ギャバン×ウィザード×キョウリュウジャー
スーパーヒーロー英雄列伝
第10章
ZO、J、ジェットマン、ジュウレンジャーに向けて、真木が紫の光の球を発射していくジェットマンは空を、ZOたちは大地を駆けて、光の球をかわしていく。
「全ては終わりを迎えて、初めて完成を果たします。あなたたちの完成を、私が手がけてあげますよ。」
「余計なお世話ってヤツだ。そんな施し、お断りだ。」
声をかけてくる真木に、ブラックコンドルが言い返す。
「バイラスとの戦いは終わったが、オレたちの戦いも人生もまだまだこれからだ。」
「オレたちも戦っていく・・罪のない人間の命を弄ぶ敵を倒すために・・・!」
レッドホークとZOも自分たちの意思を言いかける。
「あなた方の考え方には同意しかねます。命は遅かれ早かれ終わりを迎えるもの。朽ち果てるときこそが完成の瞬間なのです。」
「ならばお前にとっての完成を、オレたちが果たすことはない。」
自分の考えを変えない真木に、マンモスレンジャーが言い返す。
「恐竜時代は終わったが、恐竜の魂は今も現代に受け継がれている。」
「そしてスーパー戦隊の、いや、仮面ライダーも宇宙刑事も、その歴史と魂に終わりが来ることはない!」
ドラゴンレンジャーとティラノレンジャーも真木に言い放つ。
「今を生きるかけがえのない命を守るため、オレたちは戦う。お前たちのやることが命を踏みにじることなら、オレたちはお前たちを倒す!」
「そこまで申されるなら、もはや対話に意味はありません・・」
Jも決意を言い放つが、真木は呆れるばかりだった。
「氷河期を迎えた恐竜のように、あなたたちにも与えることにします・・よき終わりを・・・」
真木が紫の光の球を放つ。ZOたちはジャンプして、光の球をかわす。
ジェットマンが飛行しながら剣「ブリンガーソード」を手にして、レッドホークとブラックコンドルが先行する。
「飛行斬り!」
「コンドルフィニッシュ!」
レッドホークとブラックコンドルが飛び込んで、真木に切りかかる。続けて飛び込んできたイエローオウルたちの振りかざしたブリンガーソードを、真木は瞬間移動でかわした。
「速い攻撃ですね。ですが動きを止められたらどうでしょう・・」
真木が右手を掲げて、周囲に冷気を放つ。周囲の地面に氷が張り巡らされる。
「これであなたたちを凍てつかせて・・」
そこへプテラレンジャーが弓矢「プテラアロー」を放って、真木に命中させてきた。怯んだ彼に向かって、マンモスレンジャーが斧「モスブレイカー」を振り下ろしてきた。
「うっ!」
切りつけられた真木がうめいて後ずさる。冷気を出すことに集中できなくなった彼に、ZOとJが飛び込んできて、パンチとキックを叩き込んでいく。
「しつこいですね・・!」
真木が全身から紫の光を放出して、ZOとJを吹き飛ばす。そこへ「龍撃剣」を手にしたティラノレンジャーが飛び込んできた。
間髪置かずに攻め立ててくるティラノレンジャーたちに、真木は不愉快を感じ始めていた。
「往生際が悪いほど見苦しいものはないですね・・」
真木が右手に光を宿して繰り出す。ティラノレンジャーは龍撃剣を構えて受け止めるが、衝撃に押される。
「大丈夫か!?アーマーを装備するんだ!」
「あぁ!」
着地したティラノレンジャーにドラゴンレンジャーが駆け寄ってきて声をかけた。ティラノレンジャーは意識を集中して、鎧と腕輪「ドラゴンアーマー」と「レンジャーアームレット」を身に着ける。
「アームドティラノレンジャー」となったティラノレジャーが、ドラゴンレンジャーから剣「獣奏剣」を受け取る。彼は龍撃剣と獣奏剣を構えて、再び真木に向かっていく。
「そのような姿になろうと、結果は同じです。」
真木が冷気を放出して氷を作り出していく。その氷を突き破って、ティラノレンジャーが龍撃剣と獣奏剣を真木目がけて突き立てる。
「うおっ!」
突き飛ばされて横転する真木。
「オレたちも世界もまだまだ終わらない!これからもオレたちは、命と平和を守るために戦い続ける!」
ティラノレンジャーが言い放つと、ZOとJが構えて、真木に向かって飛び上がってキックを繰り出した。
「ぐっ!」
2人のライダーキックを体に受けて、真木がダメージを受ける。
「彼らの力が、私を上回っているというのですか・・・!?」
ZOたちの強さを痛感して、真木が声を上げる。
「よし、とどめだ!ジェットストライカー!」
レッドホークがバギー「ジェットストライカー」を呼ぶ。ジェットストライカーが変形して、バズーカ砲「ファイヤーバズーカ」となった。
「オレたちもハウリングキャノンだ!」
ティラノレンジャーの呼びかけにマンモスレンジャーたちが頷く。
「モスブレイカー!」
「プテラアロー!」
「トリケランス!」
「サーベルダガー!」
「龍撃剣!」
ジュウレンジャーがそれぞれの武器を組み合わせて、バズーカ砲「ハウリングキャノン」を完成させた。
ジェットマンとジュウレンジャーがファイヤーバズーカとハウリングキャノンを構えて、真木に狙いを定める。
「ファイヤー!」
ファイヤーバズーカから火の鳥の姿をしたエネルギーが放出された。同時にハウリングキャノンからもビームが放たれる。
真木が巨大な紫の光の球を放つが、2つの砲撃は球を突き抜けて彼に直撃した。
「ぐおっ!」
2つの砲撃のダメージに、体を貫かれたように襲われる真木。決定打を受けた彼が、ZOたちに向けて声を振り絞る。
「あなたたちには・・一応、礼を言っておきます・・これでまた私は・・完成されました・・・」
ZOたちに言葉を投げかけると、真木は倒れた瞬間に霧のように消えていった。
「結局、この男の命を消すことになってしまった・・・」
「これがヤツの追い求めた完成だというのなら、ヤツの本望ということになるだろう・・」
ZOとレッドホークが真木の最後を見届ける。
「だが、これが正しいこととは言えない・・助けられる、助かるべき命があるなら、救うのが間違いではない・・・」
「その多くの命のために、オレたちはこれからも戦っていくのだ・・」
ティラノレンジャーとマンモスレンジャーも決意を口にしていく。
「仮面ライダーもスーパー戦隊も宇宙刑事も、これからも戦っていく・・自然や命を踏みにじろうとする悪に立ち向かっていく・・・!」
Jの言葉にZOたちが頷く。彼らは改めて、命のために戦うことを心に決めていた。
スカルライダーと忍者のような姿の戦闘員「レオ・ダスタード」の前に立ちはだかったのは、クウガ、アギト、G3-X、ギルス、そしてダイレンジャーとカクレンジャーだった。
「敵にも忍者がいるとはな!けど本物の忍者はオレたちのほうだ!」
ニンジャレッドがレオ・ダスタードに向けて言い放つ。
「僕たちのほうが本物の仮面ライダーだってことを見せないといけないみたいだ・・!」
「別に仮面ライダーと名乗ったことはあんまりないんだけどね・・」
クウガが言いかけて、アギトが苦笑いをこぼす。
「誰だとしても、オレたちや人間に牙を向くなら・・!」
「人々を守るために、オレたちは戦う・・・!」
ギルスとG3-Xも自分たちの考えと決意を口にする。スカルライダーとレオ・ダスタードが彼らに迫ってきた。
「行くぞ、みんな!」
「おおっ!」
リュウレンジャーの呼びかけにシシレンジャーたちが答える。彼らがスカルライダーとレオ・ダスタードたちを迎え撃つ。
クウガのパンチとリュウレンジャーの拳が、スカルライダーの1人を突き飛ばす。
キバレンジャーとニンジャホワイトが剣、「白虎真剣」と「カクレマル」を振りかざして、レオ・ダスタードの長槍、刺又とぶつけ合う。
そこへギルスが飛び込んできて、レオ・ダスタードたちにパンチを叩き込んでいく。
G3-Xがガトリングガン「ケルベロス」を発射して、スカルライダーたちに命中させていく。
「よし!スーパー気力バズーカだ!」
リュウレンジャーが呼びかけて、龍の形をした「スーパー気力バズーカ」を呼び寄せた。
「天宝来来の玉、セット!」
「装てん!」
「セーフティ解除!」
「スターカッター、セット!」
ホウオウレンジャー、シシレンジャー、テンマレンジャー、キリンレンジャーがスーパー気力バズーカの発射に備える。
「スーパー気力バズーカ!」
「ファイヤー!」
ダイレンジャーがスーパー気力バズーカを発射する。放たれたビームをぶつけられて、スカルライダーたちが爆発を起こした。
「よしっ!やったぜ!」
「私たちの勝ちね!まだまだ衰えてないわね!」
リュウレンジャーとホウオウレンジャーが勝利を喜ぶ。
「そろそろこちらも決めましょう!」
ニンジャマンが呼びかけて、ニンジャレッドたちが頷く。
「カクレンジャーボール!レディー・・!」
「ゴー!」
ニンジャホワイトがラグビーボール型爆弾「カクレンジャーボール」を取り出して、ニンジャレッドたちも陣形を取る。レオ・ダスタードの長槍と刀をかいくぐって、カクレンジャーがボールをパスしていく。
そしてカクレンジャーボールが高く上げられた。
「カクレシュート!」
ニンジャレッドがジャンプして、カクレンジャーボールをボレーシュートする。カクレンジャーボールをぶつけられて、レオ・ダスタードが爆発で吹き飛ばされた。
そこへギルスが進化変身をして「エクシードギルス」となって、レオ・ダスタードに飛び込んできた。彼は体から生えている鉤爪を振りかざして、レオ・ダスタードの長槍や刀を弾き飛ばした。
「今だ!」
ギルスに呼びかけられて、クウガとアギトが力と意識を集中する。するとクウガの体が黒くなり、アギトの体が光り輝くものとなった。
「同時にキックを出そう!」
「分かりました!やりましょう!」
クウガの呼びかけにアギトが答える。
クウガ足に炎のエネルギーを集中させていく。アギトが意識を集中させると、前方に仮面の形のエネルギーが出現する。
クウガとアギトが同時にジャンプする。アギトがエネルギーを通過して、クウガとともにキックを繰り出した。
2人のキックを2人のレオ・ダスタードが受けて突き飛ばされた。決定打を受けた2人のレオ・ダスタードが倒れて、爆発を引き起こした。
「やった!」
「やりましたね!ありがとうございます!」
クウガとアギトが握手を交わす。その彼らにG3-X、ギルス、ダイレンジャー、カクレンジャーが駆けつけてきた。
「あなたたちと一緒に戦えたこと、心から感謝するわ。」
「強いだけでなく優しさもあることを、オレも感じたぞ!」
ニンジャホワイトとニンジャマンがクウガたちに感謝の言葉を送る。
「だがまだ敵が全滅したわけじゃない・・!」
「みんなの笑顔と幸せを守るために、オレたちはこれからも戦いますよ・・!」
シシレンジャーとアギトが声を掛け合う。彼らが戦闘員たちとの戦いに向かっていった。
ヒルカメレオンが放ったビームによる爆発を、龍騎、ナイト、G、オーレンジャー、カーレンジャーがかいくぐっていく。
「パワーもスピードもすごくなってる!それに透明になったりするんだから、参るっての!」
「どうした?こんな程度のことで降参か?」
不満の声を上げる龍騎にナイトが言いかける。姿を現したヒルカメレオンが2人をあざ笑ってきた。
「ムダだ!貴様らが束になろうとオレ様には勝てん!」
「そいつはどうかな?そんな小細工はオレには通じないぞ。」
ナイトがヒルカメレオンに言い返すと、剣「ダークバイザー」にカードをセットした。
“Trick vent.”
「シャドーイリュージョン」でナイトが自分の分身を作り出した。ヒルカメレオンが姿を消して、ナイトに忍び寄る。
次の瞬間、ナイトがダークバイザーを振りかざした。その切っ先はヒルカメレオンを正確に捉えていた。
「何っ!?」
自分の居場所を見破られたことに、ヒルカメレオンが驚きの声を上げる。
「姿が見えなくても、お前の動きなど丸分かりだ。オレを甘く見るな。」
分身を消したナイトが、ヒルカメレオンの眼前にダークバイザーの切っ先を突きつけた。苛立ちを覚えたヒルカメレオンが、口からヒルを吐き出してきた。
「オレたちも加勢するぞ!」
「もちろんだ!」
レッドレーサーの呼びかけにオーレッドが答える。彼らもヒルカメレオンに立ち向かっていく。
「スターライザー!」
「バイブレード!」
オーレッドとレッドレーサーが剣「スターライザー」と「バイブレード」を手にする。2人が繰り出す斬撃を、ヒルカメレオンがかいくぐっていく。
「閃光ミラクル気功弾!」
オーピンクがエネルギー弾を撃ち込んで、ヒルカメレオンに命中させた。
「どこに逃げても隠れてもムダよ!」
「おのれ・・こんなことで・・・!」
オーピンクが言い放ち、ヒルカメレオンがうめく。
「一気に攻めるぞ!オーレバズーカだ!」
「OK!」
オーレッドの呼びかけにオーグリーンたちが答える。彼らがバズーカ「オーレバズーカ」を呼び寄せた。
「ハイパーストレージクリスタル、セットオン!チャージ!」
オーレバズーカに「ハイパーストレージクリスタル」がセットされて、エネルギーが充てんされていく。
「オーレバズーカ!」
「オーレ!」
「ファイヤー!」
オーレンジャーの掛け声とともに、オーレバズーカから光線が発射された。光線はヒルカメレオンに命中して吹き飛ばした。
「オレたちも行くぞ!ギガブースター!」
レッドレーサーの呼びかけで、フォーミュラーマシン「ギガブースター」が駆けつけてきた。ギガブースターは変形してバズーカ砲「ブースターキャノン」となった。
「イグニッション!」
カーレンジャーが掛け声とともに、ブースターキャノンを発射する。放たれたビームがヒルカメレオンの顔に当たり、これによってヒルを吐き出すことができなくなってしまった。
「オレたちも負けてられない!」
「これで決めることになるな。」
龍騎とナイトが声を掛け合って、「ドラグバイザー」とダークバイザーにカードをセットした。
“Survive.”
2人がまとっている装甲が変化、強化して「サバイブ」となった。彼らは契約しているモンスター「ドラグレッダー」と「ダークウィング」に乗る。
するとドラグレッダーとダークウィングがバイク型の「ドラクランザー」と「ダークレイダー」に変身する。龍騎とナイトがさらにスピードを上げて、ヒルカメレオンに向かっていく。
ビームを放つも弾き飛ばされて、ヒルカメレオンはドラグランザーの放つ火の玉とダークレイダーとの同時突撃を受けて、上空に跳ね上げられた。
そしてGがワインコルクの形をしたベルトを動かして、足にエネルギーを送り込んだ。
「スワリングライダーキック!」
Gがジャンプして横回転を加えて飛び込む。彼のスワリングライダーキックを受けて、爆発して「G」の形の炎が舞い上がった。
「よし!やったぜ!」
「ヒルの怪人をやっつけたぞ!」
龍騎とレッドレーサーが勝利を喜ぶ。彼らが集まって互いの戦いをたたえて頷き合う。
「喜ぶのはまだだ。まだ戦いは終わっていない。」
「その通りだ。他のみんなの援護に向かおう。」
ナイトとオーレッドが声をかける。頷いた龍騎たちは他の戦士たちの援護に向かった。
偽ギンガマンの前に立ちはだかるギンガマン。彼らの他、メガレンジャー、良太郎、ゼロノスもいた。
「オレたちが本物のギンガマン!そしてオレたちこそが、本物のヒーローだ!」
「ヒーローという言い方も悪くないな。少なくてもてめぇらの何十倍ヒーローだな、オレは!」
ギンガレッドと良太郎が言い放つ。彼らの登場に偽ギンガレッドがいら立ちを見せる。
「ならばお前たちを倒して、オレたちが本物のヒーローとして君臨してやるぞ!」
「それは悪のお前たちには不可能なことだ!」
偽ギンガレッドにメガレッドが言い返す。
「言っとくがオレは、これからもどこまでもクライマックスだぜ!」
良太郎がデンガッシャーの切っ先を偽ギンガレッドに向けた。
「いくぜ、いくぜ、いくぜ!」
良太郎が偽ギンガマンにデンガッシャーを振りかざしていく。彼は偽ギンガレッドとの剣の勝負に持ち込む。
「オレたちも行くぞ!」
「本物のヒーローがどんなものか、アイツらに見せてやるさ!」
黒騎士ヒュウガとメガブルーも声を掛け合う。メガレンジャー、ギンガマン、ゼロノスも偽ギンガマンに立ち向かう。
ギンガレッドが自在剣「機刃」を振りかざし、偽ギンガレッドの剣とぶつけ合っていく。そこへメガレッドが剣「ドリルセイバー」を突き出してきて、偽ギンガレッドが突き飛ばされる。
ギンガマンと偽ギンガマンの色別の一騎打ち。だがギンガグリーンは偽ギンガマンにグリーンがいないことに不満を感じていた。
「何でそっちのギンガマンにはグリーンがいないんだ!?」
「オレたちはファイブマン打倒が目的だったからね!生憎グリーンじゃなくてブラックなんだよ、オレは!」
ギンガグリーンに不満を込めて言い返す偽ギンガブラック。
「まぁ、本物のギンガマンはこっちだからね・・・!」
ギンガグリーンは声をかけると、機刃を振りかざして疾風を巻き起こす。
「疾風一陣!」
真空の刃となった機刃を振りかざすギンガグリーン。偽ギンガブラックが切りつけられて突き飛ばされる。他の偽ギンガマンたちも、本物のギンガマンたちに押されていく。さらに良太郎とゼロノスの加勢で、偽ギンガマンはさらに追い込まれていく。
「さーて、そろそろ大詰めといくか!」
良太郎が携帯電話「ケータロス」を取り出した。
“Momo,Ura,kin,Ryu.Climax form.”
ケータロスをベルトにセットすると、良太郎のまとう電王の姿が変わる。電王の強化形態「クライマックスフォーム」である。
「デネブ、オレたちもゼロフォームで行くぞ!」
“分かった!”
ゼロノスの呼びかけに、彼に憑依しているデネブが答える。
“Zero form.”
緑をベースとしていたゼロノスの装甲が赤茶に変わる。彼に憑依していたイマジン、デネブがガトリングガン「デネビックバスター」に変わった。
「オレたちについてこいよ、モモタロス!」
「おめぇもちゃんとその目で見ろ、オレたちのクライマックスをな!」
呼びかけるゼロノスに良太郎が言い返す。偽ギンガマンに対して、良太郎がパンチを叩き込んで、ゼロノスがデネビックバスターを連射していく。
「行くぜ、オレたちの必殺技!」
「オレたちも行くぞ、デネブ!」
“Full charge.”
良太郎がソードモードのデンガッシャーにエネルギーを集めて振りかざす。切りつけられた偽ギンガブルーが、倒れて爆発した。
ゼロノスもデネビックバスターからビーム「バスターノヴァ」を発射する。この強力なビームを浴びて、偽ギンガイエローが消滅した。
「よっしゃ!まだまだやれるな、オレたちは!」
良太郎が勝利を喜ぶ。
“何だか年よりくさいセリフだよ、先輩。”
“オレもまだまだ強くなるで!”
“今度は僕が敵やっつけるからねー♪”
ウラタロス、キンタロス、リュウタロスが口を挟んでくる。
「うるへー!オレが勝利を喜んでるのにー!」
「わめくのは後だ!まだ敵はいるんだぞ!」
文句を叫ぶ良太郎にゼロノスが呼びかける。メガレンジャーとギンガマンが残りの偽ギンガマンと戦っていた。
「ドリルスナイパーカスタム!」
「マルチアタックライフル!」
メガレッドとメガブラックたちがそれぞれ光線銃を構える。彼らに向かって偽ギンガブラックと偽ギンガピンクが迫る。
「ファイヤー!」
メガレンジャーが発射したドリススナイパーカスタムとマルチアタックライフルからビームが放たれる。2つのビームに撃ち抜かれて、偽ギンガブラックと偽ギンガピンクが爆発した。
「よし!こっちも終わったぜ!」
「先生になっても、腕はなまってないな。」
「それどころか、さらに磨きがかかってるって感じだ。」
勝利を喜ぶメガレッドに、メガブラックとメガブルーが感心する。
「しかし戦いは終わっていないぞ。現に向こうのギンガマンはまだ残っている。」
メガシルバーが声をかけて、メガレッドたちが頷く。
偽ギンガレッドがギンガマンたちに追い込まれていた。
「おのれ・・このままおめおめとやられてたまるか!」
「炎のたてがみ!」
向かってきた偽ギンガレッドに向けて、ギンガレッドとヒュウガが同時に炎を放つ。その炎を受けて、偽ギンガレッドが持っていた剣を手放してしまう。
「みんな、オレたちもとどめをやるぞ!」
ギンガレッドの呼びかけにギンガグリーンたちが頷いて、それぞれ機刃を手にして掲げた。星形となったエネルギーが偽ギンガレッドに向かって飛んでいく。
「オレたちも、立派な戦隊だ・・・!」
断末魔の叫びをあげながら、偽ギンガレッドが倒れた。ギンガマンたちの活躍で偽ギンガマンは全滅した。
「オレたちが本物のギンガマンだ!」
ギンガレッドが高らかに言い放つ。彼らギンガマンのところへ良太郎とゼロノス、メガレンジャーが駆けつけてきた。
「へっ!おめぇらもなかなかやるじゃねぇか!」
「お前の言うところのクライマックスってところだ!」
良太郎とメガレッドが声を掛け合って、拳を打ちつけ合う。
「お前たちも本物のスーパー戦隊と仮面ライダー、スーパーヒーローということだ。」
「アンタたちも、かーなーり、強いってことだな。」
ギンガレッドとゼロノスも声を掛け合う。
「この調子でどんどん悪い怪人をやっつけていくぞ!」
「よっしゃ!いくぜ、いくぜ、いくぜ!」
メガレッドと良太郎が張り切って駆け出す。ゼロノスもメガブラックたちもギンガマンも2人に続いていった。
ブラジラの前に立ちはだかる巧、雅人、修二。彼らにゴーゴーファイブとタイムレンジャーが合流してきた。
「僕たちも力になるよ!」
「人間の命を救い、そして助け合っていく・・!」
「みんな・・ありがとう・・・」
ゴーグリーンとゴーピンクに声をかけられて、修二が笑みをこぼして頷く。
「ぞろぞろと集まってきて、仲のいいことだ・・」
「性格の悪いライダーもいるとは聞いていたけど、予想以上だったわ・・」
「どっちも手厳しいね。けどそれもいい。」
皮肉を口にしてくる雅人と不安を感じるタイムピンクに、タイムイエローが苦笑いをこぼした。
「ヤツが手ごわいことは、おそらくオレたちよりも君のほうが分かっていると思う。ヤツはゴセイジャーを苦しめたことがあるからな。」
「しかも魔空空間の影響で、かなりのパワーアップをしてる・・オレたちが来ても気は抜けないぞ・・!」
「そんなことはいちいち言われなくても分かってる・・」
ゴーレッドとタイムレッドが声を開けると、巧が突っ張った態度を見せる。
「今度こそケリをつけてやる・・アイツとのな・・・!」
巧がブラジラに目を向けて、右の手首を振る。
「同じ言葉を返すぞ。まずはお前たちから葬ってやるぞ。」
ブラジラが言いかけて、背中の翼を広げて光を放出する。巧たちがジャンプと横への移動で、光をかわす。
巧、雅人、修二が同時にクリムゾンスマッシュ、ゴルドスマッシュ、ルシファーズハンマーを繰り出す。しかしブラジラの放つ光にはじき返される。
「今だ!ビックブイバスターだ!」
ゴーレッドが呼びかけて、ゴーブルーたちとともに「ブイマシンガン」を手にして構える。
「シュート!」
ブイマシンガンから放たれた光線から光の球が作り出されて、ブラジラに向かって飛んでいく。
「このようなもので、私を倒せると思うな!」
ブラジラが右腕を振りかざして、光の球をはじき返そうとする。光の球を吹き飛ばしたブラジラだが、ダメージを受けた。
「ボルテックバズーカ、ビルドアップ!」
タイムレンジャーが武器「ボルユニット」を合体させて、バズーカ砲「ボルテックバズーカ」を完成させる。
「ターゲット!」
「ロックオン!」
タイムレッドとタイムピンクが掛け声を上げて、ブラジラに狙いを定める。
「プレスリフレイザー!」
ボルテックバズーカから冷凍光弾「プレスリフレイザー」が放たれた。光弾を受けたブラジラは体を凍てついたが、圧縮冷凍されるまでには至らない。
「オレは戦う・・人間として、ファイズとして・・・!」
巧が決意を言い放ち、トランスジェネレーター「ファイズブラスター」を手にした。
“Standing by.”
巧はファイズブラスターに変身コード「555」を入力して、ファイズドライバーからファイズフォンを取り出して、ファイズブラスターにセットした。
“Awakening.”
巧のまとうファイズの装甲から赤いエネルギーが放出される。装甲はさらに赤みを増したものへと変わった。
ファイズの最強形態「ブラスターフォーム」である。
「その姿になったか、乾巧・・ならば全力でお前を葬ることにする!」
ブラジラが背中の翼を輝かせて、巧に向けて光を放出する。
“Blaster mode.”
巧がファイズブラスターを「フォトンバスターモード」にする。
“Exceed charge.”
ファイズブラスターからエネルギー弾「フォトンバスター」が放たれて、ブラジラの光とぶつかって相殺された。
“Blade mode.”
さらに巧はファイズブラスターを「フォトンブレイカーモード」にして、先端からエネルギーの刃を発する。
“Faiz blaster take off.”
彼は背部のマルチユニット「フォトンフィールドフローター」を起動させて飛行する。
“Exceed charge.”
ファイズブラスターから繰り出された一閃「フォトンブレイカー」はブラジラの左の翼を切り裂いた。
「ぐおっ!」
激痛に襲われてブラジラが顔を歪める。
「私は倒れるわけにはいかん・・救星を果たさねばならんのだ・・・!」
ブラジラが声と力を振り絞って、巧に振り返る。巧は右足にエネルギーを集中させたキック「ブラスタークリムゾンスマッシュ」を繰り出してきた。
ブラスタークリムゾンスマッシュを体に叩き込まれて、ブラジラが閃光に包まれた。
「私は・・私はまだ・・倒れるわけには・・・!」
抵抗を見せたまま、ブラジラが閃光の中に消えていった。巧が着地して、ブラジラが消えた場所に振り返った。
「お前のようなヤツの作る世界なんか死んでもゴメンだ・・」
巧がブラジラに対して言いかけると、雅人たちのところへ歩き出していった。