ザ・グレイトバトル

-真の強さ- 

第16章

 

 

 休息の一夜を過ごしてから、飛羽真たちはGフォース本部を後にして、自分たちの世界へ戻っていった。

 飛羽真たちを見送ったアキト、陽輝、蓮斗。3人は飛羽真たちとの出会いと共闘を思い出して、決意を新たにしていた。

「フォース、君はどうするつもりなんだ?」

“私はまだここに留まるつもりだ。しかしもしかしたら、私は地球を離れて宇宙での戦いに向かうことになるかもしれない。”

 陽輝の問いかけに、フォースが自分の考えを伝える。

“そのときに君と分離するのか、君と共に宇宙へ出ることになるのかを決めることになる。”

「フォース・・オレは君と一緒に行く。もちろん、このことはナツたちにもちゃんと話す。」

 フォースの話を聞いて、陽輝も自分の決意を口にする。陽輝もフォースと共に旅立つ決意を持っていた。

「オレたちは最初は復讐のために戦士になった・・でも今はフォースレンジャーとして、大切なものと、その居場所である地球を守るために戦うことを決めた・・」

 蓮斗も陽輝とアキトに、自分の過去と決意を口にした。

「陽輝、フォース、お前たちがいるうちは、お前たちと一緒に戦うことになるだろう。改めてよろしくな。」

 蓮斗が陽輝に目を向けて、気さくに声を掛けた。

「あぁ、よろしくな、蓮斗。」

 陽輝が微笑んで、蓮斗と握手を交わした。

「オレはまだ、地球の様子をうかがうつもりだ・・」

 アキトも自分の考えを陽輝たちに伝えた。

「もしも地球人が愚かな道を歩み続け、改善の兆しが見えなくなったときに、オレはまた上層部の粛清に向かう。その考えは今も変わっていない。」

「アキト・・・」

 揺るがない意思を持っているアキトに、陽輝が深刻さを感じていく。

「オレはお前たちの敵になるかもしれない・・そうなれば、お前たちはどうする・・・!?

 アキトが陽輝と蓮斗に忠告をする。

「そのときはオレはお前と戦い、また止める・・お前の許せなくなる気持ちも分かるが、そのために関係ない人まで傷つくのには納得できないから・・」

「オレもだ。今のオレたちにも、守りたいものがある。それを壊そうとするなら、誰が相手でも迷っていられない・・・!」

 陽輝と蓮斗も正直な思いを口にした。2人とも自分の強い信念と正義を持っていた。

「お互い、譲れないものがあるということか・・これは誰かが間違ったとき、止めてくれるヤツがいる・・」

 陽輝たちの考えを聞いて、アキトが笑みをこぼした。

「オレたちの中でそういうことが起きないのが、1番いいけどな・・」

 陽輝が皮肉を感じて、ため息まじりに言いかけた。

「陽輝、アキト!」

「蓮斗!」

 そこへナツと理穂が来て、陽輝たちに呼びかけてきた。

「パトロールの時間よ。また宇宙で空間の歪みが観測されたの。」

「また何者かが地球に来るかもしれないな・・Gフォースのモビルスーツが、宇宙ではどう活動できるかも確認しておきたいし・・」

 ナツがトウジからの指令を伝えて、陽輝が意気込みを見せる。

「ということはGフォースが大気圏外、オレたちが地球上をパトロールすることになるな。」

「オレたちもお前たちも、力を合わせてやっていこう。オレたちの居場所と、大切なものを守るために。」

 蓮斗も自分たちの任務を確かめて、陽輝と軽く拳を撃ち合わせた。

「アキト、お前もパトロールに出るぞ。」

「この星を守るという共通の目的がある限り、オレたちは仲間だ。」

 陽輝と蓮斗がアキトに目を向けて、彼を快く迎える。

「2人とも甘いことだ・・本当に、目的が共通する限りは、オレたちは仲間だ・・」

 アキトが笑みをこぼして、両手を握って、陽輝と蓮斗の拳と打ち合わせた。

「蓮斗、みんなが待ってるよ。早く行こう。」

「あぁ。それじゃ、オレたちは先へ行くぞ。」

 理穂が呼びかけて、蓮斗が陽輝たちと別れた。

(これからもよろしく、蓮斗、フォースレンジャー。)

 陽輝が2人を見送って、心の中で呟いた。

「陽輝、アキトくん、私たちも行きましょう。」

「あぁ・・!」

 ナツが呼びかけて、陽輝とアキトが答えた。3人もGフォース本部へ戻っていった。

 

 マイトと彼によって復活させられた敵は、アキトたちの活躍によって撃退された。しかし次元を超えて侵入してくる敵が、完全にいなくなったわけではない。

 パトロールを続けてその敵を迎え撃って、地球の平和を守る。それがアキトたちの戦いだった。

 

 別の次元から侵入してきた兵士、ゾルダーの軍団を、蓮斗たちが迎撃に出ていた。

「数を揃えて侵略に乗り出してきたか・・」

「でも戦闘員だけで、他の宇宙人や怪人はいないようです。」

 新平とモモがゾルダーたちを見て呟く。

「油断するな。その宇宙人や怪人が隠れていて、攻撃のチャンスを狙っているかもしれない。」

「だったらその黒幕も引っ張り出さないとね♪」

 悠馬が警戒を見せるが、理穂は前向きに振る舞っていた。

「みんな、フォースチェンジだ!」

「おう!」

「OK!」

「はい!」

 蓮斗が呼びかけて、悠馬と新平、理穂、モモが答えた。

「フォースチェンジ!」

 彼らがフォースチェンジャーの青のボタンを押して、それぞれの色のスーツとマスクを身にまとった。

「フォースレッド!」

「フォースブルー!」

「フォースイエロー!」

「フォースグリーン!」

「フォースピンク!」

 蓮斗、悠馬、理穂、新平、モモが名乗りを上げて、ポーズを決めた。

「無双戦隊!」

「フォースレンジャー!」

 蓮斗が声を上げて、悠馬たちと声をそろえた。

「この世界はオレたちが守る!」

 蓮斗が言い放って、悠馬たちとともにゾルダーたちに立ち向かう。

 自分たちのいる地球や宇宙、自分たちの大切なものを守るために戦う。それが蓮斗たちの戦いだった。

 

 同じ頃、フォースガンダム、Gパニッシャーで出撃した陽輝たちの前に、宇宙忍者バルタン星人と無人機動兵器「Gビット」の大群が現れた。

「宇宙人とモビルスーツの大軍団かよ・・!」

「それでも僕たちは、この世界を守る。そのための僕たち、Gフォースなんだからね。」

 ギンがため息をついて、イズルが使命感を示す。

「アキトさんは怪人を止めに向かったわ。私たちもこちらを片付けて、援護に行きましょう。」

 ナツが呼びかけて、ギンたちが頷いた。

(フォース、君には悪いが、ここはオレたちGフォースに相手をさせてくれ。)

 陽輝が心の中でフォースに声を掛けた。

“地球を守るのは地球人。それが本来正しい形だろう。しかし何があっても、私は君たちとともに戦う。それは忘れないでくれ。”

(もちろんだ。ありがとう、フォース。)

 励ましを送るフォースに、陽輝が感謝した。

(アキト、お前も世界のために戦い続けている。オレたちもこの世界を守るために戦うぞ・・)

 心の中でアキトに呼びかけて、陽輝はバルタン星人たちとの戦いに集中した。

 

 陽輝たちと別行動をしていたアキトが、ショッカー戦闘員の軍団を迎え撃っていた。

「数を揃えてきても、オレには勝てないぞ。全滅する前に尻尾巻いて逃げたほうがいいぞ。」

 アキトが強気な態度を見せて、戦闘員たちが身構える。

「逃げないか・・度胸があるな、といいたいところだが、それは無謀でしかないぞ・・!」

 アキトが言い放って、フォースドライバーを装着してレバーを手に掛けた。

「変身!」

 アキトがレバーを引いて、フォースドライバーを展開した。フォースドライバーからあふれた光を身にまとって、彼は仮面ライダーフォースとなった。

「仮面ライダーフォース。オレの力を味わわせてやる。」

 アキトが言い放って、戦闘員たちに立ち向かう。

(オレは戦う。世界の真の平和のために。)

 自分の思い描く形の平和のために、アキトは仮面ライダーフォースとして戦う。その形が、陽輝や蓮斗たちに近い形になってきていた。

 

 

ウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊、ガンダム。

それぞれの場所、それぞれの世界で、それぞれの戦いを繰り広げている。

 

その絆と強さは、世界を超えてつながり、他の世界や未来に向けて広がっていく。

 

 

の他の小説に戻る

 

TOPに戻る

inserted by FC2 system