそれでお咎め無しよ。」

イシュタルの言葉を聞き、ルナを見る

ルナ。」

「大丈夫。私は、全力を持って戦えるから。」

ルナのその言葉にルナに抱きつく楓

「楓?」

「おかえり、ルナ。」

うん、只今。」

 

会議室

 

そこにはイシュタル・雫・雪に結城の姿が有った

結城から説明を受け、イシュタルが口を開く

「それじゃセレスの正体は結城の妹って事になるのね。」

イシュタルの言葉に頷く結城

「だが、俺の知っている七夜じゃない。けど、俺の知っている七夜なんだ。」

結城の言葉を聞いて悩むイシュタル

「ねぇフェンリル。レイピアの居場所、掴める?」

ふと出た雫の言葉にピンと来るイシュタル

「成程。浄化の銀、銀十字。銀装妖精レイピアね。」

イシュタルの言葉に頷く雫

「大体場所は掴めてるわ。早くて3日。長くて1週は下さい。」

「解ったわ。雪、お願いね。」

「はい、イシュタルさん。失礼します。」

そう言うと会議室から出て行く雪

「とりあえず、フェンがレイピアを連れて戻って来る迄待機。迎撃はするわよ。それで良いわね?」

イシュタルの言葉に頷く雫と結城

「うん。それじゃ解散。他のメンバーにはこの後の集会で言っておくわ。」

 

続く

 

 

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